5分でわかるiDeCoとNISAとつみたてNISA!違い、選び方、おすすめ本を紹介

更新:2020.6.8

「老後2000万円問題」に象徴されるように、年金だけでなく、自分で老後の生活資金を準備する必要が叫ばれています。そこで役立つのが、iDecoやNISA、つみたてNISAといった制度です。この記事では、それぞれの制度の特徴やメリット・デメリット、目的ごとの選び方、そして理解を深められるおすすめの関連本を紹介していきます。

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iDeCoとは。特徴、メリット、デメリットを解説!

 

iDecoとは、「個人型確定拠出年金」の英語名称「individual-type Defined Contribution pension plan」の頭文字をとったもの。2017年に加入対象者が拡大された際に、この愛称が付けられました。

国民年金や厚生年金は、現役世代が納めた保険料が受給者に支払われる「賦課方式」を採用しています。一方のiDecoは、加入者が60歳まで積み立てた掛金を、60歳以降に受け取る仕組みです。また2019年に方針が見直され、65歳まで積立期間を延長することもできるようになりました。

iDecoを取り扱っている金融機関で、専用の口座を開設すれば利用が可能です。毎月の掛金は、5000円以上なら1000円単位から任意で設定できます。ただし掛金の上限は就労形態によって異なるので、注意が必要。たとえば自営業の上限は月6万8000円、企業年金に加入していない会社員は月2万3000円、公務員は月1万2000円です。

iDecoのメリットとして、さまざまな税制優遇が設けられていることが挙げられるでしょう。具体的には、掛金が全額所得控除の対象となるほか、iDecoを用いた投資の運用益も非課税です。また将来受け取る時も、受け取り方によって「公的年金等控除」や「退職所得控除」など、さまざまな控除を利用できるようになっています。

ただしiDecoで購入できる金融商品は限られています。元本保証の安全な商品がある一方で、現物の株式などは購入できないため、投資の選択肢が限られる点は注意が必要です。

また、毎月手数料がかかるため、運用益があがらないと積立金が減少することがあります。場合によっては、受け取る金額が想定より少なくなってしまうかもしれません。

さらに、積み立てた掛金は原則60歳まで引き出すことができません。日常生活や不慮の事態に備えた資金を確保したうえで、計画的に利用する必要があるでしょう。

 

NISAとは。特徴、メリット、デメリットを解説!

 

NISAとは「Nippon, Individual Savings Account」の頭文字をとった税制優遇制度の愛称です。正式な名称は「少額投資非課税制度」。1999年からイギリスで実施されている個人貯蓄口座「ISA(Individual Savings Account)」をモデルに、2014年からスタートしました。

最大のメリットは、名前に示されるようにNISAを用いた株式や投資信託が非課税対象になること。つまりNISAを用いた投資は、配当金や分配金、譲渡益などをそのまま受け取ることが可能になるのです。

一般的に、投資の収益には約20%の税がかかります。これがなくなることで運用益が多くなるほか、損益計算も簡単にできるでしょう。

20歳以上で日本国内に居住する者なら誰でも、証券会社や銀行でNISAの口座を開設できます。また20歳未満でも、親権者などが代理になれば「ジュニアNISA」を開設することが可能です。

ただし注意しなければいけないのは、非課税となる金額は毎年120万円まで。上限まで使い切らなくても翌年に持ち越すことはできません。またNISAの口座の非課税投資期間は5年間で、「ロールオーバー」という方法を用いても10年までしか延長できません。今後非課税期間がさらに延長される可能性もありますが、非課税期間に期限があることは念頭に置く必要があるでしょう。

またNISAの口座は1人1口座に限定されていて、後述する「つみたてNISA」との併用はできません。さらに、損失が出た場合も、ほかの口座との損益通算ができない点も注意する必要があります。

金やプラチナ、非上場企業の株式など、金融商品のなかにはNISAの適用を受けられないものも。これらの特徴を踏まえて、使い方を考えるとよいでしょう。

 

つみたてNISAとは。特徴、メリット、デメリットを解説!

