『るろうに剣心』四乃森蒼紫に関する7つの事実!寡黙なライバルの強さに迫る

更新:2019.6.10 作成:2019.6.10

本作の初期から登場し、強敵であり続けた江戸城の警護職を務めた、御庭番衆の御頭・四乃森蒼紫。「最強」を求め続け、それゆえに主人公・緋村剣心を追い続けたライバルキャラクターである彼の細部を覗いてみましょう。

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漫画『るろうに剣心』の寡黙なライバル・四乃森蒼紫!モデル、身長、アニメの声優、実写俳優は?

 

長身ながら細身過ぎることもない、バランスの取れた体躯の持ち主。そこからくり出す流麗な動作で、何度も緋村剣心を追い詰めたほどの実力の持ち主です。何を考えているのかわからないミステリアスな隠密、そんな彼の基礎データを見てみましょう。

  • 身長:182cm
  • 体重:72kg
  • 生年月日:嘉永6年(1853)年1月某日
  • 星座:水瓶座
  • 血液型:A
  • 出身地:東京府
  • 趣味:茶の湯、瞑想
  • 苦手なもの:酒の席(下戸)
  • 演じた人:安原義人(TVシリーズ)、伊勢谷友介(実写映画)、月城かなと / 縣千(宝塚歌劇)、三浦涼介(舞台 / 松竹)

 

著者
和月 伸宏
出版日
2006-10-04

 

江戸城を警護する役目にある隠密集団「御庭番衆」の一員であり、15歳でそのトップである御頭となった、言わば天才。幼少の頃から隠密としての修行を積んでいたこともあり、怜悧冷徹、目の前の現実を直視するタイプです。

江戸城および将軍を護るものとして存在した御庭番衆ですが、鳥羽・伏見の戦いは、最終的に江戸城明け渡しによって、御庭番衆は戦うこともなく時代は明治へと変わります。

戦うべきときに戦えなかった無念を抱いたまま幕府終焉を迎えた蒼紫は、時代に取り残された部下を率いて「最強」の名を勝ち取るため、戦場を求めて彷徨いました。

仕える先をなくした後、実業家の用心棒となり、仲間を失いながらも修羅となって1人戦い、やがて仏性に辿りつきます。激動の時代、四乃森蒼紫も怒涛の人生を歩んでいたのです。


『るろうに剣心』の簡単なおさらいと意外な事実をまとめた<漫画『るろうに剣心』の知られざる事実10選!剣心にはモデルがいた!?>の記事もあわせてどうぞ。

事実1:幕末の隠密のモデルは新撰組?!

 

「蒼紫には、特にモデルとする人物はいなかった」と、作者・和月伸宏は述懐しています。

しかし、連載漫画のストーリーというのは流動的なもので、先々まで綿密につくり込んでいても、いざ執筆の際には変更を要する部分が生じるということはよくあります。

御庭番衆もそんな要素の1つで、武田観柳のエピソードが始まる直前までは登場の予定はありませんでした。

 

るろうに剣心 3 (ジャンプコミックス)

1995年02月03日
和月 伸宏
集英社

 

そのため御庭番衆は、みな連載の途中で急拵えされたキャラクターです。モチーフを探したり選んだりしている暇もなかったというところでしょうか。しかし描き進めるうちに、御庭番衆のモチーフとして、作者の脳裏には自身も大好きな新撰組が浮かびあがってきたのでした。
 

蒼紫は新撰組副長・土方歳三のモチーフに決定。彼の容貌はストーリーの進展とともに刻々と変化していくのですが、それは取り急ぎのデザインからモチーフが決まり、人物像が固まってくる過程での変遷ということになります。

また、名前の由来は和月の故郷・新潟県長岡市にある蒼柴神社周辺の「蒼柴の杜」から発想されました。彼の名は蒼「紫」ですが、神社の名は蒼「柴」なので、注意が必要です。「蒼柴の杜」は「あおしのもり」と読みます。「蒼紫」という名と同時に「四乃森」という姓氏も合わせて、ここから発想されたのでしょう。

