近年目まぐるしい勢いでグローバル化が進み、英語の必要性が特に高まってきています。 そこで今回は英会話を学ぶ人におすすめの学習本を紹介します。初心者~応用レベルまで幅広く紹介するので、ぜひ参考にしてください。 また、これから英会話を学ぶ人向けに英会話本の選び方や勉強方法も解説します。そちらも合わせて学習に役立てていただけると嬉しいです。
まずは英会話本の選び方を紹介します。
一言で「英会話本」と言っても多種多様なものが出版されているので、自分にあうものを選びましょう。
英会話本を選ぶときは自分のレベルにあった本を選びましょう。
自分の習得レベルがよくわからない場合は、中学生レベルの単語が並ぶ本をおすすめします。最初のうちは簡単な英会話を習得し、徐々にレベルを上げていきましょう。十分な学習効果が期待できるはずです。
英会話本には音声CDが付いている本があります。
英会話は音で聞いて話すことが最終目標なので、文字だけではやる気が起きないという人は、音声CDが付いている本を選びましょう。
英会話本の中には、試験のようにテスト形式で進める本があります。
しかし、テスト形式の本はひと通り学習してしまうと使わなくなる可能性が高いです。そのため、最初のうちは講義形式の繰り返し使える本を選びましょう。
英会話本において重要なのが、見やすさ・読みやすさです。
書店などで本を選ぶときは中身をひと通り見て、イラストの有無など、見やすさを確認するようにしましょう。
自主的に英会話を学ぶ人の大半は、自室だけでなく、通勤・通学など家の外でも時間を取って学習します。
そういった人には持ち運びに便利なサイズの本をおすすめします。できるだけ英語に触れる機会を増やすよう心がけましょう。
英会話習得のために重要なのは、日常で使用できる「フレーズ」です。英会話本を選ぶ際は、単語や文法ではなくフレーズが多く載っている本を選びましょう。
英会話学習は、試験で点数をとることを目的とする学習とは勉強方法が少し異なります。そのため初心者は英会話の勉強方法がわからないことも多いです。
ここでは英会話の勉強方法について解説するので、参考にして効率的に学習を進めてください。
英会話学習で大事なのは毎日学習を続けることです。
10分や20分程度の短時間でもよいので、通勤時間や寝る前の数分など、毎日どこかに英語に触れる時間を確保し、習慣にしましょう。
科目としての英語の勉強に慣れていると、どうしてもリーディングがメインになり、リスニングやスピーキングが疎かになりがちです。
そこで実際に耳で聞き、意味を理解しながら発音を真似する「シャドーイング」を積極的に行い、ネイティブの英会話に慣れるのがおすすめです。
先程のシャドーイングとは違い、耳で聞いた英語を一字一句書き起こすことを「ディクテーション」と呼びます。
シャドーイングとディクテーションを両方行い、しっかりと聞き取れているかを確認しながら英語に慣れていきましょう。
英会話上達の一番の近道は、ネイティブスピーカーと触れ合うことです。
最も身近なネイティブスピーカーは、やはり海外映画やドラマの登場人物でしょう。普段は吹き替え版で見ている人も、字幕に変えて英語で聞き取る努力をしてみてください。
ここからはおすすめの英会話本をご紹介します。まずは「英会話初心者におすすめの本」です。
これから英会話の学習を始める人や、英語に苦手意識のある人はこちらを参考に英会話本を選んでみてください。
- 著者
- 濱崎 潤之輔
- 出版日
本書は中学で習う英語の基礎を網羅した参考書です。
社会人が英会話を学習する本というよりは、文法などの解説がわかりやすくまとめられているので中学生向けの学習参考書です。
ただし、英会話にも最低限の文法知識は必要なので、基礎の部分が不安な人は本書で学びなおすのもよいでしょう。
ダウンロード音声を利用すれば、スマホでいつでもリスニングの練習ができます。
- 著者
- 一杉武史
- 出版日
こちらは大ヒットを記録した『キクタン英会話【基礎編】』から大幅レベルアップを遂げた『キクタン英会話【初級編】』です。
「基礎編」では中学英語レベルの単語を組み合わせたフレーズに限定していましたが、「初級編」では本当に使える160フレーズを厳選して掲載しています。
英会話をマスターする近道はフレーズを覚えることです。フレーズの習得に力を入れている本書は、英会話を勉強する際の最初の1冊としてもおすすめです。
- 著者
- 松澤喜好
- 出版日
「自分で発音できない音は聞き分けられない」をテーマに掲げた本書は、最初に「英語耳」の基本である発音の重要性について紹介し、その訓練方法を解説しています。
付属CDで基本的な反復練習をして、発音にある程度慣れたら次は英語のメロディーを学びます。日本語に訳すリスニングではなく、英語を英語として聞き、理解することを目指す1冊です。
- 著者
- 能島 久美江
- 出版日
英検5級レベルに準拠しており、対象は幼児~中学生初期までと基礎中の基礎から学習したい人向けです。
カラフルなイラスト付きの日記に、パズルのように英単語を当てはめて日記を完成させていきます。文法などの知識がなくても英語で日記を書くことができます。
- 著者
- 市橋 敬三
- 出版日
本書は簡単なフレーズや文型で十分に英語は話せるという視点で書かれています。
中学で習うレベルの英語で構成されており、文法などの解説もわかりやすく丁寧です。
例文も癖がある単語は一切省いた文章にしているため、過去に英語学習で挫折したことがある方にもおすすめです。
- 著者
- ["智靖, 宮野", "Corti,Miguel E.", "千代, 近藤", "コーティ,ミゲル・E."]
