神木隆之介の成長の軌跡を出演作で辿る!実写化した映画、テレビドラマの原作紹介

更新:2021.12.12

子役時代から活躍し続け、キャリアはすでに20年越えの神木隆之介。主役からダークな悪役まで幅広く演じ、超実力派俳優としても定評があります。活動の幅は俳優だけに留まらず、声優としても数多くの話題作に出演。多くの人々から愛され続けています。この記事では、神木隆之介が演じた役柄と作品について紹介します。

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神木隆之介のプロフィール

1995年に芸能界デビューした神木隆之介(かみきりゅうのすけ)は、埼玉県出身の1993年5月19日生まれ。出生時に生存率1%の大病を患っており、母親が「この子が生きている証が欲しい」と思い芸能事務所へ応募。2歳で芸能界デビューを果たしました。

1999年にテレビドラマ『グットニュース』でデビュー後、大河ドラマ『義経』、ドラマ『ムコ殿』などに出演。名子役として人気を博しました。子役から俳優として成長を遂げ、多くの作品・役柄を演じ現在も活躍し続けています。ドラマ・映画『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』では、時を止める能力を持つ冷徹で謎めいた青年を演じ話題となりました。

純粋な役、どこかクセのある役、繊細な役、無垢な役など、主役から悪役まで様々な役を演じています。また俳優だけに留まらず、声優としても活躍しており、映画『千と千尋の神隠し』、映画『ハウルの動く城』などの人気作品をはじめ多数の作品に出演。映画『君の名は。』では主役の立花瀧役に抜擢されました。

身長は168cm。漫画やライトノベル、鉄道、写真を撮ることが好きでオタク気質があるとか。時間があればカメラを持って電車に乗って旅に出るそうです。テニス、卓球、ダーツが得意で、中学校時代は卓球部に所属していたそうです。

神木隆之介の魅力。その心がけとは

ピュアな子役のイメージがあった子役時代から、演技派俳優としてイメージチェンジを果たした神木隆之介。彼の魅力は何なのか。その謎を紐解きたいと思います。

主役のほか悪役やダークな役まで熱演し、どんな役柄にも変幻自在の超実力派俳優として定評がある彼。映画『桐島、部活やめるってよ』ではオタク高校生役、ドラマ『変身』では無邪気で心優しい青年が凶暴な男に変身する様を演じました。また映画『るろうに剣心』は、キャスト発表前からファンの間で瀬田宗次郎役は神木隆之介しかいないと話題になったとか。幼い頃の天使のような面影を残し、難しい役でもストイックに役作りにはげむ彼ならではのエピソードといえるのではないでしょうか。

性格のかわいい人でありなさい、真逆の意見も一度は受け入れなさい、実るほど頭を垂れる稲穂かなという3つの家訓を日々心がけ、気持ちをまっすぐに伝えるその姿も魅力のひとつ。本郷奏多、福士蒼汰吉沢亮などの共演者をはじめ、多くの人から愛される魅力を放ち続けています。 

そんな神木隆之介と各界のプロフェッショナルとの対談を収めたこちらの書籍もおすすめです。 彼の思考回路や、生きるうえ・働くうえで大切にしていることが赤裸々に語られています。

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著者
神木隆之介
出版日

ここからは、神木隆之介が出演した作品から、原作のある作品をピックアップ。演じた役や作品の見どころについてご紹介します。

【映画原作】『対話篇』(2004年)

『恋愛小説』の原作は、金城一紀の小説『対話篇』。

恋人の美和の浮気が原因でケンカ別れしてしまう大学4年生の宏之。ある日、宏之は同じ大学に通う聡史から遺言書作りを依頼されます。自らを死神と呼ぶ青年・聡史は自身の過去を語り始めます。それは誰とも親しくならず、愛することもせず生きてきた聡史の悲しい愛の物語でした。

神木隆之介が演じたのは、誰とも親しくならず、愛することもしない久保聡史の少年時代。

原作の『対話編』は「恋愛小説」、「永遠の円環」、「花」の3話構成になっています。死神として忌み嫌われ、運命に翻弄される主人公の運命の恋を描いた『恋愛小説』。映画で描かれていない残りの2話も、切なく希望に満ちていて心に残る作品です。 

著者
金城 一紀
出版日
2008-06-30

【映画原作】『お父さんのバックドロップ』(2004年)

2004年に公開された『お父さんのバックドロップ』は、中島らもの小説作品が原作。

プロレスが大嫌いな小学生・下田一雄は、新世界プロレスのプロレスラーの父親・牛之助を恥ずかしく思っていました。クラスメイトにも父親がレスラーであること秘密にする一雄。ある日牛之助が悪役レスラーに転向することになり、2人の関係はさらに悪化します。息子の信頼を得ようとする父親は、無謀ともいえる戦いに挑みます。

プロレス嫌いで、なかなか父親に心を開けずにいる小学生・下田一雄を神木隆之介が演じました。

映画と原作小説では、一雄がプロレスを嫌悪する理由が異なることも見どころのひとつ。また原作小説では、ロックンローラーや落語家などの子どもより子どもっぽいお父さんたちの物語も収録されています。

著者
中島 らも
出版日

【映画原作】『インストール』(2004年)

『インストール』の原作は、『蹴りたい背中』で芥川賞を受賞した綿矢りさの同名小説。綿矢りさのデビュー作でもあります。

人生の目標を見出せず、登校拒否になってしまったひきこもりの女子高生・朝子。ある日、自分が捨てたパソコンを拾った小学生かずよしに風俗系のチャットのバイトを紹介されます。ませた小学生かずよしの家の押入れで、助言を聞きながら女子高生がエロチャットに奮闘します。チャットを通して様々な人と会話することで、朝子の心が変化してゆく成長ストーリーです。

神木隆之介演じる小学生・青木かずよしはパソコンやチャットの知識が豊富で、主人公・朝子が変わるきっかけを作る重要な役。恥ずかしがりながらエロチャットのワードをつぶやく様が、ほほえましく映ります。  
 

著者
綿矢 りさ
出版日
2005-10-05

【映画原作】『ZOO』(2005年)

若手人気作家・乙一の小説短編集『ZOO』が原作の『ZOO『SO-far そ・ふぁー』』は、4作品の実写と1作品のアニメーションで映画化されたオムニバス作品のうちの1つ。

