私は元来暗い子供ではなかったはずだが、抑うつ傾向は強まるばかりだった。私の経歴には「ひきこもり」期間があったとあるが、これは誤魔化しようのない事実である。
19世紀のパリ。社交界で、知らぬものはいないとされる精神病院があった。ゴッホの弟テオ、大作家であるモーパッサンも患者であった。
- 著者
- ロール ミュラ
- 出版日
「精神病院」と同じく、負のイメージに覆われた言葉があるだろう。「座敷牢」だ。
- 著者
- 金川 英雄
- 出版日
- 2012-09-14
「狂気」のイメージとしていちばんポピュラーな病は、統合失調症であろう。偏見に晒されやすいこの病は、原因は明らかにされていないが、およそ100人に1人弱がかかるという頻度の高い病気だ。当事者による作品を紹介する。
- 著者
- 橋本 明
- 出版日
- 2010-09-10
著者は20代で統合失調症を発症した。大学卒業後、アニメーション会社に就職。その2年数カ月後、発症した。当事者による、兆候から発症、発症後の克明な記録。入院生活。そして、退院後。解説は精神科医の岩波明氏。
- 著者
- 小林 和彦
- 出版日
- 2011-10-28
90年代悪趣味系を突っ走っていた、AV女優、漫画家、ライターであった彼女が、統合失調症の悪化により投身、その前後の生活を綴ったエッセイ漫画である。過去の彼女の著作に見られたエキセントリックなパワーは衰えた、静かなる闘病記だ。そのエキセントリックなパワーとされたものこそ、彼女の病であったのか、それは誰にもわからない。彼女の過去の「奇行」に眉を顰める人もいるだろう。しかし、今、彼女は生きている。それはとても尊いことだ。人生は、簡単には、終わらない。終わらせてはいけないものなのだ。
- 著者
- 卯月 妙子
- 出版日
- 2012-05-18
本とアイドル
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