 

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事実2:主人公を追って要所に登場

 

『るろうに剣心』本編のストーリーは、大きく3つに分けられます。東京編・京都編・人誅編です。蒼紫は、この3編すべてに登場しています。

・東京編

実業家という顔の裏で、新型阿片の製造・密売をする武田観柳の用心棒となった御庭番衆の御頭として登場。麻薬で金を儲けようと阿片製造を強要する観柳から逃げ出した高荷恵を助けるべく、観柳邸に乗り込んだ剣心らを御庭番衆が迎え撃ちます。

御庭番衆のなかでも戦うことしかできず、時代に馴染むことができない4人だけが残り、蒼紫とともに応戦。彼らは戦うことで自己を確立し、最強の維新志士であった剣心を討つことで「最強」の称号を得ようとします。

観柳邸で剣心と対峙した蒼紫は接戦の末、剣心に勝利を譲ってしまい、直後に観柳の裏切りに遭います。観柳は回転式機関砲(ガトリングガン)で、剣心らとともに蒼紫まで抹殺しようとしたのです。

しかし、最後に残った4人の御庭番衆がすんでのところで現れ、それぞれに身を投げ出して蒼紫を守り、絶命してしまいます。

こうして孤高の人となった蒼紫は亡くなった4人の首を手に、行方をくらましてしまうのでした。

 

著者
和月 伸宏
出版日
1995-04-04

 

・京都編

剣心と再戦すると心に決めた蒼紫が再登場。彼を倒して「最強」という華を手にするため修羅となった蒼紫は、日本転覆を謀る志々雄真実と手を組みます。

行方をくらましている間に新たに剣術を学び、以前よりも強く変化。しかし「すべてを捨てて」剣心に挑むも、「生きようとする意志は何よりも強い」と悟った剣心には敵わないどころか、「4人の部下のせいにして凶剣を振るっている」という指摘に動揺します。

そして剣心との激しい戦いを通して頑なだった修羅の心は解け、御頭としての自分に戻るのです。それでも避けられない、剣心との対決。全力でぶつかり合い、「ずいぶんと分厚い紙一重」の差で地に倒れるのでした。

志々雄らの始末がついた後は禅を組むなどして、以前にも増して無口に。剣心の「そのうち酒でも飲み交わそう」という言葉にも「酒は飲めん」とつれない様子でしたが、「茶の湯ならば、いずれつき合おう」と僅かに打ち解けた様子も見せたのでした。

 

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ろうに剣心 14 (ジャンプコミックス)

1997年03月04日
和月 伸宏
集英社

 

・人誅編

ここでは、鋭い考察で剣心を助けることなります。剣心は最大の敵である雪代縁(ゆきしろ えにし)に、精神的に追い詰められていました。

薫が殺されたと思い込み、動けなくなっている剣心。しかし蒼紫は、薫の死の不審な点に気づきます。それは「剣心の目の前で殺すのが1番のダメージになるはずなのに、なぜ縁は誰にも殺害の瞬間を見せなかったのか」ということ。剣心だけでなく、その場にいた者たちも薫が殺される瞬間は見ていなかったのです。

これに気づいた蒼紫は、薫の遺体は精巧にできた人形であることを突き止めます。その後、人形をつくった外印と戦い、「外法の悪党は、外法の力を以て葬る」という言葉通り相手を倒すのです。

また、剣心が復活した後に縁との最終決戦に同行し、相手の技を完全にコピーする敵・朱雀と対戦。自分の技がそのまま自分に返ってくるという厄介な相手ですが、「自分の剣ゆえ太刀筋は百も承知」と相手の攻撃を見切り、勝利します。

このように『るろうに剣心』の要所に現れ、重要な役割を担っています。

 

事実3:求めるのは「最強」の名

 