主人公の少年「ぼく」は、居間のソファで両親の間に座って過ごすひとときが幸せな時間でした。ある夜を境に、「ぼく」の父親と母親はお互いを死んだと思い込み、お互いの姿が見えなくなってしまいます。「ぼく」だけが両親の姿を見ることができ、父親と母親の世界を繋ぎ止めようとしますが、やがてその世界もかけ離れはじめるのでした。

神木隆之介は、様々な思いが交錯する父親と母親の世界の間で揺れ動く少年「ぼく」を演じています。原作の小説は映画化された5編を含めた全10編になっており、いずれの作品もミステリアスで予想外のラストが待ち受けています。

著者
乙一
出版日

【映画原作】『Little DJ〜小さな恋の物語』(2007年)

原作は鬼塚忠の同名小説。

担当番組の打ち切りが決まり、落ち込んでしまうFMラジオ局のディレクターたまき。そんなとき、ラジオから流れてきたある曲を聞き、函館の病院で出会った少年・太郎のことを思い出します。太郎はたまきにラジオの楽しさを教えた大切な存在でした。太郎はラジオと野球が大好きな少年。痛くて退屈な入院生活にうんざりする中、先生から治療の一環として院内放送のDJにならないかと提案されるのでした。

映画と原作小説が同時期に作成された本作品。基本的な物語の流れは一緒ですが、たまきと太郎の年齢などの設定やストーリーに多少の違いがあります。また映画のメイン舞台は函館ですが、小説では横須賀となっており情景描写の違いを楽しむことができます。

神木隆之介はたまきにラジオの楽しさを教えた少年・高野太郎を演じています。

著者
鬼塚 忠
出版日

【映画原作】『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』(2009年)

数々のヒット作を生み出している浦沢直樹の漫画『20世紀少年』が原作。映画の脚本も浦沢直樹が手がけています。浦沢直樹は、「映画はもうひとつの20世紀少年として観ていただければ」と語っています。また映画と漫画で結末が異なるのも注目ポイントです。

「ともだち」復活から2年が経った、ともだち暦3年。世界大統領として君臨する「ともだち」によって世界は支配されていました。殺人ウイルスが蔓延し壁で分断される東京。身を潜め続けるかつての仲間たちは、今もなお闘いを続けていて……。

神木隆之介は、ともだち組織の1人・勝俣 忠信の中学時代を演じています。物語の核心を担う重要な役どころ。原作では不明であった素顔が映画では明らかになります。

原作やキャラクターをもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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著者
[]
出版日

【映画原作】『桐島、部活やめるってよ』(2012年)

朝井リョウが小説すばる新人賞を受賞した、デビュー作でもある同名小説が原作です。

クラスの中では地味で特には目立たない。だけど映画に対する情熱は人一倍強い、そんな高校生の前田涼也。彼の学校の生徒たちは金曜日の放課後、いつもと変わらず部活に励んでいました。ある日、学校一の人気者でバレー部のキャプテン桐島が部を退部することに。桐島の退部は各部やクラスに動揺や影響を与えていくのでした。

映画部に所属する地味な存在の主人公・前田涼也を神木隆之介が演じています。

原作は登場人物の名前を各章のタイトルにしたオムニバス形式で描かれていますが、映画は1つのエピソードを視点を変えて何度も描く手法が用いられています。 

著者
朝井 リョウ
出版日
2012-04-20

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【映画原作】『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』(2014年)

『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』は、和月伸宏による漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』が原作です。

かつて幕末最強と謳われ、人斬り抜刀斎としてその名を轟かせた剣客、緋村剣心。彼は逆刃刀を手に、不殺(ころさず)の誓いを掲げ流浪人として生きていました。神谷薫や仲間たちと穏やかな時間を過ごす日々。ある日、剣心から影の人斬り役を引き継いだ男・志々雄真実が、京都でその名を轟かせていることを知ります。日本国のために志々雄を殺してほしいと懇願され、剣心は京都へと向かいます。

神木隆之介が演じるのは、志々雄一派十本刀の1人・瀬田宗次郎。原作ファンにも瀬田宗次郎は神木隆之介しかいないと噂されたとか。十本刀最年少にして最強の剣士である宗次郎は、喜怒哀楽の楽以外の感情を持たず感情が欠落している人物。あどけない笑顔を浮かべるけれど、感情が無いため非道でもある少年を演じています。  

原作をもっと楽しめる記事はこちらです。気になった方は、こちらもあわせてご覧ください。

漫画『るろうに剣心』の知られざる事実10選!剣心にはモデルがいた!?
 

著者
和月伸宏
出版日
2010-11-01

【映画原作】『神さまの言うとおり』(2014年)

何気ない平凡な日々を送る高校生・高畑瞬。そんな退屈な日々に飽き飽きしていたある日、教室の教卓に突然ダルマが出現します。命を懸けたゲームを始めると告げるダルマ。少しでも動いたら首が吹き飛ぶ戦慄のゲーム「ダルマさんが転んだ」がはじまります。ゲームクリア後も次々と容赦ないサバイバルゲームが待ち受けているのでした。次の展開は一体どうなるのか、思わずハラハラしてしまうホラー作品です。  

喧嘩に明け暮れる不良少年・天谷武を演じた神木隆之介。天谷は己の欲望のままに行動する残忍な危険人物。その姿には戦慄を覚えるかもしれません。

映画には原作には登場しない、オリジナルキャラクターがいます。

著者
["藤村 緋二", "金城 宗幸"]
出版日

【映画原作】『脳内ポイズンベリー』(2015年)

『脳内ポイズンベリー』は『失恋ショコラティエ』が話題を呼んだ水城せとなの同名漫画が原作。

携帯小説家の櫻井いちこは、以前飲み会で知り合った7歳年下のフリーター・早乙女と偶然再会します。早乙女に惹かれていたいちこ。話しかける?それとも、話しかけない?いちこの脳内で5つの思考が脳内会議を開始!脳内会議の結果は?いちこの恋の行方はどうなるの?元彼や、いちこにアプローチをかける男性も登場し、悩める女子の脳内会議がくり広げられます。主人公の葛藤をコミカルに表現した一風変わったラブコメです。

神木隆之介は、いちこの脳内キャラクターの1人、石橋を演じています。石橋は5つの思考の1つ、ポジティブな思考を担っていて陽気な性格のキャラクターです。 彼の変化によって、展開が大きく左右されることになります……。

著者
水城 せとな
出版日
2015-04-24

【映画原作】『バクマン。』(2015年)

