どうも、この間飲みの席にて親友のエロまんじゅう君に「 ソノヘン、マツシタハホントケツラクシテルヨネェ〜」と笑顔で言われてしまったモノブライト ギターの松下です。ちなみにその辺というのは今回のテーマの要である浮いた話というやつだ。
表題作を含めた八篇、愛と別れを描いた短編集。足が悪く車椅子生活のジョゼとひょんなことから出会った恒夫、その二人の間を漂う独特の愛情表現たちがいじらしく少しユーモラス。相手の人間性ある種の滑稽さを許し笑えたとき、形がどうであろうと愛情になってしまうのかも。でも例によってその形はアメーバ状に変化し続けるものだし、時には分裂しちゃったりするから厄介。B型AB型の女性の方はよりオススメ。
- 著者
- 田辺 聖子
- 出版日
- 1987-01-01
主人公の橋田は東大卒でスポーツ万能、容姿も良いエリートサラリーマンという若干のチートキャラ。社会的立場が逆で年齢も離れている短大生の香折と出会う。その理系の誠実さと文系の誠実さ、両極端さがお互いを浮き彫りにしていくが、偏屈なプライドでどこかそれを認めようとしないあたりがなかなかのリアリティです。こちらはA型男性かO型女性の方にオススメ。
- 著者
- 白石 一文
- 出版日
アルコール依存気味の妻と同性愛者の夫、そして夫の恋人の奇妙な三角関係のお話。女性は甘えられる相手だから癇癪を起こすし、男性は甘えられる相手だから雑になっていく。読んでるとそのよくあるズレさえもこの設定からかもっともっと深い所の感覚をこねくり回されてしまうのです。甘えるのは友情なのか愛情なのかそれとも二つを融合・昇華したその三人だけの何かなのか。91年発表ですが読み返すたび毎回違う色を放ってくれる作品です。トクトクと頭に流れ込んでいくような文体はもう圧巻。A型O型男性とB型女性にオススメ。
- 著者
- 江國 香織
- 出版日
- 1994-05-30
恋愛は理屈じゃない。どこかで聞いたことがありますが、それは果たして理屈で解明しようとした人が放った言葉なのだろうか、それとも理屈が億劫な人が放った言葉なのだろうか。読んでると著者は前者の方のどこか研究家のような気もします。彼女が描く様々なベクトルの“惹かれあったら抗えない”12作の短編恋愛小説集。あと、この小説生々しくてエロいです。こちらはB型O型男性とAB型女性にオススメ。
- 著者
- 村山 由佳
- 出版日
- 2013-04-10
別れというものの原因が好きじゃなくなったからとか、興味なくなったということなら真っ当で実は幸せなことかと思う。多くの場合はそうではなくて外的要因が深く関わっているものかと思います。人間は一線を引ける動物ゆえ。うーん、切ないねぇ。セッチいねぇ。
本と音楽
バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。