美容が好き、美容を仕事にしたいと考える方のなかには、本格的に美容学を学びたいと考える方も多いはず。美容学に関する知識をしっかりと身に付け、時には資格を取得することで、美容関係の職業で活躍していくことも可能です。最近では「美容福祉」や「介護福祉」など美容以外のことが学べる大学も増えてきており、美容について多角的に考える必要もでてきています。 今回はそんな美容学について詳しくご紹介します。美容学を学ぶことで得られる資格や職業についてもご紹介しますので、美容を学びたいという方はぜひご活用ください。
美容学に明確な定義はありません。一般的に人の外見の美しさを作り出すための学問のことを美容学と読んでいます。
近年、男女問わず美を追求する方が増えてきたことによって美容の分野が発展してきています。これによって現在は美容学の分野もいくつかにわかれています。
美を創作する知識と技術を学ぶ分野では、美容に関する職業に就くために学問を学びます。たとえば、美容師になりたいという方がカットやカラーやパーマの手技や技術を学んだり、エステティシャンになりたいという方がエステに関する知識や技術を学んだりすることをさします。
一方、美容に関する商品開発の理論や手法を学ぶ分野とは、美容業界で商品を売ったり、美容室など美容を提供するところを経営したいという方向けの学問です。そのため、美容に関する知識以外に経営学などを学ぶことができます。
特に最近では、美容意識が高い方が増えてきているということもあり、美容について高い専門性を求められるようになってきています。
たとえば美容師ですと、今まではシャンプーをする、ヘアカット、カラーやパーマをするなどすべてをある程度のレベルまでこなせる人材の育成を中心にされていました。しかし現在では、ヘッドスパに優れている人、ヘアカラーの技術が優れている人など、基本技術以外に特化した知識や技術を持つ人材の育成にも力を入れています。
実際に働く現場においても自分のなりたい分野の知識や技術はもちろんのこと、加えてさらに特化した技術や知識をもっている人材を求めている傾向にあることから、養成校などでもある分野に特化した知識や技術を習得できるようカリキュラムを組んでいるところもあります。
さらに美容学では、美容以外でも接客スキルや着付けのスキルなど美容に関わることをトータルで学べるところが増えてきています。
また、最近では高齢化の影響もあって「美容福祉」という考え方も普及してきています。美容福祉とは、介護を必要とする高齢者への美の提供をするという考え方です。職業としては「介護美容師」や「福祉美容師」と呼ばれています。
たとえば、車いす生活で自力で美容室などに行くことが難しい方のヘアカットをしたり、認知症などによって施設に入所されている方にネイルケアを提供することで、高齢者の生活の質(QOL)が向上し、生きがいを届けることができます。このような美容福祉を学べるところも増えてきており、2020年11月現在は美容福祉を学べる学校は全国に7校あります。
美容分野はこのように美容に関わることをトータルで学べるため、自分が専門で学びたいこと以外の美容の分野に触れることができるのも魅力のひとつです。
最近では美容を学ぶ男性も増えてきています。美容師は男性も多いイメージがあるかと思いますが、以前までは割合が少なかった男性ネイリストや男性エステティシャンも増えてきているため、男性でも美容を学び、美容分野で活躍することもできるようになってきました。
美容学を学び、その知識を活かせる職業にはさまざまなものがあります。ここでは資格が必要な職業と資格がなくてもできる職業をご紹介します。
資格がなければ働くことができない職業はさまざまあります。
これらの職業は、美容という言葉から連想されやすい職業です。その他には、医師や看護師の資格を取り美容皮膚科や美容形成外科の分野で働くという選択肢もあります。
資格を取ることのメリットは、就職先が安定しているということや高い知識や技術を資格という形で評価されているということ、さらにある程度の経験を積むことで独立も可能というところにあります。また、職業によっては資格手当も付与されるためお給料事情がよいというメリットもあります。
資格がなくても働くことができる職業には、一見華やかに見える職業が多いです。
これらの職業は、資格がなくてもなることはできます。しかし、資格がないぶん自分のスキルの証明が難しいことや、この分野を強みにしている方が多くいると職業に就くことも難しいという実情があります。
そのため、さらに高みを目指したい、極めたい、就職に有利になりたいという思いから、色彩学や栄養学、アロマ関係の学問など美容学に活かせる学問を自主的に学び、それに関する資格を取得されている方もいらっしゃいます。
- 著者
- ["かずのすけ", "氷堂 リョージ"]
- 出版日
Ameba美容ブログ1位で月間500万アクセスの人気ブログを書籍化し、発売後著者本累計15万部突破の人気の本です。
美容に疎い、美容の誤った知識を持っている2人の登場人物に対して美容のプロの先生が、美容について科学の視点から詳しく解説しています。コミックエッセイなので読みやすく、本をあまり読まないという方でも読みやすいです。
少し難しい用語や化学式が出てくる部分もありますが、漫画で優しく解説しているため初心者でもわかりやすいです。日ごろ使っている化粧品への意識が変わるため、美容を学ぶという姿勢ではなく普段の自分のスキンケアを変えていきたいという姿勢で読んでみてはいかがでしょうか。
- 著者
- 吉川 康雄
- 出版日
美容家の方やメイクで美容に関わっている方にも愛読者の多い1冊です。
自分がコンプレックスと感じている部分はメイクで隠そうとする方が多いかもしれませんが、この本の著者はあえてコンプレックスと感じている部分を活かしていくことを本書で提唱しています。
自分のコンプレックスを活かしつつ、メイクの力できれいになるにはどうすればいいのかが書かれています。実際にメイクの分野で働いたときに活かせる手法や、考え方、さらには自分に活かせる情報が多数掲載されています。
著者は芸能人にもメイクを施す有名なメイクアップアーティストの方です。実際に現場で働き、たくさんの方のメイクを施してきた方の生の声と考え方は参考になるのではないでしょうか。
- 著者
- 小野浩二
- 出版日
美容業界で働く上で必要となるカウンセリングの技術について詳しく書いた1冊です。
「聴く」技術、「伝える」技術、「もてなす」技術や外見による高感度の大切さなどを詳しく紹介しています。お客さんを理解してお客さんの希望に沿ったケアを提供することが必要となる美容業界では大変勉強になる本で、美容業界で働く方や、美容業を経営したいと考える方にも読者が多いです。
著者はエステ王子としてメディアでも活躍されており、実際に大手エステティックサロンに勤務していた際には社内で、技術、売上げ、カウンセリング入会率No.1になった経験を持つ美容業界のプロフェッショナルの方です。これから美容業界で働きたいと考える方には参考になるのではないでしょうか。
職業としてはもちろん、日常のなかに自分自身のために取り入れやすい分野である美容学。
職業として活かしていく際にも職業によっては働き口は多数あります。資格取得後や就職してからもさらに専門性をきわめていけるところも多いため、仕事にやりがいを感じられるのではないでしょうか。
美容学を学びたい方はまず本書を読んでいただき、それから本格的に学びたい分野をきわめてみるのもよいかもしれませんね。