『DEATH NOTE』の原作者である原作:大場つぐみ・作画:小畑健が手がけた同名漫画が原作。

高い画力を持ちながらも、将来の展望を持たず日々を過ごす高校生・真城最高。漫画の原作者を目指す高木秋人から一緒に漫画家を目指さないかと誘われます。とある理由から当初はこの誘いを断りますが、声優を志す亜豆美保と交わした約束をきっかけに漫画家になることを決意。コンビを組んだ2人は週刊少年ジャンプで連載を獲得し大ヒット漫画を生み出すべく日々奮闘します。

原作漫画と映画で登場人物や設定が異なり、漫画では漫画家の仕事や現場をよりリアルに表現しています。

真城最高とともに漫画家を目指す高木秋人を演じた神木隆之介。秋人は人気を取るためにはどうすればよいかを考えて、作品を練り上げる計算タイプ。漫画家を嫌悪していた最高を漫画の道へ誘い、一緒に切磋琢磨していく良き相棒を務めています。

原作をもっと詳しく知りたいというかたは、こちらの記事もあわせてご覧ください。

漫画『バクマン。』の魅力を徹底考察!【ネタバレ注意】
 

著者
["小畑 健", "大場 つぐみ"]
出版日

【映画原作】『3月のライオン』(2017年)

『ハチミツとクローバー』の羽海野チカが、青年誌で連載している同名漫画が原作。

幼少期に交通事故で両親と妹を無くした桐山零は、17歳にしてプロの棋士。父の友人に引き取られますが、そこも離れ東京の下町で1人暮らしをはじめます。ひょんなことから川本あかりと知り合ったことをきっかけに、川本家との触れ合いを支えにする零。大切な人たちと過ごす日々、棋士仲間・ライバルたちとの触れ合いや戦いを通して、心境が変化していく成長ストーリーです。

本作ではプロ棋士の将棋戦が多数展開されていきます。

神木隆之介が演じたのは、人付き合いが苦手で自分と葛藤する日々を送る主人公・桐山零。零が成長していく様は見ていて、どこか心が温まる。そんな印象を受けるかもしれません。 

原作をもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。映画の魅力もより詳しく紹介されています。
 

名作漫画『3月のライオン』。アニメも映画もおすすめできる理由とは?
 

 

著者
羽海野 チカ
出版日
2008-02-22

【映画原作】『ジョジョの奇妙な冒険』(2017年)

『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』の原作は荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part4。

住んでみたい町ランキング上位に認定された杜王町では、変死事件が続発。この町に住むリーゼント頭の東方仗助は、心優しい高校生。彼はスタンドという特殊能力を持っていて、壊れたものをなおしたり、他人のケガを治したりできるのでした。ある日、仗助の前に承太郎と名乗る男が現れ、自分以外にもスタンド使いがこの町にいることを知ります。承太郎から衝撃の事実が告げられ、仗助は自分の使命を決意します。最凶の悪に立ち向かう仗助の運命はどうなっていくのか?

原作と映画で設定やエピソードの違いが多少あります。

仗助の同級生、広瀬康一を神木隆之介が演じました。最初は一般人でしたが、やがてスタンド使いとなる広瀬。承太郎からの信頼も厚い、仗助の仲間の1人です。 

原作ももっと詳しく知りたいという方は、第4部の魅力が紹介されているこちらの記事もあわせてご覧ください。

 

『ジョジョの奇妙な冒険』4部ダイヤモンドは砕けないの魅力をネタバレ紹介
 

 

著者
荒木 飛呂彦
出版日
2006-05-22

【映画原作】『フォルトゥナの瞳』(2019年)

原作は「永遠の0」で知られる百田尚樹が手がけた同名の恋愛小説です。

幼い頃に飛行機事故で家族を亡くした木山慎一郎は、友人も恋人も作らず仕事一筋で生きてきました。しかしある日、自分には死を目前にした人間が透けて見える能力があるということに気づきます。その不思議な能力「フォルトナの瞳」の力に苦悩する慎一郎は、明るく自分に夢や自身を与えてくれる女性・桐生葵と出会います。互いに惹かれあい幸せな日々を過ごす2人。しかし、愛する人の死の運命が見えてしまい……。

神木隆之介が演じた木山慎一郎は、不思議な能力に苦悩する青年。人は朝起きてから夜寝るまで9000回何かを選択しているというセリフが、とても印象的です。

原作と映画では設定やエピソードの違いがあり、それぞれに秘められたメッセージ性があります。

そんな原作のあらすじを簡単に知ることができるこちらの記事もあわせてご覧ください。

原作小説『フォルトゥナの瞳』を5分でネタバレ解説!死を見通す物語が面白い
 

著者
百田 尚樹
出版日
2015-11-28

【映画原作】『屍人荘の殺人』(2019年)

原作は今村昌弘による同名ミステリー小説で、デビュー作にして「このミステリーがすごい!2018年版」を含む国内ミステリーランキング4冠を達成しています。原作では、より緻密な推理がくり広げられていきます。

ミステリー愛好会に所属する大学生の葉村譲と明智恭介。2人は自身をホームズとワトソンと称し、学内の事件を推理していました。しかし、葉村はミステリー小説オタクなのに推理が全然当たらず、明智に振り回される日々。謎の美人女子大生探偵・剣崎比留子にロックフェス研究会への参加を持ちかけられたことをきっかけに、死因もトリックも前代未聞の連続殺人事件に巻きこまれていきます。

ミステリー小説が好きなのに的外れの推理ばかりする本作の主人公・葉村譲を、神木隆之介が演じています。

原作をもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

原作『屍人荘の殺人』の見所を最後までネタバレ考察!映画化小説が面白い!
 

