『ヤンキー君と白杖ガール』5巻までのあらすじや見所をネタバレ紹介!【ドラマ化】

更新:2021.7.13

誰もが恐れるヤンキーと、白杖を手に生活する弱視の少女。一見何の接点もなさそうな二人が出会った時、新しい世界が見えてくる! ラブコメとしても楽しめ、視覚障がい者が見ている世界を垣間見ることもできる本作。さらに杉咲花主演で2021年10月にドラマ化することが決定しました! 注目が高まる『ヤンキー君と白杖ガール』のあらすじや見所を、2020年12月に発売された最新5巻まで紹介していきます。

ブックカルテ リンク

『ヤンキー君と白杖ガール』とは?ドラマ化の魅力に迫る

『ヤンキー君と白杖ガール』は、不良として恐れられている青年・黒川森生と、白杖を手に生活している弱視の女子高生・赤座ユキコの2人がくり広げるラブコメディ。

pixivやニコニコ漫画、マンガハックで連載されており、『次にくるマンガ大賞2019』Webマンガ部門では14位にランクインしました。

ヤンキーと視覚障がいを持つ女の子という、接点のなさそうな組み合わせ。しかし出会ってからお互いを知っていくにつれ、2人の世界はどんどん広がっていきます。

ラブコメとしての可愛らしい甘酸っぱさを楽しみながら、視覚障がいを持つ人たちの日常も知ることができる作品です。

本作は動画サイトで音声ガイド風のナレーション付きボイスコミックも公開されています。

主人公の黒川とユキコを演じるのは、『鬼滅の刃』などの話題作にも多数出演している下野紘鬼頭明里です。

ユキコたちが日常生活で利用している音声ガイドの雰囲気を実際に耳で感じることができますよ。

2021年10月から連続ドラマ化が決定!

主演・赤座ユキコを演じるのは、連続テレビ小説「おちょやん」でお馴染みとなった杉咲花です。

この作品について、「不器用な2人が徐々に惹かれあっていく姿がコミカルに描かれていますが、その中でも「普通ってなんだろう?」と問いかけてくれる作品です。また、胸キュンしたり思わず笑ってしまったり、そして応援したくなるようなシーンや共感できるポイントも多い」とコメント。

どの作品にも真摯に取り組んできた彼女らしいコメントですね。どのようにユキコを演じるのか、期待が高まります。

詳しくは日刊スポーツに掲載されていますので、気になる方はご覧ください。

また、ユーチューブでも杉咲花のメッセージが届けられました

 

そのほかの出演者など新しい情報は、恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜|日本テレビや、以下SNSで随時更新されていくでしょう。

・公式Twitter@koidesu_ntv

・公式instagram@koidesu_ntv

この記事では、そんな本作のあらすじや見どころを紹介していきます。


また、杉咲花が出演した作品をまとめた記事もおすすめです。気になった方は以下からご覧ください。

杉咲花が出演した作品一覧!実写化した映画、テレビドラマの原作作品の魅力を紹介

杉咲花が出演した作品一覧!実写化した映画、テレビドラマの原作作品の魅力を紹介

幼い頃からテレビドラマや映画などで子役として活動してきた杉咲花。その培ってきた演技力で、さまざまな少女の姿を表現してきました。2020年の朝ドラ『おちょやん』のヒロインにも抜擢されています。そして少女から女性へ、さらなる進化をも予感させる注目の女優です。 この記事では杉咲花の演じた役柄と作品について紹介します。

著者
うおやま
出版日

『ヤンキー君と白杖ガール』あらすじ&登場人物紹介

黒川森生は「黒ヒョウのモリ」というあだ名で周囲から恐れられている不良の18歳。幼い頃に負った顔の傷や、隣町のボスとも喧嘩をしたという経歴のせいで怖がられ、高校は中退し、定職にも就かないまま日々を過ごしていました。

