小学生にもなると、週刊誌やコミックなどで漫画を読まれるお子様も多いと思います。そんな子供達に未来へ向けて夢が広がるような作品を選んでみました。
アニメ化、実写映画化と大人気の漫画『宇宙兄弟』です。幼い頃、宇宙飛行士という職業に憧れた人も多くいると思います。本作もそんな少年達が夢に向かって進んでいく物語です。サッカー選手、野球選手、警察官、どんな職業でもいいのです。子供たちに夢に向かって努力をし、あらゆる困難に立ち向かう姿勢を示してくれます。
- 著者
- 小山 宙哉
- 出版日
- 2008-03-21
弟の日々人は、幼い頃に誓った宇宙飛行士の夢へ脇目もふらず一直線に突き進みました。しかし主人公である兄の六太は早々に宇宙飛行士の夢を諦め、自動車会社に就職してしまいます。そんな兄にもどかしさを感じていた日々人は、六太が起こしたある事件をきっかけに、六太を宇宙飛行士への道へ誘いました。最初は弟の通った人生を追いかける事に反発心を抱いていましたが、幼い頃からの知り合いであるシャロンに諭され、六太は宇宙飛行士になることを決めます。
様々な仲間やライバルに恵まれ、見事宇宙飛行士候補になった六太は、そこで初めて宇宙飛行士という夢についての奥深さを知ります。宇宙に飛び立つということは、もちろん自分自身の夢を叶えるということなのですが、それと同時に数多くのそれに携わる人たちの夢も一緒に背負っているということなのです。
夢へと向かう努力、人と人との繋がり、人への感謝、まさに子供に伝えたい内容がびっしり詰まっています。感動的な場面が本当に多い本作ですが、アメリカンジョークなどが随所に散りばめられていて、涙と笑いが嵐のように押し寄せてきます。2017年4月現在ではまだ完結していませんが、ぜひお子様にも勧めて頂きたい作品です。
『1/11(じゅういちぶんのいち)』はサッカー少年の安藤ソラを中心とした、オムニバス形式のサッカーマンガです。中学校最後の大会で自身の才能に限界を感じてサッカーを辞めたソラ。そんな彼のもとにある日、女子サッカー日本代表の若宮四季が現れます。
- 著者
- 中村 尚儁
- 出版日
- 2010-12-03
子供の頃から体が小さかったソラは、ドリブルという武器に活路を見出し、一生懸命にドリブルの練習をしていました。しかし、歳を重ねる毎にまわりの選手はどんどんと大きくなっていき、なかなか身長が伸びないソラはより一層ドリブルに磨きをかけていきます。しかし、ドリブルばかりになってしまったソラはいつしかまわりが見えなくなり、パスを出さない選手になってしまっていました。
中学3年のある日、そんな彼の元に突如現れた四季の「サッカーは一人でやるものじゃない」という言葉によって、彼のサッカー選手としての人生が大きく変わります。しかし、その後家に帰ったソラはテレビで信じられないニュースを目にしたのです。
その後は、ソラに関わる人達を主人公にオムニバス形式で話が進んでいきます。そして皆、ソラのサッカーに対する真っすぐな情熱に励まされ勇気づけられていきます。
それぞれに抱える悩みや感情がしっかりと描写されていて、読んでいてとても心地のよい作品です。あくまで題材はサッカーになっていますが、内容はまるでヒューマンドラマを読んでいるかのように描かれています。サッカーをやっているお子様はもちろん、なにか他のスポーツだったり、スポーツはなにもしていないというお子様にもぜひ読ませてあげたい作品です。
主人公の本田五郎がまだ5歳、幼稚園に通っているところから『MAJOR』はスタートします。数ある野球漫画の中でもかなり有名な『MAJOR』は全78巻と、かなりの長編野球漫画です。
五郎が幼稚園の頃からスタートし、小学校、中学校、高校、社会人と、様々な壁にぶつかります。最愛の人の死、利き腕の故障、人数の足りない野球部など、あげればキリがありません。しかし、そんな逆境を跳ね返していく五郎に胸を打たれます。
- 著者
- 満田 拓也
- 出版日
人生では誰しもが必ず選択を迫られるときがあります。そんな時、五郎は必ず難しい方を選択するのです。そして並々ならぬ努力で目の前の壁を越え大きく成長していく強い精神を持っています。