著者
今村 昌弘
出版日

【映画原作】『ラストレター』(2020年)

数多くの映画を作り上げ、本作でも監督・脚本を務めた岩井俊二が、原作の同名小説も執筆しています。

岸辺野裕里は姉・未咲の葬儀で、姪の鮎美から未咲宛ての同窓会の案内と未咲が鮎美に残した手紙の相談をされます。姉の死を伝えるために変わりに参加した同窓会で、姉と勘違いされた裕里。その同窓会で初恋の相手と再会し、裕里と初恋の相手・鏡史郎の文通がはじまります。この文通をきっかけに、未咲の死の真相、心にフタをしてきた裕里・未咲・鏡史郎のそれぞれの想いが明かされていきます。

裕里の高校に転校してきた、初恋の相手・乙坂鏡史郎の高校時代を神木隆之介が演じています。淡くて切ない初恋の想いを、どのように表現しているのか注目です。

原作をもっと知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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監督の岩井俊二について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

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著者
岩井 俊二
出版日
2019-09-03

ここからは声優の世界でも活躍する神木隆之介の、声優として出演した作品をご紹介します。

【映画原作】『ドラえもん』(2006年)

まずは国民的人気アニメとしても知られる『ドラえもん』。『ドラえもん のび太の恐竜2006』 の原作は藤子・F・不二雄の漫画・大長編ドラえもんシリーズの1作目『ドラえもん のび太の恐竜』。

スネ夫にバカにされたことから、恐竜の化石探しをはじめ裏山でタマゴの化石を発見するのび太。懸命にタマゴの孵化を試み、孵化に成功。タマゴの正体は白亜紀の恐竜「フタバスズキリュウ」でした。生まれた恐竜の赤ちゃんに「ピー助」と名付け、ママに内緒で飼いはじめるのですが、すぐに公園の池でも飼えないほど大きく成長してしまうピー助。のび太はピー助を白亜紀へ帰そうと考えるのですが……。

神木隆之助が演じたのは、のび太が孵化させた恐竜の赤ちゃん「ピー助」の声。

実は漫画『ドラえもん のび太の恐竜』のほかに、元となった短編ストーリーがあります。それは、てんとう虫コミックス『ドラえもん』10巻に収録されている『のび太の恐竜』です。 

著者
藤子・F・不二雄
出版日
1976-04-25

【映画原作】『ピアノの森 -The perfect world of KAI-』(2007年)

ピアニストを夢見る小学5年生・雨宮修平は、田舎町へ転校してすぐガキ大将に目をつけられてしまいます。一ノ瀬海に助けられ、「ピアノの森」へ誘われる修平。「ピアノの森」にあるグランドピアノは修平が弾いても音が出ないのに、海だけは弾くことができます。海が奏でる音色は、修平や音楽教師の阿宇野の心を揺り動かします。やがて修平と海はピアノコンクールへの出場を決めるのですが……。少年の友情を描く、感動のアニメ作品です。 

海の親友であり、ライバルでもある雨宮修平の声を神木隆之介が演じました。世界的ピアニストがピアノシーンの演奏をしており、音楽面のクオリティの高さも見どころのひとつです。

原作の魅力をもっと知りたいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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著者
まこと, 一色
出版日

【映画原作】『床下の小人たち』(2010年)

『借りぐらしのアリエッティ』 にも実は原作があります。本作品はメアリー・ノートンのファンタジー小説『床下の小人たち』を原作に、翻案・脚色されました。原作では19~20世紀のイギリスが舞台ですが、映画では舞台を日本に移しています。

とある郊外の広大な古い屋敷の床下で、父と母と3人でひっそりと暮らす小人の少女・アリエッティ。アリエッティの一家は屋敷の床上に住む人々に気づかれないように、少しずつ自分たちの暮らしに必要なものを借りて来て暮らしていました。ある夏の日、12歳の少年・翔が屋敷にやってきます。翔に姿を見られてしまうアリエッティ。やがてアリエッティの家族に大きな事件が迫ってきます。

神木隆之介が演じたのは、病気療養のために屋敷にやってきた少年・翔の声。翔は神木隆之介をモデルに描かれたキャラクターと、言われています。

原作を詳しく解説したのがこちらの記事です。気になった方は、こちらもあわせてご覧ください。

『床下の小人たち』のラスト一行が意味することとは?あらすじや構造を解説
 

著者
メアリー ノートン
出版日
2000-09-18

【映画原作】『とある飛空士への追憶』(2011年)

原作は犬村小六のライトノベル『とある飛空士への追憶』。小川麻衣子の作画で漫画化もされています。

中央海と呼ばれる海を挟んで、東西2つの大国である神聖レヴァーム皇国と帝政天ツ上は激しい戦いを続けます。そんな戦いの日々の中、優れた操縦技術を見込まれたレヴァーム皇国の飛空士シャルルは、極秘任務を命じられます。その任務は次期皇妃であるファナを婚約者のもとへ送り届けるというもの。それは危険が多く襲いかかる旅路なのでした。本作の特筆ポイントは身分違いの恋と、ファナを守るための壮大な空での戦い。2人の恋愛模様から、甘酸っぱい思いを感じるかもしれません。

最高の飛空士と認めれらている主人公・狩乃シャルルの声を神木隆之介が演じています。

著者
["犬村 小六", "森沢 晴行"]
出版日

【映画原作】『小さな魔法のほうき』(2017年)

『メアリと魔女の花』はイギリスの作家メアリー・スチュアートの小説『小さな魔法のほうき』が原作。

7年に1度しか咲かない不思議な花を見つけたメアリ。その花は、魔女の国から盗まれた禁断の「魔女の花」でした。メアリは一夜限りの不思議な力を手に入れ、ひとつの嘘をついてしまいます。その嘘が、大切な人を巻き込んだ大事件に繋がってしまいます。やがて明らかになる「魔女の花」の正体。驚きと歓び、過ちと運命、小さな勇気に出会い、メアリは暗闇の先に希望を見出していきます。

メアリが引っ越して来た赤い館村で新聞配達をしている少年・ピーターの声を、神木隆之介が演じています。メアリがついた嘘によって事件に巻き込まれていく重要なキャラクターです。

著者
["メアリー スチュアート", "赤星 亮衛", "Mary Stewart", "掛川 恭子"]
出版日

洋画の吹き替え声優としても活躍する、神木隆之介。ここからは吹き替えで出演している作品をご紹介します。

 

【映画原作】『アーサーとミニモイたち』『アーサーと禁じられた王国』 (2007年)

『アーサーとミニモイの不思議な国』の原作は監督を務めているリュック・ベッソンの児童文学小説。シリーズ化されており、その中の『アーサーとミニモイたち』と『アーサーと禁じられた王国』が本作の原作にあたります。

10歳の誕生日を迎えたばかりの少年、アーサー。4年前に冒険家の祖父が失踪したことで借金の返済が滞ってしまい、アーサーの家は立ち退きの危機を向かえます。アーサーは祖父が裏庭に埋めた宝物に望みを託しますが、見つける方法がありません。手がかりを探しているうちに、屋根裏で宝の地図を発見するアーサー。宝物を見つけるためには体長2ミリのミニモイ族の協力が必要だとわかり、暗号を解いてミニモイ族の世界へと旅立つのでした。

