人の心を温めてくれる存在でもあり、可愛くてたまらない存在でもある犬。今回は犬が登場する漫画を、癒し系ストーリーから感動で涙が出るストーリーまで、幅広い中から選び抜いたおすすめ犬漫画をご紹介します。
もともとは読み切りとして掲載され、読者からの面白いという声にこたえ連載としてスタートし、大人気になった作品がこちら。主人公である若月郁子の日常を、飼い犬であるマメタロウから見たお話が可愛らしくて、ほんわかしていて、心地よい幸せと温かさに包まれたストーリーです。
- 著者
- きら
- 出版日
ご主人様の若月郁子が大好きでたまらない、雑種の雄犬・マメタロウ。ご主人様の郁子は、秋吉純一という男の子に恋をしているのですが、郁子が大好きなマメタロウは、郁子の恋の相手である秋吉が気に入らないのです。そんなマメタロウは秋吉に対してなんだかライバルと思っている様子なのですが、そこもまた可愛い!
この郁子と秋吉の恋の様子や、2人の恋にちょっぴりヤキモチを焼いてしまうけれど、それでも応援するマメタロウの2人プラス1匹の可愛らしい三角関係を面白く描いています。この漫画の面白さは、人間サイドの恋愛の日常を、人間からの視点だけではなく、犬の視点から見て描いているところ。とにかく動物同士の会話が可愛らしく、読みながらほっこりしますよ。
マメタロウからの郁子への愛も会話からひしひしと伝わってくるので、それが愛おしく、時にはご主人様愛に涙が溢れます。郁子と秋吉の恋愛の話にキュンキュンしたりドキドキしたり切なくなったり、そしてペットと飼い主の絆に心がじんわり温まる素敵な作品。たくさんの魅力がギュッと詰まった大満足できる漫画です。
大人気シリーズでテレビドラマ化され、かつてシベリアンハスキーのブームを巻き起こしたり、獣医学を学びたいという学生が増えたりするなど、とにかく話題になったこちらの作品。獣医師を目指す、獣医学部の学生たちの日常が描かれた面白いストーリーです。
- 著者
- 佐々木 倫子
- 出版日
高校生の西根公輝と二階堂昭夫は、近道をしようとH大学の敷地を通っていたところ、いきなりシベリアンハスキーの子犬が現れ、その犬を追いかけてきた教授に「君は獣医になる」という適当な予言をされるのです。この出来事をきっかけに、本当にH大の獣医学部を目指すことに決めた2人。そして2人が見事合格し、H大の獣医学部での大学生活を舞台に描かれているのがこの『動物のお医者さん』です。
獣医学部が舞台というだけあって、いろいろな動物が登場するのですが、シベリアンハスキーのチョビをはじめ、漫画の中に出てくるどの子もこの子も可愛らしいので、1匹も見落とさないように隅々までじっくり読むのがオススメですよ。そしてこの漫画に出てくる動物のみならず、人間たちもとても個性的で魅力的。この登場人物たちの個性豊かな様子が、動物たちの可愛らしさを引き立てています。
犬や猫との日常を描く漫画はたくさんありますが、こんなに色々な動物が登場する作品はなかなかないので、動物好きにはたまらないこと間違いなし!大人気漫画なので読んだ事がある方も多いと思いますが、何度読んでも色褪せない、何度読み返しても面白く読める要素がぎゅっと詰まっていますよ。男女も年齢も問わず、誰が読んでも楽しめる話なので是非1度読んでみてください。
『動物のお医者さん』については<漫画『動物のお医者さん』の名言を紹介!もふもふのチョビがかわいすぎる!>でも紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
ペットに犬を飼っている方は1度は見たことがある人気コミックス!バーニーズのイズモと、芝ミックスのエドの毎日の様子が、ほぼノンフィクションで描かれているこの作品。自然の中で明るく楽しく犬と過ごす日常をあなたも味わえるかも……?
