「池袋ウエストゲートパーク」アニメ化で抑えるべきポイントを原作から解説!

更新:2021.11.20

人気小説家・石田衣良のデビュー作であり代表作でもある「池袋ウエストゲートパーク」。池袋を舞台に、元不良のマコトがカラーギャングの若者達と、大暴れしながらトラブルを解決していくミステリー仕立ての短編集です。 テレビドラマも有名な本作ですが、2020年にアニメ化が決定。今回は、そんな『池袋ウエストゲートパーク』のあらすじと魅力、そして全シリーズの見所をご紹介します!

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小説「池袋ウエストゲートパーク」が面白い!2020年アニメ化決定!【あらすじ】

 

「池袋ウエストゲートパーク」は、人気小説家・石田衣良のデビュー作であり、代表作でもあります。

主人公のマコトは、池袋にある実家の果物屋を手伝いながら、ある活動をしていました。
 

それは、池袋で起こる様々なトラブルを解決すること。依頼を持ってくるカラーギャングのリーダー・タカシとともに、友達のため、仲間のため、そして愛する池袋のために、四苦八苦しています。

著者
石田 衣良
出版日
2001-07-10

 

2000年には長瀬智也主演、脚本に宮藤官九郎、演出に堤幸彦と豪華なメンバーでテレビドラマ化され、その後、他の出演キャストが豪華なことでも注目されました。

テレビドラマだけではなく、コミカライズ、舞台化など様々なメディア展開がされてきましたが、2020年にはついにテレビアニメ化が決定。多くのファンから期待が寄せられている作品です。詳細が気になる方は、TVアニメ「池袋ウエストゲートパーク」公式Twitterをご覧ください。最新刊の情報は、「IWGP」公式サイトからも確認することができます。

作者・石田衣良とは

著者
石田 衣良
出版日
2011-06-10

 

作者である石田衣良は、1997年にオール読物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。この時の作品が今回紹介する「池袋ウエストゲートパーク」で、シリーズ化しました。

その後、数々の作品を発表し、受賞したものや映像化されたものもたくさんあります。ミステリー小説のイメージが強いですが、それだけではなく、ライトノベルやエッセイなども執筆しています。

「池袋ウエストゲートパーク」シリーズでは様々な社会問題が取り上げられていますが、それは他の作品にも感じられる特徴で、実際の事件などから着想を得たという作品が多くあります。

たとえば、『ブルータワー』という作品は、アメリカ同時多発テロ事件が作品執筆のきっかけになったそうです。しかし決して重くなりすぎず、エンターテイメント小説としてクオリティが高いのも作者の演出力の高さを感じられます。

登場人物を解説!

作品の魅力をご紹介する前に、登場人物たちについてご説明します。

 

  • 真島誠

    本作の主人公である青年で、テレビドラマでは長瀬智也が演じました。作中では「マコト」と呼ばれ、通称「池袋のトラブルシューター」。

    もともと名前の知られた不良でしたが、持ち前の正義感の強さで周りからの人望を得て、様々なトラブルを解決していきます。あることがきっかけでクラシック音楽や読書が好きになるなど意外な一面もあります。

     
  • 安藤崇

    何かとマコトに協力を求める青年で、テレビドラマでは窪塚洋介が演じました。池袋のカラーギャング集団「G-Boys」のリーダーであり、通称は「キング」。マコトとは親友で、彼の力を信じている1人です。

    色白で細身、一見するとモデルのような見た目をしているのですが、その身体能力と人を束ねるリーダーシップは警察さえも恐れるほどです。

     
  • 尾崎京一

    キングことタカシの対抗馬的なキャラクターであるのが尾崎京一です。テレビドラマでは西島数博が演じました。もとはタカシ率いるG-Boysと共に行動をしていましたが離脱。その後、G-Boysに対抗する形で「Black Angels」を作り、リーダーとなりました。

    フランス帰りのバレエダンサーという異色の経歴の持ち主で、身体能力はタケシにも匹敵するほど。ちなみに、俳優の西島数博はバレエダンサーでもあり、まさに適役と言えるでしょう。

 

他にもここでは紹介しきれないほどたくさんの魅力あるキャラクターがいます。ぜひお気に入りのキャラクターを見つけてみてくださいね。

2020年のアニメ版「池袋ウェストゲートパーク」ではここに注目!作品最大の魅力はどう描かれる?