好奇心旺盛な主人公アーサーの声の吹き替えを、神木隆之介が演じています。

著者
リュック・ベッソン
出版日

【映画原作】 『アーサーとマルタザールの逆襲』(2010年)

『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』の原作は監督のリュック・ベッソンが手がけた児童文学小説。

かつてミニモイ族に変身して、ミニモイの国を救ったアーサー。両親と訪れたおじいちゃんの家で、愛する王女セレニアと再会できる満月の夜を心待ちにしていました。満月の夜に再び、ミニモイの国への扉が開くのです。アーサーのところにSOSのメッセージが記された米粒が届き、両親からも予定より早く家に帰ると告げられてしまいます。セレニアや友人たちが心配なアーサーは再びミクロ化して、いち早くミニモイの国へと戻ります。宿敵の手からセレニアを救えるのでしょうか?夢や想像力をかきたてる、冒険ファンタジーです。

前作に引き続き、神木隆之介が好奇心旺盛な主人公アーサーの声の吹き替えを演じています。

著者
["リュック・ベッソン", "松本 百合子"]
出版日

神木隆之介出演の映画作品とその原作、そして役柄を紹介してきました。次からは原作のある出演ドラマ作品を見ていきましょう。 

【テレビドラマ原作】『SWEETデリバリー』(2002年)

ドラマ『ウエディングプランナー SWEETデリバリー』の原作。

主人公・大森トオルは結婚式の最中に婚約者を連れ去られてしまいます。1年後、課長に「スイートブライダル」社の社長として出向を命じられるトオル。本社へ戻りたいトオルは採算重視で仕事を進めようとしてしまい、社員から反感を買ってしまいます。トオルをはじめ、社員の寺島加奈子や宇野未咲、相沢くるみ、後輩カメラマンの鳴海柊平とともにくり広げられていく恋愛や人間模様。結婚式をプロデュースするウェディング・プランナーたちの姿を描いたラブ・コメディです。

「スイートブライダル」社の社員でトオルと深く関わっていく寺島加奈子の息子、寺島拓を神木隆之介が演じました。拓はトオルの友達でもあります。途中で初々しい恋をする展開もあります。 

著者
鴨居 まさね
出版日

【テレビドラマ原作】『水鳥の関』(2002年)

『お美也』の原作は平岩弓枝の時代小説。運命に翻弄されながらも、懸命に生きる女性の一生を描いた長編小説です。

東海道新居宿の本陣・汐見家の娘である主人公・お美也は、17歳で遊佐家の嫡男・清右衛門に見初められ、嫁入りします。しかし早々に病死してしまう夫。息子とも会えない境遇となってしまいます。数年後、亡き夫の弟・清次郎と恋に落ちるお美也。やがて清次郎の子どもを身ごもりますが、愛する清次郎に藩命が下ってしまいます。お美也は清次郎を追いかけようとしますが、新居の関所が2人の運命をさえぎります。波瀾に満ちた女性・お美也の一生を綴った物語です。

神木隆之介は、母と会えない境遇となってしまったお美也の長男・遊佐清一郎を演じています。

著者
平岩 弓枝
出版日

【テレビドラマ原作】『サイコドクター』 (2002年)

原作:亜樹直・作画:的場健の同名漫画が原作。

東京都新橋の古い雑居ビルで「楷メンタルクリニック」を経営する、精神科医・楷恭介。ほかに楷のクリニックで働いているのは、冠野あずさ1人だけ。医大時代のクラスメイトにもっと効率よく患者を診て収益を上げるべきとアドバイスされるも、ひとりひとりの患者の話をゆっくり聞いて上げたいと考える楷。楷恭介を中心に様々な心の悩みを抱える人々の闘いと、それを支える人々を描いたヒューマンドラマです。

リストラをする立場の重責に苦しみ、うつ病と楷に診断された患者・北村耕平の息子・北村健太を、神木隆之介が演じています。心の病を抱える父を支える、家族の1人という役どころです。

著者
亜樹 直
出版日

【テレビドラマ原作】『Dr.コトー診療所』(2003年)

みずから志願して南海の孤島・志木那島に赴任してきた医師・五島健助。志木那島の島民は医師不信により、誰も診療所に寄り付かず、なかなか健助を受け入れてくれません。健助は徐々に島民に受け入れられ、「コトー」と島の子どもに呼ばれるようになります。満足な医療設備も整わない診療所で命の尊さを何よりも大切に思う健助は、ひるむことなく病気に立ち向かっていきます。島でのゆったりとした時間の流れや、情緒豊かに描かれる人間模様が見どころです。 

このドラマで神木隆之介は、島でスナックを経営する西山茉莉子の息子・杉本竜一を演じました。竜一は母と離れて暮らしていますが、ある日志木那島へやってきます。 互いに心を開くことができない母と息子の関係を繊細に演じます。

著者
山田 貴敏
出版日

【テレビドラマ原作】『宮尾本 平家物語』『義経』(2005年)

2005年の大河ドラマとして放映された本作品は、宮尾登美子の小説『宮尾本 平家物語』と『義経』を原作として作成されました。

平治の乱で平家に敗れた源氏。源義朝の愛妾・常盤御前は、牛若と幼子を抱えて都を逃れますが、自らの命と引き換えに母と子どもたちの命を救ってほしいと平清盛に出頭します。平清盛に助けられ、母・常盤御前とともに京で暮らす牛若。やがて平家への出入りを禁じられ、母と離れ鞍馬山に入ることになります。己の出自を知り、葛藤する日々。様々な人と出会い、別れを繰り返し、名武将・源九郎義経へと成長していきます。

神木隆之介が演じたのは、のちに数々の伝説を残す武将・源義経の幼少期・牛若。平清盛の元で過ごし、母と離れ鞍馬寺へと向かう多感な幼少期を演じています。

著者
宮尾 登美子
出版日

【テレビドラマ原作】『探偵学園Q』(2006年、2007年)

人気漫画『金田一少年の事件簿』を手がけた原作:天樹征丸・作画:さとうふみやによる同名推理漫画が原作。

世界一の探偵になる夢をもつ中学生・連城究(通称:キュウ)。キュウは夢を叶える第一歩として、伝説の名探偵・団守彦が開設した「団探偵学園」の入学試験を受け、合格します。一緒に試験を受けた5人の仲間とともに「団探偵学園」のQクラスに入学。ケンカしたりぶつかり合いながらも、各自の特技を生かして事件を解決していくQクラスのメンバー。やがて事件の背後で巨大な犯罪組織が意図をひいていることを知り、立ち向かっていくのでした。

