数学を学ぶことで論理的思考を身に付けることができます。論理的思考はビジネスや日常生活でも大いに役立ちます。 この記事では数学を学ぶメリットやおすすめの本を紹介します。仕事や日常生活に役立てたい人はぜひ参考にしてください。
数学を学ぶことで「ロジカルシンキング」を身に付けることができます。ロジカルシンキングとは論理的思考のことです。
論理的思考とは物事に対して因果関係を理解し筋道を立てて解決し、説明することです。
数学のように答えが決まっていてその過程を考える学問では、事実に基づき筋道を立てて考える論理的思考力が身に付きます。
論理的思考が身に付くと自分の考えが相手に伝わりやすくなります。また、問題解決能力も向上します。
たとえばビジネスシーンでは、企画の提案をする際に感情的説明よりも論理的説明の方が相手に理解してもらいやすく、同意を得やすくなります。
数学を学ぶとデータの扱いが得意になり、データ分析に強くなります。
データ分析とは人の意思決定の不確実性を減らすものです。アクセスデータや購買データから情報を整理し具体的に数値化します。数値化した情報は新たな可能性や問題点の発見につながります。
ビジネスでは多くの企業がデータ分析を取り入れているため、データ分析に強い人間は重宝される可能性が高いです。
ビジネスシーンに限らず、近所のスーパーやコンビニの売上やレビュー数からどの店がお得なのかを分析することもできます。
数学は「考える」ことが必須の学問です。感覚やセンスで解く文学やアートとは違い、数学は考えなければ答えに辿り着けません。
そのため、数学の勉強をしている人は考えることが習慣化します。考えることが習慣化されると、何か問題が発生しても問題解決のために落ち着いて考えることができます。
ビジネスシーンにおいても、言われたことをただひたすらやる人よりも、考えながら仕事に取り組む人の方が新たな発見や成功を生み出せるでしょう。
数学を学ぶと論理的コミュニケーションが取れるようになります。数学ができる人の頭が良さそうだと感じるのは、この力があるからです。
相手の話を数字のように整理しながら情報として取り入れ、その情報を基に自分の意見をわかりやすく伝えます。これが論理的コミュニケーションです。
人と円滑なコミュニケーションが取れる人は、論理的思考に加え、論理的コミュニケーションに長けています。
自分の意見に自信が持てないという方は、論理的コミュニケーションを身に付けるといいかもしれませんね。
ここからは読みながら楽しく数学を学べる本などを紹介します。
当たり前のように教えられた数学問題の解き方に対して「なぜ?」を追究した本から、文系出身者向けに数学をわかりやすく教えている本まで、バリエーションに富んだラインナップとなっています。
超難問を解説したマニアックな本も登場するので、気になる本を見つけたらチェックしてみてください。
- 著者
- 永野 裕之
- 出版日
数学の魅力をわかりやすく解説した本です。「とてつもない」という切り口で数学を解説しており、数学の奥行きから学問としての有用性など、数学の魅力が理解できます。
文系の方にも理解しやすい内容で、読み物としての面白さも兼ね備えています。
- 著者
- 西成 活裕
- 出版日
中学、高校で数学を挫折してしまった人向けに、「最速・最短」で数学のやり直しができる本です。
数学の基礎となる中学数学3年分を1冊に凝縮しており、時間が無い方でもこの1冊で中学数学をマスターできます。数学の基礎から学びたい、復習したいという方におすすめです。
- 著者
- 今野紀雄
- 出版日
日常生活でも役に立つ「確率」について数学的に解説した本です。
確率を理解すれば日常で合理的な選択を迫られた際に、よい選択をできる可能性が高まります。たくさんの具体例とともに確率について楽しく学べる1冊です。
- 著者
- 高橋 誠
- 出版日
小学生算数の歴史や雑学を紹介した本です。かけ算の意味や考え方について、歴史を基に解説しています。
数学初学者にもわかりやすいように書かれており、あらためて数や量の世界の奥深さに触れたい方におすすめです。
- 著者
- 瀬山 士郎
- 出版日
「X・Yや√は何を表すか」「方程式を解くとはどういうことか」など、学生時代にその意味をきちんと理解しないまま勉強していた人向けの解説本です。
数の歴史やエピソードとともに数学の疑問を解消でき、数学の本当の魅力を味わえます。
- 著者
- 清水 健一
- 出版日
大学入試問題を参考にしながら数論について学べる本です。
「完全数」「フィボナッチ数」「ピタゴラスの定理」「ゼータ関数」「フェルマー数」などを取り上げて読者を数論の世界に誘います。
数学初学者でも理解できるよう丁寧に解説されており、推論に興味がある方にはぜひ手に取っていただきたい1冊です。
- 著者
- サイモン シン
- 出版日
- 2006-05-30
数学界最大の難問といわれた「フェルマーの最終定理」に挑んだ天才数学者達の挫折と栄光を描いた本です。
数学者達の苦悩や活躍を描いたノンフィクション作品で、数学初心者でも楽しめる内容になっています。
- 著者
- ["ジョエル・レビー", "三谷政昭(監訳)", "飯田頌平(監訳)", "浅野ユカリ"]
- 出版日
古代から現代までの数学歴史をわかりやすく解説しています。
数学がさまざまな人のひらめきや研究の積み重ねによって発展してきたことを理解できる1冊です。
数学に興味がある方や、より一層数学についての理解を深めたい方におすすめです。
- 著者
- ジョージ・G. スピーロ
- 出版日
- 2013-12-24