そんなある日、点字ブロックの上で邪魔になっている黒川を恐れず注意してきたのが、盲学校に通う赤座ユキコだったのです。

黒川に対して恐れることなく、顔に傷があることを聞いて心配して覗き込んでくるユキコ。その瞳に心を奪われた彼は、その日から彼女につきまとうようになります。

最初は黒川のことを、そのうち自分といることが面倒になって離れていくだろうと考えていたユキコ。しかし、その予想に反して黒川はどんどん彼女の世界に踏み込んでいきます。

気合いを入れて選んだファッションがユキコには見えづらい色だったり、せっかく買ったポップコーンを「こぼしてもわからないから」と遠慮されたり……失敗を繰り返しながらも、黒川は少しずつ彼女のことを理解していくのです。

『ヤンキー君と白杖ガール』1巻

黒川のユキコを理解しようという姿勢や、それに応えるように彼女が心を開いていく様子が微笑ましく感じられるでしょう

2人の心の距離は徐々に縮まり、同時にそれぞれが自分自身と社会との関わり方を見つめ直していきます。登場人物たちの成長も感じながら、ラブコメとしてのエンタメ性も高くどちらも楽しめるところが本作の魅力です

『ヤンキー君と白杖ガール』は自分とは違う視点の世界を知ることができる漫画!

本作はヒロインが弱視ということもあり、視覚障がいをもつ人たちが普段どんなことを感じながら生活しているかが詳しく描かれています

中には読者が「普通」だと思っていても、意外なところで視覚障がい者の不便になっているものもあるので驚きです。

たとえば、雨の日は傘をさして出かけるのが当たり前ですよね。しかし、ユキコは白杖と傘で両手が塞がり、周りの状況を把握するのも困難になってしまいます。こうした何気ない日常の中にあるユキコたちの大変さに気づかされることも多いでしょう。

また、ユキコと一緒に暮らす姉・イズミの心配する様子なども描かれているので、視覚障がい者の家族や身近な人がどんなことを感じているのかがわかりますよ

ユキコたちの視界を再現したシーンもあり、「視覚障がい者って実際はどんな生活をしているのだろう?」と認識を改めたい人は、さまざまなシーンでそれを知ることができるのでオススメです。

『ヤンキー君と白杖ガール』1巻

また、ユキコのような障がいを持っていなくても、黒川の妹分のハチ子や因縁の相手・獅子王など、さまざまな生きづらさを感じている人物たちも登場。彼らはそれぞれに人に相談しづらい悩みを抱え、人とうまく関われないことに苦しんでいます。

身体的な障がいだけでなく、さまざまな悩みを抱える人たちの心に触れ、今まで当たり前だと思っていた日常が少し違って見えるようになっていくでしょう

「自分とは違う視点や価値観を持つ人が見ている世界を知りたい」という人には、オススメの作品です。

『ヤンキー君と白杖ガール』1巻のあらすじ&見どころ

ユキコと出会い、映画館デートを経て彼女のことを少しずつ知っていく黒川。

「背があと10cm高ければ」というユキコの言葉を聞いた彼は、ヒールの高い靴を彼女にプレゼントしようと考えます。そのためには資金を稼ぐ必要がありますが、顔の傷のせいでなかなか仕事が決まりません。

落ち込みながらも隣町まで足を伸ばした黒川は、くされ縁の金沢獅子王(ししお)が勤めるレンタルショップに辿り着き……。

社会に背を向けていた黒川が、ユキコとの出会いで変わっていくところが1巻の見どころです

ユキコとの出会いがあったからこそ、彼はレンタルショップを誰でも利用しやすくするためのアイデアを出すことができ、獅子王から店で働いてほしいと頼まれます。社会から初めて受け入れられ、必要とされた時の黒川の喜びは、読者の心にも響く感動があるでしょう。

