5分でわかる法学!法学を学ぶのに最適な進学先とは。種類や考え方、仕事などもご紹介!

更新:2021.5.8

法学といえば、憲法・民法・刑法訴訟法・民事訴訟法・商法の六法が最も有名ですね。ニュースなどで取り上げられる機会注目も多く、少し身近な存在でもあります。しかし、法学は六法だけではありませんし、日常生活のさまざまな場面において私たちは自然と法律に触れています。法学の専門的な知識を学ぶなら、大学の法学部への進学は検討してみるべきでしょう。法学の研究範囲は広いため、独学で取りこぼした範囲も学部のカリキュラムで網羅的に学ぶことが可能です。本記事では、そもそも法学とは何か、よく耳にするリーガル・マインドについて。また法学の知識を活かした仕事・資格について紹介しています。

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法学とは

法学は研究領域が広い学問です。主に知られているのは、憲法・民法・刑法訴訟法・民事訴訟法・商法のいわゆる六法ですが、法学は六法だけではありません。

法学では、六法以外にもさまざまな法律を研究します。行政法、労働法、国際法などの条文の解説、法律の運用方法、法と道徳の違いなどに加え、近年では経済分野での法律遵守や、国際的な視点から見た法の見方などの知識も身につける必要があります。

また、法律は時代や社会問題に対応するために新たに制定されたり、改正されたりしています。法学を学ぶにあたり最新情報を常に確認し、知識やルールのアップデートをおこなうことも欠かせません。

法的なものの見方・考え方とは

法的なものの見方・考え方はいわゆるリーガル・マインドと呼ばれます。法学を学ぶにあたり、法律や条例の知識を正しく覚えていることは前提条件ですが、これだけでは真に法学を学ぶことにはなっておらず、またリーガル・マインドを育成することはできません。

法を社会のルールだと考えるとわかりやすいでしょうか。ルールは誰もが知っていて、日常を過ごすなかでルール違反にならないよう行動しています。違反者を処分する側もこのルールを頭に入れており、そのルールに沿って違反者の行動を判断し、適切な処分を決定します。しかし、ルールを知っていることが、イコール学んでいることにはなりません。

法的なものの見方・考え方とは、そもそも現在ある法がなぜできたのか、そもそも法とは何なのか、法の運用方法に問題はないかなど考える力のことを指します。時代が変われば、人の行動も心理も変化していきます。法はどの時代においても絶対的なルールとして存在していますが、時代に合わせて法の解釈を変え、必要であればルールを新設・改発もおこなう必要があるのです。

このように法的なものの見方・考え方を身につけることで、複雑な法的問題に対しても正しい見方をすることができます。

法学を学ぶには法学部への進学を

法学を学ぶうえで、最終的なゴールを司法試験の合格においていない場合は、独学でも問題ないかもしれません。しかし、法学を学び、弁護士や行政書士、司法書士など法曹界での活躍を目指している場合は、大学の法学部への進学をおすすめします。

法学部で学べること

法学部では、古代ギリシャから現代までの法思想家について学ぶことができます。思想家を知ることで、歴史的背景を詳しく知ることができます。また、大学で法学を学ぶ際、具体的な事件の判例や学問的な定説を学ぶこともできます。

今回は、法学部が優秀な大学、そして司法試験の面から見て選びたい大学をご紹介します。

中央大学法学部

司法試験を受験するために必要な法科大学院への進学率が高く、2012年には司法試験合格者数全国No.1の実績もある大学です。学生の資格取得をサポートする体制も整っており、学内には「炎の塔」と呼ばれる難関国家資格合格をめざす学生のための施設も完備。4年間でしっかりと法学の基礎を身に付けたい方におすすめできる進学先といえるでしょう。

参照:中央大学法学部

慶應義塾大学法学部

令和元年度の司法試験実績は東京大学に次いで2番目の実績を残しています。慶應の法学部のカリキュラムは特徴的で、多種多様な一般教養科目を学ぶことできます。さらに、外国の文化や芸術についても詳しく学べる法学部専任の教諭も揃っています。ただ単に法学の知識だけを学ぶのではなく、法学を学ぶからこそ身に付けておきたい教養についても、幅広く学ぶことができるのです。

参照:慶應義塾大学法学部

早稲田大学法学部

東京大学、慶應義塾大学、中央大学に続き、令和元年度の司法試験で4番目に合格者が多かったのが早稲田大学の法学部です。早稲田大学法学部の歴史は古く、1882年に東京専門学校開校として法律学科、政治経済学科、理学科を設置しています。

特徴は高いレベルの外国語教育と充実した教養教育の体制です。法律の専門的な知識と教養、語学をバランスよく学ぶことにより、公平・公正の鋭い感覚を磨くことができます。

参照:早稲田大学法学部

法学の知識を活かした資格・就職先

法学の知見を活かして仕事をする場合、どのような職業があるのでしょうか。資格試験と採用試験に分けて紹介します。

資格試験

法学の知見を活かして資格を取得を目指すなら、以下の資格があります。

  • 司法試験
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 弁理士
  • 社会保険労務士
  • 公認会計士
  • 税理士

