5分でわかる軽減税率!目的や期間、対象品目、補助金などをわかりやすく解説

更新:2019.8.2

2019年10月に実施される消費税の増税。これにともない、「軽減税率」が導入されます。この記事では目的や期間、対象品目、補助金、請求書についてなどわかりやすく解説していきます。

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軽減税率とは。目的や期間など概要を解説

 

対象となる品目について、標準的な税率から軽減した税率を適用することを「軽減税率」といいます。日本では、2019年10月1日に消費税率が8%から10%に上がることにともない、適用される予定です。

消費税が増税すると、特に低所得者層は生活必需品の購入に支障をきたす恐れがあります。そこで国税庁は、負担を軽くするために、増税と同時に軽減税率を導入すると定め、一部の品目の消費税率を8%に据え置くことに決めました。

ただこれは、あくまでも「経過措置」とのこと。いつまで適用されるのか明確な期限は設定されていませんが、恒久的な制度ではない点に注意が必要です。

軽減税率の対象品目は?医薬品や新聞、テイクアウトはどうなる?

 

主に低所得者層の生活を守るために、生活必需品を中品に消費税率が8%のまま据え置かれます。では対象となる品目はどのようなものなのか、みていきましょう。

国税庁が発表した軽減税率の対象品目は、「酒類、外食を除く飲食料品」と「新聞」の2種類です。

まず「酒類、外食を除く飲食料品」について。たとえばファストフード店で提供される食品をそのまま店内で食べる場合は、「外食」となるため消費税率は10%となります。一方でテイクアウトをして店の外で食べれば外食にはあたらないため、軽減税率が適用されて消費税率は8%となるのです。

ただ、セットで購入したうち飲み物だけを店内で飲み、残りをテイクアウトにしたとしても、外食扱いになりセット全体に10%の消費税率がかかります。飲み物と食べ物を単品で別々に購入し、飲み物を店内、食べ物をテイクアウトにすれば、それぞれ10%、8%と別々の税率が適用されるのです。このように、同じものを購入したとしても、食事の形態によって税率が異なります。

同様に、コンビニやスーパーでお惣菜を購入し、店のイートインスペースで食べると消費税率は10%、持ち帰りにすると8%です。また映画館の売店で飲食料品を購入し映画を見ながら食べる場合は、テイクアウトに該当し、軽減税率が適用されて消費税率は8%になります。

ちなみに、近年利用する人が増加している「ウーバーイーツ」などの宅配サービスは、軽減税率が適用されて8%のまま据え置かれます。

また健康食品と医薬品の線引きも複雑です。医薬品や医薬部外品は10%の課税対象ですが、これらに分類されない健康食品、栄養機能食品、特定保健用食品、美容食品には軽減税率が適用されて、8%の課税になるのです。

次に「新聞」です。これは、定期購読の契約がされ、政治や経済、社会、文化などに関する一般社会的事実を掲載し、一定の題号を用いて週2回以上発行されているものがあてはまります。

新聞は、広範な話題を提供し、文化的な生活を送るための必需品であるという考え方から、軽減税率の対象品目となりました。しかし、雑誌や書籍は対象とならないので、新聞だけが優遇されることに対し批判の声もあがっています。

軽減税率対策補助金について。レジや券売機など

 

ここまで見てきたように、軽減税率は同じ食品であっても外食か否かで税率が変化するなど、従来より制度が煩雑になります。小売業者側も、複数の税率に対応できるレジや券売機の導入など、準備が必要です。

国税庁は、設備を導入する費用の一部を補助する「軽減税率対策補助金」を用意しています。ホームページには次のように記載されています。

軽減税率制度(複数税率)への対応が必要となる中小企業・小規模事業者等の方には、複数税率対応レジの導入、受発注システムの改修、受発注システムの改修等を行う際に、その経費の一部を補助する「軽減税率対策補助金」の制度があります。

レジや券売機の導入、電子的な受発注システムの改修、請求書管理システムの改修など、ものやシステムによって補助率や上限金額が異なるので、確認しておきましょう。

軽減税率で請求書も変わる!

 

複数の税率が運用されるようになると、請求書の書式も変わり、「区分記載請求書等」になります。これは名前が示すとおり、消費税率が8%の品目と、10%の品目を区分して記す請求書のこと。納品書や領収書なども含まれます。

また、2023年10月以降は、「適格請求書等保存方式(インボイス方式)」が導入される予定です。

これは事業者が仕入控除を受ける際に、適格請求書を用いる制度。適格請求書は、売り手が買い手に対し、正確な適用税率や消費税額を伝えるための手段です。発行事業者として登録をしないといけず、現行の請求書より記載事項が増える予定。

今後も各事業者は、複数税率を処理するためのシステム整備に対応する必要があります。

消費増税が日本に与える影響は?

著者
藤井聡
出版日
2018-11-06

 

消費税の増税に対して反対という立場から、増税が日本経済に与える悪影響を指摘し、代替案として「積極財政」と「減税」を提案している作品です。

軽減税率が導入されますが、対象品目は限定的。増税が実施されれば、国の消費の動向にも影響が出るでしょう。

文章は平易でわかりやすいので、経済関連の専門知識がなくても問題ありません。賛成、反対、どちらの立場をとる人にとっても、示唆を与えてくれる内容です。

軽減税率の疑問点にわかりやすく答えてくれる本

著者
出版日
2018-11-16

 

先に述べたとおり、軽減税率の導入にあたり、さまざまな制度が煩雑になることが予想されます。本作は、企業の経理担当者や個人事業主、小売店の店員などを対象に、軽減税率の運用にあたって抑えておきたい事項をまとめたもの。

もちろん、利用する消費者が知っておいても損はない情報。Q&A形式で手軽に読むことができるので、1度は目を通しておくとよいでしょう。

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