 

つみたてNISAは、上述のNISAとは別に、新たに2018年からスタートした制優遇制度です。NISAと同じように、証券会社や銀行で口座を開設し、利用できます。

NISAとの違いは、NISAよりも長期の安定した投資を想定していること。NISAの非課税期間が5年間なのに対し、つみたてNISAは非課税期間が20年間です。

そしてNISAと同じように、つみたてNISAを用いた株式や投資信託は非課税対象になります。長期間投資することで、より堅実にリターンを得ることができるでしょう。

また長期の投資を念頭に置いているのはiDecoと同じですが、iDecoとは異なりいつでも資金を引き出すことができるのも特徴。より柔軟に運用できます。

ただし、上限金額は毎年40万円と少なめ。さらにつみたてNISAの対象となるのは、長期の投資に適しているとされた公募株式投資信託や、ETF(Exchange Traded Fund =上場投資信託)に限定されるので、現物の株式に投資したい人は、つみたてNISAでなくNISAを利用する必要があります。

さらに先述したとおり、NISAとつみたてNISAの併用はできません。自分がどのような投資をしたいのか方針を定め、それに適したものを選択する必要があるでしょう。

 

iDeCoとNISA、つみたてNISAは併用もできる!私にはどれがおすすめ?

 

ここまで3つの制度の概要を見てきましたが、ここでは、目的ごとにおすすめの制度を紹介していきます。

貯金感覚で、コツコツお金を貯めたい方

このような方にはiDecoがおすすめ。iDecoには元本保証の商品が含まれ、さらに掛金は所得控除の対象となります。銀行口座の貯金と異なり節税もできるので、より効率的な貯金ができるでしょう。

ただし節税効果の方が上回るものの、手数料がかかるため、元本保証の場合でも若干資金が目減りします。また先述したとおり、60歳まで引き出せません。掛金を高くし過ぎて日常生活に支障をきたさないよう注意する必要があるでしょう。

長期間、安定した投資をしたい方

このような方には、iDecoかつみたてNISAがおすすめです。対象となる金融商品は、どちらも長期の投資に適していると認証されたものばかり。さらに少ない金額から投資できるため、日常生活に負担のない範囲で始められるのもメリットです。

両者の使い分けとしては、当面使う予定がないお金はiDeco、万が一の時にいつでも使えるよう備えておきたいお金はつみたてNISAがいいでしょう。

あるいは資金に余裕があってiDecoの限度額以上に老後資金を積み立てたい方は、つみたてNISAを併用することでより効率的な貯蓄ができます。

老後資金の確保と並行して、積極的な投資をしたい方

このような方には、iDecoとNISAの併用がおすすめです。紹介してきた3つの制度のなかでは、NISAだけが現物の株式を購入できます。銘柄によっては大幅な値上がりも期待できるため、短期間で大きく資金を増やすことも夢ではありません。

そのため確実に確保しておきたい資金はiDecoに回し、リスクを許容できる資金はNISAで運用するなど、使い分けることでさまざまな投資をすることができるでしょう。

ただし場合によっては、暴落によって大幅な値下がりが起きるかもしれません。リスクも想定したうえで、方針を決めていく必要があります。

株主優待を利用したい方

このような方にはNISAがおすすめ。企業によっては、株主のためにお得な株主優待制度を設定しています。NISAなら現物の株式も購入できるので、株主優待の特典を楽しむことも可能です。

 

初心者に向けて実践的な活用法をアドバイス

著者
日本経済新聞出版社
出版日

 

本作は、これからiDecoやNISAを始める人に向けて、制度の概要や金融商品の選び方、投資の基本的なやり方などをわかりやすく紹介したガイドブックです。

長期分散投資のような基本スタンスだけでなく、ロールオーバーや各種控除の利用法など、制度を活用するためのトピックが盛りだくさん。それぞれの特徴を把握してから利用することで、より有効に活用することができるでしょう。

 

浪費家だからこそiDecoやNISAに挑戦

著者
["劇団雌猫", "篠田 尚子"]
出版日

 

作者の劇団雌猫は、ちょっと浪費家なオタク女子4人組。本作はそんな彼女たちがファイナンシャルプランナーの篠田尚子からアドバイスを受け、趣味も遊びも楽しみながら資産運用に挑戦する様子を描いています。

作中では、貯金の延長のような感覚でiDecoやNISAを使う方法が取りあげられています。投資といわれるとハードルを高く感じることもありますが、本作を読めばもっと気軽に資産運用に取り組めるかもしれません。

お金がかかる趣味と貯蓄をどう両立させるのか、作者たちの他にもさまざまな人の取り組みが紹介されているので、楽しみながらお金について学べるでしょう。