丸善名古屋本店 「出版社16社の営業担当が本気で選ぶ文庫フェア」/本屋遊泳~ブックリウムに会いに行こう~【第37回】

更新:2025.3.10

「書店オリジナルのフェア」の取材を通してお伝えしている本屋遊泳。今回は丸善名古屋本店の「出版社16社の営業担当が本気で選ぶ文庫フェア」について紹介します。 フェアについて文庫担当の柿田さんにお話しを伺いました。

ホンシェルジュ編集部です。編集部公式で全力で本を紹介したり、イベントレポートをしたり、インタビューをしたり。
泡の子

出版社の営業担当者が選書!

丸善名古屋本店では「出版社16社の営業担当が本気で選ぶ文庫フェア」を開催しています。

各出版社から「これだけは読んでほしい文庫」と「営業担当者が推す文庫」の2冊が選出され、売り場で紹介されています。

また、売上上位2社の文庫2タイトルについては、1ヶ月間延長して展開し、専用のコーナーが設けられます。

参加出版社は画像の通りです。

 

さらに、紹介されている本には全て営業担当者さんのコメントが書かれたポップが付いており、内容を読んでみるだけでも面白いです。

営業担当者さんが本気で選んだ本が並んでいることで、他の書店にはないユニークな魅力を持つフェアとなっています。

文庫エリアの拡大がフェアのきっかけ

丸善名古屋本店の地下1階から7階までフロアがある建物ですが、そのうち2つの階が駿河屋さんに変わった関係で、1階の文庫エリアが広がりました。

文庫エリアが拡大したことをきっかけに何か新しいフェアをできないかと思い、柿田さんが親しい営業担当さんへ一人一人声をかけて、今回のフェアを実現しました。

普段読まない本にも触れられるフェア

普段は書店員が選んだフェアや、一つの出版社の文庫で選んだフェアが多い中、営業担当者が選んだ本が並んでいるのは珍しいことです。

また、フェアの中で一番売れた本は丸善名古屋本店で大きく紹介されるため、紹介されている本やコメント文章から各営業担当者さんが本気で選んでいる熱量が伝わるフェアとなっています。

いろいろなジャンルが一つの棚に混ぜて並んでいるので、普段読まないジャンルも手を伸ばして読んでみたくなるでしょう。

「出版社16社の営業担当が本気で選ぶ文庫フェア」は、2025年2月中旬から3月末まで開催予定です。

 

東海地区最大級!140年以上の歴史がある老舗

丸善名古屋本店は、名古屋市内で140年以上の歴史を誇る老舗書店です。2025年4月には新ビルでの営業が10周年を迎え、多彩な企画が予定されています。

また、同じ系列のジュンク堂書店名古屋栄店が近くにあり、差別化を図るためにオリジナルフェアや書店限定企画、サイン本などを多く展開しています。

店内では様々なフェアを開催しているため、どんな人でも楽しめる書店となっています。

さらに、丸善名古屋本店はおよそ100万冊以上の本を揃え、東海地区で最大級の蔵書数を誇り、特に専門書に力を入れている書店です。読書好きにはたまらない魅力を持っています。

ぜひ、足を運んでみてください。

丸善名古屋本店の情報は公式ページ公式Xからご確認いただけます。

 

文庫担当の柿田さんからのメッセージ

フェアも含めて、皆さんと本の新しい本との出会いをサポートする架け橋になれるように、色々な取り組みをしています。ぜひ皆さんに書店に来ていただき、本に触れてもらえる機会を作れたらと思っています。

 

ここからはフェアで紹介されているおすすめ本5冊を紹介します。書籍の紹介文には営業担当者様からのコメントを記載しておりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

おすすめ本①『超短編!大どんでん返し』

超短編! 大どんでん返し

2021/2/5
青崎有吾、青柳碧人、乾 くるみ、他27名
小学館 小学館文庫

豪華作家陣による、原稿用紙5枚分の`超‘短編小説集。短いけれど驚きの連続!予想外の展開にページをめくる度に心が踊り、最後には驚愕の結末が待っています。隙間時間にサクッと読んでみてください!

 

おすすめ本②『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』

嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか

2021/9/24
鈴木 忠平
文藝春秋 文春文庫

中日・落合監督はなぜ「嫌われた監督」であり続け、そう甘んじたのか?すぐれた問から落合の真意と関係者達の真相が暴かれる。野球ファンと愛知県人に捧げる名著。単行本を読んだ方も、ぜひ文庫特別収録「新章 それぞれのマウンド」ご一読を。

 

おすすめ本③『感情的にならない本』

感情的にならない本

2020/3/13
和田 秀樹 
PHP研究所 PHP文庫

気持ちのコントロールは本当に難しいですね。感情関連の本は数あれど、この本は本当に気持ちをうまくコントロールしてくれる劇薬です!

 

おすすめ本④『タイムトラベル世界あちこち旅日記』

タイムトラベル世界あちこち旅日記

2022/7/29
益田 ミリ
毎日新聞出版 毎日文庫

はじめての海外旅行がイタリアだった益田ミリさん。ピサの斜塔をみて「ホンマに斜めやな」という感想(10ページ)にずっこけました。地下鉄で読んでいても友達海外旅行を楽しんでいる気持ちにさせてくれる一冊です。

 

おすすめ本⑤『火車』

火車

1992/7/1
宮部 みゆき
新潮社 新潮文庫

「私であるうちは、幸せになれない」存在を消すことでしか手に入らない平和と安寧、失踪した情勢の行方を追うミステリーの金字塔。

 


取材にご協力いただいた丸善名古屋本店 文庫担当の柿田さん、ありがとうございました!

ホンシェルジュでは、フェアを紹介させていただける全国の書店様を募集しております。ご興味をお持ちいただけた書店様は、問い合わせからぜひご相談ください。

次回もお楽しみに!

 

特集

過去の記事はこちらから

本屋を訪れる楽しみの1つが、その本屋さんオリジナルのフェア。ホンシェルジュでは「書店オリジナルのフェア」を「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名し、取材を通してその魅力をお伝えしていきます。

 

 

この記事が含まれる特集

  • 本屋遊泳~ブックリウムに会いに行こう~

    ホンシェルジュでは書店オリジナルのフェアを「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名。 本屋さんへの取材を通してフェアのテーマや選書を紹介、アーカイブ化する特集です。 ぜひお気に入りの本屋さんを見つけてください。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る