気持ちが大きく動いた時こそ、良い作品は生まれる。わたしはそう思っています。映画を見て、小説を読んで、咀嚼して自分の中で生まれた感情を詩としてアウトプットするのも良いですが、素晴らしい景色や写真のように、視覚から入ったものを直感的に自分の言葉で詩に変換する感覚も大好きです。 今日はわたしが作品作りのヒントが欲しいときに時々開く、お気に入りの写真集3冊をご紹介します。
流れる水を掬う手、木々に差し込む光、水辺でうつむく女性と犬。ファッション界に新しい風を吹かせた人物といわれる一方で、普遍的な構図を限りなく清浄に、美しく切り取るフォトグラファーでもある、マーク・ボスウィック。特にこの『Not in Fashion』は彼の写真の特徴である鮮やかな色彩が良く出ています。さらに、ページのところどころには手書きの撮影メモや手紙が!VOGUEで使用された写真、GUCCIやHELMUT LANGのイメージフォトなど、収録作品のボリュームもさることながら、表紙の造り、紙の質感(これにより、鮮やかな印刷が実現したと思うのです)からもこだわりを感じる一冊。手に取り、その質量を感じ、何度も読み返したい。手元に置いておくだけで、大切な宝物のような、特別な存在になるはずです。
- 著者
- Mark Borthwick
- 出版日
- 2009-03-17
アイドルの写真集は日々発売されていますが、わたしの一押しはやっぱりこれ。AKB48の人気メンバー、島崎遥香さんのファースト写真集『ぱるる、困る。』!彼女の登場により「困り眉」という言葉が一般に浸透したのは記憶に新しいですよね。着物姿に、水着姿…いろいろなショットが満載ですが、感情を憶測したくなるような、保護欲を掻き立てられるような「困り眉」は、彼女の凛とした佇まいをより一層引き立てているように思います。
- 著者
- 島崎 遥香
- 出版日
- 2013-07-19
東洋の女性のしなやかさ、美しさを体現するモデル、故・山口小夜子さん。彼女の展覧会の開催に伴い、今年春に発売されたばかりの本です。手に取った瞬間引き込まれて、かなり重たい本なのですがつい立ち読みをしてしまいました。そのくらい、強い引力を持った女性であることは、表紙のショットひとつからも明白です。
- 著者
- 出版日
- 2015-04-11