- 著者
- 新 めぐみ
- 出版日
- 2014-02-26
パワフルでやんちゃなイズモに、年上のお兄さん犬としてイズモを見守るエド、そしてこの話の作者とその家族の日々が描かれた作品です。この家族の日常がとにかく楽しそうでたまらない!作者の実家がある自然豊かな場所で暮らすイズモとエドの様子や、この2匹と家族との関わり合いの中で生まれてくるほのぼのとしたストーリにただただ癒され、時には吹き出して笑えたり、ちょっと感動したり……。
そういった日常のあるあるネタの中の面白さがぎゅっと詰まった作品になっています。違う犬種の2匹飼いならではの様子も描かれているので、2匹だとこうなるのか!という面白さや驚きもあって新鮮!そこに猫まで仲間入りするということで一体どんな日々になっていくのか……?
そして、この作品はイズモとエドの表情や行動の描写が丁寧でリアリティーが溢れていて、可愛い2匹がより可愛く感じること間違いなし!表情だけでも楽しめますよ!犬を飼っている方はウンウンと頷きながら、犬を飼っていない方は飼いたくなるような気持ちに、そして猫派の皆さん!大丈夫です!可愛らしい猫も家族の一員として登場するので是非読んでみてください。
ある1匹の犬が老人施設セラピードッグとして飼われることになります。ぼたもちと名付けられたその犬は、悲しい過去を癒したり、苦しんでいる人を慰めたりと、人の力ではどうにもならなかった事を次々解決していくのです。
- 著者
- 北川 なつ
- 出版日
- 2015-07-01
保健所の人に追いかけられながら老人施設に迷い込んできた1匹の犬を、施設で働いているコオロギさんが引き取る事から始まるこのストーリー。ぼたもちという名前のこの犬はとにかく臆病なダメ犬だったのです。しかし、この施設の中でセラピードッグとしてコオロギさんに育てられるうちに、様々な奇跡を起こしていくことに……。
家族が来ても全く反応しなかったおじいさんに寄り添い続けたら反応を見せるようになったり、痛いところがある人や心に傷がある人を見つけては慰めたりするぼたもちに、自然とみんな癒されるようになるのです。1匹の犬の不思議な力で、生きる力をなくした人や笑顔を見せなかった人に、笑顔や生きる力が戻ってくるという奇跡のような話は、涙なしでは読めません。となりでそっと寄り添ってくれる誰かがいてくれることがどんなに愛おしく、硬くなった心をほぐしてくれるのかということをセラピードッグぼたもちによって気付かされるストーリーです。
犬好きな方だけではなく、誰が読んでも感動し、涙するエピソードばかりなので、是非じっくり読んでみてはいかがでしょうか。
ガラス工房で働く小松さんと、その愛犬ムーコの温かく面白い日常のお話。いつか小松さんが犬になったら一緒にいろんな事をしたい!という可愛いすぎる夢を持つムーコ。そんなムーコとムーコが大好きでたまらない小松さんのラブリーデイズ!
- 著者
- みずしな 孝之
- 出版日
- 2012-04-23
もちろんムーコは人間の言葉が喋れる犬ではありません。ですが、本作の中でムーコは「ワンワン!」とは鳴かず、その部分が全て人間の言葉で描かれています。そんな二人のやり取りは本当に面白い!ものすごく噛み合ってない小松さんとムーコの会話が面白くて笑いが吹き出すと同時に、癒されて癒されてたまらないです。
とにかく小松さんが大好きなムーコ、楽しいことや毎日のたくさんの発見も、全部小松さんに教えてあげたくて「コマツさーん!コマツさーん!」と、コマツさんを呼びに行きます。そんなムーコも女の子なので、コマツさんが違う女と話していたら立派にヤキモチを焼いてしまいますが、その姿も可愛い!どんな時もコマツさんが1番大好きなムーコ、コマツさんへのアタック1つ1つが愛おしいのです。
コマツさんが早く犬になりますようにと願うムーコの可愛くて面白い日々が、きっとあなたの心も幸せな気持ちにしてくれること間違いなしですよ!
飼い犬のコーギーとの日常を描く、ほんわかふんわりとしたお話。犬を飼われている方が読むと思わず「あーわかる!あるあるー!」と言ってしまうほど、犬飼いさんのあるあるが詰め込まれている漫画です。そんな可愛いコーギーと飼い主さんの癒しの日々はこちら!