大科学者ケプラーが予想した、「同一の球を最も効率よく3次元空間に詰め込む方法は、果物屋のオレンジの積み方と同じ」という命題を証明するのにかかった年月はなんと400年。
この難問を題材にしたノンフィクション作品です。数学の知識が豊富で、ケプラー予想の証明に興味がある方におすすめです。
- 著者
- 矢野 健太郎
- 出版日
数学の歴史について学べる本です。数学がどのように発展してきたかをわかりやすく解説しています。
中学数学レベルでも理解できる、数学の楽しさを伝え続けるロングセラーです。
- 著者
- 日本お笑い数学協会
- 出版日
くだらな過ぎて笑える話から実用的な話まで、数学に纏わる多種多様な情報が詰まった本です。
「キスするのに最適な身長差を三角比で求める」「髪の毛の本数を数える方法」「アイドルが売れる確率」など、馬鹿らしいことを数学的に考察しています。
楽しみながら数学を学びたい方におすすめです。
- 著者
- 冨島 佑允
- 出版日
日常にひそむ謎を数学で解き明かす本です。小学校卒業レベルでも理解できるわかりやすい内容になっています。
話のネタが増え、数学的感覚も養われる1冊です。
ビジネスシーンで数字を扱うことは多々あります。上司からデータを渡され「これ分析しておいて」と頼まれることもあるかもしれません。
そんな時こそ論理的思考を活かすときです。しかし、いざ分析しようと思っても問題を因数分解する能力がなければ対応はできません。
ここでは、データ分析に強くなる本や大人になったからこそ読んでほしい数学の本を紹介します。いまいちど数学を学び直して、論理的思考を身に付けてみませんか。
- 著者
- 蔵本 貴文
- 出版日
大人になってから数学を学び直したい人向けの本です。
数学の知識はあらゆる分野で必要不可欠です。
本書では、忘れてしまった数学の知識を効率的に復習したい人のために、さまざまな分野で登場する可能性の高い数学の公式・定理について解説しています。
- 著者
- 深沢 真太郎
- 出版日
大人になってから数学を学び直したい人向けの本です。
学校とは違い、実際のビジネスでは「○○を求めなさい」と問題を提示されることはほとんどありません。
ビジネスパーソンには、「問題形式でない事柄から、数字を使って何を読み取るかを考えること」が必要です。
本書でトレーニングして、数字との触れ合い方を再考しましょう。
- 著者
- 話題の達人倶楽部
- 出版日
仕事や日常生活で数字に強くなれる本です。
簡単にできる暗算のコツから、得する確率・損する確率の法則、「会社の数字」の正しい読み方などを紹介しています。
数字への苦手意識が強い方にもおすすめです。
- 著者
- 貴裕, 江崎
- 出版日
数理モデルについて解説した本です。数理モデルとはデータを理解・活用するための数理的手段のことです。
本書では、モデリングについて初学者が勘違いしやすい事項を丁寧に解説しています。
モデリング手法の基礎から応用までを扱っており、これからデータ分析を始めたい方におすすめです。
- 著者
- ["大上 丈彦", "メダカカレッジ", "森皆 ねじ子"]
- 出版日
統計学について解説したベストセラー本です。
統計学に関する疑問や基礎についてマンガ形式で説明し、本質をしっかり理解できるよう工夫されています。
読み終える時には知らないうちに統計学の知識が身に付いているはずです。入門書としておすすめの1冊です。
- 著者
- 日本数学検定協会
- 出版日
ビジネスに必要な「ビジネス数学力」を身に付けることができる本です。
ビジネス数学力とは把握力・分析力・選択力・予測力・表現力の5つで構成され、本書ではこれらを養うための問題が収録されています。優秀なビジネスパーソンとして活躍したい人におすすめです。
- 著者
- 野口 哲典
- 出版日
楽しみながら数学を解く力「数学的センス」を身に付けることができる本です。
子供にも理解できるようにわかりやすく書かれており、お子さんのいる方は親子で楽しみながら学ぶことができます。
- 著者
- 髙橋洋一
- 出版日
世の中の見方が変わる「数学アタマ」の作り方を解説した本です。
数学的思考や数理的発想を身に付けることで、世の中の本質を見極めることができます。
蔓延する安易なニセ情報に惑わされることなく、ビジネス上のライバルと圧倒的な差をつけましょう。
- 著者
- 小宮山 博仁
- 出版日
数学の定理について紹介している本です。定理とは「正しいことが証明されたもの」で、日常生活にも用いられています。
定理を学ぶことで数学的思考が身に付き、日常生活に応用できたり、事象を読み解くカギにもなります。
やさしく有名な定理から難しい定理まで、知っておけば役に立つ定理を図解でわかりやすく紹介している1冊です。
- 著者
- 小杉 拓也
- 出版日
計算力を伸ばすことに重きを置いた本です。
仕事でも使える、瞬時に計算する力を身に付けることができます。
34の計算テクニックが収録されており、仕事の能率を上げたい人や同僚に差をつけたい人におすすめです。
以上、数学を勉強するメリットとおすすめの本について紹介しました。
最後に、数学を勉強するメリットについて振り返ってみましょう。
・論理的思考が身に付く
・データ分析に強くなる
・考えることが習慣化する
・論理的コミュニケーションができるようになる
上記のメリットを活用することでビジネスパーソンとして周りと差をつけることができます。また、仕事以外でも日常生活のコミュニケーションや情報の取捨選択に役立ちます。
数学が好きな人から苦手意識がある人まで、幅広い方に向けておすすめの本をピックアップしたので、数学の本を探している方は参考にしていただけば幸いです。