剣心の敵となり味方となりながら、随所に登場する蒼紫。彼は途中まで、「最強」を求めていました。それだけのために、幕末最強の剣客である剣心を追い続けたのです。

幕末時代、隠密御庭番衆は官軍と戦うことなく、明治維新を迎えました。「あのとき戦うことができたなら、幕末の最強の称号は人斬り抜刀斎ではなく、御庭番衆が得ていたはずだった」と、戦えなかった無念から、御庭番衆と蒼紫は満たされぬことなく「最強」を求め続けることになったのでしょう。

ただ、蒼紫は自分自身が最強の者となるべく戦っていたのではなく、ともに幕末を生き抜いた御庭番衆のためにこそ戦っていたのです。戦う以外に生きる術がなく、維新後も新たに職に就くことができなかった4人は、不器用ながらに懸命に生きていました。彼らに「最強」という華を添えるために蒼紫は戦っていたのです。

その過程で4人の配下を失った蒼紫は、自らをすでに必要なくなった者と見なしてしまい、生命はないものとして剣心に挑みました。しかし、それが京都での対決の敗因となったのです。これには彼自身、納得できる敗北だったのでしょう。倒れたときの表情からは、清々しさや安堵を感じられました。

 

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事実4:刃と拳の戦闘スタイル

 

蒼紫は、小太刀(こだち)を用いて相手の攻撃を払い、御庭番式拳法で攻撃を加える特有の戦闘スタイルです。のちに小太刀を両手に戦う、御庭番式小太刀二刀流を身につけます。

小太刀とは、作中では「刀と脇差の中間の剣」と説明されています。またの名を大脇差。日本刀のうち刃渡りが二尺(約60cm)以上のものを「太刀」と呼び、二尺前後のものを「小太刀」と呼びます。

一見、刃渡りが長い方が有利なように見えますが、長尺の方が攻撃をくり出したときの懐の空き方が大きく、隙が生まれるのです。短い小太刀は小廻りが効き、攻撃型の楯として有利に機能します。初登場時の蒼紫の戦闘スタイルは、これを利用したものです。

 

著者
和月 伸宏
出版日
1999-04-02

 

小太刀で防ぎ、拳や蹴りで攻める。小太刀での守りは鉄壁ともいえるもので、蒼紫は「防御に徹したときの俺の小太刀は小銃(ライフル)の弾丸とて防ぎきる」と自ら述べているほど。

そこに緩急自在、速度が一定ではない「流水の動き」という運歩法が加わります。目に捉えづらく、どこから攻撃が出てくるか分かりません。

結果、敵となった者は自分の攻撃が当たらないばかりか、不意に飛び出してくる拳打や蹴撃をくらってしまいます。さらに、流水の動きからくり出される小太刀による3連続の攻撃技・回天剣舞(かいてんけんぶ)という、強さと美しさが兼ね備わった技をもくり出すのです。

しかし、御庭番衆の特殊な戦闘スタイルは蒼紫の強さにつながりましたが、剣心にだけは敵いませんでした。そこで蒼紫は、御庭番衆先代御頭の技である御庭番式小太刀二刀流を独学で身につけ、再び剣心の前に立ちはだかるのです。次の項で、詳しく見てみましょう。

 

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事実5:御庭番式小太刀二刀流

 

東京・武田観柳邸で剣心に敗北を喫したのち、蒼紫は剣心との再戦を誓いながら姿を消しました。そして京都へ旅立った剣心とすれ違うように、神谷道場に再び姿を現します。

長尺の大太刀のような拵えに収まる小太刀二振りを携えた蒼紫は、剣心の不在に踵を返した後に刺客に襲われ、小太刀を抜いて賊を返り討ちにしました。

そのときに見せたのが、御庭番式小太刀二刀流。観柳邸から消えてから神谷道場に再び姿を見せるまでの間に身につけた、隠密御庭番衆先代御頭の技です。彼はこの技で、剣心と再び対峙します。その戦いで見せた御庭番式小太刀二刀流の技は3つ。その1つ1つを見てみましょう。

・回天剣舞六連(かいてんけんぶ・ろくれん)