- 著者
- らくだ
- 出版日
- 2015-05-27
twitterで投稿していた話題の作品がコミックスになった1冊。実際に作者が飼っているコーギーをモデルにしているということで、すごくリアリティー溢れる作品です。何と言っても日常生活の中での犬の特徴、コーギーの性格を分かりやすく、そして可愛らしく描いていてとても面白い!
飼い主であるとーたんとコーギーの毎日は、何か事件があるわけでもなく本当に普通の日々なのですが、とーたんとコーギーの間にたくさんの愛と面白さが惜しみなく溢れ出していてほんわか幸せな気持ちになれます。コーギー好きにはもちろんのこと、自分のご飯を選ぶより愛犬のご飯選びの方が時間がかかる、愛犬に変顔させながらつい自分も同じ変顔してしまうなどなど……、犬を飼っている方ならではのあるあるネタも豊富で、これはうちの話なのか?と錯覚してしまったりもします。
そして注目して見ていただきたい部分の1つは、可愛らしいコーギーのお尻!コーギーの後ろ姿の可愛いことと言ったら……。そんな可愛い後ろ姿にも注目しながら読むと、愛おしい日々がさらに愛おしく感じること間違いなしです!
22歳の時にスキーの事故で失明した香織は、付き合っていた彼とも別れ人生に希望を見出せなくなってしまいました。そんな時、盲導犬のハッピーが彼女のパートナーになり……。
- 著者
- 波間 信子
- 出版日
- 1995-10-09
視力だけではなく、生きる希望すら無くしかけていた時に、友人に勧められ盲導犬訓練所を訪ねた香織。その時の縁で盲導犬ラブラドールレトリバーのハッピーと人生を共にすることになるのです。そしてこの盲導犬のハッピーがきっかけで出会った昇と恋に落ち、結婚、妊娠、出産……その人生全てに寄り添うハッピーと香織の物語です。
結婚そして妊娠出産、中途視覚障害の香織にとっては小さなことでも困難の連続です。その1つ1つをハッピーとともに乗り越え、少しずつ前向きに人生を生きる姿が描かれています。視力がないことで、いろんな不安や悲しい出来事にぶち当たる香織ですが、どんな話でも最後は感動できるのがこの作品の素敵なところ。
登場人物やハッピーの色々な感情の変化などの心理描写がわかりやすく描かれているので、入り込みやすく、ついつい読みながら涙したり、嬉しい気持ちになったり、感情移入してしまうこと間違いなしです!ハンカチを片手に読むことをおすすめします。
ある日仕事の帰り道で、吾郎のもとに空から降ってきたのは、まさかの……犬⁈降ってきたところを偶然キャッチした吾郎についてきて離れようとしない犬を、吾郎は家に連れ帰るのですが、なんとその子は普通の犬ではなかったのです。
- 著者
- きら
- 出版日
- 2014-09-25
どんなに危ない仕事だとしても、全く恐怖を感じる素振りを見せずこなしてしまうスタントマンの吾郎。そんな彼のもとに突然降ってきた犬を家に連れて帰り、ポチと名前をつけるのですが、その犬のポチにはとんでもない秘密があったのです。それはポチが人間の姿にもなれ、人間の姿の時には可愛らしい女の子になるという衝撃的な事実でした。
そんな中、吾郎の彼女である美月という女の子が登場するなど、なんとなく不穏な雰囲気。まっすぐでとことん純粋なポチの可愛らしさとは打って変わって、元カノの登場で、吾郎を取り巻く女たちの戦いのような、三角関係のような、ちょっとドロッとしたストーリー展開になるのですが、そんな部分も含めて面白い漫画になっています。そしてこの作品の中には、数々の興味深い謎が用意されていますよ。
ポチが空から降ってきた理由だけではなく、他にもたくさんの謎が出てくるのですが、その数々の謎が終盤に向けて少しずつ解明されていく様子がとても面白く、読み始めるとどっぷりはまり込んでしまうこと間違いなしです。全ての謎が解けた時、驚きや切なさなど、いろんな気持ちが溢れてくるのでそこは読んでからのお楽しみに!全3巻なのでまとめ買いして一気読みがオススメです。
