5分でわかる政治学!学問の概要から進学先を選ぶ際のポイント、就職先をご紹介!

更新:2021.1.28 作成:2021.1.28

政治学という学問では、政治に直接関わることだけでなく哲学や法学など幅広く学びます。たとえばマクロ経済やミクロ経済。これらも政治学を学ぶ上で必要な土台です。経済学同様、学べば学ぶほど生活のあらゆる場面と繋がり、面白さを増していく学問ですが、高校での授業内容から苦手意識を持っている方は多くいます。実際、社会に出てから面白さや必要性を感じた方は少なくありません。 本記事ではそうした政治学の簡単な概要から、より専門的に学べる大学、そして卒業後の就職先などをご紹介します。記事の最後には改めてゼロから政治学を学びたい方向けに、政治学に関する本を選びました。それらの書籍も参考にしてみてくださいね。

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目次

政治学とは

政治学とは、より公正で人々の幸福度の高い生活を送るにはどのような政治がおこなわれるべきかを研究する学問です。

しかし政治に直接関わりのあるものだけを見るのではなく、政治理論、政治思想、公共政策から社会問題や国際政治なども分析し研究することから、総合学との見方もされています。

政治学はもともとギリシャで生まれた歴史の古い学問です。そのため基本となる政治史や政治思想の概念を余すことなく学び、その上で応用科目を学んでいくことになります。

政治学が学べる進学先

大学で政治学を学ぶ場合、ほとんどの大学は法学部のなかに法学科と政治学科を設けています。政治学部や政治経済学部のように単独の学部があるケースは意外と少ないので注意しましょう。今回はおすすめの進学先をご紹介します。

早稲田大学政治経済学部政治学科

関東にある大学で最も政治学が有名な私立大学は、早稲田大学です。政治経済学部は早稲田大学の看板学部とも言われており、元総理大臣である野田佳彦氏や、福田康夫氏も早稲田大学政治経済学部の出身です。

まずは統計学、公共哲学、政治分析、ミクロとマクロ経済学、基礎演習をの基本を身に付けていきます。その後で現代政治や比較政治、国際関係の科目を入門から中級、上級とレベルアップさせながら学びます。

経済学について専門的な知識を学び、それらの知識を活かして社会のよりよい発展に貢献していきたいと考える方におすすめです。

参考:早稲田大学政治経済学部

中央大学法学部政治学科

今までの政治ではなく、人々の多様性を認めつつあるこれからの政治について考えていきたい、学びたいと考える方におすすめの大学が中央大学です。

中央大学では政治は身近なところにありそこに公共空間が生まれるとし、新しい視点から21世紀の社会政治のあり方を考えていく科目を設置。たとえば「ガバナンス論」、「環境政治論」、「ジェンダー政治論」、「カルチュラル・スタディーズ」という2020年より少し前から耳にするようになった科目など。

政治学の基礎を身に付けつつも、これから長期間にわたって考えなければならない現代的課題について考え、実践していきたい方はきっと学びがいがあるはずです。

参考:中央大学法学部政治学科

関東では他に明治大学や青山学院大学が人気であり、関西では関西大学、同志社大学、近畿大学が学生からの人気を集めています。

しかしこれらの大学は就職で有利だからと選ばれている可能性もあります。人気を鵜呑みにするのではなく各大学では政治学をどのように学べるのか、そして学んだ先までを想像できるかを考えながら選ぶとよいでしょう。

政治学の知識を生かせる就職先

大学で政治学を学んだ場合、法学や経済学が必修科目となっているためさまざまな学問の知識を総合的に習得することができます。そのため国内外で多様な職に就くことができます。実際には政治学の知識を生かせる就職先にはどのような道があるのでしょうか。

民間企業

民間企業では金融機関と商社があげられます。海外との取引で外国の事情を知る際、各国の政治制度を理解するのに役立ちます。

公務員

公務員試験で地方上級と国家公務員を考えている場合、大学の学部卒業程度の政治学の知識が必須となります。政治学系の科目として政治学・行政学・国際関係論などがあげられますが、これらの科目については政治学部または政治学科に所属していたら受講することができます。大学の講義を通して試験対策に役立てましょう。

教員

大学に入学すると、教員免許を取得することを考えている人がいると思います。政治学部・政治経済学部・法学部のいずれかに所属して教職課程を履修する場合、中学社会と高校の地歴・公民の免許を取得することができます。

金融、メーカー、専門サービスの順で多い

実際に早稲田大学政治経済学部政治学科のデータも見ていきましょう。

最も多いのが金融企業です。具体的には三井住友銀行やアクセンチュア、みずほフィナンシャルグループなど大手金融会社への就職が多く見られます。その次にメーカー、専門サービスと続きます。

実際に政治学という学問の観点から見ると、金融も商社も政治学の専門外ではあります。しかしそうした学生時代の専門分野にとらわれずどんな企業でも活躍することができるのが政治学を学ぶ上での強みといえるかもしれません。

