最強の将棋漫画はこれ!おすすめ人気作品ランキングベスト5!

更新:2021.3.3

さまざまなジャンル、テーマの漫画が出回る中、ここ最近は将棋漫画がアツいです!将棋ってなんだか難しそうだし、お年寄りがするものと思っている方も多いでしょうが、実は、簡単なルールさえ入れておけば、すぐに理解できるようになるのです。 この記事では、将棋の奥深さや楽しさを教えてくれる、最強の将棋漫画をランキング形式でご紹介します。

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1位:心温まるストーリーが人気の将棋漫画『3月のライオン』

『3月のライオン』は作者羽海野チカによる、既刊12巻(2017年1月時点)の作品です。2007年から『ヤングアニマル』で連載されていて、2016年にテレビアニメ化、2017年に神木隆之介主演で実写映画化がされます。

小学生の時に事故で家族を亡くし、引き取られた先で将棋の才能を発揮したことで居場所をなくした高校生の桐山零(きりやまれい)。高校でも友人を作れず、彼は居場所も未来への希望も持っていませんでした。持つものは将棋の腕のみ。その将棋を通して出会った先輩やライバルたち、そしてひょんな縁から夕食を食べさせてもらうなどお世話になっている川島家の人々によって、零は今まで持ってこなかった大切なものを取り戻し始め…
 

著者
羽海野 チカ
出版日
2008-02-22

アニメ化、映画化するほどの人気を誇る本作は、穏やかな包容力のある、まるで春の暖かさのような、雰囲気をまとっています。零のぽつぽつとこぼす、独り言のようなナレーションもその雰囲気を構成する理由の一つです。日常の風景や自分の心情などを、多面的に語る言葉は、小説のような表現力の豊かさがあります。

零が何かとお世話になっている川島家の三姉妹は、この物語の癒し要員ともいえます。何かと世話を焼きたがるホステスとして働いてる長女のあかり、友人をいじめから庇うほど強く優しい心を持った次女のひなた、まだ保育園に通う年齢である三女のモモ。どの子どもたちも、零の冷えた心を暖めてくれる存在です。

また、ライバルたちも将棋のタイトル戦に強い意気込みを感じています。どんな戦いも、負けて悔しくないものはありません。

零のライバルである二海堂晴信は、小学生のときに負けて以来、ずっと零に勝つことを考えてきました。負けて泣いても必ず立ち上がり、十年近く努力をし続ける彼は、もはや将棋を通して孤独な零に付き添っている親友のようなものですね。

何かと、どこか陰のある表情をしている零に対し、いろんな人が微笑みかけてくれます。頼り頼られることで人の暖かさで触れられ、生きる上で大事なものは何かを教えてくれる作品です。

2016年には、テレビアニメ化もされています。


『3月のライオン』に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

漫画『3月のライオン』14巻までの見所を全巻ネタバレ紹介!

漫画『3月のライオン』14巻までの見所を全巻ネタバレ紹介!

孤独な少年プロ棋士は、人と闘うことと人を愛することを知る。 幼いころに家族を失い、将棋を通してしか生きていくことのできなかった少年・桐山零の人生を描く『3月のライオン』。孤独で不器用だった少年が、様々な人との関わりの中で成長していく姿に、胸が熱くなることまちがいなしの傑作漫画です。 この記事では、最新14巻までの各巻を一挙ご紹介します!一部ネタバレが含まれますのでご注意ください。本作はスマートフォンのマンガアプリでも無料で読むことができるので、ぜひチェックしてみてください!

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2位:幅広い将棋ファンにおすすめの本格漫画!『5五の龍』

『5五の龍』は作者つのだじろうによる、電子書籍で全12巻の作品です(単行本は既に絶版となっています)。1978年から1980年にかけて『週刊少年キング』で連載されていました。

中学生の駒形竜はいつも明るく友達思いで、スポーツが万能なのを活かし選手代行などを有料で行っていました。彼が何故有料でしか引き受けないかというと、貧しい家を助けるため。優しく献身的な母親に比べ、父親の竜馬は働かずに将棋を指してばかりだったので、竜は将棋を嫌っていました。

そんなある日、虎斑(とらふかつら)桂介という男が竜馬を訪ねてきました。なんと、桂介は竜馬と100万円をかけて将棋対決を挑みに来ていたのです。10年前と5年前も同様の勝負を行い、竜馬が負けたことで駒形家は貧乏暮らしに陥っていたのでした。対決は一週間後。「俺に勝ったら将棋を止めてやる」という父親の竜馬を打ち負かすため、竜は将棋一本に集中して勉強することを決意するのでした。
 