ヤンキーの高校生・耕之助と、可愛らしいパグの小春の日常を描いているのがこの『小春びより』という漫画です。見た目も中身もヤンキーな彼ですが、ペットの小春にだけは、耕之助もメロメロで振り回されまくりなのです。だけど、そんな姿が幸せそうで、こちらまで気持ちもポカポカほんわり。
- 著者
- ひぐち にちほ
- 出版日
- 2002-04-10
ぶさカワイイ黒パグの小春と、ヤンキー系男子高校生の耕之助、1人と1匹のラブラブな同棲生活の日々。典型的なカワイイ犬ではないけれど、小春の行動のひとつひとつが飼い主の耕之助にはたまらないのです。そんな耕之助と小春の間で起こる様々な出来事が、愛おしくて可愛らしくて、時には小さなことがハプニングになってしまう所もなんとも可愛らしくてほのぼのする、犬好きにはたまらない1冊です。
主人公の耕之助は、愛想もなくコワモテ、そして無口という、身近にいたらあまり関わりたくないタイプの男の子なのですが、小春を通すと「同じ人物⁈」と思ってしまうような変貌ぶり。無口な彼なのであまり言葉はありませんが、態度や表情の描写から小春のことが大好きという事がひしひしと伝わってくるので、その様子にも注目してみてください。そしてこの作品の1番の魅力はやはりパグである小春の可愛さで決まり!
小春ちゃんのご主人様大好きな様子が、行動や表情からたくさん伝わってくるのですが、その行動ひとつひとつが可愛くて悶絶しそうなほどなのです。パグがどんな犬なのか知らない人でも笑いながら読めるし、パグ好きな人にはあるあるなネタも満載で飽きることなく読めますよ。誰もが笑顔になれる可愛らしいお話なので、是非1度気軽に手にとって読んでみてください。
子どものいない夫婦には、タムタムという犬がいました。夫の友人から14年前に子犬をもらったのです。子犬は、テリアと柴犬のミックス。夫婦は、新しい家族を迎え、幸せな日々を過ごします。時は過ぎ、タムタムも14歳の老犬になりました。
- 著者
- 谷口 ジロー
- 出版日
日々弱っていく姿を見せるタムタム。足が弱ってきても、家の中やハウスでは排泄はせず、外でしかしません。オスですので、片足をあげて小便をするのですが、それもできなくなり、排泄にも援助が必要です。夫婦は、散歩にもタムタムが不便にならないよう気にかけてやります。
タムタムが亡くなるまでの、夫婦とタムタムの最後の1年間が漫画になっています。死が迫ってきている最後の最後まで、がんばるタムタムの姿は、涙なくしては読めないもの。
この物語は、本の作者でもあり、『孤独のグルメ』の作画をした谷口ジローの実体験を元に漫画家されたものになります。生き物を飼うという事は、最後まで責任をもつ事。覚悟を持って命を預からねばいけないのだと改めて考えさせられる漫画です。
今、犬を飼っている人は、今後犬が老いを迎えた時、何をしてあげたらいいかがわかります。これから飼おうと思っている人は、犬を飼う前にこの物語を読んで、ペットとの暮らしをシュミレーションしてみてもいいかもしれませんね。
銀は、虎毛の秋田犬。虎毛の秋田犬は、熊の狩りをする狩猟犬である熊犬の中でも、優秀な熊犬になると言い伝えられています。それ故に、銀は、生まれて間もない頃より強い熊犬になる為、猟師の五兵衛から過酷な訓練を受けていました。
- 著者
- 高橋 よしひろ
- 出版日
- 1997-11-01
辛すぎる訓練を乗り越えていく銀。試練を乗り越える度に持って生まれた資質が顔をだし、優れた熊犬に近づいていきます。そして銀は、凶暴で巨大な殺人熊である赤カブトを倒すため、野犬の集団である奥羽野犬軍団に入ります。その仲間たちと日本全国に赤カブトと戦う力を持つ、真の「男」を探す旅に出るのでした。
