【山下耀子のごきげんなワケ】「知る」に対して謙虚であること

【山下耀子のごきげんなワケ】「知る」に対して謙虚であること

更新:2021.11.28

ごきげんよーこ!外を散歩すれば暖かい日差しと冷たい風があり気持ち良い気候になりましたね。突然ですがみなさん、最近新しい情報や知識を「知り」ましたか? 日々生活をしていると、スマホや電車の広告、友人との話などから、たくさんの情報に触れ、色んなことを「知る」と思います。そんな「知る」ことへの謙虚さって、忘れてはならないと思うのです。

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手軽に「知れる」ことに慣れてしまった私たち

私が何かを「知る」情報源はスマホです。1日平均6時間使用しているのですが、そのほとんどがTwitterとInstagram。投稿するだけでなく、情報を得るためにいろんな使い方ができます。

例えばTwitter。今多く呟かれているトレンドワードは何か、フォローしている人は今日何をしているのか。気になったこと、ニュースで見逃した情報など調べればすぐにでてくるので、ブラウザよりもTwitterの方が今を知れてよく使います。時事ニュースはテレビよりTwitterから得ることが多いです。

Instagramはオシャレなものを探すのによく使用します。例えばランチを決めるとき、ブラウザやご飯アプリなどで調べると、たくさん候補が出てきて、どの店がいいのか迷って探すのが億劫になることもしばしば…。

しかしInstagramで「〇〇(地名)ランチ」と打てば、オシャレで、いわゆる映えている写真がたくさん出てきます。写真を見ればどんなメニューがあるのか分かりやすいので、悩む心配がありません。

他にもインテリアの参考にしたり、便利なグッズを探すときにInstagramを使用します。

こんな風に、今知りたい情報は調べればすぐに手に入る、便利な時代になりました。しかし、情報というのはもともとその辺に転がってるものではなく、誰かが閃いたものや実際に経験したからこそ得られるもののはず。

そんな情報を、時間をかけず苦労もせず手軽に「知れる」ことに慣れてしまってる私たちは、「知る」ことへの配慮と感謝をしなければならないのではないでしょうか。

Instagramの検索方法も、私の友人がTwitterで呟いていたものでした。「これは便利!使いやすい!」と、得た情報をそのまま使っています。

しかしある時気付いたのです。この友人の閃きを、さも私が気付いたかのように使い、そして別の人に教えていることに。これでいいのでしょうか。

私は、あれを教えて、これを教えてとすぐに人に答えを求め、教えられてもあまり感謝せず、むしろ教えてもらって当然のように思っていました。

しかしこれではいけません。教えてくれた人の苦労を考え、教えてくれたことへの感謝をし、情報を付け足して返すくらいの気持ちでいようと考えを改めました。「知る」に対する謙虚さを忘れないようにしたいと思わせてくれた一冊があります。

「知る」ことと「教わる」こと

著者
有川 浩
出版日
2013-04-05

映画化もされたこちらの本ですが、私が大好きな高知県が舞台になっています。課の名前がちょっとポップですが、実際に存在する課なのです。

自然しかない高知県をどうアピールしていくのか、やる気はあるが空回りしてばっかりの若手職員・掛水(かけみず)が奮闘するお話です。

高知県出身の人気作家吉門(よしかど)から「お役所ルール」を指摘され、ダメ出しをされる掛水。ダメ出しを受け続けると、普通なら嫌になったり怒ったりしてしまいがちですが、掛水は高知県でのおもてなしは何かということに向き合い、吉門のダメ出しにもなんとか食らいつくのです。

ただ指摘を鵜呑みにして言われた通りにするだけでなく、どうして指摘したのか、どうしたいのかを考え、自分の意見をぶつけながらより良いものを生み出していく様子は、「教わっている」という謙虚な姿勢だからこそできることなのだと感じました。

ちょっと不器用で空回りもするけど、目の前のことに一生懸命で相手を大事にできる掛水は、読んでいて愛らしく思えるキャラクターです。改めて謙虚さは大事にしていきたいなと思いました。

この記事が含まれる特集

  • 山下耀子のごきげんなワケ

    香川生まれで高知を愛する「ごきげんよーこ」こと、山下耀子(やましたようこ)さんが、高知での体験とそこから学んだ生きるヒントをご紹介。

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