勉強はできないけれど推理力が高く、発想の柔軟さと観察眼に長けた主人公・キュウを神木隆之介が演じました。本作でドラマ初主演を果たしました。 2007年の時点では14歳の神木が、実年齢と同じ年の役柄を演じたということでも注目を集めました。

著者
さとう ふみや
出版日
2001-09-17

【テレビドラマ原作】『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(2006年)

リリー・フランキーが、実体験に基づき執筆した同名のベストセラー小説が原作です。

炭鉱の町・筑豊で育った中川雅也。少年時代の彼にとって、優しくて誰からも愛される母・栄子は自慢の存在でした。その反面、気性が荒い父・弘治のことを嫌っていました。30歳になった雅也は、絵描きになると言って東京に上京するものの定職につかず、家賃の支払いも滞り大家からアパートを追い出されてしまいます。東京タワーの案内係をしている真沙美と知り合ったことをきっかけに、必死に働きはじめる雅也。しかしその頃、母は地方の病院でガンの手術を受けますが、雅也はそのことを知らなくて……。母との触れ合いが、ふわっと心に響くストーリーです。

本作は、映画・連続ドラマ・スペシャルドラマとして映像化されていますが、神木隆之介はスペシャルドラマ版に出演。主人公・中川雅也の少年時代を演じています。

著者
リリー・フランキー
出版日
2010-06-29

【テレビドラマ原作】『小説子乞い―沖縄孤島の歳月』(2007年)

『瑠璃の島 スペシャル2007』の原作は、森口豁のノンフィクション小説『子乞い―沖縄孤島の歳月』 。

都会の生活を捨てて、日本の南の果てにある小さな島「鳩海島」に移り住んだ少女・藤沢瑠璃。彼女はすっかり島の子となり、中学2年生になりました。ある日、瑠璃の通う中学校に転校生・宮原詩音がやってきます。英語教師である父・聖一郎が瑠璃の担任・さなえより鳩海島の話を聞いて興味を抱き、父とともに移住してきたのでした。やがて惹かれあう瑠璃と詩音。一方、平和な日々が続くようにみえた鳩海島に観光開発の話が持ち上がり、島民たちの間には混乱が生まれます。美しく温かいヒューマンドラマです。  

主人公・瑠璃に惹かれていく少年・宮原詩音を神木隆之介が演じています。瑠璃と育まれていく淡い恋心に、心が温まります。

著者
森口 豁
出版日

【テレビドラマ原作】『BLOODY MONDAY』 (2010年)

本作を原作としたドラマ『ブラッディ・マンデイ』のSeason2に神木隆之介が出演しています。

史上最悪のウイルステロ「ブラッディ・マンデイ」から2年後、再び新たなテロ計画「核爆弾による東京壊滅」が日本に襲いかかります。「核」によってハイジャックされる飛行機。その機内には、2年前のウイルステロ首謀者の姿が。日本をテロから救うため、ふたたび立ち上がる天才ハッカーの高木藤丸。新たに藤丸に襲いかかる敵はテロリスト?それとも国家?衝撃の事実が、予測不可能な展開の中に隠されています。

テロリスト集団「魔団の射手」の一員であるホーネットを神木隆之介が演じています。優れたハッキング能力を持つハッカーという役どころです。

原作漫画とドラマで設定やキャラクターの役割に多数の違いがありますが、神木隆之介が演じたホーネットも原作と役割が異なります。登場人物が敵か味方かわからず、始終ハラハラできる作品です。

著者
["恵 広史", "龍門 諒"]
出版日

【テレビドラマ原作】『小暮写眞館』(2013年)

本作の原作は、人気推理作家・宮部みゆきの小説『小暮写真館』。新感覚のヒューマンミステリー小説です。

写真館だった古い家に引っ越した花菱一家の長男・英一のもとに、不思議な状態で女性の顔が浮かぶ心霊写真が持ち込まれます。その写真の謎を解明するために聞き込みをはじめ、やがて写真の女性の正体にたどり着きます。その後も次々と不可思議な写真が舞い込み、ついには心霊写真探偵と呼ばれてしまう英一。奇妙な写真のナゾを解き、奥底にある心情をあぷり出していくのでした。

神木隆之介が演じたのは、花菱一家の長男で周りから心霊写真探偵と呼ばれる花菱英一。写真のナゾを追うとともに、家族の問題にも踏み込み、少しずつ成長していきます。

著者
宮部 みゆき
出版日
2013-10-16

【テレビドラマ原作】『家族ゲーム』 (2013年)

「東大合格率100%の天才家庭教師!」という広告をインターネットで見つけ、「天才家庭教師」吉本荒野に家庭教師の依頼をする父・沼田一茂と母・佳代子。沼田家の息子は、兄・慎一と弟・茂之の2人。兄は秀才で弟は落ちこぼれ。両親は吉本に茂之の家庭教師を依頼します。引きこもりで高校進学すら危うい茂之。吉本は父・一茂に5日で茂之を復学させると告げるのですが……。突拍子ない言動で周囲を翻弄する変人家庭教師の吉本は、やがて沼田家全員を変えていきます。 

『家族ゲーム』は何度もドラマ化されていますが、2013年版に神木隆之介が出演しています。沼田家の長男・沼田慎一を演じました。慎一は表向きは優等生、でも問題行動にも走る二面性がある人物。何度も家庭教師・吉本荒野とぶつかり、吉本の過去を暴こうとします。慎一と吉本のバトルも見どころのひとつです。

著者
本間 洋平
出版日

【テレビドラマ原作】『金田一少年の事件簿』(2014年)

原作と作画は神木隆之介の初主演ドラマ『探偵学園Q』の原作漫画も手がけた名コンビです。

名探偵の金田一耕助を祖父に持つ高校生・金田一一(きんだいちはじめ)。お調子者だけれど、推理力は天才的。金田一は幼なじみの七瀬美雪と後輩の佐木竜二とともにミステリー研究部に所属しています。ミステリー研究部のメンバーとともに数々の殺人事件に巻き込まれていきますが、じっちゃんの名の下に持ち前の推理力で次々と事件を解決へと導いていきます。