奥羽野犬軍団には、記憶をなくし、自分の息子の事もわからない銀の父親のリキがボスとして君臨していました。
犬たちの間では、人間のように会話が交わされています。その会話が、銀たちに感情移入しやすくし、私たちは、物語にぐいぐい引き込まれていくのです。
「わからん……なぜこの子がオレを父と呼ぶのか……」(『銀牙―流れ星 銀―』より引用)
銀に会い、彼の存在に戸惑うリキ。
「だれにも邪魔させん……次のボスはオレよ……」(『銀牙―流れ星 銀―』より引用)
そしてその姿を見て次期ボスを狙っているスナイパーが敵意を剥き出しにします。
真の「男」も加わり、勢力を拡大した銀たちは、赤カブトを倒すことができるのでしょうか。犬たちの仲間を思う熱き友情や結束力、困難に立ち向かう事で成長し、強くなっていく姿が熱く描かれています。
力強い絵が、物語の迫力と緊迫感をより一層強くします。特に格闘場面のスピード感と迫力は圧巻です!読んでいるうちに体に力がみなぎり、胸が熱くなる作品です。
生きている犬も死んだ犬も訪れる事の出来る犬の国。そこでは、どんな犬も幸せに暮らしています。そして、大好きだった飼い主に手紙を送るのです。
女の子のマリは、ペットショップで可愛い子犬と運命的な出会いをします。そしてその犬を飼う事にし、名前をリリーと名付けます。そんなリリーと暮らし始めてからの生活も、5年の月日がたちました。時折、激しい頭痛がマリを襲います。そのせいでリリーと一緒に過ごす時間もままならない日々。
- 著者
- 竜山 さゆり
- 出版日
- 2012-04-27
ある日、とうとうマリは倒れて入院し、手術を受ける事になるのでした。その手術中にとても不思議な夢を見て……。マリの手術は成功しました。しかし、リリーは、マリの手術の日に心臓の病気で死んでいたのです。
退院後のある日、悲しみに暮れるマリの元に、犬の国のリリーから手紙が届きました。
1話完結の物語が、6話収録。どの話も感動を誘います。飼い主を愛し、愛されていた犬たちが犬の国に行ったあと、何を思っているのか、犬たちが飼い主を思い愛する気持ちを素直に手紙に綴ります。
大切に可愛がっていた犬の気持ちを知った飼い主は、何を思うのでしょう。みなさんも、大切なあの子が生きていた時、何を自分に伝えたかったか、彼らの思いを知りたいと思った事はありませんか?読んだ後、あの子の気持ちに気づくことがあるかもしれません。とてもあたたかく、そして優しい気持ちになれる漫画です。
『ある日犬の国から手紙が来て』の作品に関しては<『ある日犬の国から手紙が来て』の魅力を3つの話からネタバレ紹介!【無料】>で詳しく紹介しています。
捨てられていた白い子犬のハッピー。ハッピーは、小学生の女の子のみくに拾われます。みくの家は、お父さんとお母さん、みくの三人家族。ハッピーが加わった当初は、幸せな家族でしたが……。
ハッピーにごはんをくれるのは、お母さんでした。一緒に散歩に行ってくれるのは、お父さん。遊んでくれる相手はみくです。しかし、年月が流れ、お父さん、お母さん、みく、ハッピーの関係が少しずつ変化していきます。
- 著者
- 村上 たかし
- 出版日
- 2009-07-07
お母さんは、パートで働くようになり、みくは外で遊び歩いています。お父さんは体を壊して無職になりました。次第に、ハッピーのごはんはお父さんがくれるようになり、みくとは遊ばなくなりました。そしてとうとう、お父さんとお母さんは離婚。住んでいた家は売ってしまい、お父さんはハッピーとぼろぼろのワゴン車で旅をする事に……。
物語は、ハッピーの目線で進んでいきます。一緒に旅していたお父さんが動かなくなっても、彼に対するまっすぐな愛は変わりません。
「おとうさんっ!!きょうはごはんがありましたよ!!」(『星守る犬』より引用)
ハッピーは残飯をあさりお父さんに運び続けます。ハッピーの無邪気さが、一層、心を切なくする、涙なくしては読めない結末になっています。