著者
つのだ じろう
出版日

本作の魅力は、作者自身が将棋に大変詳しいことです。連載時でアマチュア3段、その後アマチュア4段も習得しているほど、確かな実力の持ち主。連載開始時に「少年誌唯一の本格将棋漫画」と称したのも頷けます。

苦しい生活から母親を救いたい竜もかっこいいですが、彼に将棋を教えてくれる中学校の担任教師も魅力的です。普段は授業を全く聞いていない竜を、将棋を通して理解していく懐の深さは、現代人にはなかなか見られないでしょう。

連載されていた時期が1978年とだいぶ古く、絶版になっているにも関わらず、電子書籍を買うほどリピーターが多いのは、将棋の型の1つ1つを丁寧に紹介してくれていることが理由かもしれません。

いい加減な盤上を描かず、初心者にも分かりやすい描写をしているため、参考になる話も多いでしょう。将棋を始めてみたい方にオススメの作品です。

 

3位:まるでバトルもの!?将棋漫画とは思えぬ迫力『ハチワンダイバー』

『ハチワンダイバー』は作者柴田ヨクサルによる、全35巻の作品です。2006年から2014年にかけて『週刊ヤングジャンプ』で連載されていました。2008年にはテレビドラマ化もされました。

主人公の菅田健太郎は賭け将棋で日銭を稼ぐ「真剣師」。元はプロ棋士を目指していたため、その腕前はアマチュアの世界で182勝0敗でした。そんな彼は秋葉原に「アキバの受け師」と呼ばれる絶対的な強さを誇る真剣師がいると耳にします。早速行ってみるとそこにいたのは女性。勝負を挑むがあっさり敗北。プライドを取り戻すため、とりあえず部屋の清掃サービスを依頼したところ、現れたのはメイド姿をした巨乳の「アキバの受け師」その人だったのです。
 

著者
柴田 ヨクサル
出版日
2006-12-19

菅田は勝負に集中する際、「ダイブ」とつぶやき、盤上の9×9=81マスに意識を潜り込ませ、勝利につながる一手を探ります。菅田の瞳も漫画の絵柄自体も、グニャッと歪み、菅田の脳内はあたかも異次元の世界のよう。グルグル思考を巡らせた結果見つけた必勝法で相手を倒しにいくシーンは、読者を興奮の渦へと巻きこむでしょう。

また、将棋で勝負しているにも関わらず、その実力や形勢を視覚化させ、突然バトル漫画が始まります。それは格闘技であったり、背中に翼が生えたSFのような戦い方であったり、初見の人からすると「これ、将棋漫画だったよね?」と混乱するかもしれませんが、この「意味の分からない迫力」が面白さの秘訣とも言えるでしょう。

この迫力に拍車をかけるのが、作中の絵柄です。吹き出しの中の太くて大きな文字に、登場人物たちのどアップ画。異様なハイテンションとテンポの良さで物語は進み、その勢いを保ったままギャグも入れ込んできます。一度読み始めたら最後、熱い勝負のなかを漂う、この異様な雰囲気に一気に飲み込まれてしまいますよ!


『ハチワンダイバー』に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

『ハチワンダイバー』が激アツだから推したい。あらすじ、結末、名言、キャラ

『ハチワンダイバー』が激アツだから推したい。あらすじ、結末、名言、キャラ

将棋のプロというと、頭脳明晰で戦略に長け、一般の私たちには想像もつかない場所で戦っているすごい人たちのように思えるかもしれません。しかし、将棋の世界はプロだけではありません。陽の当たらない「アマチュア」の世界ももちろん存在します。 本作『ハチワンダイバー』は、そんなアマチュアの棋士のなかでも「真剣師」と呼ばれる将棋指しの物語を描いた作品です。この記事では作品の登場人物や名言を徹底紹介!ネタバレも含みますのでご注意ください。スマホアプリで読むこともできるので、そちらもどうぞ。

 

