長崎書店「この本読んで!」フェア/本屋遊泳~ブックリウムに会いに行こう~【第12回】

更新:2023.10.19

「書店オリジナルのフェア」を取材を通してお伝えしている本屋遊泳。 今回は長崎書店さんの「この絵本読んで!」というフェアを紹介します。 フェアの魅力について、担当者の村上恵利香さんにお話を伺いました!

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子供の心の友となる絵本に出会えるフェア

「この絵本読んで!」フェアは、出版文化産業振興財団が創刊した絵本と読み聞かせの情報誌『この本読んで!』87号の、「子どもたちに生きる勇気を与える絵本」という特集で紹介された絵本のフェアです。

『この絵本読んで!』の「子どもたちに生きる勇気を与える絵本」特集は、「そっと勇気を与える絵本」「ひとりじゃないよ」「イマジナリーフレンド」「信じる道を」「幼年童話の新しい友達」という5つのテーマに分かれており、およそ40冊ほどの絵本と童話が紹介されています。

この「子どもたちに生きる勇気を与える絵本」特集を元にして開催されているのが長崎書店さんの「この絵本読んで!」フェアです。

「この絵本読んで!」フェアでは絵本や童話がテーマごとに並んでいて、気になったテーマの本を手に取ることができるようになっています。

また、『この本読んで!』87号も一緒に紹介されているので、絵本と雑誌を一緒に購入してみるのも面白いかもしれません。

長崎書店さんの「この絵本読んで!」フェアは2023年6月7日〜7月20日まで開催されています。

困難に出会った時にそっとよりそってくれる絵本と出会える

お子さんの心や体が大きくなると、いつか困難に遭遇することがあると思います。

そんな時に思い出し、そっと寄り添ってくれるような絵本と幼年童話に出会えるのが、『この本読んで!』フェアの特徴です。

特に幼少期に読んだ本は記憶に強く残っていることが多いかと思います。

物語の力を借りて、お子さんに新しいことにチャレンジしてもらったり、問題を解決してもらったりするきっかけを作れるのが、このフェアの魅力となっています。

また、『この本読んで!』はまるごと1冊絵本のことを語りつくした雑誌なのでなかなか一般の方目に触れる機会が少ないですが、紹介されている絵本の種類が豊富で、日常では見かけない本と出会うことができます。

さらに、絵本作家のインタビューが掲載されていたり、様々な専門家が絵本の読み方や関わり方について教えてくれたりなど、絵本について様々なことを知れるのも『この本読んで!』の特徴です。

もう少し詳しく絵本について知りたい、と思った時にとても頼りになる雑誌となっています。

有名な絵本は知っているけれどもう一歩踏み込みたい方や読み聞かせをしている方、保育士さんなどの方にも特におすすめな雑誌です。

創業130周年を迎えた歴史ある書店さん

長崎書店は明治22年に熊本市・上通の地で創業し、熊本の書店として皆様に支えられながら、2019年には創業130周年を迎えた歴史のある書店さんです。

平成18年の店舗リニューアル時にギャラリースペースを併設し、さらにビル3階の元倉庫を改装して展覧会・トークイベント・ミニライブなど、多様な企画・イベントを開催できる「リトルスターホール」も設備しました。

人生・日々の生活に豊かさを添える本のセレクトと、店内ギャラリーでのさまざまな企画・催しを精力的に実施しています。

お店に行くだけでもワクワクすること間違いなしなので、熊本を訪れた際は長崎書店さんへ足を運んでみてはいかがでしょうか。

長崎書店さんついての情報はHP、またはTwitterからご確認ください。

フェア担当者村上恵利香さんからのメッセージ

内気だった子ども時代の自分に届けるような気持ちで本を選び、並べています。

わたしもおんなじだ!と思ったあなた、きっと波長が合うと思います。ぜひご来店下さいませ。

 

ここからはフェア担当者村上恵利香さんのおすすめ本を紹介していきます。

 

おすすめ本①『この本読んで!第87号(2023年夏号)

「上手に読みきかせるにはコツってあるの?」「絵本ってたくさんあるけど、どんな本がお薦め?」といった疑問を解決するために創刊された雑誌です。

読み聞かせに適している絵本や作家のインタビューなども記載されている、絵本の情報誌となっています。

 

ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ

「ぼく」はおばあちゃんの家へはじめて一人で向かいます。おばあちゃんに電話で教えてもらったとおり、まっすぐ進んでいく途中で、山や川、時には怖いものにも出会いながら、臆せず自分の力で進んでいきます。

無事におばあちゃんの家にたどり着くことはできるのでしょうか。

 

ちっちゃなサリーはみていたよ ひとりでもゆうきをだせたなら

一年生で一番小さくて誰にも気づかれない女の子のサリー。サリーはいろんなことに気が付く子で、友達のいじめや捨てられた物などを見て心を痛めてしまいます。そんな状況を変えるべく、小さなサリーは勇気を出して立ち上がります。

 

おすすめ本④『「はやく」と「ゆっくり」』

朝からパパとママはぼくに「はやく はやく」というけれど、田舎のおじいちゃん達は「ゆっくり ゆっくり」といってきます。

ぼくは「はやく」と「ゆっくり」の間にはさまれちゃって、混乱してしまいます。

果たして、ぼくは自分の時間のリズムを見つけることができるのか。時間の感覚を養える作品です。

 

おすすめ本⑤『ルピナスさん 小さなおばあさんのお話

ルピナスさんは若いころに仕事し、世界中を旅をしました。その後、ルピナスさんは丘の上の小さな家に住み、子供のころにおじいさんから言われた「世の中を、もっとうつくしくするために、なにかしてもらいたい」というお願いを果たすために、行動していきます。

一人の女性の生き方が描かれている本です。


取材にご協力いただいた、有隣堂藤沢店の児童書担当者さん、ありがとうございました!

ホンシェルジュでは、フェアを紹介させていただける全国の書店様を募集しております。ご興味をお持ちいただけた書店様は、問い合わせからぜひご相談ください。

次回もお楽しみに!

特集

過去の記事はこちらから

本屋を訪れる楽しみの1つが、その本屋さんオリジナルのフェア。ホンシェルジュでは「書店オリジナルのフェア」を「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名し、取材を通してその魅力をお伝えしていきます。

 

 

この記事が含まれる特集

  • 本屋遊泳~ブックリウムに会いに行こう~

    ホンシェルジュでは書店オリジナルのフェアを「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名。 本屋さんへの取材を通してフェアのテーマや選書を紹介、アーカイブ化する特集です。 ぜひお気に入りの本屋さんを見つけてください。

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