好きな食べ物は、何ですか?【片桐美穂】

更新:2021.12.3

先日、密かな夢だった「そら豆を独り占めする」を実行しました。 そんなに量を食べるものじゃないっていうのは、分かってるんですよ。足みたいな匂いするし。 分かってはいるけど、しょうがないじゃない。好きなんだもの。 本当に最高に幸せな時間でした。 おいしいものって、心が満たされますよね。

片桐美穂プロフィール画像
俳優
片桐美穂
1994年生まれ。茨城県龍ヶ崎市出身。血液型A型。2014年、舞台芸術学院を卒業したのち、得意のヤンキーキャラと、一時はプロを目指していたクラシックバレエを生かし様々な作品に出演。 【出演情報】映画『あの頃。』 監督:今泉力哉 脚本:冨永昌敬 原作:劔樹人「あの頃。男子かしまし物語」(イースト・プレス刊))公開中。
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そら豆独り占め実行

とにかく、美味しいものを食べることが大好きで、

お金があれば食べ物に注ぎ込みたいと、常日頃思っております、私。

そろそろ鮎が旬なので、最近は鮎への思いが止まりません。

あの、肝のところがうんめぇんだ!

それに、日本酒なんかちびっとやったら、はい、優勝。

早く、優勝したいです。

母親からは、ほぼ毎日「今日のごはん」の写真が送られてきます。

母親は、自他共に認める料理上手で、

1日のほとんどを台所で過ごすことも少なくないんだとか。

先日の夕飯は「春巻きとホットサンドと舞茸ご飯」の炭水化物祭り。

「生ハムとブルーチーズとトンカツ食べ放題」の日もありました。

 

春巻きとホットサンドと舞茸ご飯

組み合わせが奇妙すぎる。

あと、父親と2人暮らしだよね?

量すごくない?

「写真あんまりちゃんと撮れてないけど、味は美味しいんやで」と母親。

そうなんだよね~!

写真に写るお料理達はイキイキしてて、これぞ! 母親のご飯! と、空腹を刺激するものばかり。

「デブ製造機」と言われる母親の、大量のご飯と、大量の愛情に早くノックアウトされたいです。

さて、今日は何を食べようかしら。

と、食べ物のことで頭がいっぱいな私が手を出したのは

こちらの作品です。

ごはんのことばかり100話とちょっと

著者
よしもとばなな
出版日
2013-06-07

よしもとばななさんのお家のご飯や、行きつけのお店のこと等、

本当に「ごはんのことばかり」集めた、食いしん坊エッセイ。

とにかく、読みやすくて、美味しそうで、

ばななさんが、いかに食べることを大切にしているかが伝わってくる、この作品。

よしもとさんはご家庭で、エスニック系のお料理を作ることが多いようで、うちの家族の味との違いが面白い。

また、こういうものが美味しかったよー!というだけでなく、

そこで出会った人や、お店や空間がこう素敵だった等

心が温まるエピソードが多いのも魅力だ。

すべてが良い思い出とはいかないようだが、

失敗した思い出があるからこそ、素敵な人やお店に出会えたときの喜びがあると思えるんだな、と感じた。

私も行きつけの居酒屋さんがあり、もちろん料理は美味しいのだが、料理が美味しいだけでは、通っていない。

マスター含め、お客さんも温かく、その空間を味わいに行く感覚だ。

暖簾をくぐると、みんな肩書きなしで1人の人間として存在している。

それが、いかに気持ちいいことか、味わってしまったからもう抜け出せないのだ。

「美味しいものを好きな人に、悪い人はいない」

そう信じている私は、この作品を読み終わったあと、

ばななさんとお友達になれた気がした。

英国一家日本を食べる

著者
マイケル・ブース
出版日
2013-04-09

この作品は、トラベルジャーナリストのマイケル・ブース氏が、

100日間にわたり、家族と日本を食べ歩いた旅のお話。

友人からもらった1冊の本が、彼を旅へと誘った。

新宿からはじまり、北海道、京都、沖縄と、とにかく日本を食べて食べて食べまくる。

皮肉と偏見に満ちたスタートが、実に面白い。

 

  • 日本人が「r」と「l」の発音を区別できなくても、いちいちあげつらわないとここに誓う。
  • 日本人のトイレのテクノロジーの複雑さについて、おもしろおかしく話さない。

 

など、彼にとって恐らく守れないであろう誓約リストを作って、旅のスタートだ。

日本人が当たり前だと思っていることが、世界から見たら当たり前ではない、ということは分かっているが、

そう見えてるのか! 知らなかった!と、面白い。

少し紹介すると、初めて焼き鳥の軟骨を食べたときの感想は「プラスチックをバリバリ噛んでいるような、変わった食感」。

考えたこともない。

でも言われてみれば、確かに(笑)、と思ってしまう。

独特な表現でさまざまな日本食を紹介し、しかも、どんどんハマっていく彼らを見ていると日本人として鼻が高くなっていくと同時に、

どれだけ、日本の料理が美味しいか気付かされる。

そして、旅が進むにつれ、「懐石料理」など、日本人のみんながみんな味わったことがない料理を食べ尽くし、日本人より日本を味わっていく。

旅の最後に食べた「だし」については、今回の私の人生では味わえないのではないかと思う。

それは、服部幸應氏……「あの」服部幸應氏に連れていってもらったお店(もちろん、限られた人しか行けない)で出てきたハモが入った「だし汁」 だ。

このだし汁は深いこくがあり、病みつきになるほどうまい風味を土台としていて、そのうえで、かすかな磯の香りがふっと鼻を突く。どこまでが味でどこからが香りかを区別するのは不可能で、僕が思うに、それこそがこのだし汁、というかすべてのうまいだし汁の力強さの源なのだ。このだし汁をもう一度味わえるなら、すべてを差し出してもいい。

何回読んでも美味しそうだ。

しかも、ちょっと泣きそうになる。

私は、こんな風に、すべてを差し出してもいいと言える食べ物に出会えるだろうか。

羨ましいの一言。

日本食の可能性と、美味しさを、外国人に向けてだけではなく、日本人に向けて教えてくれて、本当に「ありがとう」とマイケルに伝えたい。

ニッポンって美味しいんやで!と、声を大にして叫びたくなる、

そんな旅にあなたも出てみませんか。

「好きな食べ物は、何ですか?」の質問は結構大事だったりして。 
と、この2冊を読みながら思いました。 
大事な人や、気になるあの子の好きな食べ物って、意外と知らなかったりするものです。 
皆様の好きな食べ物は、何ですか? 
私は、母が作るカレーが大好きです。 
また、来月お会いしましょう。

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