春。新しい出会いの季節だっていうのに、しけってる! そんな出会いのない陰キャが、困った末に、少し考え直した漫画をご紹介します。
4月。出会い、そして別れの季節ですね。
新しい環境や新しい人との出会いによって、また自分の新たな一面を見つけたり、成長したり……。
いや〜〜〜〜、したい!!!!!!!!!!
私も新しい環境や人との出会いによって、また自分の新たな一面を見つけたり、成長したり、したい!!!!!!!!!!!!!
残念ながら私の場合、そんな4月らしいウキウキでキュンキュンな季節行事をまったく通らない予定。いつもどおり、お仕事をして、ご飯を食べて、猫を吸って、寝ます。
変わらない!1年、12ヶ月ずっとこんな感じで生きてるな?
そもそも新しい出会いが、ない。友達がほとんどいないから広がりがない、そもそも人付き合いがうまくないというのが最大の理由ではあるのですが、単純に引っ越ししすぎだということもあるのに気づきました。
生まれ育った北海道から沖縄の大学にいき、まっさらな状態で人付き合いスタート。
そこから初めて勤めた会社で広島配属になり、また、まっさらな状態で人付き合いスタート。
そしてその会社を辞め、東京にきて、また、まっさらな状態で人付き合いスタート。
物理的な距離が離れると、やっぱり交友関係は希薄になりがちで、社会人になってそれぞれ忙しくしていると、なおさらです。
そう考えると新しい環境には身を置きまくってきましたが、そこでの出会いが今に繋がっていない。あれ、何か書いてて悲しくなってきたな……。
悲しくなるくらいなら、行動すればいい。新しい出会いの場に身を置く、こまめな連絡をするなどしなくては、交友関係が広がるはずもないんです。そういうこと、分かってはいます。分かってはいるんですが……。
めんどくさい!
本を読みまくってた幼少期の影響で、休みの日に外に出る、というのが家族と出かける以外、ほとんどありませんでした。高校時代も、部活漬け。
そもそも新規の出会いの場を自分から探しにいくことに弱すぎる……。
それに加え、2019年を生きているというのに、未だにSNSやラインでのやりとりが、爆裂に苦手。
こう言ったら相手がどう思うだろう、変な言い方じゃないかな、とか気にしすぎた結果、めんどくさい、にやっぱり行き着いてしまうのです。人の一生の中で最もメール全盛期とも言えるであろう、暇と時間を持て余している学生時代にも、やりとりが皆無だったような……。いや、冷静にやっぱ悲しいな?
書いてて冷静に自分の身を振り返ると、悲しすぎたのでこれは、どうにかしないといけませんね。
物語をたくさん読んできて、「私も将来大人になったら、こんなドキドキするような楽しい出来事がたくさん待っているんだ」とキラキラしていた幼少期に切実に申し訳ない。物語、何も生まれない人生送ってるよ、って。
やっぱり、新しい出会いを探しにいかねば!
とはいえ慣れてないから、え〜〜〜、人が集まるような場所?無理無理、めんどくさい、そもそも人見知りするから家に帰ってめっちゃ疲れるし〜〜、という心の声が鳴り響きます。
でも、そもそも私が物語が生まれない人生送ってるのは、その時々、ちゃんと目の前の人と向き合ってこなかったからじゃないかな、とこの本を読んでいると思えてきました。
- 著者
- 伊藤 三巳華
- 出版日
- 2017-05-19
え、この本からそこ読み取る……?と思われる方も多いでしょう。
まずは子の本のあらすじを説明すると、幼少期から霊感が強かった主人公が、その時々怖い思いをしながらも、人や霊との出会いを通じて成長していくという、半フィクションエッセイ。やはりメインはオカルトものならではの不思議な世界を覗き見してる面白さでしょう。
しかし考えさせられる部分も多く、作者がその時々の出会いや問題にどう対処してきたか、どう思ったかが、分かりやすく描かれます。
作者は、霊にも生身の人間にも、まっすぐに向き合います。「まっすぐに向き合う」なんて陳腐な言い回しですが、エッセイであるがゆえに、リアルにこう生きている人がいるんだ、すごいなぁ、と素直にそう感じたのです。
物語のある人生にしたいから、新たな出会いや環境を探す、そういうのもひとつのやり方かもしれません。
でも私の場合は、今目の前にいる、出会った人を大切にすることが足りてなかったんじゃないかなぁ、そんなふうに思い直しました。
めんどくさい、の虫を飼いならしながら、違うやり方で物語を探してみることにします。
困シェルジュ
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