5分でわかるマイナンバー制度!目的やメリットデメリットなどを簡単に解説

更新:2019.8.10

2016年から運用が始まったマイナンバー制度。みなさんはどれくらい理解していますか?この記事では、カード発行までの流れ、制度が開始されるまでの経緯、導入の目的、メリットとデメリットなどをわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、参考にしてみてください。

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マイナンバー制度とは。正式名称やカード発行の流れなどを簡単に解説

 

年金、医療保険、生活保護などの社会保障や、確定申告など徴税に関わる業務を一元管理するために、日本に住民票を有するすべての人に12ケタの番号が割り振られました。これを「マイナンバー」、正式名称を「個人番号」といい、関連するさまざまな取り決めを「マイナンバー制度」といいます。

マイナンバー制度に関する法案が初めて提出されたのは、2012年のことです。2013年に諸法案が成立、2015年10月に国民に番号が通知され、2016年1月から運用されています。マイナンバー制度を活用することで、国の行政機関や地方公共団体など機関をまたいだ情報のやりとりが効率化され、国民は住民票や印鑑登録証明書などの公的書類を容易に取得できるようになりました。

国民がこの制度を利用するためには、個々人で「マイナンバーカード」を申請、取得する必要があります。これはマイナンバーが記載された顔写真付きのカードで、本人確認の身分証明書になるもの。郵便、パソコンやスマートフォン、証明用写真機から申請すると、居住する自治体から案内が届きます。

 

マイナンバー制度が開始されるまでの経緯を紹介

 

個人に番号を割り振るマイナンバー制度のような考え方は、以前から存在していました。古くは1968年に、当時の佐藤栄作内閣によって「国民総背番号制度」の導入が検討されたこともありました。しかし当時は管理社会化することへの反発が強く、見送られることとなります。

2002年からは「住民基本台帳ネットワークシステム」の運用が開始。これは国の行政機関と地方公共団体で国民を特定する情報を共有するために、国民に11ケタの「住民票コード」を割り当てるもの。国民の情報を一元管理する試みは進みはしましたが、住基カードの交付率は低く、そもそも住民票の写しが必要な場面自体が多くはないため、頻繁に利用される制度にはなりませんでした。

その後2007年に、マイナンバー制度の導入が本格的に検討されるきっかけとなる問題が生じます。「年金記録問題」です。

これは、社会保険庁が有している年金記録のデータに、誤りや不備が多いことが明らかになった問題。持ち主不明の年金記録が約5000万件に達することがわかりました。社会保険庁のずさんな管理が露になり、再発防止のために、各自治体が保管する個人情報を一元管理すべきという論調が高まったのです。

こうしてマイナンバー制度の導入に向けた動きが加速。2013年にいわゆる「マイナンバー法」など計4つの関連法が成立しました。以降、法律にのっとって施行の準備が進められ、2016年1月から運用が開始されたのです。

 

マイナンバー制度導入の目的を解説!

 

先に紹介したとおり、マイナンバー制度を導入することでさまざまな行政手続きを一元管理することが可能になりました。内閣府のホームページには、マイナンバー制度を導入する目的として

  • 公平・公正な社会の実現
  • 国民の利便性の向上
  • 行政の効率化

上記3つを掲げています。

これらを実現するために、現在は主に納税に関わる業務に用いられています。従来の納税制度が煩雑化し、「年金記録問題」で明らかになったように公平で透明な税制度を維持することが困難となった状況の改善が期待されているのです。

また2021年以降は、銀行口座とマイナンバーを紐づけることが義務付けられる予定です。今後は行政だけでなく、民間でも活用されることが想定されています。

そのほかマイナンバー制度は、災害時の対策にも利用が期待されます。

  • 被災者名簿の作成
  • 救助・扶助金の支給に関する事務手続き
  • 被災者の生活再建支援金に関する事務手続き

このようにマイナンバー制度を導入する目的は、国がさまざまな業務を実施する際に、効率的かつ確実に遂行するためだといえるでしょう。

 

マイナンバー制度のメリット、デメリット

 

ここまで確認してきたように、マイナンバー制度のメリットとして

  • 個人情報を一元管理することで、各機関が個人情報を利用しやすくなる
  • 情報の管理が容易になったことで、人為的なミスが発生するリスクを減らすことができる
  • これにともない、個人にきめ細かく社会保障や災害援助をおこなうことが容易になる

といったものが挙げられます。

一方で、情報を一元管理するデメリットも存在します。

  • マイナンバーを他人に知られると、さまざまな個人情報が一挙に流出してしまう
  • マイナンバーを他人に悪用されると、なりすましの被害が生じる恐れがある

このような事態を防ぐために、マイナンバーの分散管理や本人認証の厳格化など、各種の対策が進められています。

そしてもうひとつ、マイナンバーは今後、金融機関など民間企業でも活用する方向です。銀行口座の情報と紐づけることで脱税防止などの効果が期待されていますが、その一方で利用する局面が増えると、情報が流出するリスク以外にも、管理社会化が進んでしまうのではないかと懸念する声もあります。

 

個人情報保護法とマイナンバーの基本を学べる一冊

著者
出版日
2017-06-02

 

2017年に施行された「改正個人情報保護法」をふまえ、マイナンバーを運用するうえで実務上押さえておくべき法律の要点をコンパクトにまとめた作品です。

解説だけでなく、コラムや確認テストなど理解を深めるための項目を用意。さらに本文中に掲載された図版はインターネット上でも公開されているので、企業の研修などに役立てられるよう配慮されています。

基本的な内容を確認したい時に手軽に読むことができるのも魅力でしょう。

 

マイナンバー実務検定のテキストで知識を身に着けよう

著者
古川 飛祐
出版日
2016-05-24

 

民間資格のひとつである、企業や官庁の管理者レベルの知識を確認する「マイナンバー実務検定2級」に対応した教科書です。

過去問をふまえて頻出問題の要点を的確に解説し、ポイントとなる条文を赤文字で強調するなど、学習しやすい内容が魅力的。重要なポイントは各章の冒頭にまとめられているので、復習もしやすいでしょう。

実際に検定を受けない人でも、勉強をすることで、自己のプライバシーを適切に守れる知識が身に着きます。さまざまなリスクを防ぐことができるでしょう。

 

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