参考:早稲田大学政治経済学部卒業後の進路

政治学超入門-高校の内容から復習したい場合-

著者
松本 保美
出版日

ゼロやイチの段階から政治学を学ぶのにちょうどよい参考書です。高校の政治経済の教科書の理解を深めるために図表・資料や写真を多用したことで分かりやすい参考書となっています。

政治に関する内容は本書の前半にあります。高校生向けの参考書は大学入試対策がメインという印象を受けるかもしれませんが、本書は大学で政治学を学び始めたけれども、講義内容が難しいと感じた方にもおすすめできる易しめの内容の本です。

読了後、内容をきちんと理解できているか気になる方は、各単元の終わりにあるチェックテストを活用するのもおすすめです。政治学の基礎は社会に出てからも必要になる場面は多いです。この機会にしっかりとインプットしておくのはいいかもしれません。

政治学は身近な存在だと知る

著者
北山 俊哉 真渕 勝 久米 郁男
出版日

携帯電話、パスポート、テレビドラマなど、初学者にとって興味を持つことができるように身近な例題と政治学を絡めながら解説しています。

過去に耳にしたことのある時事ネタを例題として用いているため、政治学に興味を持つきっかけにもなるかもしれません。

章の間にはさまれているコラムは、全章の内容をさらに分かりやすいたとえ話で解説しており、そこまで読むことでピンとくることもしばしば。政治学についての超基本を学びたい方におすすめできる1冊です。

体系的に政治学を学びたいなら

著者
["加茂 利男", "大西 仁", "石田 徹", "伊藤 恭彦"]
出版日

本書は政治学を体系的に解説した1冊です。本書を読めば、政治学の最新の研究も知ることができるでしょう。

政治学はギリシャ時代に生まれた古い学問です。時代によって重要とされるものが変わり、姿形を変えてきてはいますが、根本の部分は変化していません。そのため政治学を学ぶ上で、体系的に学ぶことはとても大切なことなのです。

先にご紹介した『はじめて出会う政治学―構造改革の向こうに』と比べると、日常生活に関する例題が少ないため、読者のなかには若干難しいと感じる方もいるかもしれません。しかし全体を通して平易な文章で書かれているため、注意深く繰り返して読めば理解できるでしょう。

政治学の歴史から知りたい人におすすめ

著者
吉野 篤
出版日

政治史を学びたい方におすすめなのが本書です。本書では、古代ギリシャから現代に至るまでの政治学の歴史を知ることができます。

本書は、アリストテレスの「人間はポリス(社会)的動物でひとりで生きることができない」というフレーズで有名な古代ギリシャの思想から始まります。まずは古代ギリシャから中世・近世・近現代の西洋思想までの変遷を知ることができます。

そして日本の場合、明治時代の政治から戦後の日本政治に至るまでの政治の変遷を知ることができます。

見開き構成となっているので『政治学事典』としても活用することができますよ。

戦後日本の政党政治を知りたいなら

著者
["石川 真澄", "山口 二郎"]
出版日

戦後日本の政治史を知りたい人に推薦したい本です。

第二次世界大戦敗戦後、GHQによる民主化政策が始まり、政党政治が復活しました。その後、憲法が改正され、戦後初の国政選挙がおこなわれています。

55年体制で自民党による長期政権は続きますが、2009年の総選挙で民主党が与党となり、政権交代が実現しました。当時の民主党政権は国民から期待されましたが、消費税増税などで迷走し、自民党が政権の座に復帰します。

本書は、そうした戦後初の国政選挙から民主党による政権交代までの変遷を知ることができる1冊になっています。

この本を読むことで、政党政治が復活したら二大政党制ではなく多くの政党があったことに気付くかもしれません。戦後すぐからその政党が合併したり、分裂したりしているのが分かります。

政治と外交は切っても切り離せない関係

著者
五百旗頭 真
出版日

戦後70年間の日本外交を分析した本がこちらです。巻末には戦後内閣総理大臣とその時に起こった主な出来事が簡潔にまとめられています。

政治学を学ぶに当たって、外国との関係(特にアメリカ)が気になる方は多いと思います。そういった方は、本書を通して戦後の日本と外国との関係を振り返ることができるはずです。

どの内閣でどのような出来事が起こったのか振り返りたい人にもおすすめです。巻末には簡潔に内閣と出来事がまとめられた年表があるので、ささっと振り返りたい時にも使いやすい1冊となっています。


政治学については、学問名から小難しいイメージを持っている方は多いでしょう。実際、政治学では政治に直接関わるあることだけを学ぶのではなく、法学や公共哲学、統計学と基礎知識として身につけるべき知識は多いです。総合学と呼ばれている理由でもあります。

しかし総合的に学べるからこそ、その知識はさまざまな分野で活かすことができます。直接政治に関わる仕事に就職せずとも、金融や商社への就職率は高く、社会貢献できる幅は広いと考えてよいでしょう。とても学びがいのある学問ですよね。

記事の最後には政治学を学びたい方向けにいくつか書籍をご紹介しました。これらの本や日々の政治に関するニュースを通して少しずつ政治学を学んでみてはいかがでしょうか。