剣心との初戦で見せた「回天剣舞」のバージョンアップ版とでもいえる技。一刀のみで3連攻撃をくり出した回天剣舞を、小太刀二刀流により左右両方からくり出す超高速の6連撃としたものです。

左右どちらからでも放つことが可能で、相手にいつ攻撃が始まるのか、どちらから攻撃が発されるのかを悟らせないのがこの技の強さでしょう。

なお、技の名前は「回天」剣舞であって、「回転」剣舞ではありません。この技を出すときの蒼紫が「流水の動き」で相手の周囲を巡るように動くので、「回転している」と考えて間違える人が多いようです。

・陰陽撥止(おんみょうはっし)

一方の小太刀の柄頭を、もう一方の小太刀の切っ先で突き、相手に向けて飛ばす技。剣心は「飛龍閃と同質の飛刀術」と言っています。

飛来した小太刀を防いでも、直後にもう1刀が先ほどの小太刀の軌道にまったく隠れて飛来するため、余程の動体視力と俊敏さがないと避けきれません。2刀目まで避けてもまた直後に御庭番式拳法での攻撃が続きます。小太刀・小太刀・拳打もしくは蹴撃という3連攻撃技です。 

・呉鉤十字(ごこうじゅうじ)

左右の小太刀を十字に交差させ、刃と刃の間に相手の身体が入るように斬りつける技。蒼紫はこの技で相手の首を挟むようにして頸動脈を狙い、決定打にはならなかったものの、剣心の首の両側に傷を負わせました。

これら3つの技を「紙一重」で防がれて決着がつかず、蒼紫は最後にもう一度、回天剣舞六連をくり出しました。剣心はそれに対して、飛天御剣流奥義・天翔龍閃を放ちます。回天剣舞六連が入るか否かの瞬間に放たれた天翔龍閃は、御庭番式小太刀二刀流の最強技を凌駕。

志々雄のアジトで、蒼紫の剣心との戦いは終幕を迎えたのでした。

 

事実6:本編連載中に笑ったのはたったの1回!

 

隠密御庭番衆先代御頭の孫娘で、蒼紫に想いを寄せる巻町操が言うには、蒼紫が「作り笑い以外で笑っている姿を見たことがない」とのこと。想いを寄せていて目を向ける機会が多い人でさえ笑っているところを見たことがないと言うのですから、相当です。

常に無口・無表情・無愛想。蒼紫は笑顔どころか、感情の大きな起伏さえ見せることがほとんどないのです。

先にも述べましたように、彼は東京編・京都編・人誅編と各編に登場しますが、その3編を通してほとんど笑いません。しかし、ただ1回だけ、人誅編が終わった後、ストーリー全編のまとめの段階に入ったところで微かに笑います。本当に笑っているのかどうか、よく見ないとわからないほどの微笑です。

28巻の第二百五十三幕「小春日和」で、蒼紫と剣心とは差し向かいでお茶を飲みます。18巻の第百五十一幕京都編エピローグ其之伍「IN THE BLUESKY」で、京都を去ろうとする剣心が「機会があればそのうち酒でも飲み交わそう」と声を掛けたときに「茶の湯ならばいずれつき合おう」と答えた、この約束が果たされたのです。

 

著者
和月 伸宏
出版日
1999-11-04

その後、蒼紫は逗留地の神谷道場をすぐに発つと言いますが、ともに京都の葵屋に帰る予定ながら、まだ東京で遊びたい操はそれを渋ります。蒼紫は早く京都へ帰る理由を、季節で土地が閉ざされる前に、失った御庭番衆4人をあらためていい場所に葬ってやるのだ、と口にしました。

すると操は先刻までのぐずり方はどこへやら、「みんなと一緒に帰るね」と意見を翻します。それを背中で聞いて、振り返りはしないものの、蒼紫は薄く微かに微笑んだのです。口角が上がっているのか、いないのかわからないくらいの、微かな笑みでした。