一方、黒川からプレゼントされたヒールの靴を見たユキコの姉・イズミは大激怒。「危なくて履かせられない」と靴を捨てようとしますが、ユキコは必死でそれを止めます。そして、過剰に妹の心配をするイズミを安心させようと、ある行動にでるのです。

出会いによって変わったのは黒川だけではありません。ユキコもまた、自分の足で人生を歩んでいこうとしています

お互いにわかり合い、成長していく2人の姿を、読者はいつまでも見守りたくなっていくでしょう。

『ヤンキー君と白杖ガール』2巻のあらすじ&見どころ

2巻では、黒川の妹分であるハチ子がエピソードの中心となります。彼女は黒川がユキコと出会う前から彼に想いを寄せており、ユキコに激しく嫉妬していました。

嫉妬心から「黒川は白杖を持つユキコへの同情心で彼女と一緒にいるのではないか」という暴言を吐いてしまうハチ子。それを聞いたユキコは、ハチ子と一対一で話し合うことに……。

女同士の戦い勃発にハラハラする展開。しかし、じつは激しい喧嘩にはなりません。

ユキコはたしかにハチ子の言葉に怒りも感じましたが、それ以上に彼女に自分のことを知ってほしいと考えていたのです

そして、話していくうちにハチ子は嫉妬の理由がユキコがただ黒川の心を奪ったからだけではないことに気が付きます。そこには、人とうまく関わることができずに苦しんでいた彼女の過去も関係していたのです。

ユキコのハチ子に対する説明は、彼女がどういう風に世界を見ているかを知ることができ、「なるほど」と感心します。一方で、ハチ子の生きづらさや障がい者に対する気持ちに共感できる読者も多いのではないでしょうか

そしてお互いの本音をぶつけ合い、2人の間には友情が芽生えていきます。その様子には心が温かくなることでしょう。

後半のエピソードでは、黒川と獅子王の過去や、彼らの社会に対する想いが明らかに。セクシャルマイノリティである獅子王がマジョリティに対して抱えるわだかまりを読者が知ることは、彼が望む社会を実現する第一歩のようにも感じられます。

著者
うおやま
出版日

『ヤンキー君と白杖ガール』3巻のあらすじ&見どころ

3巻では、ユキコの盲学校の友だち・のランニングコースに障害物が置かれるという事件が発生。この巻のヒロインは空といっていいでしょう。黒川がその犯人探しを手伝うという展開です。

初めはどこか他人事のように感じていた黒川ですが、空と仲良くなっていくうちに本当の意味で犯人に怒りが湧き、捕まえようという気持ちになっていきます。

空も、事件のせいで「見える」側の人間に不信感を抱いていましたが、黒川のひととなりを知っていくうちに素直な気持ちを打ち明けられるようになります。

ストーリーが進むにつれて、それぞれに気持ちの変化があらわれ、心の壁が取り払われていくところが胸が熱くなる見どころです

空というキャラクターを通じて、視覚障がいをもつランナーが普段どうやって走っているかも知ることができます。

伴走者と一緒に走っている姿を見たことがある読者も多いかもしれませんが、ただ一緒に走ればいいというわけではなく、テクニックが必要なようです。また、伴走をせずコースのポイントに立ち、音や声でランナーをサポートする「音源走」という方法もあります。

みんなで音源走をやり遂げるシーンは、チームワークが育まれていく青春の爽やかさも感じられるでしょう

さて、黒川たちは犯人を捕まえることができるのかですが……その結末はぜひご自身の目で確かめてください。

著者
うおやま
出版日

『ヤンキー君と白杖ガール』4巻のあらすじ&見どころ

4巻では、ユキコが将来の一人暮らしを目指してアルバイトに挑戦!しかし、雇ってくれるところは簡単には見つかりません。

時には落ち込み、時には黒川に励まされながら前に進もうとするユキコの姿を、読者も応援したくなるでしょう。面接で厳しい現実を突きつけられた彼女を励まそうと、カラオケで意外な行動にでる黒川の姿は必見です。

