ボーダーTシャツが似合わなくなったらオバサンへの第一歩!

更新:2021.12.4

ある日、それは突然やってきた。 ボーダーのTシャツを着てみたら、何かがしっくりこなかったのだ。あれ、組み合わせ間違えたかな?とボトムスをデニムからスカートに変えてみたけれども、その違和感は消えなかった。 そして気づいた。そうか、もう、ボーダーTシャツにこなれた感じのデニムというシンプルな格好が似合わない年頃になってしまったのだと。肌ツヤが突然悪くなったわけでも、子育てにかまけて髪型がボサボサだったわけでもないのに、去年とは確実に何かが変わっていた。

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妊娠中にオシャレをするというのは、予想以上に苦難の道のりだった

昔からオシャレが大好きだ。やろうと思えば恐らく、3年間は毎日違う服を着ていられるぐらい、大量の服を所持している。そんな私が妊娠中に強く感じたのは、着たい服が着られないというストレスだった。

妊娠中ぐらいはマタニティー服を楽しめばいいじゃんて思われるかもしれないが、マタニティー服ってリーズナブルだけれど超絶ダサいか、カワイイけれど超お高いかのどちらかなのだ。
独占市場とはまさにこのこと。自分が着たいと思う服はどのお店にもなかった。

ついに私はオシャレをすることをほとんど諦めてしまった。手持ちのワードローブでゆったり目のワンピースを着てやり過ごし、暇さえあればファッション誌をスクラップして来年こそはこんな格好をしようと妄想していた。そして、お腹が大きくて買い物に行けない代わりに、ネットでポチッと産後の服を買っては憂さ晴らしをした。(妊娠中にネットで予想以上にお買い物をしてしまう女性の気持ちがよくわかった。アルコールもNGなので尚更ストレスが溜まる)

出産が終われば、何でも好きな服が着れる!と思っていたのだけど、そんな自分が甘かった……。
まず、産後すぐにお腹が凹むと思ったら大間違い。これってまだもう一人赤ちゃん入ってるんじゃないですかっ!?というぐらいお腹がぽっこりしている。妊娠6ヵ月目と同じぐらいの大きさはあると思う。それもそのはず、子宮は産後半年ぐらいかけて、ゆっくりゆっくりと元に戻るのだ。

難産だったこともあって、退院後の1ヵ月はご飯を食べてせいぜいトイレに行くのに起き上がるのが関の山、オシャレなんて言っていられる状態ではなく、授乳とオムツ替え以外は実家で死んだように寝て過ごした。
この頃から、薄々気づいていたんだけれども……。赤ちゃんてね、ものすごい勢いでもどすのだ。

ミルクをそれはもう見事なまでにドバドバドバ〜ッと。もしかして、今飲んだミルク、全部出しちゃいました!?ってぐらい盛大かつ頻回にもどす。胃が未発達な赤ちゃんにはよくあることなのだが、当然自分の服も汚され、1日2回洗濯機を回すこともしばしば。
そして私は悟った。すぐに洗濯できる服以外は着られないぞと。

こうして私の、“ママのオシャレ研究”がスタートした。
最初は初心者ながらに、無印やユニクロで無難な服ばかりを買って着ていたのだが、一気に所帯染みた感が否めず、これはどうしたらいいのかと悩んだ。

どうしよう、何を着たらいいのかわからない……。そんな中、見つけて一気に虜になったのが、香菜子さんの本。


 

著者
香菜子
出版日
2013-04-05
著者
香菜子
出版日
2013-10-11

モデルの香菜子さんもママというだけあって、子育てママの洋服選びがとても上手。定番のシンプルな服をどうやってアレンジするか、色の組み合わせや小物とのバランス、そして保護者会などTPOに合わせたコーディネート例など盛りだくさん。
冒頭でも述べた、突然ボーダーTシャツが似合わなくなった事件も、小物使いを工夫することで解消された。

ボーダーTシャツに限らず、くたっとしたダメージ加工のデニム、シンプルな白シャツ、スニーカーなど、形や素材によっては、あるときからしっくりこなくなるときが誰でも必ずやってくる。
年にそぐわない格好をして周囲からイタイ人だと思われないように、気をつけたいところだ。

さきっぽのオシャレがオバサン化を食い止めるのだ

こうして私のオシャレ研究は写真共有サイトのインスタグラムでも行っていたわけなのだが、世の中にはカリスマ的存在のオシャレなママがたくさんいることに驚愕した。ただ見た目だけがオシャレというのではなく、料理もプロ並みの腕前で、盛りつけの仕方から器、テーブルクロス、インテリアに至るまで恐ろしいほど完成度が高いのだ。
子育て中はオシャレなんてできないとぼやいていた自分は、まだまだ努力不足だったと痛感し、猛省したのである。

では、カリスマママがカリスマたる所以は何なのか。
それは「先端まで手抜きがない」ことなのではないかと思う。先端とはつまり、指先、つま先、髪の毛といった、服以外の部分にあたる。

著者
出版日
2014-11-07

子どもの離乳食を作り、早めにお風呂に入れて、着替えさせて寝かしつけて……というめまぐるしい日常の中で、ネイルサロンに行くなんてもってのほか、美容院に行く時間だってなかなかとれない。でも、そこで諦めてしまうのではなくて、例えばお出かけのときぐらいはニット帽を可愛くかぶるとか、ヘアーバンドを服の色に合わせてつけるとか、ヒールは無理でもペタンコシューズに柄物の靴下を履くとか、そういうちっちゃな工夫ができるかどうかがオバサンとの別れ道な気がするのだ。

オシャレなママは先端への気遣いがとても上手。カシミアの上質なストールをさらりと身につけて顔周りを華やかにしたり、シックな服にワンポイントでブローチをつけてみたりと、お手本にしたいことがたくさんある。

大人になったら上質な物を長く使うという価値観へ

こうして、少しずつオシャレの足し算、引き算がわかるようになると、必要な物が自ずと見えてくる。
今までだったら衝動買いしていたような服も、今はしっかり見極めてから買うかどうかを決める。化学繊維の素材はどうしても静電気が起きるので、子どもに触れたときにパチパチして可哀想だし、どうせだったら肌触りの良い物にしてあげたいと思うので、天然素材で長く使えそうな色やデザインの物を好んで選ぶようになった。

 

著者
出版日
2013-09-20

刹那的に楽しむ服ではなくて、自分と一緒に歳を重ねて少しずつそれが体に馴染んでくたっとなっていく様を楽しめるような、そんな物が今は好きだ。

突然、なんだかオバサンぽくなったね、なんて言われないように、歳を重ねてもずっとオシャレで身も心も若々しくいたいですよね。 
今の自分にしっくりくるお気に入りの一着と共に、素敵な時間を積み重ねてみませんか?

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