これが、本編中で彼が笑顔を見せた唯一のシーンです。「最強」を求めて修羅の時を経て、守るべき者とともに帰るべき安寧の地にようやく向かう、その心中の穏やかさを物語るようでした。

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事実7:かつて生命を狙った相手の再起を助ける

 

3巻で登場して以来、18巻まで剣心を追い続けた蒼紫。怨恨はないが「幕末最強の維新志士」だったから、という理由でその生命を狙い続け、闘争に身を投じます。

無口・無表情のままに人をあっさりと斬り捨てる非情の修羅と見えましたが、その一方で篤厚の士でもありました。

 

著者
和月 伸宏
出版日
1998-07-03

 

明治維新が成った後、自身には仕官の口がいくらもあったというのに、戦うことでしか生きられない部下たちのためにすべて断って用心棒稼業をしていたり、武田観柳に捕らわれた恵には「お前の幸薄い人生には少し同情する」と言葉を向けています。

このように、蒼紫はエピソードの端々で情の一端を見せているため、まったくの冷血漢というわけではないようです。

京都編で剣心と対決し、天翔龍閃に倒れて以降は蒙が啓かれたというか悟りを得たように落ち着き、目に見えるものだけではなく「事実」を見ようとするようになりました。それと情の篤さがよくわかるのが、人誅編のエピソードです。

 

著者
和月 伸宏
出版日
1999-02-04

人誅編での薫の死は、大きな事件でした。誰もが呆然とし、剣心は壊れて動けなくなってしまいます。そこに現れたのが蒼紫です。ことのしだいを訊ねてみれば、誰1人薫の「死の瞬間」を見ていないことを彼は訝ります。

蒼紫が言うのは「一連の人誅のうち、薫の殺害は最後にして最重要のはずなのに、示されたのは『死』という結果だけだった」ということ。

縁が憎悪する剣心にとって、薫が殺害されるその瞬間こそがもっとも苦痛のはずで、縁自身も姉・巴のその瞬間を見たために頭髪が真っ白になるほどのショックを受けたのですから、その苦痛をこそ与えたいはず。

その推理と、隠密御庭番衆御頭を引き継いだ際に読破したという書物の知識により、薫の遺骸は「つくりもの」である可能性があると蒼紫は示し、薫の墓を暴きました。はたして、遺骸がつくりものであることが事実とわかります。

薫が生きていると知った操は、すぐさまこれを剣心に知らせて薫を救出しようと張り切りますが、蒼紫はこれを止めるのです。

生きていると知らせれば剣心は何としてでも薫を救出するだろうが、彼女を守り切れなかったことに変わりはない。自分自身の存在と生存の意義を見出す、つまり人斬りであった罪を償う答えを自ら見つけ出さないことには、人としてもう1度立ち上がることはできない――このように蒼紫は言うのです。

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著者
和月 伸宏
出版日
1999-09-03

 

手助けはあってもいい、しかし自分自身で答えを見つけて立ち上がらなければならない。それは、4人の大切な部下を失い、それによって自分を失っていた経験を持つ蒼紫ならではの見地でありましょう。残された弥彦や恵、操には言い得ないことです。

無理に復活を促すのではなく、ただ見守ることを、と彼は言います。自分自身で立ち上がるときを待つのが、本人にとってもっともいいことであると知っているからこそ、かつて倒そうとした者の復活のために言うのです。

さらにはこの後、斉藤一に対して「抜刀斎はここでくたばるような弱い男ではない」と断言しています。 かつて敵対して1度ならず剣を交えた者のために、所在がわからないものを探し出し、からくりを解き、外法の者を退治するという甲斐甲斐しい働きを語るこのエピソード。

普段は何を考えているのか量れない蒼紫の、その情の篤さがよくわかるようになっています。

 

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もの言わず、笑顔も見せず、感情を表に出すこともないという本心が定かでない四乃森蒼紫ですが、よく見ると人思いで情に篤い人物であることがわかるでしょう。ストーリーを読み込めば読み込むほど、味わいが出てくるキャラクターなのです。