その後、ユキコはハンバーガーショップに採用されて働くことに。周りの同僚からの目は厳しく、初日は何もできずに終わってしまうユキコでしたが、それでめげてしまう彼女ではありません。

マニュアルを持ち帰って読み込んだり、制帽から髪がはみ出ないようにヘアピンを使う工夫をしたり、一つひとつの問題を前向きに解決していきます。そんな彼女の姿に同僚も心を動かされ、ユキコにもわかりやすい目印をつくるなど、協力してくれるようになるのです

こうして小さな仕事でも立派にやり遂げていく彼女の姿に、読者は涙腺がゆるんでしまうかも。誰しも、自分が働くことで職場にもたらすことができることとは?ユキコのアルバイトを通じて、「働く」ということについても考えさせられる巻です。

著者
うおやま
出版日

『ヤンキー君と白杖ガール』5巻のあらすじ&見どころ

ユキコのアルバイト先には、もう一人悩みを抱えている人物がいました。それは、ユキコより3ヶ月先に働き始めた栗栖瑞樹

7年間引きこもりだった彼は、人と話すと極度に緊張してしまい、パニックで固まってしまうことも多々……職場の人たちはそんな事情もわからず、彼をお荷物のように感じていました。

しかし、ユキコが一緒に働き始めたことで、状況は一変。栗栖も仕事を覚えられるように、教え方やコミュニケーションの取り方を工夫していくのです。

一度は店を辞めようと考えた彼が、ユキコたちに励まされて再び立ち上がろうとする姿には読者も勇気をもらえることでしょう

そして、優しく接してくれるユキコに栗栖が惹かれている様子がうかがえるのですが、そんな時、黒川たちが客として店に現れて……?

栗栖がユキコのことを好きになってしまうのも仕方ないと思えてしまうだけに、彼が黒川の存在を知った時どんな行動にでるのか気になりますよね。

ユキコと同じ職場で働く男性に、黒川がどんな反応を示すのかも注目です。

後半では、いつも陽気な店長の苦い過去や店への想いも明らかに。4巻から引き続き、働くことの意味や職場の在り方について考えさせられる一面があります。

著者
うおやま
出版日

作者・うおやまとは?児玉潤名義でも活動!

作者であるうおやまは、2013年に児玉潤名義でアフタヌーン四季賞秋のコンテストで大賞を受賞し、デビューした漫画家です。

『ビンカン彼女』『心臓ちゃん』などの読み切りを発表後、2015年「マガジンエッジ」創刊号より、美人教師が主催する「疑似恋愛クラブ」に入部させられた男子の青春を描いた『アイ先生はわからない』を連載。2017年からは同誌で女子高生と小学生男子の日常コメディ『突姉っ!』を連載しました。

著者
児玉 潤
出版日
著者
児玉 潤
出版日

本作『ヤンキー君と白杖ガール』は、思いついた時から「ボツになる可能性もある商業誌ではなく、誰でも読めるWebで発表しよう」と決めていたそうです。

実際に弱視の家族がいることもあり、本作での視覚障がいに関する描写はとてもリアル。本作を通して「障がい者=特別な人間」ではなく、読者と同じ「あたりまえ」に存在する人間だと感じてほしいという想いをインタビューで語っています。

獅子王や栗栖のようなキャラクターが登場することから、作者の身近にいる弱視の人だけではなく、あらゆる悩みや困難を抱えている人のことも「あたりまえ」に感じてほしいという、視野の広いメッセージが読み取れます。

コメディとしての楽しさも失わず、メッセージを読者に届けるストーリーを描く構成力に優れた作家です。

まとめ

黒川とユキコ、2人の出会いは読者にも新しい世界や価値観との出会いをもたらしてくれます。

身近なものを見る目も、少しずつ変わっていくかも。ぜひ本作を読んで体験してください!

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る