コミュニケーションの最初の一歩となる挨拶。言葉を覚え始めた子どもには、自分から言えるようになってほしいですよね。この記事では、「ありがとう」や「ごめんなさい」の大切さを楽しく学べる、おすすめの絵本を紹介していきます。
こぐまちゃんは、「ありがとう」と言われることが大好き。毎朝、お父さんのために新聞をポストから取ってきます。
「おとうさん はい しんぶん」
「ありがとう こぐまちゃん」(『こぐまちゃんありがとう』より引用)
洗濯ものを干しているお母さんのお手伝いもします。
「ありがとう こぐまちゃん」(『こぐまちゃんありがとう』より引用)
ありがとうと言ってもらいたくて、みんなのお手伝いをたくさんするこぐまちゃん。ある日、ひょんなことから迷子になってしまい……。
- 著者
- ["森 比左志", "わだ よしおみ"]
- 出版日
- 1972-10-01
大ロングセラー「こぐまちゃんえほん」シリーズ。古臭さを感じさせないシンプルでかわいらしい絵や、子どもの生活に密着した親しみやすいストーリーが魅力です。
ありがとうと言われるのが嬉しくて、お手伝いをがんばっていたこぐまちゃん。ある時迷子になってしまいましたが、偶然通りかかったおじさんが助けてくれて、無事お家に帰ることができました。今度はこぐまちゃんが「ありがとう」と言って、感謝の気持ちを伝えます。
お話の前半では、「ありがとう」と言ってもらえることの嬉しさ、後半では「ありがとう」と伝えることの大切さが描かれた作品。普段何気なく使っていた「ありがとう」という挨拶のすばらしさに、あらためて気づくことができるでしょう。
作者わかやまけんの、心のこもったあとがきにも要注目。ぜひ親子でお楽しみください。
お外をお散歩中のくまくんは、たんぽぽが咲いているのに気づきました。
「おはなさん こんにちは」(『こんにちは』より引用)
今度は木の上にすずめがいます。その後ろからねこがやってきました。くまくんはみんなに挨拶をしながら、お散歩を続けます。
- 著者
- ["しげお, わたなべ", "やすお, おおとも"]
- 出版日
国境を越えて、世界各国で愛されている「くまくんの絵本」シリーズ。作者は、日本の児童文学界を代表する作家のひとり、わたなべしげおです。
挨拶の基本は、なんといっても「こんにちは」。おはな、すずめ、ねこ、いぬ、牛乳屋さんに郵便屋さん……。くまくんは、出会うものすべてに「こんにちは」と挨拶をします。その様子はとても律儀でかわいらしく、眺めているだけでほっこりできるでしょう。
絵本を読みながら、ぜひ一緒に「こんにちは」と言ってみてくださいね。いつのまにか、くまくんのような気持ちのよい挨拶ができるようになるはずです。
「子育てが大変でなかなか絵本を買いに行く時間もない」「読み聞かせの時間がなかなか取れない」「家で仕事をしている間、1人で絵本を読めるようになってほしい」。絵本をたくさん読んで欲しいとは思いつつ、なかなかそんな環境を整えるのも難しいですよね。
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朝です。くまちゃん一家は、みんなでごあいさつ。
「おはよう」
「おはようございます」
「おはようございまちゅ」(『ことばのべんきょう』より引用)
さあ、次はどんなごあいさつが出てくるのでしょうか?
- 著者
- かこ さとし
- 出版日
- 1985-02-01
絵本界の大御所、かこさとしが手掛けた「ことばのべんきょう」シリーズ。くまちゃん一家の暮らしをとおして、身の周りの挨拶がたくさん登場します。
「いただきます」や「こんにちは」など日常で使うものはもちろん、「ごきげんよう」「おあがりなさい」「いいおゆでした」など、古風で美しい日本語もずらり。大人が読んでも、ノスタルジックな雰囲気に夢中になってしまうかもしれません。
細部まで書き込まれたイラストは、見るたびに新しい発見があって、何度でも読み返したくなります。レトロなタッチがおしゃれなので、プレゼントにもおすすめです。
ゆうちゃんのおうちに、小鳥のピイちゃんがやってきました。頭をぺこっと下げて、挨拶します。
「こんにちは」(『ごあいさつあそび』より引用)
次にやってきたのは、ねこのミケ。子犬のコロに、怪獣さんも到着です。みんなちゃんと挨拶できるかな?
- 著者
- 木村 裕一
- 出版日
絵本作家の木村裕一が手掛けた「あかちゃんのあそびえほん」シリーズです。
「こんにちは」と挨拶をする場面では、絵本のなかの動物たちの頭をペコリと下げられるように仕掛けがついています。楽しく遊びながら言葉と動作を覚えることができるのです。
同じ挨拶でも、動物によってやり方はさまざま。ページごとになりきって遊んであげると喜ぶでしょう。
シンプルな内容なので、小さいお子さんの挨拶の練習にぴったり。ひとり遊びにも重宝しますよ。
ちょうちょを追いかけて、元気よく走るにゃんたくん。つまづいて転んだ拍子に、おじいちゃんが大切にしていたお花を折ってしまいました。お花が植えられていた植木鉢も、まっぷたつに割れています。
「どうしよう どうしよう どうしよう」(『ごめんなさい』より引用)
慌てるにゃんたくん。そんななか、おじいちゃんがお出かけから帰ってきて……。
- 著者
- いもと ようこ
- 出版日
- 2002-12-17
しつけができる「げんきえほん」シリーズ。作者は人気絵本作家のいもとようこです。ふわふわしていて柔らかそうなにゃんたくんに、きゅんとしてしまいます。
どうしようと困っている時に、ちょうどおじいちゃんが帰ってきました。にゃんたくんは悩んだあげく、「ごめんなさい」と素直に謝りました。するとおじいちゃんはにっこり笑って、許してくれるのです。
自分から「ごめんなさい」と言うのは、勇気がいること。本作を読むと、物語をとおして「どんな時に謝るのか」と、「謝ること自体の大切さ」を学べます。くり返し読んであげれば、日常生活でも自然と「ごめんなさい」が言えるようになるでしょう。
朝が来て、目を覚ました女の子。パパとママが笑顔で見守っています。
こんなときって なんていう?
「おはようございます」
(『すっくのこんなときってなんていう?おうちのなかで』より引用)
仕事に行くパパをお見送りするとき、ご飯を食べ始めるとき、食べ終わったとき……こんなときは、なんて言えばよいのでしょうか?
- 著者
- たかてら かよ
- 出版日
- 2014-05-05
現代的なイラストがかわいらしい本作。読めば挨拶が自然と身につくと評判の「こんなときってなんていう?」シリーズです。
本作は、「おはよう」から「おやすみ」まで、おうちのなかの1日の流れを追いながら、基本となる挨拶を紹介したもの。これから覚える子はもちろん、ひととおり挨拶ができるようになった子には、クイズにして復習するのもよいでしょう。
パジャマに着替えて、大きくあくびをする女の子。物語は「おやすみなさい」の挨拶で幕を閉じます。寝る前に読んであげれば、気持ちよく眠りについてくれるはずです。
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