SPIとは企業が応募者の能力や性格などを把握するテストです。 企業はこのSPIの結果に基づいて、会社の基準を満たしているかや入社後の適性部署などを判断します。 そこで今回は、SPI対策を始める時期や参考書の選び方、勉強法について解説します。 ぜひ参考にしてみてください。
これから就活を始める人の悩みの種となるのが、SPI対策を始める時期です。
勉強が必要ということは分かっていても、高校や大学の入学試験とは少し毛色が違うため、勉強に充てる時間や対策を始める時期をどうすればよいのか、不安を抱える人がたくさんいます。
結論から言うと、SPI対策を始める時期はできるだけ早いほうがよいです。理由は主に2つあります。
1つ目は、SPIは問題を解けば解くほど点数が上がるからです。そのため、早めに対策に取り掛かれば数多くの問題を解くことができ、高得点を目指せます。
2つ目は、就活間際になると面接対策やエントリーシートの作成で忙しくなり、SPI対策に時間を取るのが難しくなるからです。就活が本格化する前から取り掛かることで、余裕をもって準備できます。
以上の理由から、さっそく対策を始めましょう。
SPIと言ってもその種類は高卒採用向けの「SPI-H」から大卒採用向けの「SPI-U」など、いくつか種類があります。まずは自分が受けるSPIに対応した本かをチェックしましょう。
また、SPIは実施方法も「webテスティング」「ペーパーテスティング」など複数あります。
実施方法によって問題の内容も異なりますので、種類がわかっている場合はその方法に対応した参考書を選びましょう。
SPIの対策本は大きく分けると、問題に詳しい解説がつく「解説タイプ」と問題を多く掲載する「問題集タイプ」があります。
初心者は「解説タイプ」から始めて、慣れてきたら「問題集タイプ」で経験を積みましょう。
できるだけ出版日が新しいものを選びましょう。
SPI対策本は毎年のように改訂されているものがほとんどです。検査自体の内容が大きく変わる訳ではないですが、傾向を掴んだ最新の本を選ぶことでより質の高い学習ができます。
SPIは学校で習うような科目とは少し違うので、勉強方法がわからないという人も多いと思います。
ここでは、SPIに効果的な勉強方法を解説します。「言語」と「非言語」で分けて説明するので、そちらを参考にして学習を進めてください。
SPIの問題は基本的には難易度は高くありません。つまり、いかに数多く問題を解けるかが鍵になります。
そのため、1冊の問題集を繰り返し解いて、解き方の傾向を覚えると効率的な学習ができます。
言語試験は言ってしまえば「国語のテスト」です。対策として語彙を中心に学習することをおすすめします。
文章問題と違い、語彙問題は暗記すれば解くことができます。そのため語彙や用法のおさらいをしっかりしておきましょう。
非言語問題の対策には、とにかく数多くの問題を解くことが有効です。
決まった解法のパターンがあるため、非言語問題を苦手とする人はたくさん問題を解いて解法を暗記してしまいましょう。
ここからは、おすすめSPI参考書を紹介します。
まずは「就活におすすめのSPI参考書」です。大学の新卒就活生が受ける「SPI-U」に対応した学習本です。
- 著者
- オフィス海
- 出版日
本書はSPI学習本として初めて「テストセンター」と「ペーパーテスト」の2つの実施方法に対応した参考書です。
瞬時に問題を解釈する方法や時間を無駄にしないメモの取り方など、時間に追われる試験の中で素早く確実に解ける解法を丁寧に説明しています。
目標時間を設けた実戦トレーニング問題を解くことで、時間配分対策もバッチリできます。
- 著者
- ノマドワークス
- 出版日
「SPIに必要なのは学習ではなくトレーニング」をテーマに掲げた参考書です。たくさんの問題に触れて解法を即座に見分ける力を養います。
「テストセンター」「ペーパーテスト」「webテスト」に対応しており、問題数が1200題と豊富なため、問題数をどんどんこなしたい受験者におすすめです。
出題問題をリアルに再現している点も特徴で、本気で内定を目指す人には取り組んでいただきたい1冊です。
- 著者
- 島村 隆太
- 出版日
本書は指導実績2万人を超える学生を有名企業の内定獲得に導いた東大卒人気カリスマ講師・島村隆太の本です。
「どんな問題が頻出なのか」「最短時間で正解にたどり着くにはどうしたらいいのか」「効率的に高得点を取るにはどうすればいいのか」を徹底的に解説しています。
オールカラーで図解も多く扱っているため、解説も理解しやすいです。
- 著者
- リクルートメント・リサーチ&アナライシス
- 出版日
「最新のテストセンター」「ペーパーテスティング」「WEBテスティング」の3つの試験方法に対応している問題集です。
綿密な分析を重ね、本当に出題される最新問題を高い精度で再現しています。
またこちらの本は先述のおすすめの勉強法でも説明した「言語は語彙や使い方を中心に勉強する」「非言語はたくさん解いてパターンを理解する」の両方を実践できる内容です。
1067題の豊富な実戦問題に取り組んで、非言語問題の解法パターンを頭に叩き込みましょう。
- 著者
- 柳本新二
- 出版日
本書では単元ごとに「ポイントを押さえる→例題で解き方を確認する→やさしい基本問題を解く→難しい基本問題に挑戦する」というプロセスになっており、初心者でも無理なくSPI学習に取り組めます。
また、一番の特徴は頻出度を表すアイコンが付いている点です。問題の頻出度が一目でわかるよう工夫されているので、重要な問題から効率的に学びましょう。
- 著者
- 成美堂出版編集部
- 出版日
