一週間、何して過ごす?【荒井沙織】

更新:2021.12.7

ゴールデンウィーク、みなさんは何連休の予定でしょうか。私は偶然にも、生放送やロケといった外に出る仕事が全く入っていないので、幸か不幸かスケジュール上はしっかりと長期休暇だ。コロナ禍に入り、以前よりも世の中と同じ動きで休暇を取ることが増えたように感じる。相変わらず自宅でしなければならない仕事や、やっておきたい作業は山積しているが、せっかくのゴールデンウィーク、休み明けはちょっとだけ “荷物” を降ろせたような気分になっていたいものだ。今回は、お休みの間にしておきたいことを書いています。

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時間があったら何して過ごす?

当初、多くの人が想定していたよりもずっと、ウイルスは厄介だった。この流行病の感染力や拡散スピードの速さに対処していく事はもちろん、私たちが長らく当然に営んできた社会生活のルーティーンを、ほんの少し変えるということが如何に難しいことなのか、日々のニュースからも、嫌というほど目の当たりにしてきた。

その少しの変化で、生活を維持することすら危ぶまれてしまう人もいれば、病はほとんど他人事という感覚で、日々を送っている人もいるようだ。何が正解か不正解か、未だ様々に議論され続けているし、これからもきっと、明確な線引きは難しいだろう。

著者
左門 新
出版日
著者
佐藤昭裕
出版日

そんなわけで、ステイホームなゴールデンウィークが2年目を迎えた。私は昨年のこの期間、何をして過ごしていたのか、はっきりと思い出せないくらいだ。確か写真展の開催時期について、判断基準をどこにおけば良いものか、モヤモヤとしていた頃だっただろうか。特に出かけたい場所があったわけではないけれど、何となく窮屈さを感じながら過ごしていたような気がする。

もっとも、そもそも毎週末のように大きなトピックを予定するようなタイプの人間ではないから、比較的苦痛は少ない方だったかもしれない。

それでもせっかくのゴールデンウィークだ。レジャーや旅行に出かけなくとも、何か自分にとって少しだけ意味ある一週間にしたい。

コンプレックスに立ち向かう

山ほどあるコンプレックスの数々は、時折私を心底鬱屈とした気分にさせる。“全てが個性だ” と思う反面、自分の事となると、やはりどうしてもゲンナリとしてしまうことはあるものだ。

コンプレックスには種類があると思っていて、一つは《先天的で簡単に変えることのできないもの》。そして、《時間や金銭的な理由などで追いついていないこと》。さらに、《分からない・知らないからできていないこと》ではないかと思う。

これらが全てではないにしても、多くのコンプレックスがこれに当てはまるはずだ。背景や程度は様々だが、中には、少しの努力で幾らかはカバーできるものもある。

例えば、私は今の自分の体型を変えたいし、なんだか見た目もしっくりこない日が多い。これは先天的なものと、時間を確保できないことによるコンプレックスに分類できる。少しずつメイクを変えたりはしているけれど、どうしても日常の中では費やせる時間が限られてしまうから、探求がどこか中途半端になってしまっているような感覚も相まって、コンプレックスを強く感じているのだと思う。

そこに、少し時間の余裕があればどうだろう。いつもより丁寧にストレッチをしたり、色々なコスメを試したり、自分に似合いそうな髪型を探してみたり、改善に向けてできることは多いはずだ。

メイクをしない人でも、例えばいつもよりちょっとだけ丁寧に爪を磨いてみるとか、ついつい放置したりパパッと適当にしてしまいがちな眉のお手入れに時間を使ってみるとか、そういったことだ。前髪にしても爪先にしても、「たかが1ミリ、されど1ミリ。」だと思う。外見に関することに限らず、自分の細部に気を遣ってあげることができれば、そのちょっとした意識で、コンプレックスを感じる気持ちが緩むこともある。

もし《分からない・知らないからできていないこと》があるのなら、予定の無いこのゴールデンウィークに消化してしまえば良い。ちょっと調べてみるだけで、「やりたいのにできていない。」という自分への後ろめたさが少しは和らぐはずだ。

著者
中北 朋宏
出版日

楽しい予定目白押し!でリフレッシュする休暇も良いけれど、自分が普段モヤモヤと抱えているコンプレックスを、根本的なところから少し解決することに時間を使ってみることで、驚くほど心軽く休み明けを迎えられるかもしれない。

(撮影: 荒井沙織)

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