- 出版日
「ゼロからスタート」というタイトルの通り、中学で習う基本の文法を使った自己紹介から、応用編の英語でのスピーチまで幅広く学べます。そのため自分のレベルにあわせた学習ができるでしょう。
自分がどれだけ物事を伝えられるかを確認する、アウトプットに特化した英会話本です。スピーキングが苦手な人は一度チェックしてみてください。
- 著者
- ["浦島久", "クライドダブンポート"]
- 出版日
家族、趣味、仕事のことなど自分に関するトピックが40項目掲載されています。
その40項目すべてに対照的な2つの回答が用意されているため、自分にあったスピーチを作成することが可能です。
付属のCDを使い、繰り返し聞きながらシャドーイングをしましょう。スピーチをしっかりと自分のものにすることで、確かな英語力が身につきます。
- 著者
- ["クリステン・J・ラウンズ", "Kristen J. Lowndes", "寺尾 和子", "寺澤 恵美子"]
- 出版日
ネイティブの4人家族の会話を聴き、英語的な思考法を身につけることを目標とする本です。全ページカラーで、タッチは絵本風でイラストも満載です。飽きさせない工夫が随所に散りばめられているのが特徴です。
CD音声は付属していませんが、スマホやPCでネイティブの会話音声を聴ける音声QRコードが付いているので、耳でも学習ができます。
- 著者
- ["スティーブ ソレイシィ", "大橋 弘祐"]
- 出版日
本書は「しっかりと英語を勉強したのに話すことができない」といった人や「高い教材を買ったのに結局挫折してしまった」という人に向けて、実用的な英会話を教えることに特化した学習本です。
「『a』と『the』で迷ったら『ん』と言え」や「『Hi.』はビジネスでも使える超万能な挨拶」といった、本当に使える英語の知識を多数掲載しています。難しく考えすぎずに英語を話せるようになるでしょう。
次に紹介するのは「日常会話レベルの英会話が学べる本」です。
先述した「英会話初心者におすすめの本」のどれかを学習した人や、ある程度英語を話すイメージができる人は、これから解説する本の中から選んで学習を進めてみてください。
- 著者
- 岡田 兵吾
- 出版日
本書では非ネイティブのビジネス英語絶対ルールとして、「使えるフレーズを多用する」「ポジティブで丁寧な言い回しをする」の2つを掲げています。
非ネイティブの私たちが普段使っている英語は、実はネイティブにはネガティブに伝わっていることが多いのです。本書では、同じことを伝えていてもポジティブなニュアンスに聞こえる英会話を身につけることを目標としています。
日常会話ではあまり気にならなくても、ビジネス英語では完全にNGなフレーズや言い回しは多く、それらの点にもしっかりと触れています。英語を使用するビジネスパーソンの入門書としてもおすすめです。
- 著者
- ["スティーブ・ソレイシィ", "ロビン・ソレイシィ"]
- 出版日
本書はベストセラーを記録した『英会話なるほどフレーズ100』の続編です。
一番の特徴は、従来の英会話本にありがちな「英語ではこう言うからこれを覚えなさい」ではなく、「日本でよく使うこの表現は自然な英語だとこう言います」というスタイルを採っていることです。使用する場面がイメージしやすく、インプットもしやすいでしょう。
まさに在日歴の長いネイティブの講師だからこそできる、日本人の誰もが知りたかった表現を教えてくれる1冊です。
- 著者
- ["星 飛雄馬", "トフルゼミナール"]
- 出版日
本書は日常的な会話から一歩踏み込んだ知的な会話に英語で参加できるレベルに到達することを目標としており、そのために必須の約1000語を掲載しています。
単語だけでなく例文や重要文法の解説もしているため、「読む」「聞く」「書く」「話す」の総合的な英語力を身につけることが可能です。
英語を使ってより深く社会を知り、視野を広げたい人に最適です。
- 著者
- サマー・レイン
- 出版日
スタンフォード大学で言語学を研究し、自らも数ヶ国語を操る筆者によるスピーキング練習本です。独自に編み出した、効率的かつ確実に話す力が身につく学習法を掲載しています。
一番の特徴は「聞いて」「真似して」「使う」の3ステップトレーニングです。
このトレーニングは、著者がさまざまな言語を実際に学習しながら発見した「話せるようになるためのエッセンス」を抽出したもので、トレーニング用に6時間23分の音源も用意しています。根気をもって取り組めば、見違えるほど英語が上達するでしょう。
