発酵に時間がかかる、うまく膨らまない、パン作りは難しい、そう思っている方におすすめの本を集めました。実は、こねて冷蔵庫に一晩おき、朝焼くだけの簡単なレシピもあります。朝に焼きたてパン、パスタや料理のお供にパンを手作りしてみませんか。
どの粉を使ったらいいの?イーストって何?どれくらい発酵すればいいの?などパン作りの本を初めて手に取ると、分からないことだらけではないでしょうか。
初めての疑問に丁寧に答えてくれているのが、こちらのレシピ本です。
お菓子よりは適当に作れるけど、料理のように目分量で作れないのがパンです。まずは、使う材料を理解してから作り始めた方が、後々高度なパンに挑戦しようと思った時に役立ちます。
- 著者
- 高橋 雅子
- 出版日
最初のページで、イースト、粉、発酵方法について丁寧に説明してくれています。初めてパンを作る時には、知っておいて欲しい3点です。
こちら本の特徴は、夜に生地を作り一晩冷蔵庫で寝かせておき、朝焼く、長時間発酵(オーバーナイト)という方法をとっているところです。
イーストというパンを膨らませている菌が活動しやすい温度は、28〜30度ですが、それより低い温度でもゆっくりと発酵が進みます。ゆっくり発酵させることの利点は、発酵するのを待つ必要がないことです。
パンを作ろうと思ったら2〜3時間はかかってしまいます。それは、パンを発酵させるのに30分以上待つ必要があるからです。
また、短時間でパンをしっかり膨らませようと思ったら、こねる時間を多くしてグルテンという伸びる物質をたくさん作らなくてはなりません。パンをたくさんこねると、小麦を傷つけてしまい、甘みや風味を損なってしまいます。
夜間に冷蔵庫でゆっくり発酵させることで、寝ている間に生地が発酵するのに加え、小麦への損傷が少ないので、風味が増し、美味しくなっているという一石二鳥な方法なのです。
まさに、初めての方でも美味しく簡単に作れる方法だと思います。是非こちらの本から、パン作りを始めてみてください。
こんなに簡単に焼ける、パンのレシピ本を見たことがないです。ポリ袋に材料を入れて、混ぜてオーブントースター焼くだけ。しかも、高いオーブンレンジも必要ありません。
どの家庭にもオーブントースターはわりとありますが、パンが焼けるような高温のオーブンレンジはなかなか持っていないでしょう。オーブントースターについて本書で解説がありますが、安いもので3000円程から、高いものでも1万円くらいです。
もし持っていなくても手軽に始めるのには、ちょうどいい価格ではないでしょうか。
- 著者
- 梶 晶子
- 出版日
- 2016-03-17
レシピは、定番のバターパン、ベーグル、クリームパンに可愛らしいちぎりパンまであり豊富です。ポリ袋でこねるので、手がそれほど汚れず、使う道具も少なくて済みます。
作者は、震災の時に道具があまりなくても簡単に美味しいパン作りが出来るようにと考えて、現在の方法にたどり着いたそうです。
天然酵母と言っても、自分で1から酵母を起こすのではなく、ホシノ天然酵母を使用しています。なので、酵母を起こすのは面倒!とお思いの方も安心です。
ホシノ天然酵母は、国産小麦、国産米、麹、水から作られている酵母で多くのパン屋さんで使われています。普通のスーパーでは手に入りづらいですが、国産の安心安全なものを使いたいかたおすすめの酵母です。
同じ作者のシリーズでは、甘酒と酒粕で酵母を起こす本『ポリ袋でかんたん! 甘酒&酒粕でつくる天然酵母パン』があるので、自分で酵母を起こしたい方にはそちらをおすすめします。
高温の出るオーブンレンジがない、とにかく簡単に作りたい方は是非こちらの1冊からパン作りを始めてみてください。
スーパーで、よく食パンを買っていませんか。実は、自分でも簡単に焼けるレシピがあります。
添加物が気になる方、できるだけ自分で作りたい方におすすめのレシピ本です。
こちらの食パンは、ちょっと大きめのパウンドケーキ型で焼きます。普通スーパーで売っている食パンより、少し小さくできるとても可愛らしい食パンです。
