住岡梨奈が選ぶ「私でも読めた本」5冊
エンタメ
趣味/実用

住岡梨奈が選ぶ「私でも読めた本」5冊

更新:2020.12.2 作成:2015.8.14

漫画にも、国語の教科書にだってあんまり興味が湧かない私だった。祖父と姉が本好きで、本屋の何が面白いのか、学校での10分間の読書週間にも嫌気がさすくらい活字は苦手だったのに。 今回選んだ本は、“私でも読めた本”を紹介していこうと思う。私でも読めた本なのだから、ほんの少しの興味で読み始めることができると思う。つまらなかったらやめていい。気に入ったものを見つけておくれ。

住岡梨奈プロフィール画像
ミュージシャン
住岡梨奈
北海道出身。1990年生まれ。2012年6月にシングル「feel you」でデビュー。翌年7月より、海辺のシェアハウスで共同生活を送る様子を放送する人気番組「テラスハウス」に出演。2019年2月公開の映画『あまのがわ』では主題歌と劇中歌を担当し、役者としても映画に初出演。6月5日にベストアルバム『住岡梨奈 2012-2019』のリリースが決定。6月8日の名古屋公演から全国7カ所をまわる、住岡梨奈 弾き語りtour 2019「笑顔のために」を開催する。また、8月にはバンド編成でのツアー、住岡梨奈 LIVE tour 2019「笑顔のために」を東京・大阪・札幌で開催。8月30日の札幌公演をもって活動休止する事を発表している。 http://www.sumiokarina.com/
  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
漫画にも、国語の教科書にだってあんまり興味が湧かない私だった。祖父と姉が本好きで、本屋の何が面白いのか、学校での10分間の読書週間にも嫌気がさすくらい活字は苦手だったのに。

高校2年の夏、そんな私が珍しくリビングで小説を読んでいたら「お前も小説読むんだなぁ」と父に感心されたものだ。その小説を読み始めたきっかけというのは、当時つき合っていたボーイフレンドが図書館司書になりたいと常々口にしていて、図書館の素晴らしさについてあれこれ話してくれたことである。

偶然にも高校の隣は道立図書館で、小説に夢中になってからは毎日のように図書館に行っていた。古本の匂いも新しいインクの匂いも苦手だったのになと今では思う。そんなわけで、今回選んだ本は、“私でも読めた本”を紹介していこうと思う。

大人になって小説が苦手というのもなんだか格好わるいし、想像力が足らない現代社会を生き抜くには逃避する脳内世界も必要だろう。時折登場人物と自分を重ねてみたり、色も形も匂いも、言葉から受けて生み出す想像がすべて、自分だけのものになるってのが最高に面白いのだ。それらはきっと、あなたを豊かにしてくれる。

私でも読めた本なのだから、ほんの少しの興味で読み始めることができると思う。つまらなかったらやめていい。気に入ったものを見つけておくれ。

それでは、私が高校時代や大学時代に読んだものたちを順々に。

これらは私の青春の一部であり、はからずも私自身の一部にもなっているであろうものたち。

恋愛って繊細なもの

著者
村山 由佳
出版日
1999-06-18

これがきっかけの、初めて黙々と読み続けた小説である。読み切れるか想像もつかないシリーズ物なのだけど、難なく毎日読み続けられた。これは恋愛もので、主人公は男の子。

こんなの現実にありっこない!な感じも一人で浸れるからこそ続きが気になるものだ。コーヒーってのも、高校生の私にはまだ美味しいと思って飲めるものではなかったから喫茶店でバイトするのにも憧れたし、美術教師ってのも保健室の先生より響きがいいもんだ(笑)。

恋愛って繊細なものだなぁと、しみじみ感じた小説。

「なんてこったおそるべし」な一冊

著者
村上 春樹
出版日

王道なのは読まないと!と、なったわけではなく、当時つき合っていた人の大好きな本であったので読んでみようと手に取ったもの。

村上春樹の作品は読みやすいとも聞くし、描写が分かりやすくて女性はだいたい年齢相応な健康体型美人だし、服も洒落ているから私はとっても好き。
あと、しゃべり癖が面白くてよく真似していた。

そんなことよりこの本、当時18歳の私には非常に重たくて下巻ではもう落ち込み放題だった。入り込みすぎたら鬱になりかねない。読み直してみたくもなるけど立ち直れないと困るのでまだ封印している。メンタルが鍛えられる「なんてこったおそるべし」な一冊。

三拍子の曲ができた

著者
村上 春樹
出版日
2002-09-12

もし現実に主人公みたいな人がいたら、中二病なんだろとか思うかも知れない。でもそういう考え方ってすごくつまらないので、偏見無しにお聞き願います。冒頭の世界で一番タフな15歳ってどういうこと? 読めば読むほどなんでなんで?って思うし、読んでも読んでも難しい話が飛び交うのだけど、わからないなりに理解しようとすることに面白みを感じた。

自分までもが試されてる気になって、バイトの休憩中とかにも読んでいた。これを読んで三拍子の曲が一曲できたくらい。

いろんな人からいろんなことを言われて、鵜呑みにしないで自分なりにあれこれ消化して、どうしても逃げたくなくて強くなりたいなんて思っていた頃でもある。

バカにされても全然気にしないくらいに、私もタフになりたかったのだ。

ドラマを見ている感覚

著者
出版日
2013-04-19

手に取ったきっかけは、村上春樹の小説の中にこの本の名前が出てきて気になったから。それまで海外ものを自分で選んで読むことはなかったので、私にとっては大きな一歩。

今となっては一番多く読み返しているかもしれない本でもある。というのも何度読み返しても、これは何かの間違いだ!と思ってしまうから。いつもの調子で読んでいくと、きちんと理解できなくて(これはたぶん、海外に行ったこともない私だから風景だってそうすぐには想像がつかなかった)、とても悔しい思いをしたんだ。

年齢が足りないのか!とかなんとか言いながら読み返して、そうしているうちに、愛ってなんだ! 女って、男ってずるい!とか、なんでだよもう!ってな感じに読むようになった。ドラマを見ている感覚まで持ち込んだのはこれが初めてだ。いろんな人の立場で読むと面白い。

きっかけは「ボッコちゃん」

著者
星 新一
出版日
1982-08-27

SFって現実ともほど遠くて、ファンタジーとも違って、好きになれそうもないなと勝手に決めつけていた。そもそもSF自体、たいしてわかっていない私。

星新一を知ったのは、漫画(恋文日和/ジョージ朝倉)の中に「ボッコちゃん」が出てきて気になって読み始めたのがきっかけだった。

短編ものだし自分が産まれる40年近く前に書かれた未来の話というのに興味が湧いた。読んでいくといろいろひっくり返されてからのオチが多い。中でも未来いそっぷの「おカバさま」という話が大好きである。きっと自分が気に入る話を見つけられるとても読みやすい本だと思うので、ぜひとも読んでみてほしい。