小粒でもピリリな短編小説4冊

小粒でもピリリな短編小説4冊

更新:2021.12.13

短編には短編にしかない魅力がある。削ぎ落とされているぶん、その作家に通底するテーマというか、核みたいなものがはっきり見えてくることが多いから。それは言ってみれば山椒は小粒でもピリリ、みたいな良さなんではないだろうか。

2009年に北里彰久(Vo, Gt)のフリーフォームなソロユニットとして活動開始。ロックやラテン、ブラックミュージックなど、雑多なジャンルをデタラメにコラージュした上に無理矢理ABS印のシールを貼りつけたような唯一無二の音楽性で、真面目に暮らしている。2013年のアルバム"Dead Montano”以降は、岩見継吾(Wb)、光永渉(Dr)とのトリオ編成を軸として、美学をつきつめ中。2015年8月にアルバム『Unknown Moments』を発売。現在はライブを中心に活動を行っている。 2017/2/18(土) りんご音楽祭 × GOLD EXPERIENCE presents「金のりんご -2017-」 PLACE:名古屋・新栄CLUB MAGO/Live & Lounge Vio http://ringofes.info/event/goldenapple2017/ http://alfredbeachsandal.com/
泡の子
派手な人間ほど中身伴っていなかったりするものですし、やっぱり自分の魂を再確認する為にも、いまいちど面白い短編小説を読みたい。そう最近思っている(自分でも何言ってるかよくわかりません)。

あと、短編は電車の中とか待ち時間とかのちょっとした間に読めるのもいい。おれだってホンシェルジュといえど人間だし、そんなに読書にばかりかまけているわけにはいかない。おれだってもっと、恋とかしたい。

フィツジェラルド短編集

喪失の中に人生を見るフィツジェラルド。作家にとっての重要なテーマが形を変えて何度も変奏されるのだけど、失ったものをやたら嘆くわけでも懐かしむわけでもなくただ見つめる、その視線の温度感みたいなものに自分はとてもぐっときます。

きらめきを求めるロマンチックさと、それがやがては消えていくというリアリスティックな諦念の同居してる感覚というか。

佇む人―リリカル短編集

ナンセンスでブラックな筒井SFのテイストでありながら、どことなく物哀しい雰囲気を持った話の多い短編集。読み口は軽くても味わい深し。

一人の男が飛行機から飛び降りる

友達からすすめられて読んだ。短編というよりもさらに短い、でも詩というにはちょっと長い、夢の記録のような寓話集。ちょっとシュールレアリスティックな絵とか短編アニメみたいな感じするっす。

黒猫・アッシャー家の崩壊

ポーはオールタイムベストなんで、思い出したら読み返す、みたいな感じなんですが、ほんといつでも最高ですね~。小学生の時に読んでも今読んでも面白いって、本当のクラシックなんだと思います。

新潮文庫のこの版は、ゴシック編ということになってまして、幻想ホラー風味のものが主に集められています。どれ読んでも不気味美しくてすばらしいです。

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    バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。

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