轟焦凍は『僕のヒーローアカデミア』に登場する主人公のクラスメイト。左右で異なる目立つ見た目に、生まれついた天性の才能と親からの重圧を背負ったキャラ。アツくてクールな活躍をするのが魅力的です。 今回はこの轟焦凍について、詳しくご紹介していきたいと思います。
『僕のヒーローアカデミア』は全人口の8割がなんらかの超能力「個性」を持つ超人社会を舞台として、社会秩序を守る職業「ヒーロー」を目指す少年少女の物語です。
轟焦凍(とどろきしょうと)はそこに登場するヒーロー育成機関・雄英高校の生徒で、主人公・緑谷出久(みどりやいずく)ことデクのクラスメイト。声優は梶裕貴です。
1月11日生まれの年齢15歳で、身長は176cm。正面からみて左が白髪で、右が赤髪となっており、目の色も左右が異なるオッドアイになっています。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2015-08-04
父親はNo.2(後にNo.1)プロヒーローのエンデヴァー。轟はその後継者として、将来を期待されるサラブレッドです。
当初から強力な個性ですが、これからの伸び代が未知数でクラス最強の能力だと言われています。
そんな彼ですが、理由は後述しますが最初半分の力しか使っていませんでした。その後、デクに諭されたのをきっかけに、両者をうまく使いこなし、目覚ましい成長を遂げていきます。
ヒーロー名は「ショート」。ヒーロースーツは青いツナギのような耐熱性の衣装で、襟やベスト部分には体温調整器具が取り付けられています。
無口かつ無表情、シリアスな背景を持つためクールな性格と思われていましたが、実はマイペースで天然なところも。好物はざるそばで、寮の部屋は純和風の畳張りという、なかなか渋いところがあります。
シリアスでかっこいい面と、天然なかわいい面のギャップが魅力的なキャラといえるでしょう。
個性は「半冷半燃(はんれいはんねん)」といい、右で凍結させ、左で火炎を操ることができます。範囲や温度は自由自在、抜群の強さを誇る能力です。
個性は両親から遺伝しやすいのですが、この強力な個性は彼の父・エンデヴァーが意図的に仕組んだもの。彼は父親に反発し、炎の個性を忌まわしい呪いの力だと考えていました。
必殺技は広範囲に氷を生み出し制圧する技「穿天氷壁(がてんひょうへき)」と、氷と炎の温度差を利用して爆発を起こす「膨冷熱波(ぼうれいねっぱ)」です。
前者は戦闘訓練やヴィラン連合に、後者はデクとの対決などで使用しました。大振りなことだけが欠点ですが、威力の点では隙がありません。
プロフィールの紹介でも記載しましたが、父親はプロヒーローのエンデヴァーです。彼はオールマイトのせいで万年2位なことが不満で、オールマイトを越えるために、自分の子供を利用することを考えます。炎に氷の個性をプラスする……その結果、彼が生まれました。
彼が生まれるまで、現実的にはかなり惨いことがおこなわれており、エンデヴァーは母親を道具として利用し、うまく個性をかけ合わせることの出来なかった兄、姉は失敗作呼ばわりされていました。
末っ子の彼で成功してからは、子供の能力向上に明け暮れ、家庭を顧みなかったエンデヴァー。その結果、母親は精神的に追い詰められ、息子にけがをさせる事故が起こってしまいます。轟の顔半分が今もやけどで爛れているのはそのためで、これらの過去は彼のトラウマになってしまいました。
作中では轟はトラウマを乗り越え、父親や家族とも向き合っていきます。
また、彼には未登場の兄弟がいます。それが長兄の燈矢。
彼がヴィラン連合の荼毘の正体ではないかと言われています。荼毘の個性が炎に関係すること、顔に轟と同じようなやけどがあること、そしてエンデヴァーを敵視し本名の炎司と呼んでいることが主な理由です。
事実ならば今後深く掘り下げられそうですが、果たして……?
前述したように、轟はトラウマのせいでエンデヴァーを憎み、当初は父から受け継いだ炎の個性の使用を封じていました。母親の氷の個性だけで父を見返そうと、歪んだヒーローの道を進んでいたのです。
それを解消したのが、体育祭でのエピソードです。トーナメントで戦うことになったデクは、轟の悩みを晴らして全力を出させるために呼びかけました。
こちらで紹介するエピソードは、5巻で読むことができます。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2015-08-04
「君の! 力じゃないか!!」
(『僕のヒーローアカデミア』5巻より引用)
半燃はエンデヴァーの個性ではないし、ましてや呪いでもない。
この言葉で吹っ切れた轟は自分がヒーローを志した原点を思い出し、両方のの個性を使い全力で戦えるようになるのです。本編でも屈指の感動的場面でした。
最後に彼の名言、名シーンをご紹介しましょう。ストーリー順に掲載するので、彼の内面の成長がよくわかることでしょう。
「悪かったな レベルが違いすぎた」
(『僕のヒーローアカデミア』2巻より引用)
A組の戦闘訓練で思わず呟いた一言です。轟はビル全体を凍結させて、対戦相手を一度に制圧するというスゴ技を見せました。能力が桁違いすぎて、嫌味にもなっていません。
「平和の象徴は てめェら如きには殺れねえよ」
(『僕のヒーローアカデミア』3巻より引用)
オールマイト暗殺を目的に雄英に侵入したヴィラン連合。轟らA組生徒は学生とは思えない働きでオールマイトを援護しました。彼らにとってもオールマイトが偉大な目標であるのが窺えます。ここまではどこか鼻につく言動が目立ちました。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2015-01-05
「俺だって ヒーローに…!!」
(『僕のヒーローアカデミア』5巻より引用)
雄英体育祭で漏らした彼の本音。対戦相手デクによって、父エンデヴァーへの確執を振り払って初心に立ち返ります。轟があらためてヒーローを目指すきっかけになるアツいシーンでした。
「やめてほしけりゃ立て!!!」
(俺がおまえに言える一言――!!)
「なりてえもんちゃんと見ろ!!」
(『僕のヒーローアカデミア』6巻より引用)
正しいヒーローのあり方を示す、飯田への喝。飯田の兄・インゲニウムの仇討ちに狂っていた彼は、この言葉によって目が覚めました。飯田と同じように、自分のなりたい姿が迷走していたからこそいえる、魂に響く言葉です。
「視野を広げてやることくらいは
俺たちもできるハズだ」
(『僕のヒーローアカデミア』18巻より引用)
ヒーロー仮免の補講で轟の口からでたセリフです。彼は補講の課題として連れてこられた問題児達を優しく導くことを考えていました。そこにはもう、エンデヴァーを見返すことだけ考えていたかつての姿はありません。本当のヒーローになりつつあるのが感じられます。
いかがでしたか?強力な個性をもちつつも、半分の力しか出せなかった彼でしたが、雄英高校に入り仲間と切磋琢磨していくことで、さらに強くなっていきます。今後の成長と活躍にも、目が離せません。
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