どこか遠くへ行ってみたいと思ったことはありませんか? 僕はあります。会社とか学校とかウザイし、旅行はやっぱ楽しいですよね。でも電車とか飛行機で行ける範囲をさらに超えちゃってる「遠く」を感じさせるものと出会うと細かいことが全部関係なくなって、「わ、スゲー」ってなります。
なんでそんな遠くまでいけちゃうのだろう。人間の想像力ってわけがわからんですね。でも人間が想像できることなんて結局実現しうるっていうし、距離とかの問題じゃないのかな。誰しも自分の中に自分だけの国を持ってるというか。なんてーか、とにかくぶっ飛ばされたいっていうことです。ディズニーランドの向こう側に連れてって!
伝奇集
誰かが考案した架空の世界にまつわる百科事典、永久に増殖しつづける図書館、忘れることができなくなった人、オカルティックな推理小説もどきみたいなやつ……などなどについての、幻想的な短編集。この世は迷路!
霊界日記
霊界を見ることができたらしい17~18世紀の科学者、神秘主義思想家スウェーデンボルグ。彼が日々体験してたらしいあの世での色んなできごとを書いていた日記を抜粋してまとめたのがこれです。スピリチュアルのはしりで、丹波哲郎の先輩とも言える。
日記なので、誰かに見せるために書いていたわけじゃなく、純粋に彼が体験した(とフツーに信じてた)世界がつらつら描写されている。なんというか、宗教とかニューエイジとかそういうんじゃなく、日々の出来事としてこれを書いてたってのが面白いです。「あの世でニュートンと喋った」とか。
最後の審判を描写した章がドラマチック。頭おかしいおじさんの電波日記って言われりゃそれまでなんですけど。