 

ここからは、原作をふまえ、アニメ化で注目したいポイントを紹介していきます。

爽快で反骨的な青春模様に引き込まれる本作は、ジュブナイル小説的な魅力があります。重大な社会問題を扱ってもいるのですが、身近な友情や地元愛というテーマも見所なのです。

マコトとタカシはお互いの危機に迷うことなく立ち上がりますし、池袋に対する愛着がトラブルの解決への原動力ともなっています。

しかしまったく泥臭くはならず、作品全体をおおうのは、スタイリッシュな雰囲気。クールで爽快感あふれる展開で話が進みつつ、時に読者を感傷的にもさせる、ニクい作品なのです。

豪華キャストで話題になったドラマ版は、全体的にコミカルになり、特にマコトがより親しみやすいキャラクターに変更されていました。しかし本質である、町を変えていきたいという熱い思いが感じられます。

2020年公開のアニメでは、どこが変わり、どこが共通した仕上がりになるのか。作者の石田衣良は、「通常は扱われることのない社会的事件を、どう鋭くアニメで描き切れるのか」に注目していると語ります。

本作は時代が変わったことにより、懐かしさを感じさせる内容もありますが、そこが現代的にアレンジされることもあるのではないでしょうか。気になる最新情報は、アニメの公式ツイッターなどでご確認ください。

【公式】TVアニメ「池袋ウエストゲートパーク」2020年放送!(@iwgp_anime)- Twitter

2020年のアニメ版「池袋ウエストゲートパーク」ではここに注目!心に響く名言はどう再現される?

 

本シリーズには、様々な名言が書かれていることでも知られています。おそらくアニメになって多少印象が変わることはあってもキャラの本質は変わらないのではないでしょうか。名言が多い原作ですので、アニメでもどんなセリフが飛び出すかに期待できます。

たとえば、過酷な労働を強いるブラック企業にマコトとタカシが立ち向かっていく「西一番街ブラックバイト」の話では、マコトがこう語るシーンがあります。

「だいたい感謝や感動は人に押しつけられるものじゃないよな」
(『西一番街ブラックバイト 池袋ウエストゲートパークXII』より引用)

労働への対価に対して見合わない仕事をし続け、疲弊した人の心にしみる、この言葉。教えられる部分がありつつも、心に寄り添ってくるような優しさも感じられます。

アニメ化にあたっては、キャラクターたちがどのような言葉で視聴者を楽しませてくれるのでしょうか。

2020年のアニメ版「池袋ウェストゲートパーク」ではここに注目!実在の場所はどう登場する?

 

また、アニメ化の際に気になるポイントは、街並み。

本シリーズの舞台はもちろん池袋です。西口や東口を始め、チャイナタウン、西口公園、ボウリング場など、その範囲は広く、都心に住む人であれば、どこかしらは目にしたことがあるかもしれません。

テレビドラマ化された際はそのロケ地が注目されて、ファンの間では聖地めぐりが行われたそうです。実際に行ける場所で描かれることで、作品がよりリアルで、引き込まれるものになるのではないでしょうか。

たとえばどんな場所があるかというと、池袋の待ち合わせスポットとして有名な「いけふくろう」やタイトルにもなっている「西口公園」など。これらは特に分かりやすく、何かしらの思い出があるという方もいるのではないでしょうか。

このほかには、「ラーメン屋」も注目ポイント。ラーメン屋は、元G-Boysのメンバーやタカシがラーメン屋を開くエピソードもありますが、実際にどこの店かは諸説あります。このような実在するとしたら、どこか、という視点で原作以外のメディア化作品を見るのも面白いですよね。

ストーリーに直接関係しなかったり、ちょっとした時に出てくる街並みが、どれだけ現実に近いのか。また、近いとすれば、具体的にどこが登場するのか。これもアニメ作品で見ておきたいポイントです。

