5分でわかる建築設備士!仕事内容や就職先、国家資格試験の詳細とは。年収事情も解説!

更新:2021.12.8

建物を建設するために必要な設計図を書く建築士に、配管や空調設備に関するアドバイスをおこなうのが建築設備士の仕事です。この職業は、建築設備士の資格を単独で所有している方よりも、一級建築士資格と合わせて活用することで、仕事の幅が広がるといわれています。建築設備士の受験資格を得るためにも、実務経験が必要であったり一級建築士の資格保有者であることが定められているため、どちらの資格も取得する大学生は多く存在します。本記事では、建築設備士の仕事内容や収入について解説します。受験勉強がはかどる魅力的なテキストもご紹介しますので、ぜひ合わせてチェックしてみてください。

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建築設備士とは

建築物の設計や工事管理において、各設備の専門知識や技術・経験を必要とされる国家資格を有する方々のことです。

近年は、高層ビルやオフィスビルなども増え、建築構造も高度なものが必要とされています。また建築の複雑化も進んでいることから、建築設備士の需要は増えていくことが予想されています。

建築設備士の仕事内容とは

建築物の安全や品質についての専門分野における、知識と技術を必要とする職業です。建築における給排水などの衛生設備の配管や空調設備・給排水衛生設備・電気設備などを担当します。

建築物そのものは設計しませんが、建築士に対して専門家の立場から、建築設備の設計や工事監理に関するアドバイスをおこないます。また工事の現場にも出向き、職人さんにアドバイスや指示出しをおこなうこともあります。

建築設備士の仕事内容

建築設備士が日々おこなっている主な業務内容をご紹介します。

  • 社内ミーティング
  • 図面設計・作図・設計内容の打ち合わせ
  • 施工者との協議・現場確認
  • 現場での指示出し
  • 新システムや技術の勉強

建築設備士の主な就職先とは

これらが代表的な就職先としてあげられます。そもそも建築設備士試験を受験するためには、こういった企業での仕事を含め、実務経験がないと受験資格を得ることができません。

  • 建設会社
  • 設備工事会社
  • 設計事務所
  • ビルメンテナンス会社
  • 建築設備メーカー
  • 不動産会社

この仕事は、建築設備士試験に合格した国家資格保有者でないと就くことができません。

また、建築業界で幅広い活躍をしたい場合、建築設備士の資格だけではできる業務が限られてしまう可能性も考えられます。そのため、合わせて一級建築士の資格を持っている方が多いのも、この職業の特徴です。 

フリーランスや独立も可能

実務経験を通して、設計知識・技術が身につけば、独立して自分の設計事務所を開業することも可能です。建築士の資格と合わせて資格を保有していた方のなかには、フリーランスの建築設備士として働いている方も多くいます。

建築設備士の平均年収とは

建築設備士の平均年収は、500〜700万円が一般的です。企業によって給与には差があり、福利厚生などの手当もそれぞれ異なります。また、大手企業の方が給与が高く、中小企業の方が低い傾向にあります。

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建築設備士になるには

建築設備士になるには、国家試験である「建築設備士試験」に合格する必要があります。

「建築設備士」の試験情報

公益財団法人建築技術教育普及センターが、試験の主催をしています。

建築設備士受験資格

  • 学歴を有する者(大学、短期大学、高等学校、専修学校等の正規の建築、機械または電気に関する課程を修めて卒業した者)
  • 一級建築士等の資格取得者
  • 建築設備に関する実務経験を有する者

(1)~(3)それぞれに応じて建築設備に関する実務経験年数が必要です。

建築設備士受験科目

  • 第一次試験[学科]建築一般知識、建築法規および建築設備
  • 第二次試験[設計製図]建築設備基本計画および建築設備基本設計製図

引用:公益財団法人建築技術教育普及センターHP 

「建築設備士」試験の難易度

「建築設備士」の試験は難易度が高く、合格率は一次試験で約30%、二次試験になると約50%といわれています。

最終的な合格率は約15〜20%で、受験者の5〜6人にひとりの割合となっています。一級建築士よりも難しいといわれることもあり、合格率を見ただけでも難易度の高い国家試験であることがわかりますね。

4年制大学への進学を検討していおり、なおかつスムーズに合格したい方は、建築系の学科を選択するのがおすすめです。

建築設備士に向いている人の特徴

最後の章では、建築設備士に向いている人の特徴をご紹介します。

相手の意見を聞くことができる

あくまでも建築設備士の仕事は、アドバイスをすることです。自分が中心となって計画を進めるわけではないため、建築士を含め現場の職人さんの意見にも耳を傾けながら仕事を進めていきます。「相手の話をいったん受け取る」という姿勢が重要です。

ハイテクな設備やシステムに興味・関心がある

仕事で扱う設備やシステムは常に最新のものが登場し、自分の知識もアップデートしていく必要があります。「これはどう役に立つんだろう?」「今の建設業界のトレンドは?」といったことに強い興味・関心がある方は、この仕事に向いているでしょう。

責任感のある

人々が過ごす建物を作る仕事のため、「これくらいでいいか」「確かこうだったはず」といった曖昧な態度では成り立ちません。

建築関係の仕事は、安心・安全を売る仕事でもあります。面倒くさい工程や、理解するのが難しい設計図に当たることもあるでしょう。そんな時も責任感を持って目を通したり、理解・実行することに長けている方は、建築設備士に向いているはずです。

1級建築士の試験勉強の暗記学習が驚くほどはかどる1冊

著者
原口 秀昭
出版日

一級建築士の試験を受ける方向けのテキストです。この1冊で試験に合格するというのは難しいですが、他のテキストや大学の授業でわからなかったところ、どうしても暗記できない部分など、学習の手助けをしてくれます。

独特な語呂合わせとイラストによって工夫されているのも面白いポイントです。なかなか覚えられない単語を言葉とリズムで覚えられるようになります。

日本の名建築を存分に味わえる1冊

著者
マガジンハウス
出版日

2020年に発売された、日本の名建築の完全版ムック本です。名建築の案内役は、日本の現代美術作家・杉本博司さん。2017年10月に「小田原文化財団 江之浦測候所」という建築施設を公開したことでその名が広く知れるようになりました。

杉本さん独自の視点で紹介される日本の建築は、知っている建築だとしても新たな一面を見ているようで面白い。建築について知識がある方も、これから学ぶ方にとっても充実した内容です。ぜひ手にとってみてください。

建築初心者でも楽しめるおしゃれなムック本

著者
マガジンハウス
出版日

『Casa BRUTUS』は、どんなテーマのムック本でも美しい写真が豊富なのが特徴。今回のムック本も例外ではなく、遺跡・庭園・住宅・美術館・プール・空港・ホテルなど、15ジャンルに渡って、洗練された建築物が掲載されています。

将来、どんな建築を手がけたいか考えながら眺めるのもおすすめですよ。

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建築設備士の職業自体は、需要は高まりをみせています。将来的に、建築設備士として建築や設計に携わりたい人は、一級建築士の資格取得も視野にいれてみると仕事の幅が広がるでしょう。

難易度の高い試験といわれることも多い国家資格になるため、今回ご紹介した『1級建築士受験スーパー記憶術 新訂版』のように、面白おかしく学べるテキストも1冊持っておくと、受験勉強期間中の気分転換にもよさそうです。

自分がどんな建築に携わりたいのか明確になっている方は、具体的な進学先を探して、ぜひ合格を目指してみてください。

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