ずば抜けた情熱と行動力
- 著者
- 小澤 征爾
- 出版日
小澤征爾が24歳で単身ヨーロッパに貨物船で渡り、そこで見たもの感じたもの出会ったものをリズミカルかつ鮮やかに描いた素晴らしいエッセイです。
最初に読んだのは中学生のとき。
その時は自分がバンドをやるなんて夢にも思っていませんでしたが、この本を読んで「音楽活動って良いな、羨ましいな」と強く思ったことは今でも覚えています。
そして、型破りでエネルギッシュな小澤征爾の姿を通じて「人間は何より情熱と行動力がモノを言う!」ということを教えられた気がします。
小澤征爾のずば抜けた情熱と行動力が周囲の人々を惹きつけ、彼を「天才」にまで押し上げ、己の自由な精神をどこまでも育む人生の道を切り開いたのだと思います。
行動しないとなにも始まりませんもんね。
がんばろう。
純粋すぎる作品への姿勢
- 著者
- 宮崎 駿
- 出版日
- 2013-11-08
宮崎駿とインタビュアーとの対談形式の本です。
わたしは常々、作品を楽しむための予備知識なんかいらないと思っています。
作品は純粋に作品であってほしいのです。
できれば作者の生い立ちやら性格やら恋愛事情やら死に方なんか知らないまま作品に向かいたいのです。
そんなわたしなので、この本を読んで大丈夫かな?と不安ではあったのですが、読んでみれば宮崎駿の想像以上に偏屈な部分や、パンクな思想や、純粋すぎる作品への姿勢を目の当たりにして、「あーこれくらいじゃなきゃあんな作品作れないよな」と素直に感服しました。
この本を読んで今まで以上に宮崎駿作品への理解が深まった!かどうかは分かりませんが、宮崎駿という人を今まで以上に大好きになりました。
わたしの持つ感情のすべてが宮崎駿の作品にはあるんだよな、と改めて再認識出来ました。
引退なんか撤回して今後も作品を作り続けて欲しいです。
本当に大好きです。
パンクで切ないエッセイ
- 著者
- 松本 人志
- 出版日
「憎まれっ子世にはばかる」をモットーに芸能界に殴りこんだ松本人志が自らの生き方を語ったパンクで切ないエッセイです。
松本人志って、わたしにとって切ない存在です。
あの人が笑っているのを見ると、嬉しいんだけど何故か切ない気持ちになるのです。
30歳にして誰もが天才と認め、人気絶頂だった頃にあえて「遺書」なんてタイトルのエッセイを書くところが、もう切ない。
そして彼は作中で「面白い人は根暗」と言っていますが、自分のことを根暗だと断言するところも、やはり切ない。
そして、根暗な松本人志があんなに絶え間無く笑いを提供し続けるなんて、時にはキツイこともあるだろうなあと勝手ながら想像して、また切ない。
わたしは松本人志が好きです。
切ないから好きなのかもしれない。