教養

経営者の自伝おすすめ6選!読みやすくて面白い、日本のビジネスマンの実話

更新:2020.11.29 作成:2020.5.15

いわゆる「成功者」に見える企業の社長たち。しかし彼らははじめからなんでも上手くやれていたわけではなく、数々の失敗をくり返し、それでも諦めなかったからこそトップに立っているのです。その軌跡を描いた自伝は、時に物語よりも波乱万丈。この記事では、世界で活躍する日本の経営者たちの、おすすめの自伝を紹介していきます。

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若き経営者の破天荒っぷりが面白いおすすめ自伝『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』

小さなデザイン会社を経営していた田中修治。ある時、「絶対に倒産する」といわれたメガネチェーン「オンデーズ」を買収することにしました。これは大きな賭けでしたが、生まれ変わらせた会社を世界進出させるべく奔走するのです。

しかし社長に就任して早々、危機が降り注ぎます。相次ぐ裏切り、無謀な資金繰り、倒産の危機など、絶体絶命のピンチに陥り……。

著者
田中 修治
出版日
2018-09-05

メガネやサングラスのチェーン店「オンデーズ」を経営する、田中修治の自伝です。2018年に刊行されました。

田中は10代の頃から起業家として多くの事業を手がけていましたが、そんな彼が大赤字を抱えるメガネチェーン店を買収します。世界進出を夢見るものの、会社を貶めようと画策する人物も現れ、社長に就任してからわずか3ヶ月後には銀行から死刑宣告をされてしまうのです。

見どころはここから。どんな逆境になってもピンチを突破しようとするエネルギーと、小さなビジネスチャンスを活かそうとする力は目を見張るものがあります。彼を支える社員の姿を見ると、人の上に立つ経営者としての在り方がいかに重要か、考えさせられるでしょう。

破天荒っぷりも面白く、まるで小説のように読める一冊です。

転落と再生を描いたおすすめ自伝『30歳で400億円の負債を抱えた僕が、もう1度、起業を決意した理由』

不動産の専門学校に通い、卒業後は営業マンとしてトップの成績を収めていた杉本宏之。早くから身を立て、2001年に独立しました。会社は急成長。2005年には業界史上最短かつ最年少で株式上場する記録を打ち立てますが、その矢先、リーマンショックが起こるのです。

最大で400億円にまで膨らんだ巨額の負債はどう足掻いても補填できず、ついには自己破産。一時は絶頂を経験した杉本は、どん底になった時に何を思うのでしょうか。

著者
杉本 宏之
出版日

自己破産をし、民事再生から5年が経った2014年に刊行された杉本宏之の自伝です。

かつては業界の風雲児と呼ばれるほどの功績を築きあげ、若くして栄光を掴んだ青年社長。倒産というどん底から 再起するまでにあったことと、考えたことが綴られています。どんな失敗から何を教訓としたのかを、具体的に知ることができるでしょう。

ただ情報を羅列するだけでなく、心の動きがわかる文章が魅力的。人間関係を築いていく様子とともに、経営理念、行動理念、マニュアル、財務などの経営ノウハウなども学べます。驚きのV字回復っぷりを体感してみてください。

女性経営者の経営論がわかるおすすめ自伝『不格好経営』

作者の南場智子は、津田塾大学に進学。アメリカへ留学して経済学を学び、卒業後はマッキンゼーで働きます。日本支社で女性としては歴代3人目の役員に就任しました。

1999年に同社を退社してDeNAを設立。代表取締役社長に就任して事業の展開に奮起しますが、 マッキンゼーでコンサルティングをしていたはずなのに、いざ自分が経営するとなるとそう簡単にはいかなくて……。

著者
南場 智子
出版日
2013-06-11

株式会社DeNAの創業者で、実業家の南場智子が、起業から上場、自身の退任までの悪戦苦闘を赤裸々に語った作品です。2013年に刊行されました。

正直な言葉で綴られた文章は軽快で読みやすく、作者の熱量が伝わってくるでしょう。組織を維持するために大切な経営論、失敗から構築していくベンチャー企業の体制を学ぶことができます。