4位:記憶が消えてしまう少女の将棋一人旅漫画『盤上の詰みと罪』

『盤上の詰みと罰』は作者松本渚による、全2巻の作品です。2014年から2015年にかけて『コミックハイ!』で連載されていました。

ある日、将棋道場で白岳貴行が老人たちと将棋をしていると、少女が将棋を指したいとやってきます。いつも通り相手を負かしてやろうと意気込む白岳ですが、なす術がなく、負けてしまいます。少女の言うところによると、彼女は17歳のときに倒れて以来、記憶が一カ月前まで戻ってしまうらしく、経験を積めない分日本全国を回って将棋を指しているそうです。そして、倒れる以前に将棋を指した、最後の対戦相手を探しているとのこと。帰り際、少女は白岳に自己紹介をします。彼女の名前は霧島都、その正体はなんと、高校生にして女流タイトルを全てとった、元六冠王の棋士だったのです。
 

著者
松本 渚
出版日
2014-11-10

主人公である都は、記憶がなくなるという恐ろしい事態にも関わらず、ポジティブに将棋を指すことだけを追い求めます。そんな彼女の屈託な笑顔は、将棋の硬いイメージを払拭してくれるでしょう。

本作のポイントは、都に負けた人たちは彼女のことを覚えているのに対し、都自身は相手を忘れてしまうことです。「取るに足らない相手だから忘れられたのか」と考えてしまうプライドにおいても、「いつか勝ってやろうと都を目標にしているのに」と思っている棋士の志においても、忘れられた相手たちは複雑な心境になります。

それに対し、都は忘れてしまっていて、もちろん悪気はありません。初めて訪れた気でいる場所でも、実際は何度も足を運んでいた、なんてことも起きるのです。都と対戦相手、お互いの心持が異なる中で進められる盤上のゲームは、どこか切なくも、熱い将棋への思いがぶつかり合っています。

実は、本作は『コミックハイ!』休刊に際し連載が終了となり、未収録3話を単行本で補填しているのですが、その補った話を含め、記憶障害の謎を納得のいく解決に導いている帳尻の合わせ方は、作者松本渚の構成力の高さが伺えます。

都は何故記憶がなくなってしまうのか、という点が終盤で明らかになるのと同時に、作品タイトルの意味も分かってきます。たった2巻ですが、読後のすっきり感を味わえる作品です。
 

5位:不器用な少年が新たな夢に挑戦!『ものの歩』

『ものの歩』は作者池沢春人による、全5巻の作品です。2015年から2016年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載されていました。

努力家だが何をやっても要領が悪く、会話のテンポも遅い高良信歩(たからしのぶ)は、高校受験を失敗し、滑り止めの私立高校に通うことになります。そんな彼が手違いにより住むことになった寮は、日本将棋連盟の奨励会会員のみがシェアハウスをする「かやね荘」でした。ルームメイトたちの影響で将棋に魅了された信歩は、プロ棋士を目指してゼロから将棋を学び始め…
 

著者
池沢 春人
出版日
2016-01-04

本作はプロ棋士の橋本崇載が監修を行っているため、作中で描かれる図面や戦法によって、リアルな将棋に触れることができます。第一話で将棋の大まかなルールを説明しているので、全く将棋をしたことがない人でも楽しみながらすんなり読めるでしょう。

将棋を通して読者に訴えかけるメッセージ性の強さもポイントです。幼いころに母親を亡くし、再婚した親元では息苦しい生活を強いられてきた信歩は、唯一、真面目さだけが取り柄でしたが、誰にもそれを褒めてもらうことはありませんでした。人に「要領が悪い」「ダサい」と笑われ、信歩は孤独の中で生きてきたのです。

「才能がなければ努力は無駄だったのでしょうか」(『ものの歩』から引用)と泣きながら訴える信歩は、夢をあきれめたり、頑張っても報われなかった経験がある現代の少年読者たちの心には、自分と重なって見えるかもしれません。そして、そんな努力家な彼を「見せてくれ、努力が無駄になる世界があってはならないと!!」(『ものの歩』から引用)と将棋の世界へ後押しし、希望を与えてくれたルームメイトの直井泰金に、読者があたかも自分が応援されたかのように心を震わせることは、間違いないです。

将棋の面白さを伝えるだけでなく、もう一度頑張ってみようと思わせてくれる、子供にも大人にも読んでもらいたい作品です。
 

以上、最強将棋漫画ランキングベスト5でした。将棋勝負を楽しむのもよし、将棋にまつわる登場人物やストーリーを楽しむのもよし、これを機に自分で将棋を指してみるのもよし!これらの作品には、あなたの知らなかった盤上の奥深い世界が広がっていますよ!

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