- 著者
- 横山 カズ
- 出版日
タイトルの「パワー音読」とは、英語を流暢に話すことに特化したトレーニング法のことです。
英文と自分の感情を脳内で直結させて頭に叩き込むパワー音読を用いて、日本語から英語への変換力・反射力・発音など、流暢さを形成するすべての要素を鍛えていきます。
従来の英語学習法とは異なるため、これまでにいろいろ試しても話せるようにならなかった人は、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
- 著者
- ["中山 哲成", "横山 カズ"]
- 出版日
こちらは、ビジネス雑誌『PRESIDENT』やイギリス経済誌『The economist』でも紹介された、大注目の英語学習本です。
大学受験や留学の経験がない高卒30歳のタクシードライバーだった著者が、4年間で英語がペラペラになった方法を余すことなく紹介しています。
本書は学習法について掲載しているため、知識をインプットする教材と合わせて使うことをおすすめします。
- 著者
- James M. Vardaman
- 出版日
ベストセラーを記録した『毎日の英文法』の第2弾です。頻度の高いものを無駄のないトレーニング方法で身につけるという学習理念を掲げています。
日本の教科書基準での頻度でなく、ネイティブが使う頻度の高い単語を厳選している点が特徴です。
この1冊で日常会話の90%の単語をカバーしており、「本当に使える英単語」が身につけられるでしょう。
- 著者
- 斎藤 裕紀恵
- 出版日
本書では、私達が中学校・高校で習った英語が根底から覆されます。
学校で習う英語は、決まった文法を教えなくてはいけないため、どうしても日常で使わない表現になったり、失礼な言い方になってしまうことがあります。
それらの失礼な英語を、正しい英語に変換する方法を解説している1冊です。
- 著者
- ["石井 辰哉", "カミムラ 晋作"]
- 出版日
言えそうで言えない単語を、豊富なイラストと紐付けて覚える英単語本です。
たとえば「シャツをズボンに入れる」「風呂の栓をする」といった表現は、学校で学ぶ機会は少ないものの日常生活ではよく使うでしょう。そのような単語を重点的に掲載しています。
1100の単語すべてに書き下ろしのイラストがついており、シーンをイメージしながら単語を覚えることができます。
- 著者
- ["浅場 眞紀子", "愛場 吉子"]
- 出版日
「語彙」「語順」「発音」を意識しなくても英語がかたまりで自然と出てくる状態を目指す本です。
1日10文に取り組み、30日で計300文を特訓します。
大きな特徴は反復を重視している点です。ひとつの例文に対して「リスニング」「音読」「瞬間文構築」「瞬間空所補充」「語句確認」の5つのステップで学習します。
ひとつの例文を反復することでアウトプットを自動化し、滑らかに話せるようになります。
最後に、これまで紹介してきた英会話本よりも少し上級者向けの「英会話の応用が学べる本」を10冊紹介します。
英語の知識にはある程度自信があり、すでに日常会話ができる人のレベルアップにおすすめです。ぜひブラッシュアップ学習に役立ててください。
- 著者
- ["ソレイシィ, スティーブ", "Soresi, Steve", "ソレイシィ, ロビン", "Soresi, Robin"]
- 出版日
ビジネスで通用する英語を身につけることを目的とした英会話本です。
実際に世界でビジネスを経験してきた著者が、ビジネスシーンでのコミュニケーションや、それをより円滑にするためのアプローチについて、自らの経験を基に余すことなく紹介しています。
ただ英語を話すだけではなく、知性と教養がある大人として世界に通用する英語を身につけたい人におすすめです。
- 著者
- スティーブ・ソレイシィ
- 出版日
ビジネスシーンのやりとりにおける一番のストレスは、誤った文法ではなくスラスラとレスポンスが返ってこないことです。
タイトルにもある「英会話1000本ノック」とは、決められた時間のなかで質問に答え続け、会話のラリーを繰り返すトレーニングです。
付属のCDにはさまざまなビジネスシーンを想定した質問が1000本収録されており、臨機応変にレスポンスをするトレーニングをひたすら積むことで、ビジネスで通用する会話スピードと英語脳を育成します。
- 著者
- ["Michy里中", "植田 一三"]
- 出版日
ビジネスでの定番フレーズを「日本語→英語」でトレーニングすることで、誰でもビジネス英会話がマスターできることを目標にしています。