『金田一少年の事件簿』として、何度かドラマ化されている本作。神木隆之助は2014年に放映された『金田一少年の事件簿N(neo)』に出演しています。第1話「銀幕の殺人鬼」に登場する映画研究部の部長・蔵沢光を演じました。映画研究部の撮影中に最初の事件が起こります。

映画研究部といえば、『桐島、部活やめるってよ』で演じた映画部の役を思い起こした方も多いのでは。文化部の学生役が、多趣味な神木隆之介にぴったりです。

著者
["さとう ふみや", "天樹 征丸", "金成 陽三郎", "船津 紳平"]
出版日

 

【テレビドラマ原作】『変身』(2014年)

数々の作品が映像化されている人気作家・東野圭吾の同名小説が原作。

恋人の葉村恵とのささやかな幸せを大切にしながら、画家を夢見る青年・成瀬純一。純一は恵への婚約指輪を購入するために立ち寄った宝石店で強盗事件に巻き込まれ、大怪我を負ってしまいます。世界初の生体間脳移植手術によって一命を取りとめた純一。彼は脳が移植されたことを知らずに日々を過ごしますが、やがて暴力的になり、恵に対して今までと違う感情を抱きはじめたりします。自分が変わっていく恐怖に苛まれる純一。手術に秘められた謎を解き明かそうと、恵が奔走していきます。

本作は映画化もされていますが、テレビドラマ版に神木隆之介が出演しています。徐々に変わっていく自分と葛藤し苦悩する主人公・成瀬純一を演じています。

著者
東野 圭吾
出版日
1994-06-06

【テレビドラマ原作】『サムライせんせい』(2015年)

黒江S介の漫画『サムライせんせい』が原作のタイムスリップ・コメディ。

切腹を命じられ刀を突き付けた瞬間、150年後の現代にタイムスリップしてしまった幕末の志士・武市半平太。自分が生きていた幕末とまったく違う、現代の文明や人間の姿に戸惑いを隠せません。倒れていたところを救われた佐伯家に居候しながら、やがて佐伯学習教室の塾教師となる武市。現代の人とぶつかりながら、サムライとしての信念を貫き通していきます。

神木隆之介が演じたのは、武市半平太よりも先に現代へタイムスリップしていた坂本竜馬。ジャーナリスト楢崎梅太郎として活動し、土佐弁も抜け、すっかり現代に馴染んでいます。お互いを「アギ」「アザ」と呼び合う武市半平太と絡む姿が、ほほえましく映ります。

原作をもっと詳しく知りたい方は、魅力を紹介したこちらの記事もあわせてご覧ください。

漫画『サムライせんせい』の魅力を4巻までネタバレ紹介!【実写映画化】

 

著者
黒江S介
出版日

【テレビドラマ原作】『刑事ゆがみ』(2017年)

原作は、『弁護士のくず』などを手がけた井浦秀夫の同名漫画。

うきよ署強行犯係の刑事である弓神適当(ゆがみ ゆきまさ)は、犯罪者の心が読める天才だけど適当でだらしない人物。人と一緒に行動をすることを嫌う変わり者で、事件の捜査時は常識やレッテルに惑わされずに真実を追い求めていきます。そんな弓神とバディを組む相棒、羽生虎夫。羽生は上昇志向が強く、正義感あふれる若手刑事。出世欲がある羽生にとって弓神はやっかいな存在。弓神の型破りな捜査に戸惑いながらも、ともに数々の難事件を解決していきます。

優秀で几帳面な性格だけど実は腹黒な刑事、羽生虎夫を神木隆之介が演じています。はちゃめちゃな弓神に振り回されつつ、時には叱ったり、鋭いツッコミを入れたりする役どころです。

原作をもっと詳しく知りたいという方は、名言とともに魅力を紹介しているこちらの記事もあわせてご覧ください。

漫画『刑事ゆがみ』が最高!『弁護士のくず』作者の新作を名言でネタバレ紹介
 

著者
井浦 秀夫
出版日

【テレビドラマ原作】『新装版 銀行支店長』『集団左遷』(2019年)

江波戸哲夫の経済小説『新装版 銀行支店長』と『集団左遷』を原作としたドラマが『集団左遷‼』 。

大手メガバンク・三友銀行に勤める片岡洋はある日、支店長の昇任人事を受けます。しかしその配属先は、廃店の危機に瀕した蒲田支店でした。徹底した合理主義の常務取締役・横山輝生より「半年以内にノルマを達成しなければ蒲田支店は廃店」と告げられます。「ノルマを達成しなければみんなクビ!」という窮地に立たされた銀行員たちが巨大組織に立ち向かう、下克上ストーリーです。

神木隆之介が演じたのは、廃店の危機に瀕した三友銀行蒲田支店の法人営業1課社員・滝川晃司。支店長の片岡とともに巨大組織に立ち向かっていきます。 

原作小説では舞台は銀行ではなく不動産屋となっており、主人公も神木隆之介が演じた滝川晃司が主役となっています。主役が異なるので、ドラマとは違った目線でのストーリー展開が楽しめます。

原作をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

『集団左遷』原作小説をネタバレ!江波戸哲夫の人気作品がテレビドラマ化!! 

著者
江波戸 哲夫
出版日
2019-01-16

【テレビドラマ原作】『鉄の骨』(2020年予定)

原作は、作品の数々が映像化されているベストセラー作家・池井戸潤の同名小説です。

富島平太は、中堅建設会社の入社4年目の社員。平太は不器用ながらも建設現場を愛していました。しかしある日、畑違いの「業務部」への異動を命じられてしまいます。異動先の「業務部」は、大口案件の受注を担当する「談合部」と揶揄されていました。大口案件の受注を目指していくなかで平太は、欲望やしがらみを目の当たりにしていきます。理想と現実の間で葛藤しながら、仕事にやりがいを見いだす平太。しかし検察特捜部が動き出し……。

若手社員の主人公・富島平太を神木隆之介が演じています。「談合」は必要悪なのかと葛藤しながら、自身の理想と使命の狭間で奮闘していきます。

原作をもっと知りたいという方は、見どころをたっぷり紹介したこちらの記事もあわせてご覧ください。

『鉄の骨』サラリーマン必読!雇われの苦悩と組織問題を描く本格小説【ネタバレ注意】
 

著者
池井戸 潤
出版日
2011-11-15

【出演作品一覧】神木隆之介は映画やテレビドラマに引っ張りだこ!