司法試験は裁判官・検察官・弁護士を目指す方が通らなければならない最難関の国家資格試験です。法学を学ぶ方全員が法曹界で働くことを考えているわけではありませんが、せっかく学んだ専門知識を活かしたいと考える方は、上記の資格を取得することを検討してみてもよいでしょう。

公務員

公務員試験において法学の知識を問う採用試験が実施されることがあります。法学の試験があるのは大学卒業程度の採用枠で受験する場合です。

具体的には、国家公務員総合職・一般職があげられます。国家公務員の試験において、憲法・民法・行政法などの試験科目があります。裁判所事務官や検察事務官など裁判官や検察官を支える職業を考えている場合、法学が採用試験の科目となっています。採用後も法学の知見を活かして仕事をすることができます。

地方公務員の場合、都道府県職員や市町村の職員を目指す際、大学卒業程度の採用枠で受験する場合は法学の科目が必須となることが多いです。

初学者向けの法学入門書

著者
高橋 雅夫
出版日

現代において、法律が存在しない社会を想像することはできません。法律または法は、私たちが日常生活を送るうえでなくてはならないものなっています。この本はこれから法学を学ぼうとする方におすすめしたい本です。

法学をゼロから学ぶ際、すんなりと学んだ内容を身につけることは難しい。法学の授業を受けながら予習や独学をしたい方は、この本を大学のテキストや他の参考書の傍に置き、理解を深めるための概説書として活用してみてはいかがでしょうか。

日常生活で使える法の知識を学ぶ1冊

著者
["池田 真朗", "犬伏 由子", "野川 忍", "大塚 英明", "長谷部 由起子"]
出版日

成人年齢の引き下げにともなう民法改正など最新の動向を盛り込んだ法学の入門書です。法律や法学を一から学ぶ場合、日常生活の一場面を通して法の世界を考えるとわかりやすいでしょう。

最初に、この本の第2章日常生活とアクシデントでは中学社会や高校の現代社会・政治経済の授業で耳にした内容が取り上げられています。たとえば、製造物責任法(PL法)やクーリングオフがあげられます。これらの内容については高校までの授業内容を思い出しながら読み進めたらよいでしょう。

他にも日常における契約関係、トラブル、雇用のルールや企業と法など、各章のタイトルを見ただけでも気になる内容ばかりです。法学全体を学ばずとも、日常で使えるような法学の知識を学びたい方にもおすすめできる1冊です。

法思想の歴史を知りたいならこの本がおすすめ

著者
["中山 竜一", "浅野 有紀", "松島 裕一", "近藤 圭介"]
出版日

古代から現代まで法思想家を中心に分かりやすく解説した本です。法思想とは、誰もが持っている法に対する考え方を知的に省りみたものといえばわかりやすいでしょうか。

本書では、古代ギリシャから現代までの法思想家が対象となっています。たとえば、高校の倫理の授業で勉強した人物として、プラトン・アリストテレス・ホッブズ・ルソー・モンテスキュー・カント・ロールズがあげられます。5世紀〜14世紀までの中世に活躍した彼らと、近世以降の法思想をわかりやすく解説した1冊です。

思想が生まれた時代背景、社会状況についても学ぶことで、より深く法思想について理解することができるでしょう。教養の一環として目を通すことをおすすめします。

もはや避けては通れない国際法

著者
松井 芳郎
出版日

法律といえば、私たちの日常生活や法律違反をすると罰を受けるといった印象を受けるかもしれません。このような内容は国内で適用される法律で、海外ではその国の法律が適用されます。

では、国同士での決まりは何かあるのでしょうか。国同士の決まりについては、国際法を詳細に説明した本から学ぶのが最短ルートでしょう。

たとえば、社会の授業では、領海は沿岸から12海里、排他的経済水域は沿岸から200海里という言葉を耳にしたことはあると思います。また、排他的経済水域では航行は可能ですが、鉱山資源や漁業権は沿岸国のものであるという決まりも聞いたことがあると思います。

実は、この決まりは国際法が基になっています。国際法は高校までの授業内容で出てくる内容ということから、意外に身近な存在であると感じることがあるかもしれません。

この本は法学部に所属する大学生向けですが、法学を学ぶなら国際法はもはや避けて通ることはできません。他の法律について学びながら、少しずつ理解を深めていきましょう。


今回は法学とその入門書について紹介しました。法学や法律は日常生活において必要不可欠で、身近な存在であるいう印象を受けた方は多いでしょう。

法に関する知識をまったく持っていないという方も、実は中学の社会や高校の現代社会・政治経済の授業において、日常生活に関連する法律を少し学んでいます。過去、中高で学んだ授業内容を思い出しながら法学の勉強を進めていくと、そういった別の発見もあるでしょう。法学は、さまざまな分野と関わりのある学問なのです。

独学で法学を学ぶことはもちろん可能ですが、専門的な知識を理解するための広い教養が必要とされ、内容も広範囲におよぶため、やはり独学では網羅しきれない部分が多くなってしまいます。将来的に法曹界での就職を考えていなくても、興味があるのなら法学部のある大学へ進学するのもよいかもしれません。

記事の最後にご紹介した書籍にも目を通し、検討してみてはいかがでしょうか。

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