「書店オリジナルのフェア」の取材を通してお伝えしている本屋遊泳。 今回は文教堂溝ノ口本店さんの「推し色BOOKフェア」について、担当者の高橋茜さんにお話しを伺いました。

日ごとに暖かくなり、心躍るイベントも増える季節。自分の「好き」をさらに盛り上げてくれる、素敵な選書フェアが開催されています!
現在、文教堂 溝ノ口本店で注目を集めているのが、「推し色BOOKフェア」。
本の表紙を「推しカラー」に見立てて展開するこのフェア。緑・黒・ピンク・赤・黄・青……。
棚一面が鮮やかな色彩ごとにパキッと分かれ、まるで美しいグラデーションのような光景が広がっています。
「もともとは文教堂の他店舗で『青色の本フェア』をやっていたんです。それが凄く好評で、見栄えも綺麗で。そこから着想を得て、さらに広げてみようと思いました。」と語るのは、企画担当の高橋さん。
他店の取り組みや、SNSで話題の「ブラックフライデーにちなんだ黒い本フェア」などに刺激を受け、「いろんな色を一度に集めたら、もっとワクワクする棚になるはず」という直感から、現在の6色の棚(緑・黒・ピンク・赤・黄・青)が完成したそうです。
このフェアの醍醐味は、並んでいる本のジャンルが驚くほど多種多様なことです。担当の高橋さんが大切にしたのは、「自分が好きな本を入れたい」という純粋な想い。
文芸書、エッセイ、ビジネス書、さらには児童書まで、あえてジャンルを絞っていません。事前に決めていた本だけでなく、実際に売り場を歩き回り、「この表紙、すごく綺麗!」という直感で選ばれた本も多く並びます。
普段、私たちは「ミステリー」や「自己啓発」といったカテゴリーで本を探しがちですが、ここでは「色」が唯一の共通点。「このジャンルには、意外とこの色が多いんだな」という新しい発見や、タイトルを知らなくても色に惹かれて思わず足を止める瞬間、そんな「色」をきっかけに、普段なら手に取らない物語と出会えるのがこのフェアの魅力です。
SNSでも「表紙が綺麗で思わず買ってしまった」といった声が寄せられており、まさに本との新しいマッチングの場となっています。
当初は5月までの予定でしたが、あまりの反響の大きさに、夏頃までの期間延長が予定されています。
東急田園都市線・大井町線の溝の口駅からすぐ、アクセス抜群の立地に構える「文教堂溝ノ口本店」。ここは、文教堂チェーンの中でも最大級の売り場面積を誇る、まさに「本好きの聖地」です。
店内は、雑誌から専門書、そして圧巻のコミック売り場まで、あらゆるニーズに応える充実のラインナップ。広々としたフロアを歩けば、きっと探していた一冊以上の出会いがあるはずです。
それでいて、地域の人々に長く愛されてきた「街の本屋さん」としての温かみも忘れていません。丁寧な手書きのPOPや、今回のような遊び心あふれるフェアの数々。フロアを移動する階段の途中にこうした遊び心あるフェアが用意されているのも、本を愛する人々が長く通い続ける理由かもしれません。
利便性と専門性、そして本への愛情が同居するこの場所は、溝の口の文化の拠点として欠かせない存在となっています。ぜひ足を運んでみてください。
▼文教堂溝ノ口本店
〒213-0011 神奈川県川崎市高津区久本3-1-28
HP:https://www.bunkyodo.co.jp/page-detail-store/?id=183
X:https://x.com/Bunkyodo_honten
フェアの棚の前での写真撮影もOKです。ぜひご自身の推しのぬいぐるみやアクスタと一緒に撮影して楽しんでください。今は6色ですが、お客様から「紫をやってほしい!」という声もいただいていて。今後、色を増やしたり、中身を入れ替えたりするのも面白いなと思っています。
もし「この色の棚に、この本を置いてほしい!」というリクエストがあれば、ぜひ教えてください。皆さんの推しの1冊で、この棚を一緒に育てていけたら嬉しいです。
ノッキンオン・ロックドドア
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2010/8/3
26のアルファベットに対応した文と緻密な白黒の絵で構成されるアルファベット・ブックです。関連性のない断片的な奇妙で不条理な場面が続き、副詞が最大級に活用されたシュールな世界観が特徴の作品です。
取材にご協力いただいた、文教堂溝ノ口本店の高橋茜さん、ありがとうございました!
ホンシェルジュでは、フェアを紹介させていただける全国の書店様を募集しております。ご興味をお持ちいただけた書店様は、問い合わせからぜひご相談ください。
次回もお楽しみに!
特集
本屋を訪れる楽しみの1つが、その本屋さんオリジナルのフェア。ホンシェルジュでは「書店オリジナルのフェア」を「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名し、取材を通してその魅力をお伝えしていきます。