ロボットオタクの天才プログラマーだった主人公はある日、交通事故で命を落とします。そして本人の記憶を持ったまま、異世界に生まれ変わります。 そこは魔法と巨大ロボットが存在する世界でした。彼はその世界で自らのためだけの理想のロボットを完成させることに情熱を傾けます。ライトノベル原作で2017年にはアニメ化もされた、人気の異世界転生ロボットアクション漫画です。 本作を読んでみたい方はスマホアプリで無料で読むことができます!
本作はロボットファンにおすすめの、度肝をぬく本格転生ロボットアクションです。
主人公の倉田翼は、連日の残業もいとわず仕事をする真面目なプログラマーであり、自宅の一部屋をロボットプラモデルの箱で埋めつくすほどの筋金入りのロボットオタクでした。ある日交通事故に遭ってしまった翼はエルという少年となって、剣と魔法と巨大ロボットが国を守る異世界へと転生します。
そこは彼にとっては楽園のような地でした。翼は前世でのプログラマーの知識とロボットオタクの熱い思いをほとばしらせ幻晶騎士(シルエットナイト)の操縦士の養成学園で学びながら、自分のためだけのカスタマイズロボット作りに励みます。その能力は高く評価されエルは「銀鳳騎士団」の長として他国との争いにも巻き込まれていくのでした。
本作に登場する主な登場人物をご紹介します。
エルネスティ・エチェバルリア
本作の主人公で通称「エル」。前世では凄腕のプログラマー倉田翼でしたが、交通事故に遭い、記憶を持ったまま異世界に生まれ変わります。
前世でのロボットオタクの血とプログラマーとしての知識を持ったまま転生したため、神童と呼ばれるほど魔法の知識を習得します。巨大ロボットを操る幻晶騎士(シルエットナイト)として頭角を現し、自らの理想のロボットを作り上げて行きます。
美少女と見まごうかわいらしい風貌が特徴。とにかく頭が良く、かといって偉ぶった態度はなく友達思いです。前世からのロボットオタクの血が騒ぎそれゆえ暴走するところがありますが、そこが愛らしくもあり応援せずにはいられないキャラクターです。
アーキッド・オルター
本作の準主人公。アディの双子の兄で通称は「キッド」です。エルとは幼馴染で、エル・アディとともに幻晶騎士(シルエットナイト)養成学園で学びます。
父はセラーティ家の身分の高い貴族ですが妾の子供であるため、正妻の異母兄弟からは目の敵にされています。アディとともに別の家で暮らすはめに……。
エルから魔法を習うことで並はずれた魔力を習得し、彼に次ぐ魔法の使い手となります。剣の腕も立ち、パワーを生かした闘いを得意としています。エルを傍で支えてくれる頼もしい友です。
アデルトルート・オルター
本作のヒロインでキッドの双子の妹、通称は「アディ」。エルとは幼馴染で、エル・キッドとともに幻晶騎士(シルエットナイト)養成学園で学びます。
明るく男勝りな性格で本作を盛り上げてくれます。当初はエルを恋愛の対象とは見ておらず、かわいいものに目がないため、エルに抱きついてはぬいぐるみ替わりにしていました。
本作の魅力の1つは、主人公エルのビジュアルが抜群にかわいいことです。
ロボットファンタジーの登場人物というとごつい感じや熱い思いといったイメージがあるでしょうか。逆にクールな雰囲気が思い浮かぶかもしれません。しかし本作の主人公エルはとにかくかわいいのです。
男の子でありながらも体格が小柄で髪の色は紫銀のセミロング。そして母親譲りの美しい顔立ちのため美少女とたびたび誤解されるほどです。
主人公少年のかわいらしさに戸惑うかもしれませんが、親しみやすいともいえるでしょう。
- 著者
- 天酒之瓢 (著), 加藤 拓弐 (著), 黒銀 (その他)
- 出版日
- 2016-09-24
エルは美少年の容貌をしていながら、中身はロボットオタクの28歳男性プログラマーというギャップも見どころです。
また本作のヒロインであるアディは明るくかわいい女の子。準主人公キッドは見た目も男性らしい頼もしい少年ですので、読者は3人のうちいずれかの登場人物のひいきになるのではないでしょうか。
ロボットアクションというとSFを想像しがちですが、本作は一味違います。巨大ロボット幻晶騎士(シルエットナイト)が登場しながらも、舞台は魔獣や剣と魔法が登場するフレメヴィーラ王国。中世ファンタジーが好きな方も満足できる内容です。
さらに学園ものが好きな方にも楽しんでいただける物語でもあります。エルはキッドやエディたちと巨大ロボット幻晶騎士(シルエットナイト)を操縦するためライヒアラ騎操士学園で学びます。
友達とのテンポのいいやりとりはもちろんのこと。クロケの森での実習訓練でのまさかの戦闘、また仲間たちと幻晶騎士の改良に試行錯誤する日々が綴られます。友情と情熱、青春が詰まった学園ファンタジーでもあるのです。
ロボット好きの方は必見!ここまでにロボット愛がねっとり描かれた作品はありません。
ロボットを扱った作品は数多くありますが、本作がほかと違うのは主人公がロボットを操り戦闘をくり広げるだけでなく、そのロボット自体を作ってしまうところです。
主人公のエルは前世ではロボットオタクの天才プログラマーでした。大のプラモデル好きだった翼にとって、生まれ変わった世界はまさに自分の妄想を実現できるこの上ない場所です。プログラマーの知識とプラモデル作りの情熱を遺憾なく発揮して自分だけの幻晶騎士(シルエットナイト)を作るエルの姿に、ロボット好きの読者は心をくすぐられずにはいられないでしょう。
ロボットの出力を上げれば持久力が低下し、持久力を上げようとするとその分重量が増え動きが鈍くなります。これらの問題をどう解決するか、どのように部品を配置するかなど、共存点を探って作っては壊れて、作っては壊れての改良に改良を重ねるシーンが、本作では丁寧に描かれています。
派手な戦闘アクションではなくただただロボット開発に邁進する姿は一見地味ですが、ロボット好きには十分にワクワクときめくシーンでしょう。
そしてそれが完成し、誰も扱えない自分のためだけにカスタマイズしたロボットを思う存分に乗り回す、まさにロボット好きの桃源郷がここにはあります。
エルが製作に情熱を注いでいた自分だけの幻晶騎士イカルガはついに完成し、その戦いぶりは痛快そのものでした。
他国との闘いでも大いに力を発揮するものの、ジャロウデク王国が開発した巨大な竜の姿をした強力な兵器「飛竜戦艦」は大陸全土の闘いへと巻き込みます。そしてエルの新たなロボット創作熱に火をつけ、エルは空飛ぶ幻晶騎士を作り上げます。
- 著者
- 天酒之瓢 (著), 加藤 拓弐 (著), 黒銀 (その他)
- 出版日
- 2016-09-24
この空飛ぶ幻晶騎士とともにエル率いる銀鳳騎士団は、人跡未踏のボキューズ大森海を開拓するため派遣されます。巨人族との対決を見事に征し、無事王都へと帰還する9巻では新たな展開へと進みます。
新しい大陸での原住民との対決とキッドの活躍、そしてエルとエディの関係にも何やら進展がありそうなのです。まだまだ先の展開が気になる要素満載となっています。
また、8巻までのストーリーや見どころが知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。