みなさんは、「ガールズ・ラブ」というジャンルをご存知ですか? そう、女の子同士の恋愛ものー…いわゆる、「百合」です。どことなく秘密めいた作品が多く、手に取るのをためらってしまう人もいるかもしれませんが、女の子同士だって愛し合えば、そこに恋愛は成立するのです。(もちろん、きっと、男の子同士でも!) 今回はそんな「百合」にフォーカスして、わたしのおすすめを紹介したいと思います。まずは先入観を捨てて、手に取ってみることをおすすめします♪
人気のスクールガール・コンプレックスシリーズの第三弾は、女子校がテーマ。いわゆる女の子同士の「絡み」のショットが多く、モデルさんの顔は見えませんが、過去のシリーズに負けないくらい、美しく儚い写真に溢れています。
- 著者
- 青山裕企
- 出版日
- 2013-04-06
幻想的な作品の次にご紹介するのは、リアリティに溢れたこちら。レズビアンのカップル、いちことエリーの二人をとりまく日常のお話です。何か大きな事件が起こるというストーリーではありませんが、その中でも人物の心の揺れ方を丁寧に描き出しています。親に恋人を紹介するのに緊張したり、かっこいい女の子に目移りしてみたり(しかもそれを恋人のエリーに正直に言ってしまういちこ…。笑)、そういったエピソード一つ一つに巧みにいちことエリーというキャラクターの魅力が描き出されながらも、さらっと読めてしまう。一つの作品として単純に楽しめる一冊です。「夢物語みたいな百合はちょっと抵抗が…」という方にもおすすめしたい、レズビアン(と、セクシャルマイノリティ)のリアルが描かれた一冊かと思います。
- 著者
- やまじ えびね
- 出版日
地下アイドルグループの人気最下位メン「まいな」と、自他共に認めるTO(トップ・ヲタ=一番のオタク)の「えりぴよ」。収入は全て貢ぎ、人生をかけてまいなを応援しているえりぴよに、なぜかまいなはいつも塩対応で…。実は、ファンとアイドルの「両片思い」の物語。素直になれないアイドルと、情熱を注ぎまくるヲタの構図がユニークに描かれています。
- 著者
- 平尾アウリ
- 出版日
- 2016-02-13
10のお話で構成された短編集。お付き合いして、それからというよりも「あの子、かわいいな」という気持ちを書き出している作品が多く、友達以上、恋人未満というような、淡く軽やかな初恋のお話がぎゅっと詰まっています。コマ割りや絵のタッチは少女マンガのそれに通じるものがあるので、「百合ってどんな世界なんだろう…」と気になっている人にも読みやすいかも。
- 著者
- タカハシ マコ
- 出版日
- 2007-06-18
主人公の桐島カヤコは、自分の進路に悩む高校生。そんな中、留年して同学年の遠藤雅美と仲良くなる。アートや音楽に詳しく、大人びた雰囲気の遠藤に次第に惹かれていく桐島だけど、遠藤が留年したのには、ある理由が…。
- 著者
- 魚喃 キリコ
- 出版日
- 2007-04-24
気になる一冊は、ありましたか?
恋愛は男女間だけのものではなく、いろいろな形があるということを、作品からも知ることができると思います。性別を飛び越えて、その人のことをステキだなと思う気持ちがあれば、もうそれは恋の始まりなのです。日本では同性愛を、未だどこか禁忌のような風潮があるのかなというのが正直な感想でした。(恋人との関係を「秘密」として扱っている作品が多いあたり…。)
最近は企業や地域が同性愛に積極的に取り組むなど、時事的な要素も強かったため、このテーマで本をまとめてみました。女の子同士に限らず、男の子同士でも、もちろん男女間でも、あらゆる人たちに自由な恋愛ができる世の中になりますように!
本とアイドル
アイドルが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、詩集に写真集に絵本。幅広い本と出会えます。インタビューも。