ねむようこの大人におすすめ恋愛漫画4作品!

更新:2021.12.21

ねむようこの作品はいつのまにか大人になってしまった私たちの心に響くものばかりです。女心を掴んで離さない絵と一筋縄ではいかない事情を描いた少しビターな漫画をどうぞ。

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おしゃれで苦い話を描く漫画家・ねむようこ

ねむようこは岐阜県出身の漫画家です。9ヶ月間パチンコ専門のデザイン会社に勤めたあと、2004年に「FEEL YOUNG」でデビューします。

身近にいそうな女性をそのセンスおなる絵柄で描き、人気を集めました。特に『午前3時の~』シリーズは人気で2作品の続編を書いています。その第1弾の『午前3時の無法地帯』は本田翼、オダギリジョーなどが出演したBee TVでのドラマ化も話題になりました。

その内容はどれも共感できる感情やリアルな設定、小物が本当にある誰かの日常を覘いているように感じられます。今回はその中でも大人の女性におすすめの漫画4作品をご紹介します!

団体行動のお時間です

イマドキ個人で動くことの多いこの世の中、団体なんて属すること自体面倒くさいって思いません?都心に住んでたらなおのこと1人のペースって確立されちゃって、私は田舎の実家なんか帰るとついケンケンGoGo!で親とバトルしてます。家族っていうのは言外のルールとちょっとした闇を含んでいる迷路のようなもの。

このオハナシは元ヤンの過去を持つ小麦が、勝手に出張行っちゃったダンナの実家に住む話です。そんなことされたら最悪ですよねー。長男ってだけで地雷なのに色んな意味で「過疎地」にひとりって詰んでます。

しかも小麦は元ヤンで洗濯すら自分でできないダメ子ちゃん。次男にはそんな秘密を知られるし、お嫁さん自体はウェルカムだけどヤンキーダメっぽいお義母さん、ブラコンで敵対心燃やしてくる妹ちゃん。小麦ちゃんが家族に馴染むのは大変そうです。血が繋がっててもアレなのにダンナのなんていわずもがなですよね。読んでると何だか懐かしい、イライラ&ほっこりな実家臭がします。

 

著者
ねむ ようこ
出版日
2016-02-12


少年誌らしく、義姉にちょいエロを感じてラブな次男の大くんが可愛い!少年の欲望と恋に悩む姿ににやにやしちゃいます。そして天真爛漫なヒロイン・小麦ちゃんが何と言ってもいいキャラしてます。元ヤンでサバサバしているけど婚約者のことになるとメロメロなんです。だからダンナの実家で一人でも頑張れるのです。健気……。

小麦ちゃんと一緒になつかしいような息苦しいような家族の迷宮を探検してみましょう。

日常の落とし穴は底なし闇

このオハナシは29歳のOLのハル子が主人公です。仕事も順調、5年付き合った大好きな彼と婚約、勝ち組ルートに乗って、女の幸せ街道まっしぐらの彼女。しかし、婚約者からの一言でその夢は散ってしまうのです。

ファミレスの喧騒の中、彼から渡されたのは今までの結婚資金でした。しかも信じらんないことにこの男、ハル子の後輩と浮気していたのです。憎い、若さが憎い…(ハル子の気持ちです)。

どん底で周囲の人に優しくされればされるほど息苦しく感じるハル子。そんな時東京に住む同級生・浅野に「上京してきちゃいなよ」ともちかけられて……。

 

著者
ねむ ようこ
出版日
2013-02-08


とにかくこのハル子ってやつが、底のほう、底のほうへと落ちながら女が嫌いな女感を強めていく様があっぱれです。序盤はひどい状況に同情しましたが、この子の寄生力はぎょう虫もびっくり(今はもう検査しないんですね)。人から人へとうまーく世渡りしていきます。その都度真剣に悩みながらもいっぱいいっぱいの状況のせいで、彼女自身の捨てきれない業や性が見えてきます。

そもそも オフィスラブなんて恐ろしい橋渡るくらいですから、結構動物的な彼女です。どんどんその本性があらわになって、ハル子は自分でも気付かなかった気持ちに驚くのです。って、気づいてなかったんかい!

ピュアガール、ブラックで働く

『午前3時の無法地帯』の続編です。今回の主人公は 『午前3時の無法地帯』の主人公・ももちゃんの少し後の新人ちゃん・小倉たまこ、通称たまちゃんです。

なぜ皆様に続編をご紹介しているのか……。それはたまちゃんが可愛すぎるからなんです!えぇ、個人的な趣味です。すみません。

舞台はみんな大好きブラック企業の権化であり変人の巣窟、P-デザインです。パチンコ専門のデザイン事務所で労働基準法ぶっち、社員は変態揃いのくせ者だらけ。そんな前作と同じくキャラの濃ゆい面々の中、続編ではももちゃんが普通のように染まってきているのも見られ

 

著者
ねむ ようこ
出版日
2010-05-08


物語はたまちゃんがP-デザインの面接を受けに行く電車内から始まります。彼女はある面接のトラウマがあり、就職活動をしたくありません。きまじめそうな横顔で悩んでいます、可愛い。実はこの面接も父親が勝手に応募したので仕方なく受けたのです。

その後流れで入社することになり、ヤミナベ事務所でたまちゃんは戸惑います。何たって彼女、お酒を飲んだこともないし彼氏がいたこともないオールフリーのピュアッピュアなのです。もう、たまちゃんがかーわいーいー!

そんな真面目なたまちゃんは子供のころから欲しいものが欲しいと言えない子でした。委員会も友達に譲ったりしちゃって、その姿がいじましいのなんの。不器用で少し頑固な彼女が仕事や恋愛を通して柔らかくなっていく姿が愛おしいです。

理想の恋愛?

人気が出ず、連載を打ち切られ、担当もいなくなる……。まさに今崖っぷちに立たされたこの漫画の主人公は漫画家・フタバトワコ。彼女のピンチを救ったのはダサいTシャツで頼りない男性編集者・秋元。ファンである彼が名乗りを上げ、フタバの担当になりました。もっさいけど漫画や仕事に誠実な彼に少しずつ惹かれていくフタバですが、彼は仕事上のお付き合いをすべき相手で……。

 

著者
ねむ ようこ
出版日
2009-09-08


この漫画は現代版・理想の恋愛の形ではないでしょうか。昔は足長おじさまに一攫千金チャンスで気に入られたーいっ!玉の輿で永久就職!な夢見る少女の時代もあったかもしれないです。でもグローバルでこの世はでっかい宝島♪な時代で、市場価値とか差別化とかが一般意識として普及しちゃってます。オカネモチだって若くて可愛いだけのオンナノコに投資しないだろうし、オネーサン方も嫌いな親父に抱かれるくらいなら自分で稼いで年下男子を飼う気概が出てきちゃいます。

そこまで殺伐とした世界に住んでない普通なワタシタチもやはり相手から得るものがあるから、ウィンウィンの関係っていうのは恋愛では絶対あるものですよね。昔のカタチよりも対等にお互いがお互いを支え合う。それが現代のハッピーエンドではないでしょうか。そんな現代の恋愛のカタチを描いたおとぎ話のようなハッピーな作品です。

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