本書はSPIに加えて、NOMA総研が提供する「SCOA」やSHL社の「GAB」など、幅広い適性検査の対策に使用できる問題集です。
特定の適性検査用ではなく、さまざまな適性検査に共通する解法を学ぶことができます。SPI対策としても使用できますが、それ以外の適性検査を受ける可能性がある人はこちらの学習本でまとめて勉強しておきましょう。
別冊で取り外しができる解答解説も付いています。
SPIには転職用の「SPI-G」があり、中途採用者でもSPIを受ける機会は多いです。
そのため、転職希望者もSPI対策は欠かせません。ここからは「転職におすすめのSPI参考書」を紹介します。
「SPI-G」に対応した参考書なので、転職を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
- 著者
- 未来舎
- 出版日
重点的にチェックしておきたい「頻出問題」と、頻出問題の復習・発展である「練習問題」の2つで構成されている転職者用のSPI問題集です。
著者の長年の受験指導で培った知識経験が詰まっており、頻出問題を効率よく学習できるように工夫されています。
また解説には都度ポイントが明示され、つまずきやすい箇所が一目でわかります。随所に理解を深める工夫があるのも大きな特徴です。
- 著者
- SPIノートの会
- 出版日
本書は転職者用SPIを徹底的に分析し、実際の出題内容や範囲を忠実に再現した、「ペーパーテスト」「テストセンター」両方に対応した問題集です。
見開きの左側に問題、右側に解答を掲載し、読みやすいレイアウトにもこだわっています。解答では図を用いてわかりやすく丁寧に解説している点も特徴です。
問題数は少なめですが、転職用SPIの基礎を固めるにはおすすめの学習本です。
- 著者
- ["悠人, 高嶌", "和男, 山本"]
- 出版日
本書は転職・中途採用希望者向けの筆記試験対策本です。
試験に出るSPIはもちろん、国語・英語・数学・社会・雑学からなる一般常識の頻出項目を1冊で確認できます。
サイズもコンパクトで、移動中など隙間時間での利用もおすすめです。設問箇所が穴埋めになっており、読むだけで知識が定着します。
- 著者
- SPIノートの会
- 出版日
転職者用SPI対策の問題集で、テストセンターでの試験に対応しています。
SPI-Gをしっかりと分析して問題や例文を作成しているため、本番さながらの出題形式で演習ができます。噛み砕いた解説もあり、初心者でも無理なく学習を進められるでしょう。
また性格検査についての記述もあり、言語・非言語だけでなく「適性検査」への心構えもできる1冊です。
高卒と大卒では受けるSPI試験の内容が少し異なります。ここでは高卒採用向けの「SPI-H」に対応しているおすすめの対策本を紹介します。
- 著者
- 就職試験情報研究会
- 出版日
高校生用SPI「SPI-H」の対策を基礎から学べる問題集です。
言語問題・非言語問題が出題される「能力検査」の内容を34項目に分けて余すことなく解説しています。
また各項目すべてに例題と解法のポイントを掲載しているため、問題のタイプをきちんと認識して本番対策ができる点も特徴です。
そして解法を理解したあとは、発展問題で知識の確認ができます。実力アップと知識の定着におすすめの1冊です。
- 著者
- 日本キャリアサポートセンター
- 出版日
高校生採用でよく使われる2つのSPI、「SPI-N」と「SPI-H」のどちらにも対応できるように、問題を分野ごとに分けている問題集です。
問題集でありながら、第1章にはSPIの概要が掲載され、別冊では詳細な解説をしている解答もあり、理解を深めるための参考書としても使用できます。
また第2章で練習問題に取り組んだあとは巻末で模擬試験にチャレンジできます。実際の検査通りの問題数で、マークシートの解答用紙もついています。
- 著者
- SPIノートの会
- 出版日
本書は「テストセンター」「ペーパーテスト」「webテスト」の3方式に対応しており、各方式の出題傾向に合わせた問題、解説を掲載している参考書です。
講義形式で解説が進むため、本で勉強しているというよりも、まるでマンツーマンで授業を受けているかのように学習できます。
また性格検査の解説も掲載しているので、能力検査・性格検査の両方がこの1冊で予習できます。
- 著者
- 新二, 柳本
- 出版日
本書はSPI対策だけでなく高校生の就職試験でよく出題される「一般常識試験」の学習も同時にできます。
わかりやすくかつ効率よくSPIと一般常識の受験準備ができる、配慮された1冊です。
- 著者
- 成美堂出版編集部
- 出版日
こちらは高校生の一般常識試験に対応した問題集です。
採用試験で問われる中学・高校レベルの国語・社会・理科・数学・英語の総復習ができます。各科目ごとに傾向と対策が記述してあるので、見落としやすいところも漏れなく学習可能です。
最後に掲載している練習問題を何度も繰り返し、身につけた知識を定着させて、万全の状態で本番に臨みましょう。
今回はいまや就職活動とは切っても切り離せない「SPI」について、対策本をシーンごとに紹介しました。
SPIはタイプにより実施方法・種類が異なるため、まずは自分がどれを受験するのかを確認することが対策本選びにおいて重要です。
参考書の中には「テストセンター」「webテスティング」「ペーパーテスティング」の3つの実施方法すべてに対応しているものもあります。
1冊ですべての対策ができるのはとても便利ですが、どの方法で実施されるのかがあらかじめわかっている場合は、より知識を深めるためにその方法に特化した本を使用することをおすすめします。
ぜひ自分に合ったSPI対策本を選んで、就職活動への1歩を踏み出してください。