爽やかな本だとか、感動する本だとか、特に具体的なテーマは決めずに、個人的にこの時期になると読みたい。そういう風に感じる本をまとめてみました。なので、「この本は季節で言ったら冬ではないのか?」と思うかもしれませんが、最後まで読んでいただけたら幸いです。新学期、新生活に向けて読書で気分転換してみてはどうでしょうか?
明日の記憶
荻原浩さんの代表作ともいえるこの本。病気をテーマにした一見小説なのですが、絶望と希望、切なさと感動を持ち合わせた物語です。初めて読んだ時はなんとも言えない心の痛みに耐えきれなくなりそうになりますが、いろいろな表現方法を駆使しながら若年性アルツハイマーという具体的な病気の進行をわかりやすく、そして読者の気持ちを揺れ動かすような物語の進め方で、どんどんページをめくる指が速まっていきました。
私が一番感情移入してしまった人物は主人公・雅行を支える妻、枝実子でした。こんなにも優しく切ない女性がいるでしょうか。自分も全力に生き続けよう。と、思わせてくれる作品です。
小公女
私が覚えてる範囲だと人生で一番最初に母に読んでもらった絵本が、『小公女』でした。主人公のセーラ・クルーが当時の私にはなんとも魅力的に見えたこと(もちろん今でも)絵本の中のパンがとても美味しそうだったことを覚えています。
とにかくセーラ・クルーの気高さ、優しさが私の憧れそのものでした。今でもたまに思い出しストーリーを読み返したりするのですが、主人公が自分よりもうんと歳下になった今でもこんな女性になりたいな、と強く思います。
また、お子様がいる方にはぜひ読み聞かせしていただきたいな、と思う童話です。