1994年に少年サンデーでスタートした本作は2010年まで、実に16年もの間連載されました。私が11歳(小学5年生)の時に始まり、連載終了時にはなんと、私には6歳の娘と4歳の息子がいたのです。更に2017年現在では、第二部の「MAJOR2」が連載されていて、ここでは五郎の息子と、『MAJOR』での五郎の永遠のライバルであり無二の親友である佐藤俊也の息子ふたりが主人公になっているのですが、『MAJOR』を知らない小学5年生の私の息子がそれを読んでいるという、親子で楽しめる漫画です。
もちろん野球漫画としての内容も抜群です。そうでなければここまでの長期連載は生まれませんよね。ぜひ、皆様もじっくりと本田五郎の半生に触れてみて下さい。
『MAJOR』を読んだことがあるという人におすすめなのが続編となる『MAJOR 2nd』。気になる方は<『MAJOR 2nd(メジャーセカンド)』5分でわかる、あらすじと魅力!【全15巻紹介、ネタバレあり】>をぜひご覧ください。。
原作大場つぐみ、作画小畑健タッグで描く青春サクセスストーリーです。アニメ化、実写映画化もされている『バクマン。』は、中学3年生から漫画を描き始めた二人を主人公としています。お互いの夢を叶える為、目標に向かってひたすら突き進んでいく姿に、自分も頑張ろうと思える作品です。
- 著者
- 小畑 健
- 出版日
- 2009-01-05
主人公真城最高の亡くなった叔父は漫画家でした。少年ジャンプでギャグマンガを連載し、アニメ化までされたものの、その後打ち切りになってからはヒット作を出せないまま亡くなってしまいます。幼い頃から叔父にべったりだった真城は自然と漫画家になることを夢見るものの、叔父が亡くなったのは漫画のせいだと思うようになり、中学3年生の頃には漫画家になる夢を捨ててしまっていました。
そんな彼にもう一度漫画家になる夢を与えたのが同じ中学校の高木秋人です。学内では成績トップで秀才の彼が原作を考え、それを真城が絵にするという流れで、二人はプロの漫画を目指します。
しかし二人の夢は漫画家になることだけではありません。真城が小学生の頃から密かに思いを寄せていたヒロインの亜豆との約束もありました。「真城の描く漫画がアニメになり、そのヒロインの声優を亜豆がする」それが叶ったら結婚しよう、と中学3年生の頃に約束したのです。
真城と高木はその夢を叶える為、少年ジャンプでの連載、テレビアニメ化を目指し、高校大学と漫画に打ち込みます。
漫画家に必要とされる三大条件は自惚れ、努力、運。漫画家になるのは、博打を打つのと同じくらいに運が必要になるのです。人生を掛けた博打に挑む二人に心を打たれ、夢を追いかける事の素晴らしさを教えてくれます。
小学生の頃、転校生の綿谷新と出会い、競技かるたの面白さに魅了された主人公の綾瀬千早と幼馴染の真島太一が、青春をかるたに捧げ、かるた日本一を目指すストーリーです。実写映画化、アニメ化もされている『ちはやふる』ですが、少女漫画が苦手な男の子、熱血スポーツ漫画が苦手な女の子でも十二分に楽しめます。
- 著者
- 末次 由紀
- 出版日
- 2008-05-13
日本人で知らない人はいないのではないか、と思えるほど昔から受け継がれてきた伝統遊具のかるた。しかし、競技かるたという名前はあまり知られていません。この競技かるた、遊びではなく試合をするのですが、試合に勝つためには、体力や瞬発力、判断力や記憶力、緻密な作戦が必要とされるスポーツなのです。
小学6年生の千早と太一の学校に転入してきた新は2人にかるたを教えます。その後卒業と同時に3人はバラバラになるのですが、かるたを続けていればまた会えるという約束を信じ、千早はかるたの練習を続けました。
高校生になると千早は、かるた部を結成して全国大会優勝を目指します。同じ高校に入学した太一も誘い、そこに経験者1人と未経験者2人を交えて、かるたのイメージとはまるで正反対に思える運動部のような厳しい練習で成長していくのです。
もちろん、少女漫画ならではのイラストや恋愛要素も含まれています。そして少年漫画的なスポ根魂。まるで少女漫画と少年漫画をミックスさせたかのような内容には、小学生のお子様なら男女関係なく楽しめます。
個性豊かなライバルもたくさん現れ、それぞれの背景もしっかりと描かれている為、一度読み始めるとその世界観にどっぷりとハマってしまうことでしょう。我が家でも影響された娘がかるたを買ってくるほどです。
いかがでしたでしょうか。小学生の子にあげたい名作おすすめ漫画5選!
夢、仲間、約束、努力、子供に教えたいワードが沢山つまった漫画の数々で、大人でも励みになるような名言がたくさんあります。ぜひ、みなさまも親子で漫画を楽しまれてはいかがでしょうか。