眠たい、食欲がない、時間がない……そんな理由で朝ごはんをなかなか食べてくれない子どもも多いのではないでしょうか。この記事では、朝ごはんの大切さを楽しく学べる絵本を紹介していきます。
夜明け前。まだ薄暗い台所から、ひそひそとおしゃべりをする声が聞こえます。
パックから飛び出してきたのは、たまごの兄弟たち!ふつふつ沸騰したお鍋の中でお風呂に入ったり、あつあつフライパンの上に落っこちたり。
そうこうしているうちに、他の野菜さんや果物さん、お寝坊のパンさんたちも目を覚ましたようです。さあ、今日の朝ごはんは、いったい何ができるのでしょうか?
- 著者
- もりか
- 出版日
- 2014-01-01
たまごさんに、野菜さん、果物さんに食パンさん。朝ごはんでおなじみの顔ぶれが、朝のキッチンでドタバタ騒ぎをくり広げます。
この絵本の魅力は、なんといっても版画作家のもりかが描くイラスト。色鮮やかでかわいらしいだけでなく、確かなデッサン力のもと描かれているので、食材のみずみずしさ、炒める音、香ばしさまで伝わってくるのです。
ぱんぱんたまごの「おりょうりきょうしつ」や「あさごはんたいそう」など、本編以外のおまけが充実しているのも嬉しいポイント。絵本の隅々までお楽しみください。
早起きが苦手なあさこちゃん。学校に遅刻しそうだったので、朝ごはんを食べずに家を飛び出してきました。でもなんだかお疲れモードです。
算数の時間は眠くて集中できないし、体育の時間は身体がぐったりしてみんなと同じように元気よく走ることができません。そんなあさこちゃんに、どこからかともなく不思議な声が話しかけてきました。
「げんきのおまじないは、はやね はやおき あさごはん!」(『あさごはんからはじめよう』より引用)
- 著者
- すずき さちこ
- 出版日
- 2005-09-21
管理栄養士の小川久恵が監修した、子どものための食育絵本。なぜ朝ごはんが大切なのかを、個性豊かな野菜たちがわかりやすく教えてくれます。
朝ごはんは、すべての生活の基本。1日のはじまりに朝ごはんを食べると全身がよく働き、早寝早起きが自然と身につきます。きちんとした生活リズムで毎日気持ちよく過ごすことで、身体だけでなく心も健康に過ごせるようになるのです。
ほかにも、食事のマナーや栄養バランスがとれた理想的な献立例など、大人でも目からウロコな食の知識が盛りだくさん。あさこちゃんのように朝が苦手なお子さんにもおすすめです。
「子育てが大変でなかなか絵本を買いに行く時間もない」「読み聞かせの時間がなかなか取れない」「家で仕事をしている間、1人で絵本を読めるようになってほしい」。絵本をたくさん読んで欲しいとは思いつつ、なかなかそんな環境を整えるのも難しいですよね。
絵本アプリ「みいみ」は、さまざまな絵本を「親の声」や「子どもの声」で吹き替えすることができるアプリ。1ヶ月は無料で使うこともできるので、この機会に試してみてはいかがでしょうか?
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月曜日。とっても早起きな猫のかあさんが作ってくれた朝ごはんは、とろとろ卵がたっぷりかかったオムライスです。とうさん、かあさん、子猫の3兄弟でおいしくいただきます。
毎日家族一緒に食べる朝ごはん。火曜日、水曜日、木曜日……今朝のごはんは何かな?
- 著者
- どい かや
- 出版日
オムライス、サラダ風ごはん、袋づめごはん、塩鮭ととうもろこし入りお味噌汁……猫のかあさんが家族のために作る朝ごはんのメニューは、身近なものからちょっと珍しいものまで多種多様。次はどんなものが登場するのか気になって、ページをめくる手が止まりません。
できあがった朝ごはんを家族みんなでおいしそうに食べたり、時には寝坊してしまったかあさんを家族総出で手伝ったり、お互いを思いやるほほえましいやり取りにあたたかい気持ちになります。
作中に登場する料理のレシピも載っているので、同じメニューを作ってみるのも楽しいでしょう。
14匹の野ネズミ一家が暮らす森に、朝がやってきました。1番の早起きはおじいさん。次にお母さん、おばあさんが起きて、10匹の子どもたちも目を覚まします。
おはよう、おはよう。お父さんも起きてきました。着替えて冷たい水で顔を洗ったら、朝ごはんの準備のはじまりです。
- 著者
- いわむら かずお
- 出版日
- 1983-07-10
いわむらかずおの大人気絵本「14ひき」シリーズ。本作の舞台は、太陽の光がシャワーのように射しこむ朝の森です。
子どもたちはかごを持って野イチゴをつみに行き、お母さんたちは台所でパン作り。お父さんはキノコ入りの特製スープをコトコト煮込みます。できあがった朝ごはんをテーブルに並べ終わったころには、みんなおなかぺこぺこ。おいしい朝ごはんとともに、一家の新しい1日がはじまるのです。
柔らかな優しさにあふれた野ねずみ一家の暮らしは、読者の心をゆったりとほぐしてくれるでしょう。ページの隅々まで書き込まれたイラストも圧巻。何度読み返しても新しい発見をもたらしてくれます。
寝坊してしまったゆうこは、ひとりで朝ごはんを食べることになりました。バターがとろけたパン、牛乳、チーズ、にっこりかわいらしい顔が描かれたゆで卵。
するとゆで卵が、ゆうこに話しかけました。
「ふたりで ぼうけんに でかけよう」(『ゆうこのあさごはん』より引用)
ゆうこが言われたとおり小指に塩をつけてなめると、体がみるみるうちに小さくなって、ゆで卵と同じ大きさに。縁側から庭に出た2人の大冒険がはじまります。
- 著者
- やまわきゆりこ
- 出版日
- 1971-10-01
ロングセラー絵本「ぐりとぐら」シリーズのイラストを担当している、山脇百合子が絵も文も手掛けた作品。鮮やかな色と優しいタッチが魅力的です。
魔法で小さくなったゆうこ。ゆで卵と一緒に木登りをして、すずめのように気持ちよく空を飛びます。たくさん遊んで家に戻ってくると、そこはいつもの日常でした。
朝ごはんをきっかけにした、夢か現かわからない不思議な世界を描くことで、子どもたちは自分にも同じような出来事が起こるかもしれないと、想像を膨らませることができるでしょう。
1977年に発表された、子どもでも安全においしい料理が作れる 「こどものりょうりえほん」シリーズ。一時絶版されていましたが、2012年に復刊しています。
豆腐のお味噌汁、卵焼き、ポテトスープ、ハムエッグ……日曜日が特別な1日になるような朝ごはんを作りましょう。
- 著者
- 著者:文 碧海酉癸・五味恭子・松田直子/絵 落合稜子・田中恒子
- 出版日
- 2012-07-21
レシピだけでなく、料理をする前の準備、後片づけの仕方、道具類のことなど、料理のいろはをきちんと教えてくれるのが嬉しいポイント。包丁を使う料理が多いので、はじめは親子で挑戦してみてくださいね。
レトロな雰囲気も魅力的。手書きのフォントやかわいらしいイラストは、眺めているだけでほのぼのとしてきます。プレゼントに贈っても喜ばれるでしょう。