喜久屋書店小倉店 「文芸担当のオススメ文庫フェア」/本屋遊泳~ブックリウムに会いに行こう~【第35回】

更新:2025.1.5

「書店オリジナルのフェア」の取材を通してお伝えしている本屋遊泳。今回は喜久屋書店小倉店 の「 文芸担当のオススメ文庫フェア」について紹介します。 フェアについて文芸書担当の石川優子さんにお話を伺いました!

ブックカルテ リンク

担当者が読んで面白かった本を選書

喜久屋書店小倉店では、「文芸担当のオススメ文庫フェア」を実施しています。

フェアでは多くの人が手に取りやすいよう、サイズや価格が手頃な文庫本を中心に展開しており、文芸書担当の石川さんが実際に読んで面白いと感じた本が紹介されています。

また、特におすすめの書籍についてはポップで紹介されており、本選びに迷った際の参考にもなるでしょう。

このフェアは、石川さんが「面白い本が読みたい」というお客様の声を耳にしたことをきっかけに始まりました。

石川さん自身が面白いと思った本を紹介することで、読者に「この作家の他の作品も読んでみたい」、「文庫になるのを待たずに単行本を読んでみよう」と思うきっかけを提供し、文芸単行本の購入促進にも少しでも繋げられるように選書を行っています。

石川さんの感性と経験を踏まえた新しいこのフェアは、本との出会いを楽しめる場として、文芸ファンの心を惹きつける魅力的な企画となっています。

 

読みたい本が分からない…という人におすすめ!

「文芸担当のオススメ文庫フェア」は、新しい作品との出会いを求める読書好きだけでなく、これから読書を始めたい人にぴったりです。担当者の石川さんが胸を張っておすすめしてくれる本の中から、自分が本当に読みたい本を見つけることができるでしょう。

このフェアは常設ですが、担当者が継続的に新しい面白い本を発掘し、展示内容を更新しています。そのため、訪れるたびに新たな本と出会うことができます。

担当者が自信を持っておすすめする本ばかりなので、どなたでも心に響く作品が見つかるはずです。ぜひ足を運んでみてください。

2024年12月時点で特に推奨されている本は『神の棘』です。読みたい本を見つけられない方は読んでみてはいかがでしょうか。

 

常に新たな本との出会いを創出している

喜久屋書店小倉店は、JR小倉駅近くの商業施設内にあり、広い売場面積と多様なジャンルの豊富な品ぞろえが特徴です。北九州でトップクラスの蔵書量を誇り、広々とした空間で本を探すことができます。

また、常に様々なフェアやイベントを開催しており、来店するたびに新しい発見があるのも魅力の一つです。

さらに、SNSではジャンルごとの週間ベスト10などの情報を発信し、顧客に新たな本との出会いを提供しています。

小倉駅にお越しの際はぜひ立ち寄ってみてください。

喜久屋書店小倉店の情報は公式ウェブサイトまたはX(旧Twitter)アカウントでご確認いただけます。

 

文芸書担当の石川さんからのメッセージ

私の趣味全開、自己満足なコーナーですが、誰かのお気に入りの作家や読書の入り口になってくれたらと思います。本好きを一人でも多く増やしたいというのが野望です。

 

おすすめ本①『神の棘』

神の棘

2015/12/25
須賀しのぶ
新潮社

かつて同じ寄宿舎で過ごした修道士マティアスと親衛隊のルベルトが再会したことをきかっけに、二つの真の運命が動き始めます。ナチス政権下ドイツを舞台に様々な人達の物語が描かれています。

 

おすすめ本②『冬の旅』

冬の旅

2015/12
辻原 登
集英社

第24回伊藤整文学賞を受賞した作品。主人公の緒方隆雄は、強盗致死の罪で5年の刑期を終え出所します。かつては幸せな生活を送っていた緒方ですが、小さな不運から人生が狂い始めます。

 

おすすめ本③『ぼくの守る星』

ぼくの守る星

2016/03/17
神田茜
集英社

ディスレクシア(読み書き困難)の少年・夏見翔(なつみ・かける)と周囲の人々を描いた、六編の連作短編集。生きづらさを感じながらも前を向いて歩む登場人物たちの姿を通して、人々の悩みと希望、そして成長を描き出しています。

 

おすすめ本④『エブリシング・フロウズ』

エブリシング・フロウズ

2017/05発売
津村 記久子
文藝春秋

主人公のヒロシは背が低く、勉強もスポーツも苦手な中学3年。母親との関係や、いじめ問題、クラスメイトの家庭内暴力など、様々な問題に直面していきながら、ヒロシの1年間の成長が描かれています。

 

おすすめ本⑤『ことり』

ことり

2016/01
小川 洋子
朝日新聞出版

人間の言葉を話せないが小鳥のさえずりを理解する兄と、その兄の言葉を唯一理解できる弟の物語。現代社会に馴染めない人々へのやさしい眼差しを持った作品です。

 


取材にご協力いただいた喜久屋書店小倉店  文芸書担当の石川優子さん,ありがとうございました!

ホンシェルジュでは、フェアを紹介させていただける全国の書店様を募集しております。ご興味をお持ちいただけた書店様は、問い合わせからぜひご相談ください。

次回もお楽しみに!

 

特集

過去の記事はこちらから

本屋を訪れる楽しみの1つが、その本屋さんオリジナルのフェア。ホンシェルジュでは「書店オリジナルのフェア」を「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名し、取材を通してその魅力をお伝えしていきます。

 

この記事が含まれる特集

  • 本屋遊泳~ブックリウムに会いに行こう~

    ホンシェルジュでは書店オリジナルのフェアを「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名。 本屋さんへの取材を通してフェアのテーマや選書を紹介、アーカイブ化する特集です。 ぜひお気に入りの本屋さんを見つけてください。

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