「鷹の目」の異名を持つ世界最強の剣士、ジュラキュール・ミホーク。ゾロの目指す剣士であり、彼が剣の教えを請うた師でもあります。 異名や出で立ちから強力なインパクトを残す人物ですが、本気の戦闘シーンはまだあまり描かれておらず、謎の多い人物でもあります。 今回は、ミホークの魅力や強さとはどれ程のものなのかをまとめてみました!ちなみに長文の記事となっておりますので、気になるところを目次からご覧いただくのもおすすめです。
ミホークは、冷静沈着で何事にも動じる事のない性格をしています。物事や状況を即座に把握し、先を見通し行動を起こす判断力も持ち合わせています。また、自由気ままで自分勝手な行動も目立っていました。
自分の実力には、絶対の自信を持っています。しかしそれに自惚れる事なく、常に相手の実力を把握する冷静さと立振る舞いです。
容姿の特徴として、鷹の様な鋭い目つきをしています。これが「鷹の目」という通り名の由来になっているようです。
羽根飾りのついた帽子を被り、口元には整った口髭が蓄えられています。その風体は、紳士を彷彿とさせるもの。
この記事では、そんなミホークの魅力や強さを徹底的に解説していきます!
ミホークの初登場はワンピース6巻、東の海(イーストブルー)にある海上レストラン「バラティエ」での事でした。
東の海最強の覇者として恐れられていた「首領・クリーク」がボロボロの状態でバラティエに現れた直後に、ミホークが登場します。
5000人の兵士と50隻の大艦隊。そんな圧倒的な兵力で偉大なる航路(グランドライン)に挑んだクリークでしたが、そこでミホークに会い、たった一日で壊滅させられてしまったのです。しかも彼は、たった一人だったというのですから、その強さは恐るべきものだと分かります。
さらに、ミホークいわくクリーク海賊団を壊滅させるのは「暇つぶし」で、偉大なる航路から東の海までクリークを追いかけて来たのだそう。そして、すでにボロボロだったクリークの海賊船を剣一本で真っ二つにしてしまうという、衝撃の初登場を果たしました。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 1998-12-03
その現場を見たゾロは、ミホークを最強の剣士と知って勝負を挑みます。
しかしその強さの前にはなす術もありませんでした。しかも、ミホークの使った剣はまるで玩具のような短剣なのです。
圧倒的な実力差でゾロを圧倒したミホークでしたが、最終的にはゾロの心力を認め、世界最強の剣である「黒刀」を抜いて戦いました。そして勝利を収めたあと、ゾロに「自分を越えてみろ」と発破をかける言葉を発しています。
ただ自分の強さをひけらかすのではなく、強い者は認めるミホークの姿勢。世界最強という肩書を負うに相応しい人物だと体現しているようです。
ミホークは、エースの処刑を巡って勃発した「頂上戦争」にて、王下七武海として海軍側で参戦しています。インペルダウンより戦力を引き連れて登場したルフィと、戦場にて初めて対戦する様子も描かれました。
ルフィはエースの救出を優先するためにミホークとの対戦を避けようとしますが、そんなルフィの前に彼は立ちはだかります。そしてルフィに向けて相当な威力の斬撃を飛ばしています。
ルフィはなんとか斬撃を避けますが、その斬撃は大将・青キジにより作られた巨大な氷山を真っ二つに割ってしまうほど。ミホーク本人は表情を変えず冷静なままでしたが、斬撃を見たルフィや周りの人物は驚愕の表情を浮かべていました。
この様子は、ワンピース57巻に描かれています!
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2010-03-04
その後、ルフィを援護するために白ひげ海賊団5番隊隊長・花剣のビスタがルフィに変わりミホークと対峙。世界最強と言われる白ひげ海賊団の隊長ということで、実力は相当なもの。さらに、ビスタはミホークでも名前を知っている有名な剣士でした。
しかしそんな相手でも、ミホークは表情一つ変えずに戦闘を続けます。しかし結果として戦いは未決着のままとなりました。
とはいえ世界最高峰の戦力が終結した頂上戦争で、ミホークは怪我を負う事なく戦場を去っています。それだけでも、計り知れない強さが分かります。
頂上戦争後、ミホークは内乱で滅んだという「シッケアール王国」の跡地で生活をしていました。
そこで、バーソロミュー・くまの能力によってシャボンディ諸島から飛ばされてきたゾロと再会しています。
くまや海軍大将を前に敗北した事で自分の未熟さと非力さを感じたゾロは、ミホークに教えを乞いました。ミホークは、最初こそ失望したようでしたが、プライドを捨てて教えを乞う様子から決意を感じとり、師事する事を決めたようです。
ミホークはどちらかといえば、人に教える事を嫌がるような人物に思えます。そんな彼が師匠となったのは、ゾロが将来自分を超えるほどの力をつけるかもしれないと思ったからではないでしょうか。
そう考えると、自分を超える男を育てる、というミホークの男らしさに胸が熱くなります。
2人の決意の様子は、ワンピース61巻に描かれています!
ゾロについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もオススメ!
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2011-02-04
シッケアール王国にゾロが飛ばされるより前のこと。モリアの部下であったペローナもまた、くまによってシッケアール王国に飛ばされていました。
そこから、ミホークとペローナの2人の不思議な生活が始まっています。口数や表情の少ないミホークと、おしゃべりで表情豊かなペローナ。まるで真逆の彼らの生活は、やはり感覚の違いが目立っていました。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2019-03-04
たとえば料理を作ってやったというペローナに対してミホークが自分の方が多く作ったと返す場面。それぞれの主張をミホークは冷静に、ペローナは感情的に主張しています。やはり性格が正反対で合わないのだなと思わされる場面です。
しかしその後で「もう出ていく」と怒るペローナに対し、ミホークは意外な言葉をかけるのです。
「気を付けて行け」
(『ONE PIECE』92巻より引用)
その言葉に、急な優しさから号泣するペローナ。冷たいと思っていた人物が急に優しい言葉を掛ければ、思わずそうなってしまうのも頷けますね。
合わないながらも、お互いにこの生活が嫌ではなさそうな2人。その関係性は、ぶつかり合うことがあっても一緒にいることが苦になることはない、家族のような関係性に思えます。
登場する度に、その驚愕の強さを披露するミホーク。では、実際はどれほどの実力があるのでしょうか。
まずは四皇・赤髪のシャンクスと比べてみましょう。
ミホークはシャンクスと幾度も戦い、その決着は未だに着いていないとされています。つまり、数多の海賊達の上に君臨する四皇と、たった1人で渡り合える実力を持っているということです。そうなるとその実力は四皇以上のレベルであると推測する事が出来ます。
そんなミホークですが、王下七武海であったために懸賞金はかけられていませんでした。(もしくは、かけられていたとしても王下七武海に加入したために撤回されている事も考えられます)
ですが、2020年1月時点で、王下七武海の制度は撤廃されており、その称号は剥奪されています。ということは、政府に仇名す危険人物としてミホークも賞金首になっている事が考えられます。そうなると、いったい、どれほどの懸賞金がかけられているのでしょうか。
元皇であった白ひげは50憶ベリー、海賊王ゴール・D・ロジャーは55憶6400ベリーの懸賞金と判明しています。そして現皇シャンクスの懸賞金は、40億ベリー。
ミホークはシャンクスと肩を並べる程の実力を持っています。さらには、たった1人だけで航海を続けられている点や、何を考えているか分からないという点において、危険度もそれなりに高く見積もられているのではないでしょうか。
そうなると、ミホークの懸賞金も40憶ベリーは下らないと考えることが出来ます。
世界最強の剣士であるミホークの使う、世界最強の刀「黒刀」。登場当初こそ黒刀という名前で通っていましたが、その正体が判明しました。
それは、最上大業物12工の一つ「夜」。
しかし、確かに凄い刀ですが、たとえ歴戦の剣士であっても刀本来の切れ味だけであらゆるものを斬る事が可能なのでしょうか。
そこから考察できるのが、ミホークは「夜」に武装色の覇気を纏わせて黒刀にしているのではないかということ。
ミホークの発言の中に、「刃こぼれすら恥」や「全ての刀剣が黒刀に成り得る」というものがありました。つまり、全ての刀剣は武装色の覇気を纏わせる事で刃こぼれすらしない最強の刀になる、とも考えられるのではないでしょうか。
しかし常に武装色を纏っているわけではないと思われる夜の色は、常に黒いままです。これはなぜなのでしょうか。
考えられるのは、ミホークは武装色の覇気をきわめており、つねに武器に覇気を纏わせることが出来るということ。もしくは、武装色の覇気を重ねて幾度も纏わせている内に、刀自体も更に鍛え上げられて変化したのではないか、ということです。
どちらにしても、黒刀は簡単に成るものではなく、ミホークの日々の積み重ねの結果、最強の刀に成ったのではないでしょうか。そのために途方もない努力や鍛錬、数多の戦闘を重ねてきたと考えられます。
今までに目立った接触がなく、接点もあまりないと考えられていたミホークとイム。そんな2人が実は何らかの関係性で繋がっているのではないかという噂が、まことしやかに流れています。
ワンピース90巻で発登場したイムは、作中では「イム様」と呼ばれ、天竜人のトップである五老星さえも平伏している存在。つまり、世界の頂点ともいえる存在であり、ラスボス説が濃厚な人物なのです。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2018-09-04