【映画】

『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年)

『ROCKERS』(2003年)

『恋愛小説』(2004年) 原作『対話篇』

『SURVIVE STYLE5+』(2004年)

『お父さんのバックドロップ』(2004年) 原作『お父さんのバックドロップ』

『インストール』(2004年) 原作『インストール』

『ZOO『SO-far そ・ふぁー』』(2005年) 原作『ZOO』

『妖怪大戦争』(2005年)

『大日本人』(2007年)

『遠くの空に消えた』(2007年)

『Little DJ〜小さな恋の物語』(2007年) 原作『Little DJ〜小さな恋の物語』

『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』(2009年) 原作『20世紀少年』

『劇場版SPEC』シリーズ

『劇場版 SPEC〜天〜』(2012年)

『劇場版 SPEC〜結〜 漸ノ篇』(2013年)

『劇場版 SPEC〜結〜 爻ノ篇』(2013年)

『桐島、部活やめるってよ』(2012年) 原作『桐島、部活やめるってよ』

『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』(2014年) 原作『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』

『神さまの言うとおり』(2014年) 原作『神さまの言うとおり』

『脳内ポイズンベリー』(2015年) 原作『脳内ポイズンベリー』

『バクマン。』(2015年) 原作『バクマン。』

『太陽』(2016年)

『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(2016年)

『3月のライオン』(2017年) 原作『3月のライオン』

『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』(2017年) 原作『ジョジョの奇妙な冒険』Part4

『茅ヶ崎物語 〜MY LITTLE HOMETOWN〜』(2017年)

『フォルトゥナの瞳』(2019年) 原作『フォルトゥナの瞳』

『屍人荘の殺人』(2019年) 原作『屍人荘の殺人』

『ラストレター』(2020年) 原作『ラストレター』

 【劇場アニメ】

『千と千尋の神隠し』 (2001年)

『ハウルの動く城』 (2004年)

『星をかった日』 (2006年)

『ドラえもん のび太の恐竜2006』 (2006年) 原作『ドラえもん』

『ピアノの森』 (2007年) 原作『ピアノの森 -The perfect world of KAI-』

『サマーウォーズ』 (2009年)

『借りぐらしのアリエッティ』 (2010年) 原作『床下の小人たち』

『とある飛空士への追憶』(2011年) 原作『とある飛空士への追憶』

『君の名は。』(2016年)

『メアリと魔女の花』(2017年) 原作『小さな魔法のほうき』

『天気の子』(2019年)

【吹き替え】

『キリクと魔女』 (2003年)

『ぼくセザール10歳半 1m39cm』 (2004年)

『皇帝ペンギン』(2005年)

『アーサーとミニモイの不思議な国』 (2007年) 原作『アーサーとミニモイたち』『アーサーと禁じられた王国』

『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』 (2010年) 原作『アーサーとマルタザールの逆襲』

【テレビドラマ】

『グッドニュース』(1999年)

『葵 徳川三代』(2000年)

『鉄甲機ミカヅキ』(2000年~2001年)

『QUIZ』(2000年)

『涙をふいて』(2000年)

『科捜研の女』(第2シリーズ)(2000年)

『慎吾ママドラマ・スペシャル 「おっはー」は世界を救う!』(2001年)

『仮面ライダーアギト』(2001年~2002年)

『ムコ殿』(2001年)

『マリア』(2001年)

『医者と患者』(2001年)

『救命病棟24時 新春スペシャル救出タイムリミット』(2002年)

『はみだし刑事情熱系』第6作 (2001年~2002年)

『ウエディングプランナー SWEETデリバリー』 (2002年) 原作『SWEETデリバリー』

『探偵家族』(2002年)

『お美也』(2002年) 原作『水鳥の関』

『サイコドクター』 (2002年) 原作『サイコドクター』

『楽しい家族旅行』(2002年)

『沈まない骨』(2003年)

『ぼくの魔法使い』(2003年)

『Dr.コトー診療所』(2003年) 原作『Dr.コトー診療所』

『爆竜戦隊アバレンジャー』 (2003年)

『ほんとにあった怖い話』(2004年、2018年)

『恋愛小説』 (2004年) (映画と同様)

『大奥スペシャル〜幕末の女たち〜』(2004年)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              

『義経』(2005年) 原作『宮尾本 平家物語』『義経』

『あいくるしい』(2005年)

『探偵学園Q』(2006年、2007年) 原作『探偵学園Q』

『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(2006年) 原作『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』

『瑠璃の島 スペシャル2007』(2007年) 原作『子乞い―沖縄孤島の歳月』

『どんど晴れ』(2007年)

『スパセカ劇場番組内ショート・ドラマ 『弟なのか、恋人なのか、それが問題だ』』(2007年)

『風のガーデン』(2008年)

『赤鼻のセンセイ』(2009年)

『ブラッディ・マンデイ Season2』 (2010年) 原作『BLOODY MONDAY』

『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(2010年)

『SPEC〜翔〜』(2012年)

『SPEC〜零〜』(2013年)

『心の糸』(2010年)

『どんど晴れ スペシャル「一本桜」』(2011年)

『高校生レストラン』(2011年)

『11人もいる!』(2011年)

『平清盛』(2012年)

『ブラックボード〜時代と戦った教師たち〜 第3夜 学級崩壊「夢」』(2012年)

『小暮写眞館』(2013年) 原作『小暮写眞館』

『家族ゲーム』 (2013年) 原作『家族ゲーム』

『時は立ちどまらない』(2014年)

『金田一少年の事件簿N(neo) 』(2014年) 原作『金田一少年の事件簿』

『変身』(2014年) 原作『変身』

『おやじの背中』(2014年)

『世にも奇妙な物語 '14秋の特別編 『未来ドロボウ』』(2014年)

『学校のカイダン』(2015年)

『サムライせんせい』(2015年) 原作『サムライせんせい』

『やすらぎの郷』(2017年)

『刑事ゆがみ』(2017年) 原作『刑事ゆがみ』

『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』(2018年)

『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(2019年)

『集団左遷‼』(2019年) 原作『新装版 銀行支店長』『集団左遷』

『鉄の骨』(2020年予定) 原作『鉄の骨』

いかがでしたでしょうか。神木隆之介が演じた作品を辿ることで、いかに幅広い役柄を演じてたかお解かりになったと思います。神木隆之介が演じた登場人物は、原作ではどのように映るのか?そのキャラクターにどのように命を吹き込んで、実際の人物として動いているのか。原作を読むとさらにイメージや理解が膨らみ、作品を視聴する際によりお楽しみいただけると思います。

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