5分でわかるふるさと納税の仕組み!確定申告やワンストップなども解説!

更新:2019.6.16 作成:2019.6.16

さまざまな還付や控除の仕組みがある日本の税制。近年特に注目が集まっているのが「ふるさと納税」です。この記事では、「確定申告」や「ワンストップ特例制度」などの仕組みや、返礼品、メリットとデメリットなどをわかりやすく解説していきます。おすすめの関連本も紹介するので、チェックしてみてください。

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ふるさと納税とは。2019年の申し込みはいつまで?

 

報道番組などでたびたび耳にする「ふるさと納税」。個人が任意の地方自治体に寄付金を送ることができる制度のことです。

総務省のWebサイトでは次のように解説されています。

自分の生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域や、これから応援したい地域の力になりたいという思いを実現し、「ふるさと」へ貢献するための制度です。住所地へ納税する住民税を実質的に移転する効果がある仕組みですが、寄附金税制を活用していますので、法律上は、寄附とそれに伴う税の軽減を組み合わせたものです。

もともとは「ふるさと」という名前のとおり、生まれ故郷から都市部に移住した人が地元を応援するための制度として始まりました。その後対象が拡大され、今日では自由に寄付先を選ぶことが可能です。

また「確定申告」もしくは「ワンストップ特例制度」を申請すると、税金が控除されます。ふるさと納税をうまく活用すれば、自分が応援したい自治体を支援できるだけでなく、税制上も恩恵を受けることができるのが特徴だといえるでしょう。

ちなみに控除の対象は、1月1日から12月31日までの1年ごとに計上されます。2019年分の所得の控除対象となるのは、2019年12月31日までに入金されたもの。年内に手続きをおこなったとしても、入金日が2020年になると、控除の対象も翌年の所得分となってしまうので注意が必要です。

 

ふるさと納税の仕組み。確定申告とワンストップ特例制度

 

ではふるさと納税の仕組みを解説していきます。

まずは応援したい自治体を決めて、寄付行為をしてください。具体的な方法は各自治体によって異なるので、ホームページなどで確認をしましょう。しばらくすると、自治体から返礼品とあわせて「寄付金受領証明書」が送付されてきます。

ふるさと納税をした翌年の3月に、「確定申告」の手続きをおこないます。その際に「寄付金受領証明書」を提出すると、所得税の還付や住民税の控除を受けることができるのです。

ただ、日頃確定申告をしてない人にとっては、この手続きはやや煩雑でしょう。そのような方におすすめなのが、「ワンストップ特例制度」というもの。税額控除の手続きが簡単にできます。ふるさと納税をした自治体に「ワンストップ特例制度申請書」を提出すると、寄付先の自治体から、寄付者が住んでいる自治体に情報が送られ、ふるさと納税の金額に応じて住民税の控除を受けることができるのです。

実際の手続きがかなり簡略化されるので、ふるさと納税をしたいけど、その後の手順に不安がある方には特におすすめの制度になっています。

ただ「ワンストップ特例制度」を利用するためには、確定申告の必要がない給与所得者であること、ふるさと納税をした自治体が5つ以内であること、という条件を満たす必要があるので注意してください。

 

ふるさと納税の返礼品にはどんなものがある?還元率に注目!問題点は?

 

寄付を受けた自治体は、感謝として地域の特色をいかした返礼品を届けています。地元特産の果物や野菜などの食料品、地域メーカーの家電製品など、その内容はさまざま。2014年頃からは返礼品に注目が集まり、もらえる返礼品から寄付をする自治体を選ぶ人も増えているようです。

ふるさと納税の返礼品を探す際に注目したいのが、「還元率」。これは、返礼品の価格が、寄付した金額のどれくらいの割合にあたるかを示したものです。還元率が高いものほど、お得だと考えることができるでしょう。

一方で、寄付金目当てに過度な返礼品を用意したり、地元の産業と無関係なものを送る自治体も出てくるようになり、本来のふるさと納税の趣旨から外れているという批判があるのも現実です。

そのため制度の見直しが進められ、2019年6月からは還元率が3割以下と定められたほか、国の審査をクリアできていない自治体はふるさと納税の対象から外れることになりました。

たとえば、大手ECサイトのギフト券をはじめ1000種以上の商品を用意していた大阪府泉佐野市。多額の寄付金を集めることには成功しましたが、その返礼品のなかには泉佐野市や大阪府とは無関係の品も多く含まれています。ふるさと納税の新制度からは除外され、寄付をしても税控除は受けられないようになっています。

 

ふるさと納税のメリットとデメリット

 

さまざまな特典があると同時に、問題点も表面化してきたふるさと納税。メリットとデメリットを整理してみましょう。

まずは寄付をする人にとってのメリットです。

・上京した後も、自分の出身地に恩返しができる
・出身地以外でも、自分が応援したい自治体を援助することができる
・税控除や返礼品の獲得など経済的な恩恵が受けられる

続いて寄付される自治体にとってのメリットです。

・居住者からの税収以外に、全国から収入を得ることができる
・返礼品を通じて、特産品や地域のPRができる

一方でデメリットとしては、

・本来確保できるはずの税収を得られない自治体が出てくる
・返礼品競争など、自治体同士が寄付金を奪い合うことになってしまう
・寄付の拡大は、税金の原則のひとつである「受益者負担の原則」から逸脱しかねない
・ふるさと納税に対応する人員などコストが増え、結果的に公共サービスに用いられる税金が減ってしまう

などが挙げられています。

 

平戸市から学ぶ、地方創生の成功例

著者
黒田 成彦
出版日
2015-10-02

 

長崎県平戸市は、人口3万人余りの小さな町です。しかし2014年、ふるさと納税を通じてなんと14億円の寄付金を獲得。寄付額日本一の自治体として注目を集めました。

本書の作者は、2009年から市長を務める黒田成彦。なぜふるさと納税を成功させることができたのか、「10の逆転の発想」を紹介しています。

過疎化や少子高齢化が深刻な問題となっている昨今、平戸市の事例は地方創生の成功例として参考になるでしょう。

 

ふるさと納税など税金の仕組みを解説した一冊

著者
出口 秀樹
出版日
2017-09-22

 

ふるさと納税をはじめとした日本の税制には、さまざまな控除や節税の仕組みが用意されています。しかし、活用しきれていないという人も多いのではないでしょうか。

本書は、税金の専門家である作者が、わかりやすく税金の仕組みを解説している作品です。マイホームを購入する場合、相続を受ける場合など、よりイメージをしやすくなるよう具体例を挙げています。とにかく初心者にもわかりやすいようにと、色分けなどを工夫しながらコンパクトにまとめているのも魅力的です。

税金について基礎的な知識をつけたいと考えている方におすすめの一冊です。