- 著者
- 幸栄
- 出版日
- 2016-09-05
パンの基本は、こねる、発酵、形を作る、発酵、焼くという工程です。それぞれに、どうやってやるか、どのくらい時間をかけるかを、作るパンに合わせて変えていきます。
こちらのレシピは、長時間発酵ではなく、その日のうちに作って焼いてしまうので、発酵に時間がかかりますが、パンをこねる時間はたったの3分だけ。あとは、発酵を待つのみです。ちょっと時間のある休日に作ってみましょう。
長時間発酵を理解出来ているなら、こちらのレシピにも応用できます。朝、焼きたての食パンが食べられると、ちょっと贅沢な気分になりますね。
食パンは、アレンジが効かなくてすぐ飽きてしましそうですが、そんなことはありません。全粒粉やチョコレートを使ったレシピもありますし、トーストする時にアレンジできるレシピもあります。ひとくちに食パンと言っても、材料やのせる具材を変えるだけで、楽しめる方法は無限です。
食パン好きの方に、朝はパン派の方に、おすすめの1冊です。
天然酵母って聞くけど何だろう、作るのが難しそう、気になるしちょっと挑戦してみたいかも、と思っている方にこちらの1冊をおすすめします!
著者の前作『「自家製酵母」のパン教室』の続編になります。
なぜ、続編から?と思われるかもしれません。それは、前作で酵母を作れない読者の方がたくさんいらしたそうで、続編のレシピはもっとわかりやすく誰でも自家製酵母を起こせるようになっているからです。
- 著者
- 高橋 雅子
- 出版日
- 2012-10-12
自家製酵母は、レーズンや果物などについている菌と、そのものの糖と酸を利用して酵母を起こします。材料を水につけ、ときどき瓶を振ってやりながら暖かいところに置いておくと、ぷくぷくと発酵してくるのです。
ちょっと手間はかかりますが、なぜそうするか、どういったことに気をつければいいか、細かく本書で解説してくれているので、とてもわかりやすいと思います。本書でも、続編のやり方を教えたところ、生徒がほとんど失敗しなくなった、と記述がありました。
レシピは、定番の食パンやバケットからクロワッサンまでたくさんあります。お好きなものを選んで作ってみてください。
家庭で、自家製酵母を作って焼いている人はなかなかいないでしょうから、ちょっとした自慢にもなるかもしれません。少し手間をかけないといけないので、時間に余裕のある方は是非とも挑戦してほしいレシピ本です。
一度、酵母を作ることを覚えたら、ぷくぷくと発酵してくる可愛さに虜になるでしょう。
調理、お菓子とパンの専門学校、辻調グループのレシピ本です。辻調グループは、日本で最も有名な調理士、製菓の専門学校で、「料理界の東大」というキャッチフレーズを掲げています。
簡単に、ではなくしっかりパン作りの基礎を学びたい方におすすめです。
基本のロールパンから、バケットまで事細かに解説されていて、作り方は1つ1つの段階ごとに写真があるのでとてもわかりやすいです。
パンのこね加減、グルテンができているとはどう言った状態か、などのプロセス写真が約680点も掲載されおり、文字だけでは理解しづらい部分もうまくカバーされています。
- 著者
- ["梶原 慶春", "浅田 和宏"]
- 出版日
- 2012-05-09
また、なぜそうするのか、なぜこうなるのか、と言ったパン作りの理論を優しく教えてくれます。
本書の3分の1ほどは、質問と答えに当てられていて、初めてパン作りをした時によくある疑問や、作っていくうちによく当たるパン作りの壁などに丁寧に答えてくれています。
初心者の一歩先に進みたい時に、パン作りを続けていこうと思った時に、1冊は持っていたい基礎を教えてくれる本です。
簡単に、基礎からパン作りを始めてみたい方におすすめの5冊をご紹介しました。それぞれパンの作り方やパン作りの目的に合わせて選べる本ばかり集めましたので、自分に合った好きな1冊をお手にとってみてください。