 

さて、ここまで原作をひもづけながらアニメ作品の注目ポイントをご紹介しました。ここからは、全作品のあらすじ、見所をご紹介していきましょう。

とはいえ、本作は2019年11月時点で15作品と、かなり多くなっています。それらのあらすじをすべて読んでみるのは大変なところもあるでしょう。

ということで、まずはおすすめの作品を2冊ピックアップしました。読む順番にこだわらず、どこから読んでもさほど違和感のない作品ですので、ご参考ください。

すべてのあらすじに目をとおしたうえで、自分の読むものを決めたい!という方は2作品の紹介の後に全シリーズを紹介していますので、そちらをご覧ください。

原作でおすすめの作品1:「灰色のピーターパン」盗撮画像を売り歩く池袋のピーターパン

まずおすすめしたいのは、「灰色のピーターパン」。同名タイトルの短編集に収録されています。

メインキャラクターとなるのは、小学校5年生の少年です。彼は小5にして盗撮画像を売りさばき、お金を稼いでいました。

著者
石田 衣良
出版日
2008-10-10

 

しかし、池袋はピターパンのいるような幸せで安全なネバーランドなんかではありません。違法なことで稼げば同業者に目をつけられます。やはり少年も目をつけられ、マコトに助けを求めてきたのでした。
 

しかし、下っ端の違法ビジネス業者くらいならマコトの敵ではありませんが、マコト達の前に現れたのはマッドドッグというかなりヤバイ強敵でした。

小学生が盗撮画像を売るという設定自体は衝撃的ですが、この作品はどちらかというと、本シリーズの中では王道で分かりやすい話になっています。

テンポの良い疾走感のある雰囲気と、ヤバい敵によって強調されるマコトのヒーローらしいかっこよさが際立っている内容です。重くなりすぎず。気軽に読書したい時におすすめです。

ちなみに、タイトルのピーターパンというのは、マコトが少年に付けたあだ名。池袋の町でまだ大人になりきれない少年を的確に表した、センスを感じさせるネーミングです。

原作でおすすめの作品2:「ユーチューバー@芸術劇場」マコト達の池袋愛がさく裂!

 

2冊目のおすすめが、「ユーチューバー@芸術劇場」。「西一番街ブラックバイト」に収録されている話です。

タイトルどおり、「140☆流星(ワンフォーティ流星)」という人気ユーチューバーが現れたことから始まる騒動を描いた話になっています。

著者
衣良, 石田
出版日

 

ある日、マコトはタカシから、G-Boysがこのワンフォーティー流星からの仕事の依頼を受けていることを知ります。そして彼らから、依頼を受けても人物かどうかを見てきてほしいと頼まれるのです。マコトが会ってみると、流星はどうやらユーチューバー同士のトラブルに巻き込まれているようで……。
 

ユーチューバーという新しい職業にスポットを当てた本作。もはや人気も認知度もとても高くなった仕事かもしれませんが、新しいからこそ生まれるトラブルもまだまだあります。本作を読むとそのトラブルを身近に感じる方も多いでしょう。

本作は長期間発刊されつづけているゆえ、今読むと懐かしさを感じてしまう内容も多いですが、本作は時流に合ったもので、馴染みやすい題材になっています。

現代らしい社会問題から、マコトやタカシ達の友情や仲間意識、そして地元である池袋に対する愛情を読むことができます。熱いストーリーを読みたい方はぜひチェックしてみてください。

小説「池袋ウエストゲートパーク」シリーズを時系列で順番に紹介。それぞれのあらすじと見所は?