犬にとって、家族とは、どのような存在なのでしょう?彼らは、何を望み、私たちは、彼らに何をしてあげればいいのでしょうか。飼い主をどこまでも信じ、飼い主が喜んでいる姿を自分の喜びとしてくれ、無償の愛をくれる犬たち。
この物語を通じ、自分に捧げてくれている彼らのまっすぐな思いを感じ、彼らとの関係をもう一度見つめなおす事ができます。「こうしてあげていたらよかった。これからは、こうしてあげよう」と新しい気づきがある作品です。
イケメンだけど冷たくて怖い印象の吉高くん。そんな彼が犬好きであるという可愛らしい一面を偶然知ってしまった美希は彼に恋に落ち、勢いで告白をするのです。しかしこっぴどく振られてしまい、やけ酒をした美希は記憶を失い朝起きたらなんと犬の姿になっていて……⁈
- 著者
- 都 陽子
- 出版日
- 2015-09-08
犬の姿になった美希のことを拾ってくれたのは、偶然にも吉高くんだったのです。この犬の正体が美希だという事など知るはずもない吉高くんは、人間の姿の時の美希に対する態度とは大違い。犬になってしまったという美希自身も驚きの展開ではありますが、犬である美希に優しい吉高くんの態度に、今の自分が犬の姿であるという事も忘れて、もうメロメロになってしまう美希なのです。
吉高くんに連れられ外に出た美希は偶然弟に出くわし、弟から、実は自分達は犬に変身する一族の末裔で、「恋をする事」そして「犬と同じくらいの体温になってしまう事」で、犬に変身してしまうという特殊な体質を持っているということを教えてもらうのです。
誰もが驚くようなびっくりな展開なのにも関わらず、柴犬になった美希の行動ひとつひとつがとにかく可愛らしすぎて、そんな特殊な設定も忘れ、犬になった美希の可愛らしさに注目してしまうこちらの作品。そんな柴犬の美希が吉高くんに懐く様子を見るのもモチロン面白いのですが、人間の女の子のままの美希と吉高くんの関係がどうなっていくのかという恋の展開も面白いので注目ですよ。
犬の描写もわかりやすく描かれているので犬を飼っている方には、「あるある!わかるわかる!」と、ついつい口に出してしまうような、可愛らしいあるあるポイントもたくさん盛り込まれています。人間が犬になったとは思えない、可愛らし過ぎる美希の姿ひとつひとつに是非とも悶絶してください。
高崎家は2世帯住宅。2階には、息子の家族。1階には、おばあさんを亡くしたおじいさんが1人で住んでいました。1人が寂しいおじいさんは、ゴールデンレトリバーのボブを飼う事にします。
おじいさんは、ボブがいけない事をした時は、頼むように時間をかけて言って聞かせます。おじいさんの話し相手は、いつもボブ。ふたりは縁側で話をします。おじいさんは、ボブと暮らすようになり、とても明るくなりました。幸せな日々が過ぎていきます。
- 著者
- 三浦健太
- 出版日
- 2013-07-31
しかし、ボブと暮らし始めて3年がたったある日、おじいさんは急性の心不全で亡くなってしまいます。一人ぼっちになってしまったボブは、息子家族が世話をしようとしても、縁側から離れようとしません。そんな、ボブの思いは……。
犬のカウンセラーをしている三浦健太が体験した8つの物語が掲載されている実話集になります。犬と飼い主が互いを思う気持ちがこの一冊につまっていますよ。
「どうしてこの子は、こんな行動をするのだろう?」と、時に疑問に思う事はありませんか?そんな疑問を呼ぶ行動も1つ1つ意味がある事だとわかります。この漫画を読んだ後は、前よりももっと、犬の気持ちに寄り添う事ができるのではないでしょうか。
いかがでしたか?私たちにとって身近な動物でもある犬。今回は犬と人間とが織りなす様々なストーリーをランキング形式で紹介しました。どの作品もそれぞれ違った面白さがあるので、是非1度じっくり読んでみてはいかがでしょうか。