はじめまして。Large House Satisfactionというロックバンドでボーカルとギターを担当している小林要司です。東京は大田区大森生まれ大森育ち、悪そうな見た目だけど実は心優しく、最近はデカいぐい呑みで日本酒を大量に呑むことにハマっている28歳のメンズです。初回は、そんなロックな俺が、どんな作品が好きなのかというのをまず皆さんに知っていただきたく、この三冊を選んでみたよ。
「鬼平犯科帳シリーズ」 池波正太郎
とにかく池波正太郎大先生を抜きでは俺のことは語れまい。紹介するのは大名作「鬼平犯科帳シリーズ」だ。もちろん「剣客商売シリーズ」「藤枝梅安シリーズ」も愛しちゃってるが、鬼平は時代劇好きの俺が読書に目覚めたきっかけの作品なのだ。
長谷川平蔵、人呼んで「鬼の平蔵」率いる火付盗賊改と闇に跋扈する盗賊たちとの戦い。男ならば燃えずにはいられない。しかも敵の盗賊たちもベリークール。ピカレスク要素も満載の作品だ。時代小説は難しそう、なんて思ってる方でも、鬼平ならばきっと楽しんで読めること請け合いである。女性のファンもかなり多いことがそれを証明している。シリーズ物の時代小説の金字塔だ。
「くっすん大黒」 町田康
高校生の頃、友人のN君が突如勧めてきた町田康。衝撃的な出会いだった。その独特な文章のリズム感、ワードセンス。十代の俺には未知のものだった。以来、俺は町田康中毒となって今に至る。
その出会いの作品が処女作『くっすん大黒』である。なに、このタイトル…と思った。本を開いてぶっ飛んだ。はっきり言って苦手な人もいるかも知れないけれど、ハマると抜け出せない町田康ワールド。一度ご賞味あれ。N君はこの作品を己のバイブルだと言っていた。そんなN君とは今は音信不通だが、きっとこのバイブルを抱えて社会という荒い海を泳いでいるのだろう。N君、高校時代モヒカンだった俺は、ここでちゃあちゃあ文章を書いたりして頑張って生きてるよ。うくく。