 

さて、ここからは、2019年11月現在、15作品が刊行されている本シリーズの過去作を一挙紹介していきましょう。

  • 『池袋ウエストゲートパーク』

    「池袋ウエストゲートパーク」の記念すべき第1作。ウエストゲートパークというのは、池袋西口公園のこと。マコト達はカッコつける時はいつも「ウエストゲートパーク」と呼んでいたのです。そのままなのですが、確かに少しかっこよく聞こえるかもしれませんね。

    池袋を疾走する登場人物達のごとく、読者もその鮮烈な文章と内容で一気に読み進めてしまうこと間違いなし。本作の魅力である、90年代~00年代のチーマーと呼ばれる若者たちの勢いを感じられる第1作です。

 

著者
石田 衣良
出版日
2001-07-10

 

  • 「少年計数機」

    多田ヒロキという学習障害を持つ少年がキーとなる第2作。彼は学習障害がある一方、一度見た数字は絶対に忘れないという力を持っていました。そんな彼の誘拐事件に巻き込まれたマコトが、解決に向かって動き出します。

    ヒロキの特殊能力がストーリーに深みを出すとともに、他人に心を開かない彼がマコトとの交流を経て変わっていく姿に注目です。

 

著者
石田 衣良
出版日
2002-05-10

 

  • 「骨音」

    池袋で突如行われたゲリラライブ、ホームレス襲撃事件、最凶ドラッグ「スネークバイト」の普及……。次々と起こるトラブルと謎に、マコトが挑む第3作。

    前作、前々作からさらに過激に進化しており、手に汗握る展開が魅力です。考えさせられることも多く、単純な救いはないストーリーですので好みが分かれる作品ともいえるかもしれません。

    そんな過激なトラブルも注目したいところですが、マコトの恋愛模様が描かれるのも見所の1つ。こちらは安心感ある展開ですので、少し思い内容の緩衝材になっています。

 

著者
石田 衣良
出版日
2004-09-03

 

  • 「電子の星」

    アングラで出回っている、人体を損壊するという謎のDVDに、池袋東口にひしめくラーメン店のいさかい、息子を殺されたジャズタクシー運転手の話など、ミステリアスで気になる設定が盛りだくさんの第4作です。

    シリアスで怖さを覚える話もある中で、ラーメン店を巡る話は割と明るいお話になっています。元・G-Boysのメンバーが開いたラーメン店を救うべく動くマコトの友情も見逃せません。

 

著者
石田 衣良
出版日
2005-09-02

 

  • 「反自殺クラブ」

    人の心の闇についてフォーカスしているともいえる第5作。風俗スカウトの事務所に引っかかってしまったウエイトレスの話や、集団自殺をプロデュースするというネット上の存在のクモ男など、身近にありそうな落とし穴にヒヤリとさせられます。

    なかでもタイトルと関わりのあるのが集団自殺の話。反自殺クラブにいるのは、名前に反して自殺願望のあるメンバー達。なぜ「反」とつくのか、その意味は、ラストで分かります。

 

著者
石田 衣良
出版日
2007-09-04

 

 

  • 「灰色のピーターパン」

    リアリティある内容ながら、ファンタジーな印象も受ける、第6作。小学5年生の少年が盗撮動画で稼いでいたところ、マッドドッグという危険な男と繋がってしまいました。SOSを受けたマコトは少年と共にこの強敵に立ち向かうことになります。

    収録されている短編のタイトルには、ピーターパンを始め、フェニックス、野獣など、寓話から影響を受けているものが多く、それがストーリーでどういうことを意味するのかにも注目です。見所はタイトルにもなっているピーターパンの話。マッドドッグとマコトの対決は、迫力満点です。

 

 

著者
石田 衣良
出版日
2008-10-10

 

  • 「Gボーイズ冬戦争」

    友情のアツさが感じられる第7作。マコトの親友でありG-Boysのリーダーであるキングの身に降りかかるピンチに、マコトが立ち向かいます。鉄の結束を誇るG-Boys壊滅の危機です。

    キング、つまりタカシの危機にマコトが立ち上がる様子は、いつもの事件解決よりも気持ちが入っているようにも感じられ、胸が熱くなります。G-Boysナンバー2の離脱から巻き起こる騒動で感じられるチームの不安定な部分に対し、マコトとタカシの友情の固さが心に響きます。

 

著者
石田 衣良
出版日

 

 

