5分でわかる歩荷!仕事内容や就職方法、年収はどうなってる?など解説!

更新:2021.4.5

登山をしているときに高く積み上げられた荷物を背負って歩く人を見かけたことがありませんか?思わず感動・尊敬するその仕事をしている人は、歩荷(ぼっか)と呼ばれる人たちです。山の上にある山小屋に荷物を届ける仕事で、登山客の快適な山登りをサポートしています。山に関わることができる仕事のひとつですが、どうしたらなれるのかはあまり知られていないでしょう。そこでこの記事では、歩荷の仕事内容やなり方、必要なスキル、収入まで詳しくご紹介します。山を舞台に働きたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。

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歩荷とはどんな仕事?

「歩荷」とは山小屋まで荷物運ぶ仕事

歩荷は、山を歩いて山小屋まで荷物を運ぶ仕事です。山小屋で登山客が快適に過ごせるように、食料や生活用品などを運んでいます。ただでさえ険しい山道を重い荷物を抱えて登っていく姿には、尊敬の念を抱かずにはいられません。

荷物の重さは、軽くても30kg、重くて100kgになることもあるそうです。一度に持っていける荷物には限りがあるので、1日に数回往復することもあります。ただ重いものを持つだけでなく、片道何kmもの長い距離を歩くのも大変なことです。

歩荷が活躍するフィールドは減っている?

以前はさまざまな山で歩荷を見かける機会がありましたが、今では山小屋までの荷揚げをヘリコプターでおこなうことも増えました。歩荷が活躍するフィールドは減っているものの、尾瀬ヶ原や塔ノ岳、鍋割山などでは現在も歩荷が活躍しています。

歩荷になるには。就職や転職するには

歩荷になるには資格などは不要

歩荷になるためには、学歴や年齢、性別などの制限はなく、特別な資格も必要ありません。大学・短大・専門学校を卒業後に就職を目指すことはもちろん、社会人になりまったく違う業種から歩荷に転職するということも可能です。

歩荷になる主な方法には、以下の2つの方法があります。

  • 山小屋に就職する
  • 日本青年歩荷隊に登録する

山小屋によっては、歩荷を求人しています。歩荷専門ではなく、山小屋の業務のひとつとして歩荷が含まれている場合もあります。歩荷を見かけた山で、山小屋に直接売り込むというのも方法のひとつです。

歩荷のアルバイトをまず経験してみよう

日本青年歩荷隊では、登録制かつスポットでのアルバイトで随時歩荷を募集しています。募集要項は以下のようになっているので、気になる方はぜひチェックしてみましょう。

  • 募集対象:山を愛し、登山における最低限の体力を有する満18歳以上の方
  • 勤務地:日本全国の山岳地域
  • 給与:日当10000円~ ※研修期間9000円~
  • 諸手当:通勤手当等支給
  • 勤務時間:山行による
  • 休日休暇:規定なし

歩荷として働くにはまず山を登ることができなくてはなりません。またその上で重い荷物を持つわけですから、登山する体力や経験値なども必要となります。まずはアルバイトから始めて、大学卒業と同時に山小屋への就職を目指すのもいいでしょう。

歩荷の年収。基本的には日給制

気になる歩荷の収入ですが、基本的には日給で支払われることになります。山小屋の雇用形態や山行の距離、荷物の重さなどで日給が変わり、3000円~10000円程度が目安です。日本青年歩荷隊の募集要項では、日給10000円からと記載されており、実力に応じて給与アップを期待できます。

基本的に山小屋が営業している間が歩荷の仕事がある時期なので、冬場は歩荷の収入はありません。冬場はスキー場の降雪など冬のアウトドアに関わる仕事などをして、山小屋が再開するまで別の手段で生計を立てる必要があります。

歩荷になるために必要なこと・スキル

歩荷になるために必要なこと・スキルには、以下のようなものがあります。

  • 山などの自然が好きなこと
  • 体力
  • 天候、荷物の量、体調などに対する柔軟な対応力

山などの自然が好きなこと

まず大切なことが自然が好きなことです。山が活躍のフィールドになるので、生き物や植物、山などの自然に親しみがなければ、辛い仕事になってしまいます。自然が好きであれば、荷物を運びながらも季節ごとに移り変わる自然を見ながら、気持ちよく楽しみながら歩荷を務められるはずです。

体力は必要

多くの荷物を持ちながら山小屋まで歩ききるには、体力が必要になります。とはいっても、いきなり100kgの荷物を持つわけではなく、残雪のある仕事はじめは20kgの荷物からはじめ、徐々に重さに身体を慣らしていくので、歩荷になってからでも体力はつけられます。

特別なトレーニングは必要ありませんが、普段の運動や登山などで基礎体力をつけておくことは大切です。

柔軟な対応力

最後に、山の天候やその日の荷物量、自分の体調などを考慮して、柔軟に対応できることも求められます。天候や荷物量に合わせてペース配分をするなど、安全かつ確実に山小屋に荷物を届けなくてはいけません。山は日常よりも特殊なフィールドですので、普段の登山を多く経験することで対応力が身についていくでしょう。

山登りの基本を身に付けたいときにおすすめの本

著者
佐藤 勇介
出版日

歩荷として山小屋に荷物を届けるためには、大きな荷物を持ちながら登山をしなければいけません。歩荷に必要な登山の基礎知識や技術を身に付けられるのがこちらの1冊です。

登山計画、装備と準備、山を歩く、山で泊まる、さまざまなトラブルの5章構成に渡って、写真やイラストを取り入れながら詳しく解説しています。

付録として、登山用語集、登山装備表、登山計画書、事故伝達カードの4つが付いているので、より理解を深められ、仕事にも役立てることができるでしょう。

歩荷になるための身体づくりを学べるおすすめの本

著者
芳須 勲
出版日

いきなり重量のある荷物を持つことは少ないですが、荷物を持ちながら山を登っていくために身体づくりも大切です。「登山入門」と同じヤマケイ登山学校シリーズの「登山ボディ」では、登山に最適な身体づくりについて解説しています。

エクササイズや歩き方、メンテナンス、食事などが解説されているので、登山に向けての身体づくりをすぐに始められるでしょう。こちらもイラストや写真が多く掲載されているので、解説書が苦手な方でも読みやすいのがうれしいポイントです。

歩荷が活躍する尾瀬を知りたいときにおすすめの本

著者
佐々木 亨
出版日

ヘリコプターで山小屋に荷物を運ぶことが増えている中、今でも歩荷が活躍しているのが尾瀬です。歩荷を目指す上で、尾瀬が活躍の場になることも考えられるので、尾瀬について知っておくことも大切でしょう。

こちらの1冊では、尾瀬ヶ原・尾瀬沼の全コースを網羅しています。豊富な情報ときれいな写真でコースの特徴が解説されているので、どのようなコースかを詳しく理解できます。さらに付録として、持ちだせる登山地図帳も付いているのも特徴です。歩荷になる前に、尾瀬で登山をしてみたいという方もぜひ手に取ってみましょう。


歩荷は山小屋に荷揚げする仕事で、陰ながら登山客の快適な山小屋生活を支える存在です。歩荷になるためには特別な条件はないので、山が好きな方や自然に関わりたい方であれば、他の職種から歩荷に転身することもできます。

日給制で山小屋が営業している間のみの仕事となりますが、山の自然に触れながら仕事をし、山小屋の方や登山客に感謝されることは歩荷ならではのやりがいです。山を舞台に活躍したいという方は、ぜひ歩荷を目指してみてくださいね。

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