5分でわかるインタープリター(自然解説員)!就職先や年収、知識を身につける方法などを解説!

更新:2023.11.9

「インタープリター」は自然解説員とも呼ばれ、その土地の自然や歴史などを案内するガイドとして活動しています。たとえば、小学校の遠足などで、自然に関するあらゆることを解説してくれる方がいたのを覚えていないでしょうか。彼らが「インタープリター(自然解説員)」です。自然学校や野外活動センターなどに就職し、インタープリテーションのプログラムを作成・実行し、参加者の安全管理も彼らの仕事です。年収は所属する団体やガイドの回数、スキルによっても異なります。本記事では、そんなインタープリターの仕事を解説。就職までのルート紹介に加え、あわせて読みたい書籍もご紹介します。

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インタープリターとは

インタープリター(interpreter)は、直訳すると「通訳者」「解説者」という意味になります。しかし一般的に想像される言葉の通訳者ではなく、インタープリターは自然や歴史など目に見えないメッセージの通訳者です。

自然遺産や歴史は、それぞれ固有の意味やメッセージを持っています。インタープリターは、目に見える自然の様子や生き物を通してその場を理解し、自身の感性を媒介にして人々にわかりやすく伝える役目を担っているのです。

インタープリターの仕事内容

インタープリターの主な仕事は2つです。

自然を案内しながら散歩し、ハイキングをする短時間でおこなわれる「ガイドウォーク」と、宿泊体験を通じておこなわれる「キャンプ」があります。

インタープリテーションの対象は多岐にわたる

インタープリテーションをおこなう対象は、大人から子供、なかには外国人観光客もいます。仕事場所は山や公園だけにとどまらず、近年ではミュージアムやエコツアー事業など多岐にわたります。解説員として兼任することもあるでしょう。

豊富な語彙と伝え方の工夫が求められる

その場所や対象、年齢により、伝える方法を工夫する必要があり、ボキャブラリーが求められる職業でもあります。高いコミュニケーションスキルを有していれば、インタープリテーションをおこなううえで有利になるといえるでしょう。

参加者の安全管理が最も大切

そしてそれ以上に大切なのが、参加者の「安全管理」です。インタープリテーションをおこなう現場の安全を確認し、参加者の安全を守れるか判断するのもインタープリターの仕事のひとつです。

インタープリテーションでは、自然と触れ合い、楽しんでもらうことも欠かせません。しかし、なかには触ったり触れたりするとケガをするものや、肌がかぶれてしまうものもあります。それらを把握して、参加者に危険が及ばないように管理することも重要です。

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インタープリターの年収とは

インタープリターの年収は、平均して300万から400万ほどです。これは、インタープリテーション(自然解説)をしていることでの純粋な年収で、所属する団体やガイドを務める回数・時間によっても個人差が生じることもあります。

インタープリテーション以外に、インタープリテーションをもとにした講義や地域のイベント、書籍出版などで副収入を得ている方もいます。

外国語でのインタープリテーションで年収が上がる

最近では海外の観光客に向けてインタープリテーションをおこなう事例も出てきています。この場合は、外国語でインタープリテーションをおこなう必要があり、通訳も兼ねているため、年収はもう少し高くなる傾向があります。

また、地方の国立公園などでは公務員としての仕事になります。その際は、公務員に準ずる年収を得ることができるでしょう。

インタープリターになるには

インタープリターになるのに、資格はいりません。資格の名前というより、役割の名前として流通しているのが実際のところです。

多くの方が、自然やアウトドアが好きで、その実態や歴史、文化を紹介していきたい、広めたいという気持ちからインタープリターを目指します。資格不要でなれる職業なので誰でも道は拓けていますが、間違った知識を発信せず、参加者が満足できるような専門的な知識と経験が求められます。

必須ではないですが、大学や専門学校などで林業や自然に関わる学問を専攻・研究することが就職に繋がる場合もあります。まず知識を身につけ、フィールドワークの経験を積みたい方は、大学や専門学校への進学も検討するとよいでしょう。

その他、ボランティアから初めてインタープリターになる方もいます。資格が必要ない分、インタープリターになる方法は多数に枝分かれしているのです。

インタープリターの就職先

インタープリターの就職先は、自然に関わる機会の多い企業や学校、協会などが一般的です。

  • 自然学校
  • 野外活動センター
  • 地域の観光協会
  • ガイド協会
  • エコツアー会社

エコツアーの仕事をメインでおこなう場合は、旅行会社やホテルも就職の対象となります。しかし、純粋にインタープリテーションの仕事をおこないたい場合は、自然学校や野外活動センターへの就職が望ましいです。

インタープリテーションを専門的におこなっている団体もあります。採用は不定期のため、こまめにチェックする必要があるでしょう。多くの場合、即戦力が求められます。就職してから知識を積めばいいと考えるのではなく、基本的な知識を備えていることは就職時の前提条件です。

社会人からの転職を考えている場合は、週末ボランティアに積極的に参加しましょう。独学で勉強しながら、実践を通して専門的な知識を身につけていくことが近道となります。

参照:日本インタープリテーション協会|インタープリターになるには

自然に興味がある初心者向けの教本

著者
[]
出版日

本書籍は、関東・甲信越付近のハイキングを考えている方、身近な自然に手軽に触れ開いた方向けの書籍です。きれいで魅力的な写真が多く掲載され、目の前にある自然の様子を見ているかのような気持ちになります。

自然ガイドを兼ねた写真のムック本は、各社から販売されています。自分の住んでいる地域のガイド本を購入し、ハイキングプランを立ててみるのもおすすめです。施設によっては、インタープリターが引率してガイドしてくれるところもたくさんありますので、気に入った場所を見出すのにもよいでしょう。

ガイドをおこなう際の参照書籍としても使えます。どこから見る景色がどのように素敵なのか、この景色ではどのような解説をしようかなど、イメージトレーニングに活用してみてください。

尾瀬ヶ原湿原周辺のガイドブック

著者
久保田 修
出版日

本書籍は、尾瀬ヶ原湿原やブナの森を紹介する自然観察ガイドブックです。動植物にフォーカスされたガイドブックで、読んだ後に実際に足を運ぶと、自然の豊さと、それに気付かず通りすぎていた自分に驚きます。通り道に生える植物の一つひとつに名前があることがわかるだけで、自然を見る目の解像度がぐっとあがる体験が可能です。

インタープリテーションをおこなう際に、動植物の解説はどのようにすればいいのか、参考書籍としてみるのもいいかもしれませんね。

インタープリテーションの実践講座

著者
国土交通省総合政策局観光部
出版日

本書籍は、「国土交通省総合政策局観光部」が監修したインタープリテーションを組み立てるための実践的な内容をまとめた書籍です。インタープリテーションをおこなううえで必要な知識、プログラムの作成から実施にいたるまでをわかりやすく解説しています。

執筆には、エコツーリズム大賞を受賞した株式会社ピッキオのスタッフも関わっています。自分にしかできないインタープリテーションとは何かを考えるきっかけにもなるでしょう。

ここで得た知識をもとに、自身が担当する自然ガイドの領域を加味してインタープリテーションを組み立ててみてください。

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あまり聞き馴染みのない「インタープリター」という職業。近年のアウトドアブームに則り、職業としての需要が見込まれているため、今後少しずつ認知が広がっていくかもしれません。

専門性を高めていくために、分野の細分化も進んでいます。自然の魅力を伝え、果てやそれが自然環境の保護につながると考えたら、こんなに素晴らしい職業はないですよね。インタープリターに興味のある方は、ぜひ一度、紹介した書籍も手に取ってみてくださいね。

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