  • 「非正規レジスタンス」

    ある派遣会社で非正規の派遣として働いているサトシが何者かに襲われる事件が発生する、第8作。その裏にあるのは派遣会社の闇でした。

    本巻が発表された頃は、派遣労働者の問題が取り沙汰された頃でもありました。どの時代にも通じる労働問題に真っ向から立ち向かうマコトにぜひ注目してみてください。

 

 

著者
石田 衣良
出版日

 

 

  • 「ドラゴン・ティアーズ―龍涙」

    茨城にある工場の問題が取り上げられる、第9作。そこは時給300円という過酷な環境で中国人研修生達を働かせていました。まさに、「奴隷工場」です。

    そこから逃げ出した少女を巡り、マコトは外国人労働の闇に近づいていくことになります。社会問題を重厚に取り込んだお話です。

 

 

著者
石田 衣良
出版日

 

 

  • 「PRIDE-プライド」

    少ない手がかりから事件を解決していく第10作。自分をレイプした犯人を捕まえてほしい……そんな依頼を受けたマコトは、ちぎれた十字架のネックレスだけを頼りに行動を開始します。

    貧困ビジネスを絡めながらレイプ犯の捜査をするマコトは、もはや警察官さながら。また、第1期は本巻で完結になります。

 

 

著者
石田 衣良
出版日

 

 

  • 「憎悪のパレード」

    第2期の始まりの第11作。反中デモに揺れる池袋チャイナタウンは、中国人を侮辱するヘイトスピーチであふれていました。マコトとタカシは、とある依頼からヘイトスピーチをしている団体とそれに反対する団体との対立に巻き込まれていくことに。

    政治色の強い話になっていますが、それがむしろマコトやタカシ、ひいては作者の考えが見えるような内容に感じられます。この問題についての考えは、ぜひ作中でご覧ください。

 

 

著者
衣良, 石田
出版日

 

  • 「西一番街ブラックバイト」

    アルバイトに過酷な労働を強いるブラックバイトを描く、第12作。OKグループという近年急に成長した企業は、ひどすぎるブラック企業でした。

    実態を目の当たりにしたマコトはタカシと共にOKグループに立ち向かっていくことになります。実際の事件も連想されるシーンも多く、思わず考え込んでしまう話です。

 

著者
衣良, 石田
出版日

 

 

  • 「裏切りのホワイトカード」

    渡された白いカードでATMを操作するだけで10万円という仕事が物語の始まりの、第13作。あからさまに怪しいのに続々若者たちが惹きつけられていることに気が付いたタカシは、マコトに調査を依頼します。

    その中で出会った1人の若者を救うために立ち上がるマコトのカッコよさ、潔さを感じることができるエピソードです。

 

 

著者
衣良, 石田
出版日

 

 

  • 「七つの試練」

    SNS上で流行っている「いいね」獲得ゲームが描かれる、第14作。「いいね」を獲得するには出される課題をクリアしなければなりません。しかし次第にエスカレートする課題に、いつしか死人まで出てしまうのです。

    ネットやスマホが苦手だという意外な一面のあるマコトに少し癒されつつ、サクサクと読み進めることができるでしょう。そんなテンポの良さがありながらも、最後は、考えさせられるものが胸に残る結末です。

 

 

著者
衣良, 石田
出版日

 

 

  • 「絶望スクール」

    希望を抱き日本へやってきた外国人達を食い物にする日本語学校に立ち向かう、第15作。ベトナム人の女学生のことを知ったマコトとタカシは調査に乗り出します。

    弱者を食い物にするろくでもない奴らをつぶすために動く2人に、きっと胸のすく思いがするでしょう。勧善懲悪的な面白さが特に強く感じられる内容です。

 

著者
衣良, 石田
出版日

いかがでしたか?「池袋ウエストゲートパーク」は短編集という形を取っています。そのため、比較的読みやすく、短い時間でも読むことができます。巻数が多く話数もかなりありますが、途中で休憩したり巻を飛ばしてみたりしても面白く読むことができるでしょう。また、その話が発表された時の社会問題を扱っていることも多いので、その時代のことを知りたい方にもおすすめです。

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