ワノ国編にて人斬り鎌ぞうの正体が、実はキッド海賊団のキラーであったことが判明しました。今回はそんな注目のキラーについて基本的な情報を整理しながら、本当の正体を考察していきたいと思います。 また、なぜキッドが人斬り鎌ぞうになってしまったのかもその経緯とともに考えていきます。
まずはキラーの基本情報について整理していきましょう。
そんなキラーは終始仮面を被っており特徴的な見た目をしていますが、これには元ネタがあるようです。キラーは、フランス出身の2人組アーティストの「ダフト・パンク」をモデルにしているといわれています。彼らも常にロボットのような仮面を被っており、素顔を見せないのが特徴です。
また、キャラクター名にも強いこだわりを持つ「ワンピース」作者の尾田栄一郎ですが、「キラー」という名前については適当につけたようです。
アニメ版で浜田賢二が声優を務めています。浜田賢二はワンピースでは他にもアトモスやイナズマの声も担当しています。
このあとはそんなキラーの事実や考察をご紹介していきましょう!
キッドの初登場はワンピース第51巻の第498話「11人の超新星」です。キッド海賊団の副船長として紹介され、シャボンディ諸島で登場しました。
初登場時、戦闘シーンはほとんど描かれませんでした。ただし、ルフィとの話に気を取られていたキッドに襲いかかってきた海軍を、身につけている鎌を用いて一撃で倒したことのみ描写され、少ないからこそよりインパクトのある登場でした。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
その2年後、ワンピース第68巻第677話で再登場。キッド海賊団がアプーとホーキンスに対してオンエア海賊団、ホーキンス海賊団との海賊同盟を持ちかけるという場面です。
案の定、超個性的なメンバー達なだけに、アプーは好き勝手に暴れてキッドと喧嘩になり、ホーキンスは呆れて帰ろうとしてしまいました。
そんな中キラーが「お前らいい加減にしろ!我々3つの海賊団で同盟を組もうって話だ!話し合いもできねえのかお前ら!」と一喝しています。
キラーはこの海賊同盟において、まとまりが無い3つの海賊団、3人の船長のまとめ役を担っているようです。
そんなキラーですが強さはどのくらいなのでしょうか。キッド海賊団の副船長、懸賞金2億ベリーという情報だけでもある程度の強さということは分かりますが、ここではもう少し具体的に彼の強さについて紹介していきます。
キラーには「殺戮武人」という異名があり、残虐なイメージを彷彿とさせます。しかし実際の戦闘シーンはほとんど作中では描かれておりません。
とはいえ数少ない戦闘シーンもあります。身体能力がかなり高いようで両手に持った回転する鎌を用いて相手を切り刻んでいくという戦法をとっています。
またシャボンディ諸島編では、同じ超新星の一人ウルージと互角の勝負をくり広げる場面も。そこからある程度の強さを読み取ることができます。
そんなキラーですが、悪魔の実は食べているのでしょうか?結論から言うと食べていない可能性が高いでしょう。
これまで戦闘シーンが少なすぎるため確定的なことは言えません。ただ、鎌という武器を駆使していることや身体能力が高いことを踏まえると、ゾロやサンジのように肉弾戦で戦うタイプなのではないでしょうか。
キラーの正体がギンなのではないかという考察をしましたが、ワンピース第944話にて、「人斬り鎌ぞう」の正体がキラーであったことが判明しました。
人斬り鎌ぞうは、ワノ国にて都を騒がす辻斬りとして触れられ、実際にはオロチに仕える刺客として将軍に逆らった人物を次々に消し去っていた人物です。
第938話ではゾロと戦っています。そしてゾロの隙をついて重傷を負わせますが「煉獄鬼斬り」を喰らい一撃で倒れました。
そんな人斬り鎌ぞうの正体がキラーだったわけですが、いったいどんな経緯で人斬り鎌ぞうになってしまったのでしょうか。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2019-10-04
人斬り鎌ぞうは地下に幽閉されていました。時を同じくしてキッド海賊団は、カイドウとの戦闘に敗れワノ国に連行されたのち、キッドが単独で囚人採掘場に幽閉されました。そこにキラーの姿はなかったため、彼は別の場所に捕らえられていたようです。
その後現れた人斬り鎌ぞうはいつも全身に包帯を巻いており、もしかするとこの間拷問を受けていたのかもしれません。
また、鎌ぞうは登場した時からずっと笑っていました。これは拷問中に失敗作の「SMILE」を食べさせられ、笑いの表情しかだせなくなってしまったためだと考えられます。
キラーはカイドウに捕まった後、カイドウやオロチにひどい拷問を受け、自分がワノ国の将軍に仕える辻斬り「人斬り鎌ぞう」であると洗脳されたのでしょう。そして、「SMILE」まで食べさせられ人格まで変えられてしまったのではないでしょうか。
兎丼に連行されている最中、キッドの呼びかけに対してキラーは笑いながらも涙を流していました。これは洗脳されていながらもキッドの姿を見たことで洗脳が少し解けたか、記憶を失っていたのなら思い出し涙を流したのかもしれません。
その経緯を考察すると、何だか切ない気持ちにさせられるキャラです。
正体が明らかになったとはいえ、まだまだその他のキャラが実は同一人物ではないかともされるキラー。ここではさらに可能性を検証してみましょう。
鎌ぞうだと明らかになる前、キラーの正体については「ギン」という説が有力でした。ギンとはワンピース第5巻の第44話で登場したクリーク海賊団の戦闘員です。
キラーがこのギンかもしれない理由はいくつかあり一つ目は、戦闘スタイルです。
ギンは船長のクリークに「敵が泣こうがわめこうが容赦なくなぶり殺す情のかけらもない男」として認められていました。これはキラーの異名である「殺戮武人」と通じます。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 1998-10-01
そしてギンは戦闘にトンファーのような両手で使う武器を用いています。キラーも同様に両手で鎌を使い戦うのです。
またもう一つの理由として、ギンは立ち去る間際にサンジにルフィへの伝言として「グランドラインでまた会おう」という言葉を残しています。これもギン=キラーということへの伏線なのではないでしょうか。
さらに正体としてもうひとつ有力なのは、実は科学戦闘部隊「ジェルマ66」の一員であり、ヴィンスモーク家の一人でビッグマムとジャッジの息子なのではないかというもの。
その説の根拠としてまずあげられるのが、キラーの見た目です。金髪で特徴的な髪質という点がジャッジと共通しています。
またジャッジをはじめヴィンスモーク家は皆、仮面やサングラスなど顔を隠すような物を身につけており、この点も共通です。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2017-02-03
さらに、食の嗜好も通ずるものがあります。サンジの好物はシーフードパスタで、キラーの好物はペペロンチーノ(辛口シーフードパスタ)です。
そして、キラーの幼少期の描写はパスタを食べているものでしたが、前髪が長く目や眉毛にまで被さるように描かれていました。これは、ヴィンスモーク家の特徴である独特な眉毛を隠すためだったのかもしれません。
また、初登場時のキラーは水玉模様の服を着ていました。ビッグマムの子供たちも水玉の服を着ています。
上記の要素から、キラーはジャッジとビッグマムの子供である可能性もまだまだ捨てきれないでしょう。これからさらに明かされる要素があるのか。気になるキャラクターですね。
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