気がつけば季節は、読書の秋。まさにホンシェルジュに相応しい季節。今日も私のお気に入りを紹介したいと思います。 私がハード・ロック/ヘヴィ・メタルと共に、愛してやまないものの一つに、和の文化があります。意外に思われるかもしれませんが和楽器とのバンドを過去には手がけていました。中でも戦国~江戸に掛けての時代感はたまらないものがあり、そんな時代感をモチーフにした曲をいくつも書きました。その際には、今日紹介するような時代小説で、その景色に思いを馳せた訳です。では、いざ御紹介奉る。
あえて、有名な捕り物や怪談ではなくこちらから。時代劇や歌舞伎などでも多く見れらますように、この時代の恋物語は、大体が命がけです。当時の格差や、燃えるような恋と愛憎や葛藤があって、最後に待っているのは大概、心中。キレイごとだけでなく、ある種の人としてダメさみたいな所も、随所に、垣間見えるのがポイントだと思います。
- 著者
- 岡本 綺堂
- 出版日
- 2010-07-08
こちらは、時代劇等でおなじみのシリーズ物作品。老いて盛んな剣の達人・秋山小兵衛と、生真面目な息子で、同じく剣の腕の立つ秋山大治郎が、わかりやすく勧善懲悪、弱気を助けて強気を挫きます。秋山家の人々はもちろん、斬られる側だったりその話だけの登場人物にも個性があるあたりも見逃せません。やはり時代への思いが掻き立てられます。
- 著者
- 池波 正太郎
- 出版日
- 1998-10-20
里見浩太郎主演の長七郎江戸日記シリーズの原作です。普段は、江戸八百八町を着流しでゆく浪人 速水長三郎こと松平長七郎長頼。なんらかの形で事件に巻き込まれ、おれん、宅兵衛などと活躍し、悪を討つ。時代劇らしい様式美を読むことができます。背が高い、男前、強い、高い正義感、そして実は家柄良し。実は完璧なヒーロー。悪い方もわかりやすく悪い。
- 著者
- 村上 元三
- 出版日
前述までとは少し趣向の違う作品です。時代小説の代表的な作品なので読んだことのある方もいると思います。苦難の環境にありながらも自らの道を求め行く、文四郎。最初に読んだ当時、空手をやっていた私は、押し耐え忍ぶ「押忍」の精神みたいなものも強く感じたのをよく覚えています。
- 著者
- 藤沢 周平
- 出版日
いわゆる洋楽志向の音楽をやっている環境であったり、国外の人とコミュニケーションをとる機会が格段に増えた今だからこそ、以前より強く日本の“和”の文化や美を意識することがあります。国外の人はもっと自国に詳しい人が多かったり、日本の文化にも詳しかったりします。和の意識や考え方もしっかり持ってこそのグローバル社会。また改めてそう思いました。
もっと歴史や文化についても勉強しなくてはと思ったで候。では、本日は、これにて御免!