そんな謎の存在がなぜ、ミホークと関係があるといわれているのでしょうか。それは、数少ないイムの登場シーンに理由がありました。
それは、ほぼ黒く塗りつぶされたイムのシルエットの中で、特徴的な目だけがはっきりと描かれたときのこと。
その目が、ミホークの鋭い鷹の目にそっくりなのです。
ミホークの目は「ワンピース」の登場人物のなかでも特徴的。もしミホークとイムの目が似ていることが何かの伏線であれば、2人が親戚関係にあることも考えられます。
自らの海賊団を持つ事なく、けれど異常なまでの強さによってたった一人で王下七武海に名を連ねたミホーク。その強さと、他を圧倒する存在感は、世界貴族よりさらに上の立場だったから、というのも不思議ではないのかもしれません。
ギャグ要素がほとんどなく、カッコいいの一言に尽きる渋い男ミホーク。そんな彼の登場シーンは、印象に残る言葉、場面が多くありました。
ここでは、そんな名言・名場面をいくつかを紹介したいと思います。
「この俺を超えてみよロロノア!!!!」
(『ONE PIECE』6巻より引用)
まず紹介したいのは、この名言です。バラティエにてゾロを打ち負かし、ゾロを認めたミホークが発しました。自らの強さを自負しつつ、相手を認め称えるようなこの台詞には、ミホークのかっこよさの全てが詰まっているようです。
「刃毀れすら己の恥と思え」
(『ONE PIECE』78巻より引用)
自分に教えを乞うたゾロに対し、修業をつけるなかでミホークが告げた台詞です。
刃こぼれは刀が悪いのではなく自分の力不足だと告げるミホーク。物が悪い訳ではなく、己の鍛錬不足を恥じろ、という戒めが含まれているよです。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
「片腕の貴様と今更決着つけようなどとは思わん」
(『ONE PIECE』11巻より引用)
ルフィの手配書を持ってシャンクスを訪ねたミホークが言った台詞です。
かつては幾度も戦い決着がつかなかったのでしょう。しかし、片腕になりハンデを持った相手と、戦って決着をつけようとはしないのです。
決着をつける事よりも、同等の相手と戦う事を楽しみにしているという、ミホークの好戦的な一面が伺えました。
振り返って名言を見てみると、やっぱりかっこいい台詞や場面が目立ちました。表情を変えないミホークが、感情を出している場面もあり、そこもまた彼を魅力的にしています。
渋くかっこいいミホークの声優は、青野武と掛川裕彦が務めました。
初登場時は青野武が声優を務めていました。ミホークのビジュアルにぴったりの重低音と威圧感のある声で、視聴者からはしっくりきたという声が多くあります。
そんな青野の代表作は、『宇宙戦艦ヤマト』の真田志郎、『ゲゲゲの鬼太郎(第3作)』ぬらりひょん、『ドラゴンボール』のピッコロ大魔王など。同作品の中でも複数のキャラクターやナレーションを演じるなど、幅広い活躍をされていました。
洋画の吹き替えなども数多く担当しており、日本の代表的な声優の一人に上がります。
その後、アニメ「ワンピース」第462話からは、掛川裕彦にミホークの声優は交代しています。交代したものの、彼の声もミホークにぴったりとハマる声で、まるで違和感がありませんでした。
掛川は、『聖闘士星矢』のライオネット蛮、『シャーマンキング』のアナテルなどを演じられていました。
また、アニメ「ワンピース」でミホークの他にハンバーグ、ロズワード聖などの違う役でも出演しています。キャラクターが変われば、声はそのキャラクターにあった声質やテンポに声を変えられるのはまさに神業!まさか彼らを同じ声優が演じているとは知らなかった方も多いのではないでしょうか。
2020年2月現在、王下七武海制度が撤廃されて、ミホークは海軍から追われる立場へとなってしまいました。まだ判明していませんが、おそらく懸賞金も掛けられるのではないでしょう。
そんな彼は、今後はどんな動きをするのでしょうか。
元々、自由気ままに行動している様子が目立っていたミホークですので、これから先も気の向くままに行動するでしょう。しかし、追われる身となった事から、事件に巻き込まれる可能性もありそうです。
また、上記で出たようにミホークが本当にイムの血縁者であれば、今後は世界政府側で登場する事も考えられます。
また、ワノ国には侍という強い剣士達のそろっているので、より楽しい戦いをもとめて 登場するかもしれません。
四皇・カイドウは相当な猛者である事が分かっており、今の所ルフィ達の勝ち目は薄いです。そこに助っ人としてミホークが登場すれば、戦況を変える存在になる事は間違いありません。彼の予測不能な言動に注目してみましょう!
また、ワノ国編だけでなく、海賊側と政府側のどちらにつくかも今後は注目したいですね。ミステリアスでストーリーを左右する強さを持つ彼から、目が離せません!
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