奮闘っぷりがユーモアを交えながら描かれているので、ビジネス面だけでなく、波乱万丈な人生物語として純粋に楽しめる作品です。

ベンチャー企業経営者の苦悩がわかるおすすめ自伝『渋谷ではたらく社長の告白』

21世紀を代表する会社を作る、という大きな夢を高校生の時に抱いた藤田晋。

サイバーエージェントを設立し、夢が実現するかと思われましたが、社長になった彼を待っていたのは厳しい現実でした。ITバブルの崩壊、買収の危機、社内外からの非難など、想像を絶する苦悩を体験。逆境をどのようにして乗り越えていくのでしょうか。

著者
藤田 晋
出版日
2013-06-27

世界に名を馳せる大企業に成長したサイバーエージェントの経営者、藤田晋の自伝です。2005年に刊行されました。

どんな事業をするかも定まっておらず、採用した社員に仕事を任せることもできない状態からスタートしたサイバーエージェント。ベンチャー企業の内部がどのような問題を抱えているのかを、世の中の厳しさとともに綴っています。

それでも自分を信じ、ビジョンを明確にしたらとにかく行動し、実現させていく姿勢が魅力的。その姿があるからこそ、彼を信頼した人がついてきたのだと納得できます。

流れるような文章は読みやすく、けっして順風満帆ではないけれど、愚直な経営姿勢に心を動かされるでしょう。

ユニクロの経営者、柳井正の自伝『一勝九敗』

柳井正はもともと内気な青年でした。大学を卒業した後もしばらく就職をせず、やっと入社が決まってもすぐに辞めてしまいます。

そんななか、家業の男性向け衣料部門を引き継ぎ、やがて社長に就任。1984年、「ユニークな衣料=ユニクロ」として、1号店をオープンさせました。そこからカジュアルウエアのトップにのぼりつめるまでの足跡を追う物語です。

一勝九敗 (新潮文庫)

正, 柳井

ユニクロやGUなどを運営するファーストリテイリングの経営者、柳井正の自伝です。2003年に刊行されました。

最大の特徴は、タイトルにも現れているとおり、「10回のうち9回は失敗しろ」という考え方。人間は失敗から学ぶものだというのです。実はユニクロは、うまくいかなかった事業が数え切れないほど存在していて、失敗の歴史を積み上げつつ、それ以上の成功を手にする秘訣を知ることができるでしょう。

広告代理店に任せない宣伝方法や、高品質の衣料を低価格で売る方法、海外進出や人事戦略などは興味深いものばかり。既存の商売に囚われず、失敗したらすぐに修正する経営哲学から、多くのことを学べる一冊です。

脱サラしてタリーズを起業した経営者のおすすめ自伝『すべては一杯のコーヒーから』

27歳まで普通のサラリーマンだった松田公太。アメリカでスペシャリティコーヒーに出会い、高校時代から思い描いていた夢を実現するため、働いていた大手銀行を退職します。シアトルに渡り、タリーズコーヒーの日本における独占契約権を獲得。銀座に1号店を立ち上げました。

しかし開業資金として多額の借金を抱えたため、店内に寝袋を持ち込み、泊まり込みで働くことに。何もない状態から全国規模のチェーン店に成長させるまでの軌跡を綴った作品です。

著者
松田 公太
出版日
2005-03-27

タリーズコーヒージャパンの創業者、松田公太の作品です。2002年に刊行されました。松田はタリーズコーヒージャパン株式会社社長を退任した後は、カジュアルレストランEggs'n Thingsの展開権を取得し、日本にパンケーキブームを巻き起こした人物でもあります。

高校までセネガルとアメリカで育った彼は、どこにいっても「異端」として扱われてきました。それでも、たとえ国籍が違っても、食で通じあうことができると信じ、学生時代から食分野で起業をしたいと考えていたそうです。

その情熱は目を見張るものがあり、夢に向かう熱量と思いの強さが、体当たりの交渉や困難にも耐え抜く力に繋がっているのだと実感できるでしょう。

自分を信じて行動することこそが大切だと教えてくれる一冊です。