「泣ける本」が嫌いな人のための「泣ける本」

「泣ける本」が嫌いな人のための「泣ける本」

更新:2015.10.3 作成:2015.10.3

わたしは「泣ける」と言われると、急に涙がひっこむ性格です。「泣ける」と付くものは過剰にドラマチックだったりするので、しらけたり、仮に号泣しても(するんかい)、すぐに忘れちゃったりします。わたしにとって悲しいことは、とってもアッサリしています。だから、悲しいです。そんなわたしにとっての「泣ける本」を紹介します。

内田万里プロフィール画像
バンド「ふくろうず」Vo/Key
内田万里
ふくろうずのヴォーカル・キーボード。内田万里(Vo, Key)、石井竜太(Gt)、安西卓丸(Ba, Vo)で2007年にふくろうず結成。2011年6月、メジャーデビュー・アルバム『砂漠の流刑地』をリリース。2015 年1月から放送されたドラマ『ワカコ酒 Season2』のオープニングテーマにミニアルバム『ベイビーインブルー』収録曲「いま何時?」が使用され、メンバーもカメオ出演して話題に。 同月には恵比寿LIQUIDROOMにてツアーファイナルが大成功。2016年4月には東京・クラブeXにて、ワンマンライブ「ふくろうずの360 ゚ライブ ~死角の無いやつら~」を開催。同じく4月に大阪・Music Club JANUSにて自主企画「プリティーツーマン~春はあげぽよ、YO!YO!白くなりゆく!?~」で、ねごとと共演し会場を盛り上げた。 7月13日にリリースされた最新アルバム『だって、あたしたちエバーグリーン』は、2014年6月リリースの『マジックモーメント』以来となる作品。2017年1月からは3カ月連続企画ライブ、6月には東京・大阪で「さらば!プラネタ銀河ツアー」を開催した。9月6日には結成10周年の集大成となるニューアルバム『びゅーてぃふる』をリリース。12月24日、結成10周年を記念したライブ「ごめんね、ありがとライブ」をもって解散を発表した。 オフィシャルホームページ http://www.fukurouzu.com/
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わたしは「泣ける」と言われると、急に涙がひっこむ性格です。「泣ける」と付くものは過剰にドラマチックだったりするので、しらけたり、仮に号泣しても(するんかい)、すぐに忘れちゃったりします。わたしにとって悲しいことは、とってもアッサリしています。だから、悲しいです。そんなわたしにとっての「泣ける本」を紹介します。

いちご物語

著者
大島 弓子
出版日
「いちご」という名前の北欧に住む少女が、ある日故郷を捨て、一度だけ会ったことのある男子高校生と結婚するために、一人で日本を訪れる話です。いちごは初めての日本での生活に戸惑いながら、温かくもちょっとおかしな周りの人たちに助けられ、時に周りの人たちを助けながら、暮らしていきます。

最後はとても悲しい結末なのに、静かに穏やかにアッサリと終わります。それが本当に本当に本当に悲しい。

密やかな結晶

著者
小川 洋子
出版日
1999-08-10
「もの」がどんどん消えていく島に住んでいる小説家が主人公の話です。「もの」が消えると、住人たちは別れを惜しみながら「もの」を川に流し、そのうち、その「もの」に関する一切の記憶を失くします。もちろん主人公も例外ではありません。ただ、住人の中には「もの」の記憶をいつまでも失わない住人もいて、彼らは秘密警察に常に狙われています。

そんな失うことが当然の島で起きる物事は、悲しいことばかりです。そして、それにふさわしい悲しい結末が、密やかに、当然のようにある日やってきます。

トニー滝谷

著者
村上 春樹
出版日
孤独を孤独とも思わない男、トニー滝谷が、一人の女性と出会うことで初めて孤独を感じる話です。トニー滝谷が愛する女性は、お金がある分だけ洋服を買い続けてしまう女性です。浪費癖のある女性という訳ではなく、素晴らしい洋服を見ると、買わざるを得なくなってしまう性分をもった女性です。その性分のせいで、物語は悲しい結末を迎えます。

わたしも洋服を買うのが好きで好きでたまらないので、悲しい結末を迎えないよう気を引き締めて生きていこうと思います。たはは。

バナナフィッシュ

著者
吉田 秋生
出版日
ひょんなことからマンハッタンのギャングの抗争に巻き込まれてしまう日本人の少年が主人公の話です。ギャングに対抗するグループを率いる天才少年「アッシュ」と知り合い、2人の間に友情が生まれ、お互いなくてはならない存在にまでなった時、物語は唐突に終わります。最初、その唐突なラストシーンを見た時、あまりのことに、「あっ!」と叫んでしまったのを今でも覚えています。

冒頭で、過剰にドラマチックなものは好きじゃないと言いましたが、わたしの「理想的な」ドラマチックさが、このマンガのラストにはあります。素直に「泣ける」マンガだと思います。思い出しただけで、泣けてきます。

めぞん一刻

著者
高橋 留美子
出版日
2007-04-27
アパート「めぞん一刻」の住人たちが繰り広げるハチャメチャな日常を描いたコメディです。主人公の男子大学生はダメ大学生の見本で、男女問わず、だらだらした青春時代を少しでも過ごした人は、一人残らず主人公に共感してしまうんじゃないでしょうか。

主人公の、たまに他の女の子によそ見しながらも、アパートの管理人さんを慕い続ける姿がとっても意地らしくて泣けます。このマンガの、素晴らしく平凡でありふれたハッピーエンドが好きです。幸せなのに涙が出ちゃう、っていうのはこういうことかな、と思うんです。