難易度別に「ベーシック会話」「オフィス会話」「商談・接待・出張」とレベル分けされているため、自身のレベルや使用したいシーンに応じた学習が可能です。
学習後はそのまま会話集としても活用できます。
- 著者
- ["大島 さくら子", "スティーブ・バーンスティン"]
- 出版日
基本的な「あいさつ」「デート」「買い物」などの日常的なシーンから、アメリカの「祝日」「慣習」「住宅」などに関するシーン、さらには「社会問題」「宗教」に関するトピックなど幅広い場面でこなれ感を演出できる、上級者向けの英会話フレーズが数多く掲載されています。
また、コラムとして「ハグの仕方」「食事中の会話」などマナーに関するアドバイスも載っているため、1冊で語学とマナーの両方を学べます。
- 著者
- 石津 奈々
- 出版日
本書は日常生活のさまざまな場面で使う4200ものフレーズを掲載した、まさに「パーフェクトブック」です。
日常生活で使用するフレーズはほとんどカバーされており、海外旅行のお供としても大活躍する1冊です。
4200のフレーズを収録した3枚組のCDも付いているので、耳からの学習も効率的に取り入れましょう。
- 著者
- ["大西泰斗", "Paul C. McVay"]
- 出版日
本書では「話すための英文法」について解説しています。
受験勉強のようにただ暗記を強いるのではなく、文法のルールがなぜそうなっているのかを理論的に丁寧に説明しています。
英語において重要かつシンプルな「語順ルール」と「基本文型」を各項目で繰り返し取り上げ、英語の実践力がアップするように工夫されているのが特徴です。
図解やイラストも豊富で、しっかりとイメージしながら学習を進めることができます。
- 著者
- ["長尾和夫", "アンディー・バーガー"]
- 出版日
TOEIC・TOEFL・英検など、資格試験のスピーキング対策としておすすめの学習本です。
意見の述べ方やまとめ方など、英語でのスピーチに必要なノウハウがすべてこの1冊に詰まっています。
1つのテーマにつき、「賛成」「反対」「中立/別視点」の3つの観点からのサンプルスピーチが掲載されており、自身の意見が作りやすくなるよう工夫されています。
また、すべてのスピーチに「論理の流れをチェック!」という項目があり、論理的なスピーチを意識して練習することができます。
- 著者
- 大島 さくら子
- 出版日
タイトル通り、英語初心者が1カ月後には海外出張できるレベルになるようトレーニングする本です。この1冊で「文法」「会話」「リスニング」が学べます。
カリスマ英語講師・大島さくら子が「もし1カ月後に海外出張に行くなら」というテーマで、決められた量をこなせば28日後には英語力が大幅にアップするプログラムを作成しました。
要所に励ましワードが入っており、毎日続けられる工夫も施されています。
- 著者
- ["愛場 吉子", "吉田 研作", "和泉 伸一"]
- 出版日
「提案する」「苦情に対応する」などの社会人にとって身近な行為を取り上げ、さまざまな目的を達成するための、的確な伝え方を解説しています。
実際の場面を想定した「話すトレーニング」を通して、「発話の型」「適切かつ効果的に伝えるスキル」を定着させます。
文章に含めるべき要素やそれらの並べ方、表現の選択・調節の仕方を学ぶことで、まとまった分量の英語を状況にふさわしい形で話せるようになるでしょう。
- 著者
- 塚本 亮
- 出版日
本書の一番の特徴は、各名詞の相性動詞を主に掲載し、説明している点です。
相性動詞とは学校で習う一般的な表現ではなく、ビジネスシーンで微妙なニュアンスを伝えたいときなどに使う、各名詞に呼応する動詞のことです。
そのため本書で相性動詞をマスターすれば、プレゼンや商品説明において表現したいことをきちんと伝えられるようになるでしょう。
ただし、本書は一般的な英語の知識を前提に書かれており、すでに英語がある程度話せる方向けとなっています。
今回は英会話の学習本の選び方、勉強方法、レベル別のおすすめ本を紹介しました。
英会話において一番大切なことは、苦手意識を取り除くことです。過去の英語学習の影響で、英語という言語自体に苦手意識を持つ人は多いです。
学ぶ英語と話す英語では必要なことや難易度が異なることを理解し、ポジティブな気持ちで英語に触れられるようになると、英会話が楽しくなってきます。
これから英会話学習を始める人は、まず英会話本を開き英語のイメージを変えることから試してみてください。